アクアリウム水槽のオススメ・選び方-熱帯魚・金魚・亀・水草に!

Aquarium
Aquarium / Jeff Babbitt

ネイチャーアクアリウムのような美しい水草水槽や、熱帯魚・亀・金魚などの飼育を始めるときには当然ながら水槽が必要になります。しかし初めてアクアリウムを始めるときには当然ながら知識がないので、どんな水槽を選んだら良いか分からないと思います。今回はそんな初心者の方向けに水槽の選び方を紹介します。

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もちろん中級者以上の方にも役立つように、水槽選びで特に気を付ける点やオススメの水槽なども紹介します。水槽の買い替えや追加購入を検討中の方も是非参考にして下さい。(ちょっと今回の記事は目次が長くなってしまっています…ごめんなさい…。)

水槽購入の心構え

Close up of The Thinker
Close up of The Thinker / Brian ⚓ Hillegas

今水槽を購入しようとしているあなたは、水槽以外にも色々な製品の購入を検討しているはずです。ろ過フィルターや照明、ソイル、水草、熱帯魚など、アクアリウムには色々なものが必要だということに気付いていると思います。

アクアリウムではどうしてもある程度の初期投資が必要になるので、購入予定品の一覧を見ながら合計金額を計算して、「うわ…結構高いなあ…」と思っているかもしれません。予算オーバーの場合はどこかで妥協しないといけないわけですが、私からは水槽は妥協するべきではない!と言わせてもらいます。

一番重要なアクアリウム用品は「水槽」

なぜかと言うと、水槽こそが一番長く使用するアクアリウム用品だからです。この趣味にハマっていると、水槽が増えることはあっても減ることってなかなか無いですからね(笑)。新しい水槽を買っても古い水槽はたたまずに別のものを飼育するようになります。

今日から始めたい!アクアリウム・熱帯魚飼育の魅力12選
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そうやって長く水槽と付き合っていると、どうしても最初に妥協した点というのは気になってくるものです。後から我慢できなくなって買い替えてしまうよりは、最初にある程度思い切ったものを買っておいたほうが安くつくものです。なるべく妥協せず、「安物買いの銭失い」は避けていきたですね。

自分の目指すアクアリウムに適した水槽を選ぼう

一口にアクアリウムと言っても、実はその種類は様々です。美しい水景を作ることを目指す「ネイチャーアクアリウム」があれば、巨大で風格のある魚を美しく育てることを目指した「大型魚・古代魚飼育」など、アクアリウムの種類によって目標も異なります。

アクアリウムの種類まとめ-水草水槽からアロワナやビオトープまで
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水槽を選ぶ際には、自分がどんなアクアリウムを作りたいと思っていて、そのためにはどんな水槽が適しているのか、という視点で考えるようにしましょう。実現したいアクアリウムの周囲によって、どんな水槽がふさわしいかは変わってくるからです。

水槽のサイズ

水槽選びのポイントとして、まずは水槽のサイズについて説明します。水槽の大きさや形状はメーカー間である程度共通しており、「規格水槽」「キューブ水槽」「スリム水槽」などの言葉を用いて表現されます。アクアリウムでは良くでてくる言葉なので、これらについては知っておいた方が何かと便利です。

また、サイズの中でも横幅は特に重要です。何故かと言うと、横幅の一致する水槽同士では照明器具やろ過装置などのアクアリウム用品を使いまわせる場合が多いからです。ではまず規格水槽から説明していきます。

規格水槽

日本では「規格水槽」と呼ばれる、水槽のスタンダードな縦・横・高さの大きさの組み合わせが決まっています。この大きさの水槽は横幅を先頭に付けて、「60cm規格水槽」というように呼ばれます。以下に規格水槽の、横幅×奥行き×高さのサイズと水量をまとめます。

30cm規格水槽 300(mm)×180(mm)×240(mm)、約13リットル
45cm規格水槽 450(mm)×240(mm)×300(mm)、約32リットル
60cm規格水槽 600(mm)×300(mm)×360(mm)、約65リットル
90cm規格水槽 900(mm)×450(mm)×450(mm)、約182リットル
120cm規格水槽 1200(mm)×450(mm)×450(mm)、約243リットル
180cm規格水槽 1800(mm)×600(mm)×600(mm)、約648リットル

