水草水槽の秘訣はCO2!高圧ボンベや発酵式などCO2の添加方法まとめ

CO2を添加したアクアリウム水槽
Iwagumi “Padang” / JanickG

アクアリウムの魅力には色々ありますが、その中でも水槽いっぱいに茂った美しい水草を眺めるのは格別です。水草レイアウト水槽のコンテストが毎年開催されていることからも、その魅力の大きさと奥深さが伺い知れます。

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もちろんこのサイトを運営しているK-ki(K-ki@AquaTurtlium)も、水草の魅力に取り憑かれた一人で、いままでに色々な水草を育ててきました。しかし水中で育成する水草は、種類にもよりますが一般的な植物よりも育てるのがやや難しい面もあり、私もこれまで必ずしも上手くいってきたわけではありません。

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これだけを聞くと、水草の育成はハードルが高く感じられると思いますが、そのハードルを下げる方法はいくつかあります。その中でも重要なものの一つがCO2(二酸化炭素)を水槽の水に溶け込ませるというものです。

水草を育てたことがない人、植物に詳しくない人にとっては、すぐに「なるほど!」と思える方法ではないかもしれませんが、この方法にはきちんとした科学的な根拠が存在します。このページでは水草の育成に重要な役割を果す水槽へのCO2添加について、原理や効果をしっかり踏まえつつ、具体的な方法まで踏み込んで、読めばすぐに実践できるように解説していきます。

この記事の目次

アクアリウムのCO2添加は水草育成のため

ここまでに書いたように、アクアリウムで水槽にCO2(二酸化炭素)を添加するのは水草を育成しやすくするためです。では具体的に、CO2がどのように作用することによって水草が育てやすくなるのでしょうか。以下では、水草育成のために水槽にCO2を添加する理由を解説します。

CO2は光合成に必要

植物は、動物と同じように呼吸によってエネルギーを得るだけでなく、光合成によってもエネルギーを得ているということは、中学校の理科で習ったと思います。この光合成に必要なのは「水」「光」そして「CO2(二酸化炭素)」でした。

光合成とはどんな現象かと訊けば、「二酸化炭素を取り込んで酸素を放出する反応」と答える人は多いでしょう。確かに間違いではないのですが、これを生物の生命を維持に必要な「エネルギー」という観点から捉えなおせば、「光エネルギーを植物の成長や生命活動に必要な化学エネルギーに変換する反応」ということができます。つまり光合成は呼吸と同じく、植物が生きていくのに必要なエネルギーを獲得するための反応なのです。

この反応は具体的には、以下の化学反応式に表わされるように、二酸化炭素と水がデンプンと酸素になるという反応です。エネルギー源となる有機物(=デンプン)が生成されているのが分かりますね。

6 CO2 + 12 H2O → C6H12O6 + 6 H2O + 6 O2

つまり二酸化炭素が不足して光合成が出来ないと、水草はエネルギー不足になり、枯れたり生長が鈍くなったりしてしまうわけです。これで、CO2が水草の育成に重要な理由をはっきりさせることができました。

また、CO2と同じく光合成に不可欠な「光」を水草に供給するための、水槽用ライトについてはこちらで紹介しています。興味のある人は読んでみてくださいね。

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水質が弱酸性になる

CO2の主要な役割は、上記の通り光合成によってエネルギー源になることですが、それ以外にも副次的な効果があります。その一つが、「水質が弱酸性になる」というものです。

CO2は水に溶けるとイオン化し、以下の化学平衡式で表される平衡状態になります。

CO2(aq) + H2O ⇄ H2CO3

H2CO3 ⇄ HCO3 + H+

HCO3 ⇄ CO32- + H+

つまりCO2は水中で、「CO2」「H2CO3」「HCO3」「CO32-」の4つの形で存在するということです。そして水草は光合成では、このうち「CO2」の形で存在するものを主に利用しています。

水槽の水のpHが水草の育成にいおいて重要視されるのは、上記の化学平衡において、弱酸性のときにはCO2の状態で存在するものの割合が多くなるからです。簡単にいえば、弱酸性だと水草が使えるCO2が増えるよ、ということですね。

つまり、pH6~7弱くらいの弱酸性の水質では、水草はより効率的に光合成を行うことができ、育成が成功しやすくなるのです。副次的な効果と言いながら、非常に重要な役割を果たしていることが分かりますね。

実はこれと同じことが、水草の成長に必要な肥料の面でもいえます。水草のような水生植物の多くは、窒素肥料の中でもアンモニア態窒素を好む好アンモニア性植物です。このアンモニア態窒素というのはアンモニウムイオンのことを指しますが、水中ではアンモニウムイオンは以下の式のように、アンモニアと化学平衡状態となっています。

NH3(aq) + H2O ⇄ NH4+ + OH

この平衡においては、pH6だと99.9%がアンモニウムイオンNH4+として存在することが知られています。肥料の面でも、弱酸性の水質は水草の育成に好都合であることが分かりますね。

