アクアリウム ライト・照明器具

アクアリウム水槽用ライト・照明(蛍光灯・メタハラ・LED)の選び方とおすすめ!熱帯魚・水草への効果も解説

2016/03/29

アクアリウム用の水槽ライト・照明の選び方

アクアリウム用品の中でも、値段の割にその有用性がイマイチ分かりにくいものがアクアリウム用の照明・ライトではないでしょうか。この記事を書いているK-ki(K-ki@AquaTurtlium)も、最初はその必要性が理解できず、照明無しで飼育していた時期がありました(ほんの少しの期間ですが)。

しかし少しずつアクアリウムのメカニズムを理解していくに連れ、照明はアクアリウムにとって「あったほうが良い物」ではなく、「無くてはならない必需品」であることが理解できるはずです。今回はそんなアクアリウム用ライトについて、その役割や種類・特徴、選び方やおすすめの商品、そして使用上のテクニックまで、多角的な解説をしていきます。

この記事を読み終わる頃には、アクアリウム用ライトについて十分な知識を身につけられているはずです。少し長くなってしまいますが、その分かなり詳細に解説していくので、できれば最後まで読んでみて下さいね!

アクアリウムにおけるライト・照明の役割

アクアリウムにおいてライト・照明が果たす役割は、「水槽内の生き物に与える影響」と「管理者である人間に与える影響」の2つの視点から述べることが出来ます。もちろん特に重要なのは、「水槽内の生き物に与える影響」の方ですね。以下でその詳細について解説していきます。

生体の活動サイクルの調整

タツノオトシゴ
Photo credit: char1iej via Visualhunt / CC BY-NC-ND

まずひとつ目に考えられる大きな役割は、水槽内の生体の活動サイクルを調整する役割です。生物は基本的に「概日リズム」と呼ばれる、約24時間周期で変動する生理的な周期変化を起こしています。俗にいう「体内時計」というやつですね。

ほとんどの生物はこの概日リズムに従い、睡眠や食事、ホルモン分泌などの生命活動を行います。この概日リズムは何らかの要因によってずれてしまうこともあるのですが、規則正しい明暗サイクルを与えることで修正することが出来ます。

宇宙船の中でも、宇宙飛行士の健康を維持するために明暗サイクルを再現していることからも、この概日リズムを維持することの重要性が分かるでしょう。つまり、アクアリウムにおける照明は、水槽内で飼育している生き物の健康を維持するために、明暗サイクルを作り出す役割があるのです。

概日リズムについて興味がある方は、こちらのページも読んでみてください。

爬虫類と光/温度-バスキング・紫外線ライトと亀/トカゲの生理機能

亀・トカゲ・ヘビ・ヤモリ等の爬虫類の飼育では、紫外線照射のような光の管理と、赤外線ヒーター等による温度管理が重要ですが、理屈が難しく理解していない飼育者が多いです。爬虫類飼育で重要な光・温度管理の方法を詳細に解説します。

爬虫類をベースにした話となってはいますが、生物が概日リズムを維持するメカニズムや身体構造などを紹介しています。

水草の光合成のためのエネルギー供給

水草にとってのライトは、概日リズムを調整する役割だけでなく、光合成の元になるエネルギーを供給する役割も果たします。光合成は「二酸化炭素を取り込んで酸素を放出する反応」と中学校で習ったかもしれません。間違いではないのですが、エネルギーという観点からは「光エネルギーを植物の成長に必要な化学エネルギーに変換する反応」になります。

このときに二酸化炭素と水がデンプンと酸素になるというのが、光合成の反応です。化学反応式で表すと以下のとおりです。

6 CO2 + 12 H2O → C6H12O6 + 6 H2O + 6 O2

この光合成には、アクアリウムにおいて以下の項目で挙げているような役割があります。

なお、水槽内で水草が十分に光合成を行えるようにするためには、照明器具による光の供給だけでなく、二酸化炭素も供給する必要があります。

水草水槽の秘訣はCO2!高圧ボンベや発酵式などCO2の添加方法まとめ

アクアリウムの大きな魅力の一つは水草水槽レイアウトです。美しい水草水槽を作るためには、水草の光合成ができるように、十分なCO2(二酸化炭素)を供給する必要があります。この記事では、水槽へのCO2添加方法の特徴やメリット・デメリットなどをまとめます。

水槽に二酸化炭素を供給する具体的な方法については、こちらのページで解説しているので、あわせて読んでみてください。

生き物の呼吸に必要な酸素の生成

生物は呼吸によってエネルギーを得ます。水中の酸素は水面を経由して空気中から取り込まれますが、水槽という限られた空間で生物密度が高いと、酸素不足に陥る場合もあります。

そのような場合に十分な量の水草があり、かつ十分な光によって光合成が行えるのであれば、酸素を供給できるため酸欠に陥るのを防ぐことが出来ます。ただし、照明の消灯中には酸素不足に陥る可能性もありますし、このような場合には生体の密度を下げるのがセオリーです。

水草の成長

光合成によって光エネルギーから変換された化学エネルギーは、植物の成長に欠かせないものです。水草の光合成は、水草自身の成長につながります。水草を育て美しくレイアウトするネイチャーアクアリウムでは、光合成、つまりライトからの光がとても重要であることがわかりますね。

硝酸塩の吸収

水草の光合成にはさらに、水槽内の汚れ「アンモニア」が濾過バクテリアによって分解された最終生成物である「硝酸塩」を吸収するという役割もあります。硝酸塩というのは要するに窒素のことで、植物の肥料として知られる「窒素・リン酸・カリウム」の中の一つです。つまり光合成を通じて硝酸塩を肥料として吸収するわけですね。

ここで「上の化学反応式に硝酸塩なんて登場しねーじゃん」という当然の疑問が湧きますが、実は光合成は1つの反応ではなく、多くの反応から構成されていて、上の化学反応式は全過程を一つにまとめたものなのです。硝酸塩の吸収は省略されている途中の反応で起こっています。

硝酸塩は通常水槽中では分解されず、水換えによって水槽から排出しなければなりません。しかし、しっかりとライトをあてて水草に光合成をさせると、硝酸塩を水草が吸収し水質の改善につながります。

しかしそうなってくると今度は植物の成長に必要な硝酸塩が不足するため、肥料の添加が必要になってきます。この辺りのバランスを上手く保ち、メンテナンス頻度を下げることも可能ですが、非常に難しいテクニックと言えます。

サンゴの光合成のためのエネルギー供給

ネイチャーアクアリウムの主役は水草ですが、海水水槽(マリンアクアリウム)のレイアウトの主役はサンゴです。実はこのサンゴ(正確にはサンゴの中でも造礁サンゴと呼ばれるもの)も、水草と同じく光合成をしてエネルギーを得ています。

水草などの植物が細胞内の葉緑体によって光合成を行うのに対し、サンゴは細胞内に共生する褐虫藻に光合成をしてもらい、余った栄養をもらっています。水草同様、造礁サンゴにとっても光合成のエネルギー源となる光は必要不可欠です。

観賞性の向上

ここまでは「水槽内の生き物に与える影響」の観点から水槽用のライト・照明の役割を説明してきましたが、水槽の管理者である人間にとっても照明は重要です。それは「観賞性」を向上させるからです。

アクアリウム水槽を維持している人は、その美しさに魅力を感じるからこそ維持している人がほとんどのはずです。だからこそ、水槽内を明るく照らすことによってより美しく見せることのできる照明は、アクアリウムにおいて大きな役割を果たすといえます。

飼育データ管理・共有サービス「RIUM」を今すぐ使ってみよう!