中でも60cm規格水槽はアクアリウムの王道ともいえるサイズです。様々なサイズのある水槽の中でも最もスタンダードな水槽のため、濾過装置や照明などの用品も適合サイズが安価で充実しています。また、60cmよりも小さな水槽は小型水槽、大きな水槽は大型水槽と呼んだりもします。横幅150cmの水槽も一般的ですが、規格水槽のサイズがはっきりしなかったのでここでは省きました。

規格水槽のサイズは、60cm水槽までは黄金比に近い値になっています。黄金比というのは2つの線が最も美しく見える比のことで、様々なデザインに利用されています。例えば名刺も長辺と短辺の比が黄金比になっています。ちなみに黄金比はおおよそ1:1.618という値になります。

60cm規格水槽の高さと横幅の比は約1:1.67ですし、30cm水槽の奥行きと横幅の比も同じ値です。45cm水槽の高さ:横幅比は1.5なのでちょっと外れますが、まあそこそこ近いと言えます。60cm以上の水槽では、横幅に応じた高さにすると水槽が結構深くなってしまい、メンテナンス性を損ねるのもあって黄金比からは離れていくようです。

キューブ水槽

キューブ水槽は、水槽の縦・横・高さが全て同じ長さの立方体になった水槽です。例えば30cmキューブ水槽なら、横幅×奥行き×高さのサイズは300(mm)×300(mm)×300(mm)となります。立方体は英語で”cube”(キューブ)なのでキューブ水槽と呼ばれます。代表的なキューブ水槽は以下のようなサイズになっています。

  • 20cmキューブ水槽
  • 25cmキューブ水槽
  • 27cmキューブ水槽
  • 30cmキューブ水槽
  • 45cmキューブ水槽

立方体という形がオシャレに見えるため、特に小型水槽で近年人気が上昇中のサイズです。キューブ水槽の中では30cmキューブ水槽が一番スタンダードなサイズです。同じ横幅の規格水槽に比べると水量が多くなり水質が安定しやすいのがメリットですが、立方体という形は水槽自体はオシャレでも中のレイアウトを美しくまとめるのが難しいという難点もあります。

スリム水槽

スリム水槽はメーカー間であまりサイズが統一されていませんが、基本的には規格水槽の奥行き・高さを少し短くした水槽です。大きな水槽は迫力がありますが、場所も取りますし重さによっては床の補強が必要になることもあります。スリム水槽では横幅をなるべく大きくして水槽の迫力を出しつつ、奥行き・高さを短くすることで場所や重量の問題を解決しようと試みています。

以下にスリム水槽のサイズ例を紹介します。

45cmスリム水槽 450(mm)×200(mm)×220(mm)、約20リットル
60cmスリム水槽 600(mm)×200(mm)×260(mm)、約31リットル
90cmスリム水槽 900(mm)×300(mm)×360(mm)、約97リットル
120cmスリム水槽 1200(mm)×300(mm)×400(mm)、約144リットル

コンセプトとしては良いと思うのですが、実際には「90cmスリム水槽が置けるなら90cm規格水槽も置ける」というようなスリム水槽の長所が活きないシチュエーションがよくあります。また、スリム水槽では物足りなくなって規格水槽が欲しくなるという話も良く聞きます。結局、壁に埋め込む場合など薄型でなければならないとき以外はあまり活躍しない印象です…。

らんちゅう水槽

らんちゅう水槽は、規格水槽の高さをカットした浅型の水槽です。「らんちゅう」という金魚が、浅めの水深で飼育するのが良いとされていることに由来します。45cmや60cm水槽では、規格水槽の高さが23cmまたは26cmになったものがらんちゅう水槽として販売されています。90cm以上のサイズの水槽では、高さは30cm程度にしてある場合がほとんどのようです。