また、アクアリウムではよく知られているように、アンモニアは非常に毒性の強い物質です。一方でアンモニウムイオンは毒性が弱いため、生体への安全性という観点でも、弱酸性の水質は有利となります。

CO2を添加するメリット

アクアリウムでは、水槽にCO2を添加することで様々な効果が得られます。この項目では、CO2の添加によって得られるメリットを簡単にまとめておきます。

水草が育成しやすくなる・状態が良くなる

上にも書いたように、CO2を添加することによって光合成ができるようになったり、肥料が吸収されやすくなります。これにより、水草が生きていくために必要なエネルギーや栄養分を効果的に与えられるため、水草が育成しやすくなります。

観賞用として販売されている水草には様々な種類があり、中には育成の難しい物もありますが、そのような場合でもCO2を添加すると上手く育てられる場合が多くあります。水草の育成に自身のない初心者や、育成難易度の高い水草に挑戦する場合などは、CO2の添加が有効になります。

また、十分なエネルギーや栄養分が得られるということは、水草の状態が良くなるということです。水草の状態が良くなると、太くしっかりした茎や大きな葉をつけるようになり、草体が綺麗になって観賞性も上がります。アクアリウムをインテリアとして楽しむのならば、CO2の添加によって大きな恩恵を得られるでしょう。

水草の光合成による気泡
“Rice Paddy Herb” / threefingeredlord

水草が活発に光合成をすると酸素を生成し、この画像のように葉の表面に気泡をつける美しい姿を見ることができます。この様子も観賞面ではなかなかに面白いと思います。

pHを酸性寄りに調整できる

アクアリウムにおいてpHは水質を評価する際の重要な指標になりますが、pHを思うままに調整するのは簡単なことではありません。水槽に液体を添加するタイプのpH調整剤なども市販されていますが、一過性のものなのでpHを長期的に維持できるわけではないのです。

そういった意味では、CO2の添加はpHを長期的に安定してコントロールできる数少ない方法の一つです。もちろんpHを酸性にすることしかできないという問題はありますが、添加量を調整すれば、pH6~7程度の弱酸性の水質に調整することは難しくありません。

pHを弱酸性に調整することができれば、水草の育成に好都合であることは上にも書きましたが、生体の飼育にもメリットがあります。弱酸性の水質で飼育すると状態が良くなる生体もいますし、pHの変化によって季節を感じ取り繁殖期を迎える魚もいるので、繁殖のコントロールに活用することなどもできます。

逆にpHをアルカリ性に傾けたい場合は、牡蠣殻やサンゴ砂をフィルターなどに仕込んでおけば、細かな調整は難しい物の割と手軽に実現できます。

CO2を添加するデメリット

ここまではCO2を添加することによって得られるメリットを中心に説明してきましたが、もちろんデメリットも存在します。ここでは、CO2を添加することにどんなデメリットがあるのかをまとめておきます。

初期費用・ランニングコストがかかる

デメリットとして最も分かりやすいのは、お金の問題です。CO2を添加しなければ一円もかかりませんが、CO2を添加する場合には少なからずお金がかかります。

まず最初にCO2添加に必要な機材を導入するための初期コストが必要です。また、CO2は添加しているといつかなくなるものですから、定常的にCO2を補充するためのランニングコストも必要です。

ここで必要な金額はCO2の添加方式によって異なるため、以下のCO2の添加方式ごとの項目で確認してください。

管理の手間が増える

お金と同じく、CO2を添加するの場合には管理の手間も増えます。基本的にはCO2がなくなったら補充するだけですが、CO2添加用の機材がちゃんと動いているか、時々チェックする必要もありますね。

設置スペースが必要

もう一つは場所の問題です。こちらも方式によりますが、大型ボンベを利用して二酸化炭素を添加する場合には水槽そのものよりもボンベのほうが大きくなってしまうこともあります。CO2添加装置を導入する際には、装置をどこに置くのかも最初に考えておきべきです。

生体に悪影響がでる可能性がある

二酸化炭素は植物にとっては役立つものでも、動物にとっては有害な物質です。水中のCO2濃度が高過ぎると、熱帯魚などの飼育生体が二酸化炭素中毒を起こし、酸欠になって死んでしまう場合があります。

特に水草が光合成を行わず呼吸だけを行う夜間には、水槽内で二酸化炭素が消費されなくなり、CO2濃度が高くなってしまう場合があります。これを避けるためには、タイマーを利用して夜間はCO2添加を停止したり、エアレーションを行ってCO2を空気中に逃がすといった方法があります。

いずれにせよ、生体の多い水槽でCO2の添加を行う場合には、水槽内のCO2濃度には注意する必要があります。

CO2添加の必要性・是非を判断するポイント

水槽に添加すれば様々なメリットがあるCO2ですが、どんな水槽でも必ず添加する必要があるわけではありません。CO2を添加すべきかどうか、判断するポイントを紹介します。

水槽の主役は熱帯魚か水草か

CO2を添加する前提は、対象の水槽が「水草の育成を主目的とする水槽」であるべことです。生体メインの水槽では、二酸化炭素を添加しても繁殖誘発などの特殊な場合を除いてメリットはありません。