ライト・照明を選ぶ基準

水槽にライトを設置する意味は理解できたでしょうか。では次に、どのような基準に従って、照明器具を選べばよいのかを説明していきます。ライトの選択基準には、以下のように「色温度」「光量」「照度」「波長」「演色性」などいろいろな要素がありますが、中でも特に光量に注意し、水草を育成するのであればさらに波長もよく確認するようにしましょう。

色温度

色温度は、光の色合いを数値で表すための単位です。色温度の単位は「ケルビン(K)」で、色温度が低い値の場合は暗いオレンジ色を示し、数値が大きくなるにつれて白色になり、さらに高い色温度になると青みがかかった色を表すようになります。昼間の太陽の光が大体6500K程度の色温度になると言われています。

ネイチャーアクアリウムでは、ADAが販売する蛍光灯「NAランプ」の色温度が8000Kであることもあり、比較的色温度の高い光が好まれます。このような色温度の高い光は、基本的に水中での透過率が高い青系の光が強めになっており、水槽内を明るく照らすことが出来ます。

ただし、色温度は基本的には「見栄え」に影響する要素なので、色温度が8000Kないとアクアリウムに向かないということは全くありません。また、色温度=色味は人種によっても好みが分かれる傾向にあるようで(瞳の色が影響しているとも言われる)、日本人は色温度の高い青みがかかった白色を好むという調査結果もあります。このあたりも、ネイチャーアクアリウムで色温度が高めのライトが好まれることに関係していそうですね。

ちなみにアクアリウム用の照明としても利用される蛍光灯の中で、色温度が高くかつ安価であることから人気が高いものに、東芝のメロウZプライドやNECのホタルックαがあります。これらはアクアリウム用として販売されている蛍光灯ではなく、家庭用に販売されているものです。アクアリウム用として販売されているものに比べて安く、性能的にも同等以上で非常に使い勝手が良いです。

看板用蛍光灯めだっ輝
水槽照明の決め手は?看板用蛍光灯めだっ輝を選ぶ3つの理由

アクアリウム水槽用の照明としてコストパフォーマンス・色温度・適合照明器具に優れる「めだっ輝」という蛍光灯を紹介します。めだっ輝は本来は看板用の蛍光灯ですが、アクアリウム用のライトに求められる性能をバッチリ満たしています。

その他にも、看板用蛍光灯として販売されている「めだっ輝」も、色温度が高くアクアリウムに適した蛍光灯です。めだっ輝についてはこちらで詳しく紹介しています。

演色性

物体の色は、物体が反射した光によって決まります。つまり、物体に照射する光が異なれば反射する光も当然異なってくるため、違った色に見えてきます。このように光源によって物体の色は変化し、その物体の色の見え方に及ぼす「光源の性質」を演色性と呼びます。

一般的には、太陽の光で照らした場合と比べて色の見え方にどれくらいのズレがあるかを0~100の数値で表し、100に近いほど太陽光と似た色に見えることになります。演色性を数値評価する方法は複数ありますが、8色に対するズレの平均値をとった平均演色評価数(Ra; average of Rendering index) が良く利用されます。

演色性は理屈がややこしく、私も完璧に理解できているわけではないですが、パナソニックの照明設計に関連した以下のページが分かりやすいです。

参考光源の光色と演色性|照明設計資料|パナソニック照明設計サポート P.L.A.M. プラム|照明器具|電気・建築設備エコソリューション|法人のお客様|Panasonic

アクアリウムとしての実用上は、Raの数値が高いものを選んでおいたほうが、違和感の少ない見え方をする照明になる、というざっくりとした理解で十分でしょう。

波長

光は波(電磁波)なので、その波の間隔である「波長」を持ちます。この波長により光の色が異なり、短波長から長波長になるにつれ、紫、青、青緑、黄緑、黄、橙、赤と色が変化します。

光の色味を表す指標として「色温度」を紹介しましたが、色温度は全ての色(=波長)の可視光を含んだ「白色光」に対してしか適用できません。例えば、短い波長の光だけが集まった青色の光に対しては、色温度を決めることが出来ないということです。

水草は光合成を行い成長に必要なエネルギーを得ていることは上でも述べましたが、この光合成に特に重要な波長帯が、「600~700nmの赤系の光」と「400-500nmの青系の光」です。光合成を行う葉緑素(クロロフィル)は、特にこれらの波長帯の光をよく吸収されることが知られています。

特に600~700nmの赤系の光は、水中で減衰されやすいため強く照射するのが望ましいですが、この波長の光を増やすと見た目にはとても赤っぽくなってしまうため、観賞面と水草育成面の兼ね合いが問題となります。

水草の育成においては、必要な波長の光が十分な強度で照射されていれば良いため、赤色や青色の光の割合が多くなくても、光自体が強ければ光合成に十分な光を照射することが出来ます。このような観点から、光のスペクトル(波長ごとの光の強度分布)は見栄えを考慮して太陽光に近い白系にしておき、水草育成に必要な波長帯の光をカバーするために光の強度を強くするという方法がとられることも多いです。

光の強度

では光の強度はどのような指標によって表わされるのでしょうか。これは目的によって様々な指標があるのでちょっと複雑ですが、できるだけ分かりやすくまとめてみます。

私は物理工学が専門なので必要以上に詳しく書いてしまっているかもしれません。「そこまで詳しく知りたくはない」という方は読み飛ばして下さい。

光量

光量は物理学的には、光源から発される光の明るさとその持続時間を掛けたものです。光源の明るさを表現する際に利用される指標ですね。単位はルーメン秒(lm・s)です。

光束

光束は物理学的に表現すると、「単位時間あたりの光源の明るさ」になります。平たく言うと、光量から「持続時間」という基準を取り除いたものです。

アクアリウムではよく「光量」という言葉を使いますが、多くの場合明るさがどのくらいの時間続いたか、ということは気にしません。そういった意味では、物理学的には「光束」と呼ばれるこの量の方が「光量」という言葉を的確に表しています。単位はルーメン(lm)です。

光度

光源から全方向への明るさを示す光量や光束に対し、ある方向への光の強さ(光束の立体角密度)を表すのが「光度」です。単位はカンデラ(cd)。

照度

光度が立体角(角度を3次元に拡張したもの)あたりの光束出会ったのに対し、照度は面積あたりの明るさです。単位はルクス(lx)を使って表します。

アクアリウムでは照らしている場所(水槽底面)の明るさが重要になりますから、この照度こそがアクアリウム用ライトを選ぶ際の、光の強度に関した的確な指標といえるかもしれません。

測光量と物理量

ここまで説明してきた「明るさ」とは、光源が放つエネルギーに人の目の感じやすさ(視感度)を掛けたもので「測光量」と言われます。観賞面からはこの測光量を高くすれば明るくなりますが、これらの量が光源の放つエネルギーそのものを表すわけではないということは一応知っておいたほうが良いでしょう。