らんちゅうの飼育以外に、メダカの飼育なんかでも使っている人がいるようです。亀におすすめされることもありますが、個人的には水量が稼げず濾過も効かせにくいのであまりオススメしません。テラリウムやアクアテラリウムには使いやすいかもしれません。

その他のサイズ

水槽のサイズはここで紹介したものだけでなく、本当に色々なサイズがあります。また、オーダーメイドで任意のサイズの水槽を作ってくれる業者さんもいるので、お金がある人はそういった選択肢も持てます。以下では上で紹介し他サイズではないけ認知度の高い水槽を少し紹介します。

テトラ GA-60T

60cm規格水槽とほとんど同じサイズですが、高さが4cmだけ高い水槽です。たった4cmと思うかもしれませんが、水草水槽レイアウトの上手な人にはこの水槽を使っている人が多くいます。理由は人それぞれかもしれませんが、個人的にはこの僅かな高さの違いでより黄金比に近づくというのがポイントではないかと思っています。

高さ36cmの60cm規格水槽では、黄金比になるにはちょっとだけ高さが足りないんです。しかし高さ40cmにすると黄金比よりも3cm程度余裕ができ、水を張ると水中部分がちょうど黄金比くらいになります。こういった点がレイアウトのうまい人達の感性にあっているのではないかと推測しています(笑)。

60×45×45水槽

60cm規格水槽の高さと奥行きを大きくした水槽です。90cm規格水槽の横幅を3分の2にした形ですね。60cm規格水槽と比べて水量がかなり多くなり、水質が安定しやすい点が長所です。60cm水槽では物足りないけど90cm水槽は大きすぎる…というような人が好んで使用しています。

ハイタイプ キューブ水槽

キューブ水槽を縦に伸ばした水槽です。水槽の中では珍しく縦長の形をしています。キューブ水槽にピッタリサイズのスリムな水槽台と組み合わせると、かなりオシャレな雰囲気を出してくれる水槽です。

水槽サイズと扱いやすさ

水槽のサイズは見た目の迫力や用品の適合性だけでなく、その扱いやすさにも影響します。以下で水槽のサイズと特に関係する要素を説明します。

重量

当然ながら水槽が大きくなるとその重さも重くなります。60cm規格水槽なら10kgですが、90cm規格水槽ともなると水槽の重さだけで30~40kgになります。さらに形状が掴みにくいため、ネット通販で届いた水槽を設置場所まで動かすだけでも一苦労だったりします。

水槽を設置した後には水を入れるわけですが、水は1リットルで1kgの重さがあります。60cm水槽でも満水にすると水だけで60kg以上の重さがあるということで、水換えも大変になります。また、水槽にはさらに石や砂利を入れていくわけですから、総重量はかなりのものになります。このあたりの要素は設置場所の選定にも響いてくるので、よく検討しておくようにします。

水質安定性

大きな水槽は水量が多く重くなってしまいますが、その反面水質が安定しやすいという長所があります。例えば水温にしても、コップ一杯のお湯はすぐに冷めてしまいますが、風呂桶に一杯のおゆはなかなか冷めません。それと同じく、水が多少汚れたりしても、水量が多ければ成体にダメージがおよびにくいということです。

水槽の設置場所

tank (10 of 10)
tank (10 of 10) / James Green

水槽の設置場所にも、適不適があります。一度設置すると移動は難しいので、以下のポイントを参考に慎重に設置場所を決めて下さい。

重量に耐えられるか

ガラス水槽の場合、大きくなると水槽だけでも数十kgになりますが、さらに水槽には水が入ります。水は1リットル1kgなので、120cm水槽だと水槽と水だけで250kg以上の重量になります。そこからさらに石、砂利、水槽台などで重さが増していくため、総重量は300kg近くなってしまうでしょう。

これほどの重さの水槽をしっかり支えるため、水槽はかなり小型の水槽を除き必ず専用の水槽台の上に置きます。また水槽台をおく場所も水平のとれた強度のある床を選び、畳の上などには絶対に置かないで下さい。これらを怠ると水槽が歪んだり、水漏れをしたりする原因になります。120cm以上の水槽を設置する場合には床の強度が不足する場合もあるので、床の補強工事を行うことが多いです。詳しくは以下のページに書いてあります。