むしろ上に書いたように、魚やエビが二酸化炭素中毒に陥ってしまう危険性があるため、水草水槽以外ではCO2の添加はやめておきましょう。

水草の種類

水草水槽だとしても、全ての種類の水草にとってCO2添加が必要というわけではありません。成長の遅いモスやミクロソリウム、アヌビアスなどの陰性水草、マツモやアナカリスといった沈水性植物(水中でしか生きられない植物)、アマゾンフロッグピットなどの浮草を育てる場合には、CO2を添加しなくても十分に育てることが可能です。

ただしこれらの水草を育てる場合にも、CO2を添加すればより光合成が活発になり、成長が早くなったり、草体がしっかりするなどの効果が得られます。CO2を添加し過ぎると、水槽内のバランスが崩れコケが発生したりする可能性もありますが、適切な量であれば添加してもよいでしょう。

水草の量

水草が密生した水槽レイアウト
Fabulous Decay, 8 months, ungroomed / gergelyhideg

CO2を特に添加しなくても、水には空気からある程度の二酸化炭素が溶け込んでいます。水槽内の水草の量が少量であれば、この自然に溶け込んだCO2だけで十分な場合もあります。

しかし水槽内の環境が良ければ水草は徐々に増えていくため、そのうちCO2が不足することが予想されます。水草を増やして密度の高いレイアウトを作る予定ならば、いつかはCO2添加が必要になる可能性が高いです。

生体の密度

CO2は水槽内にいる熱帯魚やエビなど、生体の呼吸によっても排出されます。生体の過密飼育はおすすめできませんが、ある程度過密な水槽で少量の水草なら、生体の排出したCO2で足りる場合もあります。

むしろ、生体の密度が高いところにCO2添加をすると、生体が二酸化炭素中毒に陥り、酸欠で死んでしまう可能性がある方が問題です。生体の密度が高い水槽では、CO2の添加を行わないほうが良いといえます。

CO2の基本的な添加方法

アクアリウムにおけるCO2添加について、メリット・デメリットやその必要性など、概要は理解できたと思います。では次に、CO2を水槽に添加するにあたり、具体的にどのような方法があり、どのようなアクアリウム用品が必要になるのかを説明します。

ただし水槽にCO2を添加する方法はいくつかあり、どの方法で添加するかによって必要な用品は変わってきます。従ってこの項目では、CO2の主要な添加方法に共通する、水にCO2を溶けこませるための道具に焦点を当てて解説します。

CO2を添加する水槽の構成・接続例

こちらの図でいう②の部分です。①の部分については、この後に説明するそれぞれの添加方法の項目で説明していきます。

CO2を水槽に添加するために必要な共通機器

CO2を水槽に添加するなら、出来る限り効果的に添加したいですよね。ここではCO2を効果的に、そしてに安全・簡単に添加できるようにするための道具を紹介します。

紹介するのは以下の3つの道具です。

これらのアクアリウム用品を水槽に設置する際には、上図のように接続して使います。以下でそれぞれについて説明します。

チェックバルブ(逆流防止弁)

チェックバルブ(逆流防止弁)はその名の通り、配管において流体の逆流を防ぐパーツです。この場合は、水槽の水が逆流してCO2添加装置側、つまり水槽の外に流れ出るのを防ぐ働きをします。

多くの場合、CO2添加装置は水面よりも低いところにあります。そうすると、サイフォンの原理によって水が逆流してしまう可能性があるため、安全のためエアーチューブはチェックバルブを経由して接続しておくと良いでしょう。

バブルカウンター

バブルカウンターは水槽に添加されているCO2の量を確認するための道具です。水の入ったパイプ状の容器にCO2が供給されるチューブをつなぎ、何秒で何滴のCO2の気泡ができるかで添加量を確認します。

CO2を適当に添加していても、添加量が少なすぎて効果が得られなかったり、多すぎてトラブルの元になったりとろくなことがありません。添加するのであれば、バブルカウンターを使って添加量をきちんと確認するようにしましょう。

CO2拡散器

単純にCO2の出てくるエアチューブを水槽に沈めておいてもCO2は水に溶けますが、大部分は気泡として水面に到達し、空気中に逃げてしまいます。これでは水に溶けるCO2はごく一部で、多くのCO2を捨てていることになり、非常にもったいないです。

気体を水に溶かすポイントは、「表面積を大きくすること」「水と触れる時間を長くすること」の2つです。そこでCO2を添加するときには、なるべく小さな泡にして水に送り込むことで、表面積と時間を稼ぎます。この役割を果たすのがCO2拡散器(ディフューザー)です。

こちらはよくあるセラミック式の拡散器で、CO2の気泡を細かくすることにより溶解の効率をあげています。これをもっと簡単にしたのが、CO2ストーンです。また、泡を細かくすることよりも、水との接触時間を長くする点に主眼をおいたものとして、CO2拡散筒があります。