視感度を考慮しない「物理量」として、光の放射に関するエネルギー量を基準に定められる単位としては、「放射エネルギー」「放射束」「放射強度」「放射照度」などがあります。ただし一般的に照明は、「人の目にどう映るか」が重要なわけですから、商品説明にも物理量ではなく測光量が表示されることが大半です。

物理量と測光量についてはそこまで気にする必要はなく、ちょっとした知識程度に思っておけば十分でしょう。

ライト・照明選択の基準まとめ

ちょっと説明が複雑になってしまったので、ライト・照明を選ぶ基準として紹介したものを再度表にまとめておきます。

指標 単位 測光量 備考
色温度 ケルビン(K) 白色光の色合いを表す。低いほど赤く、高いほど青い。
演色性 物体の色の見え方に及ぼす光源の性質を表す。太陽光に近い見え方をするほど数値が高くなる。
波長 ナノメートル(nm) 電磁波である光の波の間隔。短いほど青く、長いほど赤い光になるが、長過ぎたり短すぎる波長の電磁波は目に見えなくなる。
光量 ルーメン秒(lm・s) 放射エネルギー 光源から放射された光の明るさがどれくらい長く続いたかを表す心理物理量。光度エネルギーとも。
光束 ルーメン(lm) 放射束 単位時間あたりの光源の明るさ。光量から時間の影響を除いたもの。ライトの性能表示として一般的。
光度 カンデラ(cd) 放射強度 単位立体角あたりの光束。指向性を持った光の強度を表すのによく用いられる。
照度 ルクス(lx) 放射照度 単位面積あたりの光束。アクアリウムで重要だが、照らす環境により変化するので実測しないとわからない。

アクアリウムで利用される照明の種類と特徴

アクアリウム用のライト・照明を選ぶ際の基準について説明したところで、次はアクアリウム用のライトにはどのようなものがあるか、ざっくりと説明しておきます。詳細は各照明ごとの項目を確認してください。

アクアリウム用の照明として使用されるものには、主に以下の3種類があります。

これらのうち、最もよく利用されているのは蛍光灯です。メタルハライドランプは高性能ですが価格が高いこともあり、上級者向けと言えます。また、水草の育成という観点では万能ではなく、蛍光灯に劣る面もあります。LEDは近年急速に普及してきているライトで、水草育成の能力にはやや不安がありますが、その面も徐々に改善されつつあり、今後アクアリウム用ライトの主流になる可能性も大きいです。

アクアリウム用の照明器具の最も重要な役割である「水草の育成」という観点からは、実績があり性能的な不安も少ない蛍光灯の中で、ある程度上位の製品を使用するのが一番無難といえるでしょう。

蛍光灯

蛍光灯はアクアリウム用ライトの主流とも言える照明で、多くの製品が販売されています。価格的にも他の照明と比べて安価な傾向にありますが、蛍光管の寿命が短く長期的に見るとあまり安くはありません。蛍光管は明かりがついても、時間の経過とともに明るさが低下していくので、半年に一度は交換すべきとされています。

ただし蛍光管が交換できるのには良い面もあり、目的に応じた蛍光管を選ぶことで波長や色温度など変化させることも出来ます。

蛍光灯はアクアリウム用の照明として他の製品よりも長く使われてきたもので、水草の育成に対しても豊富な実績があります。また、後で紹介するLEDやメタルハライドランプとくらべて拡散的な光を出すため匍匐性の水草が這いやすいとか、光合成に必要な長波長の赤色光(波長600~700nm)を多く含むなど、水草の育成に関して他の照明器具にない強みを持っているのも事実です。

特に冒険せず、確実に水草を育てたいのなら、蛍光灯を十分な光量になるように設置するのが一番確実といえます。

2020/05/11 追記

このページを書いた2016年頃は上記のような状況でしたが、2020年現在では技術が進歩してLEDでも水草が普通に育つようになってきており、逆に蛍光灯は環境への負荷が高いため避けられるようになってきています。今後アクアリウム用の照明を購入する場合は、蛍光灯ではなくLEDが第一候補と考えたほうが良いでしょう。

蛍光管の種類

蛍光灯はライト部分である「蛍光管」と、ソケットや安定器からなる、蛍光管を取り付けるための「本体」から構成されています。それぞれに幾つかの種類がありますが、適切な蛍光灯を選ぶための知識として、まずは蛍光管の方から説明していきます。

直管形蛍光管

直管形蛍光管は名前の通り、直線の棒状の蛍光管です。アクアリウムでは最もよく使われるタイプの蛍光管です。家庭用としても広く普及していて、家庭用の安価な蛍光管をアクアリウムに流用することもでき、使い勝手が良いといえます。

環形蛍光管

環形蛍光管は、こちらも名前の通り輪っかの形をした蛍光管です。屋内の吊り下げ照明とかに使われているのをよく見ますが、アクアリウムに使われるのはほとんど見たことがありません。

コンパクト形蛍光管

コンパクト形蛍光管は、直管形蛍光管を複数本並べたような形状をしています。アクアリウム要蛍光灯の一部の製品は、このコンパクト形蛍光管を採用しています。

電球形蛍光灯(スパイラル型蛍光灯)

スパイラル型蛍光灯は、螺線形にねじられた形状の蛍光灯です。この蛍光灯は照明器具との接続部が電球用のソケットと同じ形状になっており、電球用のライトスタンドに挿して使用します。

ちなみに電球用ソケットの口金は「E17」や「E26」といった規格で表され、この口金の規格が一致しないと使用することが出来ません。

点灯方式(蛍光灯本体)

上で説明したのは主に蛍光灯の形状に関する分類でしたが、蛍光灯はそれ以外にも「点灯方式」という分類も出来ます。次はこの点灯方式について説明していきます。

点灯方式は主に蛍光管そのものではなく、蛍光管を装着する照明器具本体側の規格になります。

スタータ式

古いタイプや安価な照明器具は、このスタータ式という点灯方式のものが多いです。蛍光灯を点灯するために、グロースタータなどの点灯管を使用するタイプです。

一般に照明器具本体の価格は安いですが、点灯が遅い、蛍光灯の光がちらつく、蛍光灯の寿命が短いなどのデメリットが有ります。ただし、アクアリウムで使用する上で大きな問題となることは基本的にありません。

ラピッドスタート式

ラピッドスタート式はその名の通り、スタータ式と比べて点灯が早くなる点灯方式です。照明器具本体には点灯管を持たず、始動補助導体を持ったラピッドスタート管を使用します。

現在では後述のインバータ式が普及したためあまり使われていません。

インバータ式

インバーター回路によって点灯する点灯方式です。この点灯方式の照明器具では、電源の交流の周波数を上げているため、光のちらつきが少なくなります。また、ワット数辺りの明るさも増すという省エネ効果もあります。

アクアリウム用の照明でも、価格帯の高い製品はほとんどがインバータ式の点灯方式となっています。

点灯方式(蛍光管)

点灯方式は主に照明器具本体側の規格ですが、蛍光管も照明器具の点灯方式に合わせて種類があります。ただし、どの照明器具にどのタイプの蛍光管が利用可能であるかは商品による違いもあるため、必ず説明書などを確認するようにして下さい。

インバーター式の蛍光灯本体でも、蛍光管はスタータ管を利用する場合などがあります。注意して下さいね。

グロースタート管

スターター式の1種であるグロースタート式専用の蛍光管。蛍光管の型番が「FL」で始まるタイプ。基本的にはインバーター式の蛍光管の代用とできるらしい。ラピッドスタート式の本体で使用しても、点灯する場合もあるとのことだが、使用はおすすめしません。