おすすめの水槽台と選び方-安全なアクアリウムへの注意点
水を入れた水槽はとても重くなるため、水槽を支える水槽台や床には十分な強度(耐荷重)が必要です。また、デザインや機能性、サイズも重要です。アクアリウムを安全に楽しむために大切な水槽台の選び方と、おすすめの水槽台を紹介します。

設置当初は大丈夫でも、長期的に負荷が蓄積していき、ある日突然水槽が割れたり水漏れしたりすることもあります。水槽には大量の水が入っているのでいざ事故が起こるとかなり悲惨なことになってしまいます。特に大型水槽を設置するときは、設置前に十分に場所を吟味して下さい。

電源は確保できるか

濾過フィルター、照明、ヒーター、クーラーなど、水槽を維持するためには様々なアクアリウム用品を使用することになり、それらを動かすためには当然電気が必要です。あまりコンセントから遠いところに水槽を設置すると不便になります。

しかしコンセント近くに設置し過ぎると今度は水漏れしたりした時の漏電が心配です。そのため、コンセントから少し離れた場所に、電源タップを使用して電気を引っ張ってくるのが良いでしょう。

このとき電源タップには水漏れに強いものを選ぶとさらに安心です。ザ・タップXは水やホコリに強い、アクアリウムに最適の電源タップだと個人的には思っています。

観賞・メンテナンスしやすいか

水槽の目的は観賞ですから、人が見やすい場所に置くのが大切です。同じように、メンテナンスのしやすさも考慮しておく方が良いでしょう。基本的には週に1回くらいは水換えが必要なので、その時に作業がやりにくいとかなりストレスになります。

また、美しくレイアウトできた水槽は人に見せたくなります。そのため写真を撮ることも少なく無いと思います。水槽全景を撮影しやすいような場所へ設置するとなお良いと思います。

近くに蛇口があるか

水景を維持するためには定期的な水換えが欠かせません。そのため水を汲んできたり捨てたりするので、水道の蛇口や水を捨てられる場所に近いのが理想です。

水槽の素材

130cm
130cm / vii_genau

水槽はガラスで出来た「ガラス水槽」と、アクリルで出来た「アクリル水槽」に大別されます。その他にもFRP水槽というものもありますが、これはやや特殊な場合に使用される水槽です。また、見栄えを気にしない濾過槽については「塩ビ」で作られる場合もあります。それぞれの水槽の特徴を比較してみます。

ガラス

ガラスは水槽の素材な中で最も一般的なもので、多くの水槽に利用されています。ガラスの特徴をまとめると以下のようになります。

  • 硬くて傷がつきにくい
  • 衝撃に弱く割れやすい
  • 透明度はまあまあ(高透明度ガラスもある)
  • 重い
  • 透明度が経年変化しない
  • 120cmくらいまではアクリルより安い

透明度についてはガラスの質や厚さに左右されますが、基本的にはアクリルよりは低いです。しかし一部の高級な水槽では高品質なクリアガラスを使用しているため、アクリルに近い透明度があります。ガラス同士を接着するためにはシリコンでのシーリングが必要になるため、どうしても接合面が目立ちやすい傾向にあります。

ADAのキューブガーデンスペリアという水槽は、特殊な耐熱ガラスを高温で溶かして接合することによりこの接合面を目立たなくした高級な水槽です。透明度には目を見張るものがありますが、それ以上に値段には目玉が飛び出そうになります(60cm規格水槽で25万円)。

普通に使用していても割れることはありませんが、大型魚などが力一杯ぶつかると割れることもあるので注意が必要です。120cm以下の水槽ではアクリルよりも断然安いので主流となっていますが、150cmくらいの大きさになると値段が逆転してアクリルよりもかなり高くなります。