さらに、より効率的にCO2を溶解させることを目指し、外部フィルター手前のホースでCO2を添加、フィルター内の水流で溶解させるための「CO2ミキサー」を使う方法もあります。

このような拡散器の違いに対応して、拡散筒を使って添加する方法を自然溶解式、CO2ミキサー使う方法を直添式(強制添加式・インライン式)と呼ぶこともあります(ただし高圧ボンベを使ったCO2添加全体を強制添加と呼ぶ場合もあります)。

CO2を添加する際には、これらの拡散器を使用してより効率的に水へ溶解させると良いでしょう。

CO2添加量の目安

CO2を水槽に添加する際には、その添加量に注意する必要があります。添加量が多すぎると熱帯魚が酸欠になるなどのトラブルのもとですし、少なすぎるとCO効果が得られません。添加量はバブルカウンターで確認することができます。

一般的には、水槽一面に有茎草が生い茂る場合で、60cm水槽で1秒1滴、90cm水槽なら1秒2~3滴程度が目安と言われています。ただし、適切な添加量は水草の量や種類、照明の強度や水流の強さなど様々な要素の影響を受けるため、一概に何秒何滴という言い方をするのは難しいです。

そこでもう少し科学的に、水中の二酸化炭素濃度を計算し、それが適切な範囲内に収まるように添加量を調整する、という方法があります。

上にも書いたように、CO2は水中で、H2CO3、HCO3、CO32-と平衡状態になっています。このときpHがわかれば、それぞれの分子の存在割合が判明します。また、pHに加えて炭酸水素イオン(HCO3)濃度までわかば、分子の存在割合を使ってCO2濃度を計算で求めることができます。

アクアリウムの世界では、炭酸塩硬度(KH)を測定することのできる試薬がよく利用されるのですが、実はこの試薬では、炭酸塩硬度ではなくて炭酸水素イオン濃度を測定しています。化学的には間違いなのですが、ここではかえって都合が良いため、試薬によって測定されるKHの値(すなわち、KH=炭酸水素イオン濃度と仮定)を利用して、CO2濃度を求める計算式を立てます。

具体的には、pHとKHからCO2濃度を計算する式は以下のようになります。ただし、この時の水温は25℃で、KHの値は、ドイツ硬度(°dH)で求めることとします。

CO2濃度 [mg/l] = KH×10(-pH)×3.52×107

(補足)同様の数式は他所でも見られますが、3.52という係数の値が異なるものをよく見かけると思います。これは炭酸の酸解離定数が温度によって変化するためです。ただし他所では温度設定が不明確なので、水槽環境とかけ離れた設定になっている可能性もあります。また、海外サイトなどを確認したところ、3.52を「3」としてしまっているかなり粗い定式化を行っているところが多いようです。

上記の数式に基づき、pHとKHの値からCO2濃度(mg/l)を求める表を作ると、以下のようになります。

CO2濃度早見表 [mg/l]
KH\pH 5.6 5.8 6 6.2 6.4 6.6 6.8 7 7.2 7.4 7.6 7.8 8
0.5 44 28 18 11 7 4 3 2 1 1 0 0 0
1 88 56 35 22 14 9 6 4 2 1 1 1 0
1.5 133 84 53 33 21 13 8 5 3 2 1 1 1
2 177 112 70 44 28 18 11 7 4 3 2 1 1
2.5 221 139 88 56 35 22 14 9 6 4 2 1 1
3 265 167 106 67 42 27 17 11 7 4 3 2 1
3.5 309 195 123 78 49 31 20 12 8 5 3 2 1
4 354 223 141 89 56 35 22 14 9 6 4 2 1
4.5 398 251 158 100 63 40 25 16 10 6 4 3 2
5 442 279 176 111 70 44 28 18 11 7 4 3 2
5.5 486 307 194 122 77 49 31 19 12 8 5 3 2
6 531 335 211 133 84 53 33 21 13 8 5 3 2

CO2濃度の単位としてmg/lではなくppmを利用する場合もありますが、ほぼ1 mg/l ≒ 1 ppmなので、特に換算せずに表の値を参照してください。また、CO2濃度の適正値には諸説ありますが、よく言われるのは上限が25~35 gm/l、下限が5~10 mg/lあたりの範囲です。この表では10~30 mg/lをCO2濃度の適正値として、色を変えて表現しています。

注意点としては、水槽内のCO2濃度は時間によって変化するという点です。CO2の添加量が多く、水草が使い切れていない場合には、一番濃度が高くなる照明の消灯直前にpHとKHを測定して、上の表と照らし合わせてCO2濃度を確認してください。

ここまで、KHとpHから二酸化炭素濃度を計算する数式をかなり事細かに説明しましたが、実はアクアリウム用品にはCO2濃度を直接測定できる試薬もあるため、そちらを利用する方が簡単かもしれませんね。

ろ過フィルターは外部フィルターを選ぶ

せっかくCO2を効率的に添加しても、他の部分で添加したCO2を無駄にしていては意味がありません。こういったムダの原因になりやすいのはろ過フィルターです。ろ過フィルターではポンプなどを使い水を循環させるため、その際にどうして水が撹拌されてエアレーションを行っているときと似た状態になり、CO2が空気中に逃げてしまいます。