ラピッドスタート管

ラピッドスタート式の蛍光灯本体専用の蛍光管。蛍光管の型番が「FLR」で始まるタイプ。物理的に取付可能であれば、基本的にはどんな蛍光灯本体でも使用できるらしい。

高周波点灯専用管(Hf管)

インバーター式(高周波点灯方式)の蛍光灯本体専用の蛍光管。蛍光管の型番が「FHF」で始まるタイプ。このタイプは高周波点灯方式専用で、他の点灯方式の本体で使用すると電子回路が過熱する可能性もあります。

Hf感を使用する場合は、必ず対応した本体で使用してください。

T5蛍光管

T5蛍光管はインバーター式専用の蛍光管で、一般的な蛍光灯と比べて細くなっています。この蛍光管は一般的な蛍光管よりも明るく、寿命も長い、そして消費電力も少ないという特徴があります。

ただし高い性能を実現するため一般的な蛍光灯とはソケットの規格が異なるため、蛍光管を差し込む照明器具本体も専用のものを試用する必要があります。

私はマリンアクアリウムにはあまり詳しくないのですが、サンゴの育成では実績があるようです。

蛍光管のサイズ(消費電力・ワット数)

蛍光管には形状や点灯方式以外に、サイズの違いもあります。サイズの違いは消費電力によるもので、消費電力が大きいほどサイズも大きくなります。

一般的には、60cm水槽で18Wまたは20W(18Wのものを20Wと表示しているだけ)、90cm水槽で32Wのものを使用します。これ以外のサイズの水槽については、照明器具ごとに使用する蛍光管が違うので、照明器具の説明書などを確認してください。

T5蛍光管やコンパクト形蛍光管など、上記とは違う規格の蛍光管もあります。また、90cm水槽用の蛍光灯でも、18Wの蛍光管を使う製品もあります。

蛍光灯の長所

  • 照明器具本体と交換用の蛍光ランプが比較的安価
  • ライトを交換できるため目的に応じて色温度や波長を多少調節できる
  • 水草の育成に適している(波長・実績面)
  • 製品の種類が多い(当然対応する水槽サイズも幅広い)
  • 生活家電としても普及しており、アクアリウムへの流用が容易

蛍光灯の短所

  • ランニングコスト(電気代・交換ランプ費用)はそれほど安くない
  • 蛍光管の寿命が短く、半年程度で交換する必要がある

蛍光灯の使いどころ

蛍光灯について色々と説明してきましたが、最後にこんな目的・シチュエーションなら水槽用の照明器具に蛍光灯を選んだほうが良いという場合を紹介します。

確実に水草を育てたい場合

蛍光灯はアクアリウム用の照明として長い間使われているだけあり、その実績は抜群です。特に育成が成功するかどうかにライトの性能が強く影響する水草の育成においては、蛍光灯を使用するのが一番安心できます。

貴重な水草を育てる場合など、出来る限り確実に水草を育てようという場合には、蛍光灯を強めの光量で使用するのが最も確実な方法だと思います。

できるだけ安価にライトを用意したい場合

蛍光灯は他の照明器具に比べて、(少なくとも初期コストの面では)安価に利用できるため、できるだけ安く照明を用意したい場合にもオススメです。

例えば生体メインの水槽など、照明は必要だけどそこまで高性能なものが必要とされない場合などは、スターター式の蛍光灯など、できるだけ安価に照明器具を用意することを検討するのも良いでしょう。

メタルハライドランプ

メタルハライドランプは、HIDランプと呼ばれる、「光が強く」「省エネで」「演色性の高い」ライトの1種です。水草の育成用としては比較的最近になってから利用されるようになってきました。

性能が高い分価格も高いですし、省エネとは言ってもそもそもの光が強いので、その分エネルギーを消費する=電気代が高く熱も持ちやすい、という特徴があります。

また、直線的な光を発するのも特徴で、他の照明器具と比べて水槽内にハッキリとした影ができレイアウトに自然な雰囲気を添えてくれます。ただし影の部分では当然水草は育ちにくいですし、直進性の強い光の下では匍匐性の水草が這わずに立ち上がりやすくなるとも言われているため、水草育成に必ずしも万能というわけではありません。

ただしそれを補って余りある圧倒的な明るさを持っていますし、光のスペクトルという観点からも太陽光に近い光を発するため観賞面・水草育成面ともの性能が高いといえます。

高温になるという性質から他のライトのように水槽の上に直置きは出来ず、スタンドを使って水槽上に吊り下げて使用します。見た目には非常にオシャレでアクアリストの憧れではありますが、ランニングコストも初期コストも高く気軽に使えるとは言い難いライトです。

HIDランプの種類

メタルハライドランプはHIDランプの1種です。メタルハライドランプ以外のHIDランプがアクアリウムに利用されることはほとんどありませんが、豆知識程度にHIDランプの種類を紹介しておきます。

水銀灯

HIDランプの点灯原理は基本的に蛍光灯と同じで、ランプの中に密封された水銀に電子をぶつけて紫外線を発生させ、その紫外線をガラス管内に塗られた蛍光物質に当てることで可視光線を発します。HIDランプは蛍光灯と比べて水銀の密度が高く、ランプ内に水銀以外の物質も封入したりする点が蛍光灯とは異なるポイントです。

水銀灯は、HIDランプの中でも、水銀とアルゴンが封入されたタイプのものです。

高圧ナトリウムランプ

高圧ナトリウムランプは、発光物質としてナトリウムの蒸気を封入したHIDランプで、トンネルで使われているライトです。皆さんご存知のようにかなり赤系の光で、植物の光合成には有効なのですが、観賞性の問題もありアクアリムで利用されているという話を聞いたことはありません。

メタルハライドランプ

メタルハライドランプ(メタハラ)は、金属ハロゲン化物 (メタルハライド)を発光物質として封入したHIDランプです。HIDランプの中では生物の飼育用によく利用されており、爬虫類飼育などでも重宝されています。

メタルハライドランプの長所

  • 非常に強い光を放つことができる
  • エネルギー効率が高いため省エネである
  • 発する光の演色性が高く、水槽レイアウトを美しく見せることができる
  • 直線的な光で水槽内に陰影ができ、レイアウトに良い雰囲気をもたせられる
  • 直線的な光のため、水深が深くても減衰されにくく、深めの水槽と相性が良い
  • 太陽光に近い光のスペクトル(波長の分布)であり、水草育成に適切な光である
  • 吊り下げ式の照明であるためインテリア性が高く、水槽のメンテナンスもやりやすい
  • ランプの寿命が長い

メタルハライドランプの短所

  • エネルギー効率は高いが強い光を発するため、結局電気代は高くなる
  • 同じくエネルギー効率は高いが強い光を発するため、部屋の温度が上昇するほどの熱を持つ
  • 照明器具本体/交換ランプともに高価
  • メタハラを吊り下げるためのスタンドが必要で、他の照明器具よりも設置に手間がかかる
  • 直線的な光により、水草がレイアウトに向かない成長の仕方をする場合がある(匍匐性の水草が這わない等)
  • 直線的な光によってできる影の部分では、高光量が必要な水草は育ちにくい
  • 光が強いため、コケが発生しやすい
  • 光が強すぎるため、眩しくて日常生活の邪魔になる場合がある