アクリル

アクリルは透明度と耐衝撃性がウリの素材で、軽さと大型時の安価性から、150cm以上の大型水槽で主に使用されています。私の20cmキューブ水槽はアクリル製ですが、これは本来は水槽ではなくただのアクリルケースだったものを流用しています。特徴をまとめると以下のようになります。

  • 傷がつきやすい
  • 衝撃に強く割れにくい
  • ガラスよりも透明度が高い
  • 軽い
  • 透明度は経年劣化する
  • 150cm以上の水槽ではガラスより安い
  • 燃える

傷がつきやすいとよく言われますが、丁寧に使用していればそんなに傷はつきません(もちろんガラスよりは傷つきやすいですが)。しかしコケ取り生体としてよく利用されるプレコは、その強力な歯で水槽を齧り傷をつけてしまうことがあるので注意が必要です。

アクリルの接着方法には、化学反応を用いて硬化させる「重合接着」と、溶剤によって溶かしてくっつける「溶剤接着」の2種類があるります。どちらもガラス水槽のシリコンのように目立ったりはしないので、アクリル水槽の接着面は綺麗です。重合接着の方が強度が強くなるため、アクリル水槽購入の際には接着方法も気にかけてみると良いと思います。

またアクリルはガラスと異なり可燃性の材料なので、もしヒーターの事故などで出火した場合に火力が増す原因になるかもしれません。まあ出火している時点で既にかなりヤバイことになっているので、この点は別に気にする必要はないと思いますが…。

FRP(繊維強化プラスチック)

FRPとは繊維強化プラスチックのことを指し、耐久性・耐蝕性・保温性優れさらに軽い素材です。また毒性もない安全な素材です。しかし大きな欠点として、不透明なので水槽内部は上からしか見えないという弱点があります。そのような欠点を補うため、アクリルやガラスで窓をつけた窓付きFRP水槽というものもあります。

素材としては性能が高いのですが、やはりガラスやアクリルのフレームレス水槽と比べると見栄えではかなり劣ります。また恐らくコスト的な問題から小型の水槽に利用されることは少なく、大型魚飼育や濾過槽などに用いられることが多い水槽です。

塩化ビニール(塩ビ)

塩化ビニールは水槽の素材として使われることはほとんどありませんが、屋外で鯉や亀を飼育する際に使われることのある「ひょうたん池」や、濾過槽などの材料になっていることがあります。塩ビは透明度が低いため、鑑賞目的の水槽としての利用にはあまり適しません。

また水槽を作成する際に、強力に接着するのが難しいことから、大型の容器にも向きません。ごく限られた用途でのみ、使われる可能性があるという程度の認識で良いでしょう。

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水槽のデザイン・形状

 01172010 Full Tank Stand
01172010 Full Tank Stand / moogoo

次は水槽のデザインについて説明します。大きな区別は水槽のフレーム(枠)の有無と、曲げガラスか板ガラスかの違いになります。濾過フィルターなどが水槽自体に組み込まれた一体型水槽もあります。

フレームレス水槽

水槽のフレームが無いタイプの水槽で、水中を切り取ったようなスタイリッシュな景観になるのが特徴です。アクアリウムはインテリアでもあるので、枠あり水槽より見栄えのするフレームレス水槽の方が主流です。アクリル水槽は接着法がガラスと違うため、ほとんどがフレームレス水槽になります。

枠がない分強度に劣るように思えますが、枠あり水槽よりも厚いガラス板を使い接着力を強くすることで補っています。その分ガラスの透明度は枠あり水槽よりも多少劣る傾向にあります。また、水槽の底面は接地用に特に加工されていないため、水槽用マットなどを下に敷いて使用します。

枠あり水槽

角部分に枠が付いているタイプの水槽です。どうしても枠が目立つためフレームレス水槽よりもデザイン的には劣ります。ただしガラス厚は薄いので、ガラスの透明度だけで言えば枠あり水槽のほうが高いです。また価格は枠あり水槽の方がフレームレス水槽よりも基本的には安いです。