しかし外部フィルターでは濾過槽が密閉されているため、空気と水が触れ合いにくく、水中に溶け込んだCO2が空気中に逃げにくいという特徴があります。従って、外部フィルターは水草水槽と非常に相性が良いといえるのです。水草に光合成を効果的に行わせるためにも、水草水槽には外部フィルターを使用することをおすすめします。

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CO2添加方式の種類

ここまではアクアリウムにおけるCO2添加についての、全般的な知識を解説しました。次は、実際に水槽に対してCO2添加を行うにあたり、具体的にどのような方法があるのか、それぞれの方法のメリット・デメリットや必要な機材、適した環境などを紹介していきます。

なお、このページでは、以下のCO2添加方式について説明します。

大型ボンベ式CO2添加法(ミドボン)

大型ボンベ式CO2添加法は、大型の炭酸ガスボンベ(通称ミドボン)を利用して水槽にCO2を添加する方法です。ビールサーバー向けに業務用として販売・レンタルされているミドボンし使用することで、ランニングコストを低く抑えてCO2を添加することが可能です。また、大容量のボンベを使用するため、水槽が何本もあるような大規模な飼育環境では非常に重要な添加法です。

大型ボンベ式は、アクアリウムのCO2添加法の中でも最も本格的な方法です。この方法では、ランニングコストを抑えながらも、CO2添加量を細かくコントロールしたり、添加する時間帯を調整することが可能です。その反面、高機能を実現するための道具がいくつか必要になり、初期投資が高額になるのが難点と言えるでしょう

しかしながら、一度導入してしまえば長期的に低コストでCO2を添加できるため、本格的に水草水槽を作りこみたい人にはおすすめの添加方式です。

大型ボンベ式で必要な機材

大型ボンベ式でCO2を添加する際には、CO2を水槽に添加するために必要な共通機器の項目で紹介したもの以外にも、以下のようなアクアリウム用品を使用します。これらを使うことにより、高圧ボンベ式のメリットである「CO2添加量の細かな調整」を確実・安全に実現することができます。

レギュレーター

アクアリウムのCO2添加で利用されるレギュレーター(圧力レギュレーター)とは、圧力を調整する調圧器のことを指します。CO2添加では基本的に、高圧ボンベから供給されるCO2の圧力を、水槽への添加に適切なレベルまで下げる減圧器としての役割を果たします。

レギュレーターによって、減圧後の圧力を調整できるもの(可変式)とできないもの(固定式)があります。固定式レギュレーターの中でも、減圧後の圧力には0.1~0.5MPa程度の幅があります。

一つのボンベから複数の水槽へとCO2を分配して添加する場合には、減圧後もある程度の圧力が必要です。4~5箇所へ分配する場合、減圧後に0.3MPa以上の圧力が必要と言われています。

電磁弁

電磁弁はその名の通り電気的にコントロールできる弁で、ボンベから水槽までのCO2の通り道を開放したり塞いだりします。タイマーを使って電磁弁を管理することで、CO2の添加を決められた時間帯は中止したりできます。

プログラムタイマー

上記の電磁弁と組み合わせて、CO2添加をする時間帯を管理することができます。これにより、水草が光合成を行わず呼吸だけを行う夜間はCO2添加を停止したりエアレーションでCO2を空気中に逃したりして、水中の二酸化炭素濃度が高くなりすぎることを防ぐことができます。

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プログラムタイマーの使い方やおすすめの製品などはこちらのページで紹介しています。

スピードコントローラー(スピコン)

スピードコントローラーはCO2の添加量を調整する器具です。圧力は調整できない点には注意が必要です(圧力調整はレギュレーターの役割)。スピードコントローラー単体で製品になっているものもあれば、レギュレーターや電磁弁と一体化しているものもあります。

耐圧チューブ

ここまでに紹介したCO2添加用機材の間は、基本的に耐圧チューブで接続します。特に、機器同士の接続を簡単にする「ワンタッチ継手」が使われている部分は、エアーチューブだと接続がうまく行かずCO2が漏れる可能性があるため、確実に耐圧チューブを使用するようにしましょう。

エアーチューブ

水槽の近辺では、耐圧チューブではなくエアーチューブを使っても問題ありません。耐圧チューブからエアーポンプに切り換える際には、専用の切換用パーツを使うか、チェックバルブの前後で使用するチューブを変更するのが良いでしょう。

ミドボンの入手法

大型ボンベ式の要であるミドボンの入手には少し工夫が必要です。ネット通販で購入することもできますが、基本的には購入するのではなく、近所の酒屋などでレンタルするという方法が推奨されています。

ミドボンをレンタルする場合、酒屋には最初はデポジット(保証金)込の金額を支払うことになります。ミドボン内の二酸化炭素を使い切ったら、ミドボンを酒屋に持って行き、再びCO2を充填してもらいます。この方法ならば、ボンベ本体は借りるだけなので、使用しなくなった時に返却すればデポジットが返金され、コストを安く抑えることができます。