メタルハライドランプの使いどころ

価格が高く気軽には導入しづらいメタハラですが、以下の様な場合には、メタハラを採用したほうが他の照明器具よりも有効なライトとして活躍してくれる可能性が高いです。

大型水槽用のライトとして使用する場合

他の照明器具に比べて圧倒的に強い光を放つことのできるメタルハライドランプは、大型水槽との相性が良いです。大型水槽を十分に明るい光で照らすためには、蛍光灯などでは非常に多くの数が必要になり、水槽上部を塞いでメンテナンス性を著しく下げてしまいます。

メタルハライドランプならば、適切な消費電力のものを選ぶことで180cm水槽でも明るく照らすことが出来ます。また、吊り下げ式の製品がほとんどなので、メンテナンス性も下げません。大型水槽を維持するとなればランニングコストがある程度掛かることは織り込み済みだと思うので、メタルハライドランプを使うためのハードルは低いのではないでしょうか。

海水水槽用のライトとして使用する場合

海水水槽でサンゴの飼育をする場合にも、メタルハライドランプは有力な照明器具になります。サンゴは特に強い光を必要とする物が多いため、メタルハライドランプのように強い光を発することのできる照明器具が使用されます。

私は海水水槽はあまり詳しくないですが、海水をやっている人のブログでタンクデータを確認すると、やはりメタルハライドランプを使用されている方が多いようです。

陰影を活かしたレイアウトを作りたい場合

水槽内に陰影を作るようなレイアウトをしたい場合にも、メタルハライドランプは有力な候補になるでしょう。強く直線的な光を放つメタハラは、水槽内に影を作り出すのにうってつけです。

ただし、陰影を作れば水槽のレイアウトとして必ず綺麗になるかと言われればそんなことはありません。あくまでレイアウトを美しく見せるための手法の一つで、上手く活用するためにはセンスが問われます。

LEDライト

LEDライト
Photo credit: jpcolasso via VisualHunt / CC BY-ND

LEDライトはアクアリウム用ライトとして近年急速に普及してきています。何と言ってもご存知のように、省エネであることが特徴です。また、LEDは寿命が長いので、蛍光灯のように交換する必要もほとんどなく、長期的なランニングコストを非常に安く抑えることが出来ます。

また、他の照明器具と比べて小型化が可能で、その分製品としての造形にも自由が効き、薄型ライトなどデザイン性の高い製品が多いのも特徴です。小型であるため重量的にも軽くなり、取り扱いも簡単になります。

ただしLEDも良いところだけではなく、価格が高いなどのデメリットもあります。また、LEDは水草の光合成に重要な600~700nmの赤色光が不足しやすいという欠点もあります。こういった観点から、水草育成にはあまり使われていないのが現状です。

ただし、LEDだから水草は絶対に育たないというわけではなく、LEDのみで維持されている綺麗な水草水槽も存在します。生き物相手なので「必ず上手くいく」とか「絶対失敗する」とは言い切れないんですよね。ただし、水草育成のみという観点では、LEDよりも蛍光灯のほうが実績があり安心できるというのは事実でしょう。

2020/05/11 追記

このページを書いた2016年頃は上記のような状況でしたが、2020年現在では技術が進歩し、LEDでも水草は普通に育てられる状態になっています。むしろ、蛍光灯の生産は縮小してLEDがメインになっている状態です。今後アクアリウム用の照明を購入する場合は、蛍光灯ではなくLEDが第一候補と考えたほうが良いでしょう。

LEDライトの長所

  • ランニングコストが安い
  • ライトの寿命が長く頻繁に交換球を購入する必要が無い
  • 照明の色温度・波長はある程度選択できる製品もある
  • 照明器具としては小型化が容易で、デザイン性の高い製品も多い
  • 小型のため軽量で扱いやすい

LEDライトの短所

  • 水草育成面で能力にやや不安がある(波長・実績面)
  • 多くの製品はライトの交換ができないため、寿命になると本体ごと買い換える必要がある
  • 故障した場合もライトの交換ができないため、本体ごと買い換えなければならない
  • 光がやや直線的で、ライトの直下以外が暗くなりやすい

LEDライトの使いどころ

様々なメリットがある一方で、水草育成の面で能力的な不安があるという大きなデメリットから、中々採用に踏み切りづらいのがLEDでしょう。ただし水草育成を主目的としなければ、十分に実用できるレベルのライトです。

例えば以下のような場合には、LEDを使用しても、他の照明に勝るとも劣らない有用性を感じられます。

生体の観賞を優先したい場合

水草ではなく生体の観賞をメインにする場合、LEDはとても有効です。光合成をしないため波長を気にする必要性は薄いため(厳密には生体にも活動に必要な波長帯があるので確認したほうが良い)、コスト面でのアドバンテージを存分に活かせます。

また、蛍光灯は線光源ですがLEDは点光源であるため、熱帯魚のウロコをキラキラと照らしてくれて観賞性が高まるという意見もあります。

ランニングコストを抑えたい場合

多少の初期費用は用意できるけど、継続的な管理にかかるランニングコストを抑えたい、という場合は、やはりコスト面でアドバンテージのあるLEDライトが有力な候補になります。

ただし故障してしまうと本体ごとすべて買い換える必要があるため、製品を選ぶ際には丈夫さを重視したほうが良いでしょう。

ライト自体のデザインも含めて水槽を装飾したい場合

蛍光灯はどうしても大きくなってしまうので、水槽の観賞という面からは邪魔に感じられます。メタルハライドランプは熱を持つので、水槽の上に直接載せて使用することはほぼありません。

LEDライトはライト自体のデザイン性が高い製品も多く、製品によってはメタハラのように吊り下げず、水槽に直置きしたほうがかえって見栄えがよく感じられるようなものもあります。水槽+ライトのデザイン性を重視するのであれば、LEDライトは十分な満足感を与えてくれると思います。

今後の普及には期待大

ただしLEDライトは現在進行形で普及が進んでいるところなので、今後もっと幅広い範囲に利用可能になっていくと思われます。アクアリウム用品通販サイトのチャームでは、もはや蛍光灯よりもLEDの取り扱いのほうが多いですし、アクアリウム先進国のドイツではLEDが主流になっているとも聞きます。

今後の動向に注目ですね。私もなにか新しい情報があればこのページをアップデートしていく予定です。

ライト・照明の選び方

アクアリウム用のライトを選ぶための基準や、アクアリウム用照明にどのようなものがあり、どんな特徴があるのかについて、ここまでで解説しました。ここでようやく、ここまでの知識を踏まえて、実際に照明を選ぶ方法を紹介していきます。

蛍光灯・メタハラ・LEDのどれにするか

ここまでに紹介した各照明器具の使いどころの項目を参考に、使用目的や予算に応じて適した照明器具を選択して下さい。

もの凄く簡単に言ってしまえば、水草を育成するなら蛍光灯、コスト重視で生体メインならLED、デザイン性も含めた水槽全体の美観を考慮し、水草育成にある程度以上の知識があるならメタルハライドランプ、という基準で良いと思います。

参考として、各種ライトの特徴を以下の表にまとめておきます。

項目 蛍光灯 LED メタルハライドランプ
価格 数千円~3万円程度まで 数千円~3万円程度まで 3万円程度~
電気代 普通 安い 高い
ライト交換 半年に1回、1本1000~2000円程度 基本的に交換不可能 半年に1回、1本5000~20000円程度
水草育成 波長・実績ともに最高レベル 波長や実績面に不安あり 強く直線的な光でレイアウト向きでない成長をする水草がある
デザイン性 やや低い 普通 高い
観賞性 普通 やや低い 高い
メンテナンス性 やや低い 普通 高い

色温度

色温度は好みによる部分が大きいですが、淡水のアクアリウムでは色温度8000K程度のライトを使用するのが美しいという人が多いです。

上にも書きましたが、色温度が高ければ綺麗というわけではなく、光が青っぽくなるだけなので、必要以上に高い色温度のライトを選んでも、水槽を美しく見せることは出来ない点に注意してください。

明るさ(光量)と水槽サイズの対応

照明器具の明るさは、上で紹介したように照度や光束で比較されるべきです。しかし、このようなデータが公開されているライトはあまり多くありません。

そこでアクアリウムでは、便宜上ライトの消費電力(ワット数)で明るさを比較する事が多いです。電力を多く消費するほど、基本的に光として放射されるエネルギーも多くなるため、明るくなるという非常にざっくりした指標ではありますが、ある程度の有用性はあります。

ただし必要な明るさは、育てる水草の種類によって異なります。よく水草育成に必要な明るさとして「1灯」とか「2灯」という言葉が使われますが、これは60cm水槽で20Wの蛍光管が何本必要か、という基準に基づいたものだと思って下さい。

大部分の水草は、「3灯」すなわち60cm水槽で60Wクラスの蛍光灯であれば育てることが可能とされています。水槽のサイズが違う場合、水量に対して同程度の消費電力となるようにライトを選ぶことが一般的です。60cm水槽の水量は大体60リットル、つまり、1リットルあたり1ワットの消費電力となるように蛍光灯を選べば、大体の水草を育てることができるということがよく言われています。

メタルハライドランプも、基本的には蛍光灯と同様の基準に従って、水槽に対して適切な明るさのライトを決めることが出来ます。ただし蛍光灯と比べて光が直線的で、照明器具としても発光部分が小さい(点光源)であるため、消費電力は十分でも水槽の端にあまり光が届かないという場合もあります。そのような場合には、メタハラを2つ設置するか、補助的に電球型(スパイラル型)の蛍光灯を端部分に設置することが多いです。

また、LEDはエネルギー効率が良いため、この8割程度の消費電力を目安にすれば良いでしょう。この基準に基づくと、水槽サイズと照明器具の種類に応じた、照明の適切な消費電力は以下の表のように求まります。ちなみに表中の消費電力は、1灯/2灯/3灯相当のものを表示しています。

水槽サイズ 蛍光灯 LED メタルハライドランプ
30cm規格水槽 5W/10W/15W 4W/8W/12W 5W/10W/15W
30cmキューブ水槽 10W/20W/30W 8W/16W/24W 10W/20W/30W
45cm規格水槽 10W/20W/30W 8W/16W/24W 10W/20W/30W
60cm規格水槽 20W/40W/60W 16W/32W/48W 20W/40W/60W
90cm規格水槽 60W/120W/180W 48W/96W/144W 60W/120W/180W
120cm規格水槽 80W/160W/240W 64W/128W/192W 80W/160W/240W
180cm規格水槽 220W/440W/660W 176W/352W/528W 220W/440W/660W

照明器具を設置できる水槽サイズ

アクアリウム用のライトも他のアクアリウム用品と同じく、適合する水槽サイズがあります。指定されたサイズの水槽以外には設置できないこともあるので、購入時にはよく確認してください。加えて、上にも書いたように水槽サイズごとの適切な明るさにも気を配っておくと良いでしょう。

価格

当然ですが高性能な照明ほど高価になります。照明器具ごとの価格帯としては、製品ごとに違いはあるものの、一般的には「蛍光灯<LED<メタルハライドランプ」という順で高くなります。

大雑把な印象としては、60cm水槽で3万円程度用意しておけば、十分に高性能なライトを購入できるはずです。

蛍光灯の点灯方式と蛍光管の種類

蛍光灯は、点灯方式や使用する蛍光管の種類により価格・性能が異なってきます。最も安価なのは「スタータ式×スタータ管」のもので、明るさや蛍光管の寿命、デザイン性などは他に劣るものの、圧倒的に安くなっています。

「インバーター式×スタータ管」のタイプは、スターター式の蛍光灯よりも明るく、光のちらつきも抑えられます。価格的にはスターター式と比べると高いですが、このタイプの蛍光灯はアクアリウム用ライト全体の中でも実績に優れたものなので、美しい水草レイアウト水槽を本気で作る場合には、インバーター式の蛍光灯を選ぶことをおすすめします。

「インバーター式×Hf管(またはT5管)」のタイプは、インバーター式×スタータ管よりもさらに高性能です。しかし、交換球の値段が高かったり、バリエーションが少ないなど、インバーター式×スタータ管に比べて劣る面もあります。スタータ管ではダメという明確な理由がある場合以外は、個人的にはあまりおすすめしません。

寿命

照明器具は消耗品なので、寿命があります。一般的には、蛍光灯とメタルハライドランプは6000~12000時間、LEDは40000時間程度と言われています。

一方で、ライトは点灯しても明るさが低減してくため、アクアリウムでは定期的にライトは定期的に交換することが推奨されています。交換間隔の目安は、蛍光灯で半年、メタハラで1年と言われています。

また、蛍光灯やメタハラはライトを交換することが出来ますが、LEDライトは交換できない製品が多いので本体ごと買い換える必要があります。LEDについても蛍光灯やメタハラ同様、使用途中で明るさが低下してくるため、40000時間よりも短い期間で交換する必要があるのですが、現状ではどれくらいの期間で交換すればよいのか、まだハッキリとした目安がありません。LEDを購入する際にはこの点にも留意してください。

設置法

ライトの設置法にも複数あり、水槽に直接のせるもの、脚があって水槽とは少し距離をおいて設置するもの、クリップライトのように水槽の縁や周囲の突起物を挟み込んで設置するもの、スタンドなどから吊り下げるもの、など多様です。

基本的には、設置場所が水槽に近いほどメンテナンス時に邪魔になり、美観も損ねますが水槽を明るく照らすことが出来ます。メンテナンス性・美観・明るさのバランスを考え、自分の意図に合う設置方法のライトを購入すると良いでしょう。

デザイン

水槽やそのレイアウトが美しくても、照明器具が真っ黒ででっかいと、美観がかなり損なわれます。水槽周辺のトータルバランスを見て、ある程度デザイン的にも満足できるライトを選んだほうが、納得して長く使うことができるでしょう。

反射板

製品によっては、照明器具本体に反射板を備え、より効率的に水槽を照らしてくれるものもあります。特に蛍光灯では、この反射板の性能が重視されます。テクニカインバーターライトなどは、この反射板の評価が高いことで有名です。

反射板については定量的な評価があまりされていないので、どうしても口コミに頼る部分が大きくなってしまいます。やはりある程度人気のある商品を選んでおくのが無難といえます。