もちろん貸し出してくれるお店によって金額はまちまちですが、よく聞く話では、初回のデポジット込の料金が8000円程度、CO2の再充填が3000円程度、ミドボン返却時の返金が5000円程度の印象です。

注意点としては、ミドボンは基本的にビールサーバーなどの用途で使用されるのが前提で、アクアリウム用として貸し出してくれるのは酒屋さんの善意によるものだということです。近年は本来の用途ではない、水草水槽や美容院の炭酸ヘッドスパ用途などでのレンタルが増えたため、ビールサーバーを所有していない人にはミドボンを貸し出さないという酒屋さんも出てきました。

ミドボンを使用する際には、善意で貸し出してもらっていることを忘れないようにして、他人に迷惑をかけないように気をつけてください。ミドボンの貸出制限が厳しくなり、自分たちの首を絞めることがないようにしたいですね。

大型ボンベ式によるCO2添加方法

大型ボンベ式でのCO2添加を行う場合、上で紹介した器具を以下の図のように接続して使用します。

CO2を添加する水槽の構成・接続例

画像に表されているように、接続順は以下の通りとなっています。

  1. ミドボン
  2. レギュレーター
  3. 電磁弁
  4. スピードコントローラー

ただしこれはあくまでも一例で、使用する製品によって接続順は変わる場合もあります。それぞれの製品の説明書を確認しておいたほうが良いでしょう。

これらの機器の間は耐圧チューブで接続します。スピードコントローラーからでた耐圧チューブは、上図の②の部分へと接続して、水槽にCO2の添加を行います。

大型ボンベ式のメリット

  • ランニングコストを低く抑えられる
  • CO2の添加量を細かく調整できる
  • 一度設置すれば管理は簡単

大型ボンベ式のデメリット

  • 必要な機器が多く初期コストが高くなる(ミドボンレンタル料込で20000円程度~)
  • ミドボンが大きく設置に場所をとる

大型ボンベ式と相性の良い水槽・環境

ミドボンを利用した大型ボンベ式CO2添加法は、CO2の圧力や添加量を調整できるため、基本的にはどんな環境でも効果的に活用することができます。その中でも、以下のような環境では、その能力を最大限に発揮してくれるため、ミドボンを選ぶメリットが非常に大きいと言えます。

大型水槽

必要なCO2添加量が多くなる大型水槽では、大量のCO2を安価で利用できる大型ボンベ式のメリットが特に際立ちます。ミドボンを利用する場合、CO2はおよそ5kgあたり3000円程度になりますが、これは120cm水槽でも年単位で利用できる量です。ランニングコストは非常に安いということができますね。

水槽の本数が多い環境

水槽の大きさがそこまで大きくなくても、何本もの水槽に二酸化炭素を添加する場合、結局は必要なCO2添加量が多くなります。この場合も大型水槽の場合と同じく、ミドボンを利用することでランニングコストを安く抑えることが可能になります。

小型ボンベ式CO2添加法

小型ボンベ式も大型ボンベ式と同じく、CO2が封入された高圧ボンベを利用して水槽に二酸化炭素を添加します。これらの高圧ボンベを利用してCO2を添加する方法をまとめて、強制添加と呼ぶこともあります。大型ボンベ式との大きな違いは、大型ボンベ式では業務用(ビールサーバー用)のミドボンを使用するのに対し、小型ボンベ式ではアクアリウム専用に作られた小型ボンベを利用する点です。

アクアリウム専用のボンベを使用するため、サイズなどがアクアリウム適しており大型ボンベ式よりも使いやすいです。しかし、大型ボンベ式よりも利用者が限られるため、CO2の量に対してボンベの値段が高いという問題もあります。また、ミドボンのように再充填をすることはできません。

小型ボンベ式の主な利用者層は、ミドボンを使うほどではないが、ある程度本格的にCO2を添加したい、という人たちだと言えるでしょう。

小型ボンベ式で必要な機材

小型ボンベ式によるCO2添加でも、レギュレーターや電磁弁、スピードコントローラーなど、基本的には大型ボンベ式と同じ機材が必要です。従って、大型ボンベ式で必要な機材の項目で必要な機材を確認してください。

ただし、小型ボンベはもともとアクアリウム向けに作られているものなので、大型ボンベ式とは異なり、ボンベまで含めた「CO2フルセット」という商品が販売されています。CO2フルセットを購入すれば、CO2添加に必要な道具は一通り揃うので、機材の組み合わせを考えたりするのが面倒ならば、フルセットを買ってしまうというのもよい選択だと思います。

こちらの商品なら、以下の機材がセットになっているため、このセットのみでCO2添加を始めることができ、非常に扱いやすくなっています。

  • 小型ボンベ
  • ボンベスタンド
  • レギュレーター(スピードコントローラー付)
  • 電磁弁
  • プログラムタイマー
  • 逆流防止弁
  • ディフューザー(バブルカウンター付)
  • 耐圧チューブ
  • エアチューブ