発熱

基本的にはLEDが一番発熱が少なく、メタハラが一番発熱しやすいです。これはエネルギー効率も関係ありますが、そもそもの消費電力の大小が強く影響しています。

メタハラを設置するのであれば、水槽が十分大きくないと照明の持つ熱で水温が上がってしまいます。それどころか部屋の気温にも影響するので、部屋の広さや空調についても一考しておいたほうが良いでしょう。

製品によっては放熱性が高くなるように設計しているものもあるので、気になるのであればその点も確認してください。

重量

水槽の上に直接置くことになる蛍光灯やLEDは、メンテナンス時にどうしても動かしたい場合があるので、軽いほうが扱いやすいといえます。

蛍光灯とLEDでは基本的にLEDの方が軽く、蛍光灯の中でも使用する蛍光管の本数が少ないほうが軽いです(ただし照明としての性能は劣る)。

照明選びの際に重要なポイントとまではいいませんが、この点も注意しておくとメンテナンス性もある程度予想できると思います。

おすすめの照明器具

ここまでで、アクアリウム用ライトを選ぶ際の知識はほぼ身についたはずです。基本的にはその知識を踏まえて、自分の目的に合うライトを選んでもらえばよいのですが、細かく調べるのも大変ですから、私が選んだおすすめの照明を「蛍光灯」「メタハラ」「LED」ごとに紹介しておきます。

蛍光灯のおすすめ

まずは蛍光灯から紹介します。蛍光灯の中では、水草育成用ライトの中でも最高峰レベルの「テクニカインバーターライト」と、安価ながら十分な性能がある「カラーライト」、そして扱いやすさはピカイチの「ヴォルテス」をおすすめします。

テクニカインバーターライト

アクアリウム用蛍光灯の中では、テクニカインバーターライトが一番のおすすめです。価格はかなり高めの設定になっていますが、反射板がしっかりしているのと、使われている部品の品質が良いということが言われています。作りも頑丈でしっかりしているとの評判です。

このライトは長い間にわたり、60cm水槽用のライトとしては好評価を得ています。デザインもシンプルですし、このライトを一つ持っていれば、心移りして他のライトが欲しくなるということはほぼ無いでしょう。「良い物が欲しい」という人にうってつけのライトだといえます。

2灯タイプと3灯タイプがありますが、もちろん3灯タイプの方が高性能です。テクニカインバーターライトの3灯タイプなら、60cm水槽用のアクアリウム照明としては最高峰レベルと言えるでしょう。

ただし中には、反射板の反射効率が2灯のほうが良いという理由で、60cm水槽に2灯タイプを2つ使用している人もいるそうです。余程でなければここまでする必要はないと思いますが、水草の育成においては照明器具はこれくらい重要なものだということですね。

カラーライト

カラーライトはテクニカインバーターライトと比べると、性能的には及ばない部分も多いですし、見た目もはっきり言ってダサいです。それでも私がおすすめする理由は、圧倒的な「安さ」です。

このライトはとにかく安く、60cm水槽用の2灯ライトが5000円以下で手に入ります。ヤフオクなどを活用すればもっと安くなるはず。テクニカインバーターライトと同じ金額を用意すれば、5~6個は買えてしまうので、費用対効果は抜群です。結局ライトの数を増やせば明るくなるんだから、安くてもたくさんのライトを当てるというある意味割りきった、それでいて効率的な方法です。

反射板が弱いなどの部分は、100円均一で買ってきたアルミテープを裏側に貼り付けるなどの方法により改善も可能です。とにかく安く水草を育てるということなら、このライトはかなり有用だといえます。

ヴォルテス

created by Rinker
カミハタ
¥7,200 (2024/04/26 17:48:36時点 Amazon調べ-詳細)

ヴォルテスはスパイラル型の蛍光管を使用するタイプの蛍光灯です。小型水槽のメイン照明に利用したり、メタハラ使用時に水槽端の明るさ不足を補う補助照明として利用したり、2つ用意すれば60cm水槽程度なら十分に実用できたり、非常に小回りがきく便利なライトです。

クリップ式の蛍光灯は水槽のサイズに束縛されないのが長所です。小型水槽用のライトを購入するときは、専用サイズのものではなく、このようなクリップタイプのものを使用することをおすすめします。

おまけ:蛍光灯の明るさ比較

蛍光灯の明るさを比較した貴重なデータをチャームが公開していました。蛍光灯を選ぶ際には非常に参考になると思うので、こちらもチェックしてみると良いと思います。

参考チャーム 〜蛍光灯の照度の比較〜

おすすめの蛍光管

蛍光灯は本体と蛍光管が揃って初めて使うことが出来ます。先に本体のおすすめを紹介しましたが、蛍光管のおすすめも紹介しておきます。

メロウZ PRIDE 昼光色

メロウZ PRIDEは、蛍光管の上側に反射膜コーティングが施された蛍光管です。この反射膜コーティングにより、下側への光を増やし、明るさが30%増すと言われています。

色温度も7200Kとある程度高く、観賞性も明るさも十分な蛍光管として、アクアリウムではかなり人気があります。

ホタルックα FRESH色

ホタルックαは、消灯後にすぐ暗くならず、少しの間明るさが残る「残光効果」を売りにした蛍光管です。急激な明るさの変化に水槽内の熱帯魚がびっくりして飛び出してしまうというような事故を避けられると言われています。

色温度は8000Kとネイチャーアクアリウムにはもってこいの値です。このライトもメロウZ PRIDEと同じく家庭用として販売されていますが、アクアリウム用としても人気が高いです。

めだっ輝
created by Rinker
NECライティング
¥900 (2024/04/26 21:38:27時点 Amazon調べ-詳細)

めだっ輝は看板用の蛍光灯で、色温度は7800Kです。メロウZ PRIDEやホタルックαが、90cm水槽用の蛍光管として一般的な32Wのサイズがないのに対し、めだっ輝はサイズのバリエーションが豊富です。32W用の蛍光管で色温度が高めのものを安く入手したい場合には、めだっ輝をおすすめします。

看板用蛍光灯めだっ輝
水槽照明の決め手は?看板用蛍光灯めだっ輝を選ぶ3つの理由

アクアリウム水槽用の照明としてコストパフォーマンス・色温度・適合照明器具に優れる「めだっ輝」という蛍光灯を紹介します。めだっ輝は本来は看板用の蛍光灯ですが、アクアリウム用のライトに求められる性能をバッチリ満たしています。

こちらのページで、めだっ輝のレビューも行っています。

メタハラのおすすめ

メタルハライドランプからは、王道のADA製「ソーラーI」と、コストパフォーマンスが高いことで知られる「ファンネル2」をおすすめします。

ソーラーI

ソーラーIはADAが販売するアクアリウム用のメタルハライドランプで、ADA製品らしいデザイン性の高い照明です。アクアリウム用のメタルハライドランプと言えばこれ、というような代表的な製品です。販売価格は約5万円と高いですが、所有欲をものすごく満たしてくれることとは間違いありません。

性能的には150Wのランプを装備した60~90cm水槽向けのモデルですが、90cm水槽だと両端が暗くなってしまうという意見も時々聞きます。個人的にはメタハラを吊り下げたオープンアクアリウムは憧れの一つなので、いつか手に入れたいなーと思います。

ファンネル2

ファンネル2はカミハタから販売されているアクアリウム用のメタルハライドランプです。この手のメタハラのランプ部分は、岩崎電気という会社が販売している製品のOEM(ある会社の製品を他の会社が自社ブランド品として販売すること)なので、ソーラーIもファンネル2も基本的な性能は殆ど同じとされています(ただしADAはランプのスペクトルを自社向けに調整したものを販売しているとの情報もあり)。

デザイン的にはソーラーIに比べるとやや野暮ったい印象ですが、注目すべきはその価格でソーラーIより3割ほど安いです。コストパフォーマンスは非常に高いですね。

ただしファンネル2の前身の「ファンネル」というメタハラでは、放熱が不十分でランプとソケットの結合部分が熱劣化し、接触不良で異常発熱して焼損や発煙する事故が発生していました。一応ファンネル2ではこの点は改善しているようですし、ファンネルでも取扱説明書通りに使用すれば問題はなかったようですが、火災に繋がったりすると怖いですから出来る限り安全なものを作って欲しいところです。

LEDのおすすめ

LEDでは、デザイン性が高く人気のある「アクアスカイ」と、価格・性能・デザインのバランスが良い「クリアLED」、性能重視の「テクニカ LEDライト クリアー」がおすすめです。

アクアスカイ

アクアスカイはADAが販売するアクアリウム用LEDライトで、日本での水槽用LED照明の先駆け的な製品です。特徴はとにかくおしゃれなそのデザインで、アクリル製の美しい照明器具です。

アクアスカイが発する光の色温度は8000Kと、ADAの蛍光灯「NAランプ」の色温度を引き継いでいます。ユーザーのレビューを見る限りでは、明るさは十分で水草の育成もうまくいくことが多いようです。

ただ、アクアスカイのスペクトル分析をしたという記事を読んだことがあるのですが、スペクトルは一般的なLEDライトと大きく変わるものではなく、やはり光合成に必要な波長帯は一部欠けているようです。育成の難しい水草によっては、上手く育たないことも考えられます。

ADAの水槽用LED照明「アクアスカイ」シリーズの特徴と比較

水草の育成能力にも定評のある、水槽用のLED照明「アクアスカイ」シリーズについて解説します。2014年12月にはさらに高性能なアクアスカイ・ムーンも発売されました。アクアスカイシリーズのスペック紹介や性能比較を行います。

アクアスカイに関しては、こちらのページで詳細な解説を行っています。とにかくオシャレなライトを使いたい人は、アクアスカイを選んでおけば公開することはないでしょう。

ジェックス クリアLED POWER III

created by Rinker
ジェックス
¥5,680 (2024/04/26 19:56:48時点 Amazon調べ-詳細)

クリアLEDを始めてみた時の私の印象は「ジェックスとは思えないおしゃれさ!」でした(失礼)。ショップに行くと同時期に発売された「グラステリア」シリーズの水槽、インテリア水槽台「GLOSS」、そしてクリアLEDが設置された展示スペースがあり、とてもおしゃれな印象を受けた覚えがあります。

ジェックスといえば安いアクアリウム用品を販売しているメーカーというイメージがありますが、最近はデザイン性にも少しずつ力を入れ始めているようで、今後どんな製品が出てくるのかちょっと期待しています。クリアLEDはそんな従来のジェックスの「安さ」と、新しく加わった「デザイン性」が両立した製品です。

さらにこの「パワー3」というモデルは、価格上昇は最低限に明るさをアップしています。この価格帯の安価なLEDライトの中ではおすすめできる製品です。

テクニカ LEDライト クリアー

蛍光灯では性能に定評のある「テクニカインバーターライト」を販売しているテクニカが、LEDの本命として販売しているのが「テクニカ LEDライト クリアー」です。

LEDライトながら消費電力は48Wと省エネ効果は余り期待できませんが、エネルギー効率が良いため非常に明るいと言われています。LEDで不足しがちな600~700nmの波長帯も、光量が増せば底上げされるわけですから、このライトなら問題なく水草を育成できる可能性もあります。

ADAのアクアスカイは色温度が8000Kですが、テクニカのLEDライトクリアーは10000Kであり、さらにさわやかな印象を受けると思います。現時点のLEDライトでは本命と言えるでしょう。

照明器具を便利に使うテクニック

ここまででアクアリウム用のライトについて、基礎的な知識は一通り紹介しました。最後に、照明器具を便利に使うためのテクニックを紹介しておきます。

プログラムタイマーによる自動化

プログラムタイマーは、電化製品の電源管理を自動化してくれるものです。アクアリウム用ライトのように、毎日決まった時間に点灯して決まった時間に消灯すべきである家電とは非常に相性が良いです。

デジタルプログラムタイマーⅡ ホワイトPT50DW
アクアリウムの必需品!プログラムタイマーで照明等を自動化

アクアリウムの日常的な管理・メンテナンスを楽にしてくれるプログラムタイマーの用途・使い方・商品例・使用感などを紹介します。水槽周辺の照明や二酸化炭素の添加など、毎日決まった時間にオンオフする器具の管理に非常に役立ちます。

こちらのページで詳しく紹介していますが、プログラムタイマーを利用して照明のオン・オフを管理することで、日々のメンテナンスが非常に楽になります。

また、プログラムタイマーで照明だけでなくエアレーションや水草の成長に必要な二酸化炭素の添加に関しても、時間ごとにコントロールすることが可能です。プログラムタイマーには色々な種類がありますが、安いものなら1000円程度からあるので、費用対効果は抜群です。ライトを使用する際には、ぜひセットでプログラムタイマーを使用することをおすすめします。

ただし、メタルハライドランプにタイマーを使用する際は注意が必要です。メタハラでは点灯時に突入電流といって使用時の3~4倍の電流が流れます。対応電力の低いタイマーを使用していると火災の原因となるため、対応電力の大きいタイマー(例えば150Wのメタハラに対して600W対応のタイマー)を使うか、突入電流キャッチャーと併用して下さい。

照明や光に関するさらなる詳細

このページでも照明や光についてかなり詳しく説明しましたが、爬虫類向けの光・照明について解説した以下のページでは、部分的にはさらに踏み込んだ話もしています。

爬虫類と光/温度-バスキング・紫外線ライトと亀/トカゲの生理機能

亀・トカゲ・ヘビ・ヤモリ等の爬虫類の飼育では、紫外線照射のような光の管理と、赤外線ヒーター等による温度管理が重要ですが、理屈が難しく理解していない飼育者が多いです。爬虫類飼育で重要な光・温度管理の方法を詳細に解説します。

特に光そのものについての詳細な解説や、今回はあまり深く説明しなかった紫外線や赤外線などの「目に見えない光」についても丁寧に説明しています。光について更に詳しく知り、より高レベルな照明環境を整えようと思う方は、ぜひこちらも参考にしてください。

K-ki

アクアリウムの必需品であるにも関わらず、比較的軽視されやすいライト・照明について、全体的な知識を出来る限り詳しく説明しました。序盤の背景知識などはちょっと盛り込み過ぎかもなーと自分でも思っているので、適当に読み飛ばして、必要な情報を拾って下さいね。これ以外にもなにかご存知のことがあれば、コメント等で教えてもらえると助かります。質問も歓迎です!

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

K-ki

K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

-
-ライト・照明器具

© 2024 AquaTurtlium