また、小型ボンベ用のレギュレーターなどは、このような変換アダプターを利用することでミドボンでも使用することができるようになります(一部未対応の製品もあります)。将来的に大型ボンベ式への以降を検討している場合でも、購入した機材は無駄にならないので、まずは小型ボンベ式から始めてみる、という考え方もありでしょう。

小型ボンベ式のメリット

  • CO2の添加量を細かく調整できる
  • 一度設置すれば管理は簡単
  • 小型で添加装置の見栄えが良い

小型ボンベ式のデメリット

  • 必要な機器が多く初期コストが高くなる(CO2フルセットで7000円程度~)
  • 交換用の小型ボンベは比較的割高でコストがかかる

小型ボンベ式と相性の良い水槽・環境

小型ボンベ式は、ミドボンを使うほど大規模な環境ではないが、ある程度しっかりとCO2を添加する必要がある場合に最適です。具体的には、以下のような環境と相性が良いといえます。

60cm水槽(中型水槽)

60cm水槽程度の大きさならば、CO2要求量が多い水草を密生させたりしない限り、ミドボンではなく小型ボンベでも十分に水草を育成することができます。

水草の密生した小型水槽

小型水槽でも、水草をかなり密生させる場合には、ボンベ式でのCO2添加をおすすめします。ただしこの場合もミドボンを使うほどの添加量は必要ないため、小型ボンベ式が適しているといえます。

発酵式CO2添加法

発酵式CO2添加装置の作り方-水草水槽のCO2ボンベ代用法

発酵式CO2添加法は、ここまでに紹介した高圧ボンベを使う方法とは異なり、CO2が詰められたボンベなどを用意しません。ではどうやってCO2を準備するのかというと、化学反応を利用してCO2を生成するのです。ここで利用する化学反応が「発酵」と呼ばれる反応であるため、発酵式と呼ばれています。

高圧ボンベ式CO2添加法に必要な高価な器具を購入する必要が無いため、コストを安く抑えられる点が魅力です。一方で、ボンベのような細かいコントロールは出来ず、発生する二酸化炭素量も温度などの環境条件によって変化するため、CO2を安定的に添加するのが難しい方法でもあります。

あくまでアクアリウムのスタンダードなCO2添加法は高圧ボンベ式であり、発酵式はCO2添加を「お試し」として気軽に初めて見るための方法と考えておくのが良いでしょう。

発酵式におけるCO2の発生原理

発酵式CO2添加で利用される発酵(アルコール発酵)の代表的な例は、以下の化学反応式で表されます。

C6H12O6 → 2 C2H5OH + 2 CO2

グルコース(C6H12O6)からエタノール(C2H5OH)と二酸化炭素(CO2)ができる反応を起こし、そこで生成される二酸化炭素を水槽に添加するというわけです。

実用上では、ペットボトルなどの容器に砂糖で作った糖のゼリーなどを入れ、そこにイースト菌(市販のドライイーストなど)と水を入れて発酵を起こします。発酵とは、微生物が糖をアルコールと二酸化炭素に分解することにより、生きてくのに必要なエネルギーを得る化学反応なのです。

発酵式CO2添加装置の作り方

発酵式でCO2を添加するためには、発酵を起こすための糖を供給する必要があります。糖の供給源となるのはベースと呼ばれ、通常は砂糖などをゼリーや寒天状に加工して反応速度を遅くし、長期間CO2を発生させる工夫が施されます。

ベースの作り方には、主に以下の3通りがあります。

  • ゼリー式
  • 寒天式
  • 重曹式

ゼリー式と寒天式は、砂糖水にゼラチンまたは寒天を溶かしたものを炭酸飲料の空ペットボトルに注ぎ、冷やして固めるというものです。重曹式はより簡単で、砂糖水に重曹を溶かすだけです。

注意することは、これらのベースは必ず炭酸飲料用のペットボトルに注いで使う必要がある、という点です。発酵式ではペットボトル内で発酵が進んで二酸化炭素が発生するため、ペットボトル内部は高圧になります。耐圧性のある炭酸飲料用のペットボトルを使用しなかった場合、ペットボトルが破裂してしまう可能性があるので気を付けて下さい。

参考までに、ゼリー式のベースを作成するための分量を紹介しておきます。なお、500mlペットボトル用の分量になっています。

分量(500mlペットボトル用)
砂糖 100g
100ml
ゼラチン 2.5g
(寒天) (100g(ml)が固まる量の2倍)

発酵式CO2添加装置の作成法などのさらなる詳細は、以下のページを参考にしてください。作り方・使い方などをより詳細に解説しています。

発酵式CO2添加装置の作り方-水草水槽のCO2ボンベ代用法
植物の光合成に欠かせないCO2(二酸化炭素)を発酵式で添加する方法を解説します。発酵に使用するゼリーや割り箸を使ったエアストーンの作り方、装置の使い方や交換タイミング等を解説します。CO2添加で水草の調子を上げましょう。

以下で、この項目のまとめとして、発酵式CO2添加法のメリット・デメリットをまとめておきます。

発酵式のメリット

  • 高価な機材が不要で初期投資が安く済む

発酵式のデメリット

  • CO2の添加量をコントロールするのが難しい(ほぼ不可能)
  • CO2の圧力が低く場合によっては水槽に添加されにくい
  • 発酵で生じたアルコールが水槽に混ざる可能性がある
  • CO2を発生させるためのゼリーなどを定期的に作るのが面倒
  • 見た目が悪くレイアウト水槽の近くには置きたくない

発酵式と相性の良い水槽・環境

初期投資を非常に安く抑えることができ、アクアリウムでのCO2添加入門におすすめできる発酵式CO2添加法ですが、CO2添加量を調節できないなど問題点も多くあります。以下の様な水槽に使用すれば、発酵式の長所を活かし、短所をある程度ごまかすことが可能になるでしょう。

小型水槽

発酵式で発生させることのできるCO2には限度があります。そのため、大型水槽に使用してもCO2添加量が足りなかったり、すぐに発酵ベースが無くなってしまったりと、あまり有効に活用することが出来ません。従って、発酵式CO2添加法は小型水槽で利用すべきといえます。

一方でCO2添加量の調整も難しいため、あまりにも小さな水槽だと添加量が多すぎて、CO2濃度が生体に危険なレベルまで高まってしまう恐れもあります。このような管理の難しさを回避したい場合には、素直に高圧ボンベ式を利用したほうが良いでしょう。

陰性水草水槽

上記と同じ理由で、発酵式は大量にCO2を要求する有茎草をメインとした水槽には適しません。むしろ、CO2を添加しなくてもある程度育つ陰性水草水槽に使用して、CO2未添加の場合よりも綺麗なレイアウト作りに挑戦する場合のほうが役に立ってくれるはずです。

薬剤式CO2添加法

薬剤式CO2添加法は、アクアリウム用の添加剤として販売されている、CO2を発生させる薬剤を利用する方法です。イメージがつきにくいかもしれないので商品例を挙げると、GEXのCO2ブロックなどがこれにあたります。

この方法は発酵式よりもさらに手軽で、導入のためのハードルが非常に低いといえます。その反面、CO2の添加量がどの程度なのか、効果が出ているのかなどはわかりにくいですし、添加量のコントロールもできません。長期的に使用するとなるとランニングコストは割高ですし、水槽内に錠剤のような薬剤が転がっているのは見栄えが悪いという問題もあります。

値段も手間もかからないのでとりあえず試しに手を出してみようと思うかもしれませんが、効果が定かではないたため、私はあまり使用をおすすめしません。

水槽環境別おすすめのCO2添加方法

ここまではCO2の添加方式ごとに特徴を解説してきました。最後にその総まとめとして、CO2添加装置を設置する水槽の環境ごとに、適切な添加方式は何になるのかをまとめておきます。

大型水草水槽・水草が密生した水槽・水槽数が多い環境

大型の水草水槽や水草が密生した水槽、そして水槽の数が多い場合には、CO2の必要量が多くなります。この場合は大量にCO2を添加しなければならないため、ランニングコストの安い大型ボンベ式CO2添加法が適しています。

大型ボンベ式でCO2を添加する場合には、近所の酒屋などで業務用の炭酸ガスボンベ(ミドボン)をレンタルしましょう。ミドボンから水槽にCO2を添加するためには、レギュレーターやスピードコントローラー(スピコン)が必要になりますが、変換アダプターを使用すれば次に紹介するような小型ボンベ用のレギュレーター類も使用できます。

60cm水槽などの中規模な水草水槽

60cm水槽程度までの中型水槽や、複数の小型水槽へCO2を添加するのが種目的である場合は、小型ボンベ式CO2添加法がおすすめです。ミドボンよりも導入コストが安く、場所も取らないので、扱いやすい添加装置だといえます。

小型ボンベ式でCO2を添加するのであれば、「CO2フルセット」と呼ばれる、上記のような必要物が全てセットに成った製品を利用すると、さらに手軽にCO2添加を始めることができます。

CO2添加の効果を確認したい場合

まずはCO2を添加することでどの程度の効果があるのかを確認したい、という場合には、発酵式CO2添加法で簡易的にCO2添加をためしてみてください。初期コストがほとんどかからないため、非常に気軽に始めることができます。

一方で、CO2添加装置としての性能は低く、CO2添加量の調節などもできないため、定常的にCO2を添加するのであれば高圧ボンベ式を利用したほうが良いでしょう。

今回はアクアリウムで水草を育成する場合には非常に重要な、CO2添加の方法について解説しました。CO2添加にも色々な方法がありますが、まずは小型ボンベ式からはじめ、アクアリウムに熱中して水槽が大きくなったり増えたりしたら、ミドボンに移行するという流れの人が多いようです。このページをよく読んで、自分の水槽に適した添加方法はどれなのか、よく考えてみてくださいね。

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