枠あり水槽の長所をまとめると、

  • 価格が安い
  • ガラスが薄く透明度が高い
  • 上部フィルターが使用できる
  • 強度が高い
  • 地震などがあっても水がこぼれにくい

など結構多いのですが、やはりデザインは重要なので私としてはフレームレス水槽をおすすめします。ウチの90cm水槽は安さ重視で枠あり水槽ですが、後々「フレームレスにしておけば良かった…」と思うことになりました。アクアリウムをやる上でどうしても美観というのは重要になってくるので、余程の理由がなければフレームレス水槽を購入することをおすすめします。

曲げガラス水槽

前面の角部分が曲げガラスになっているタイプの水槽です。前面にシリコンの接合面が無いため水槽の内部を綺麗に見せてくれます。この水槽が登場した時はかなり画期的で、非常に人気が出たそうです。

現在でも曲げガラス水槽を愛用している方はいますが、主流は板ガラスをシリコンで接合した角のある水槽です。曲げガラス水槽は角の部分で水槽が歪んで見えるため、正面から水槽の写真を撮影しても端の部分が歪み不自然な写真となってしまうことが敬遠される理由とも言われています。また近年ではシリコンの透明度が向上し、接合部があまり目立たなくなってきたのも一因だと思います。

板ガラスと曲げガラスは好みによる部分もあるので、店頭で一度確認してみるのも良いと思います。

一体型水槽

濾過フィルターや照明などと水槽が一体型になっており、可愛く見えるかもしれませんがオススメしません。フィルターや照明の交換ができないため汎用性に欠け、長く使うことはできないと思います。デザイン的にもアクアリウム歴が長くなるほど水槽はシンプルなものを目指す傾向にあるので、すぐに飽きが来てしまう恐れがあります。

オーバーフロー水槽

オーバーフロー水槽はなんと水槽の底に穴が空いている水槽です。穴の部分にパイプを接続し、水槽の下に設置する独立したろ過槽と水を循環させる、濾過フィルターまで含めた水槽システムのことです。かなり大掛かりなシステムになり、水槽以外にも濾過槽やポンプなど色々なものが必要になります。

ここでは詳しい説明は省きますが、ハッキリ言って上級者向けの水槽です。海水魚飼育では一般的ではありますが、初めて淡水魚を飼育するための水槽を買う場合にこの水槽を選ぶことはあまりないと思います。もしこのタイプの水槽を購入するのなら、よく勉強してからにすることをおすすめします。

水槽の品質

水槽を選ぶ際にはその品質も重要な要素です。どのような点に着目して水槽の品質を見定めれば良いか説明していきます。

透明度・接合面

透明度は水槽を選ぶ際にかなり重要になる要素です。ガラスの種類や厚さによって変化してきます。またガラス同士の接合面では、シリコンの種類・厚みによって見栄えが変わってきます。例えばシリコンに気泡が入っていると強度的に弱くなりますし、見栄えも悪いです。アクリル水槽の接合面でも接着が下手だと気泡が入っていることがあります。

一般的に水槽が大きいほどガラスの厚みは増して透明度は下がっていきます。またガラス同士のシリコンによる接着は職人の手作業で行われることが多く、水槽一つ一つで異なります。気になる場合は店頭で確認するほうが良いでしょう。

透明度が高いと水槽は美しく見えて写真映りも良くなります。かといってひと目で分かるほどの違いではなく、2つ並べて比べると違いがわかるという程度です。透明度を追い求めだすと値段も釣り上がっていくので、ある程度妥協しても問題ないポイントだとも言えます。

接合面については、シリコンの厚みが一定でなかったり、ガラスがずれていたりするものは避けます。シリコンが薄いほうが好みという人は多く、確かにそのほうが綺麗ではありますが、厚いシリコンのほうが安心感があるという人もいるので、現物を見て自分の気に入る厚みを探してみると良いかもしれません。

強度

上の方にも書きましたが、水槽は万一事故が起こると悲惨な目を見ることになってしまいます。それを避けるためにも強度は重要な要素です。

水槽ごとの強度を比較するのはなかなか難しいのですが、

  • フレームの有無
  • ガラスの厚み
  • シリコンの量

などによって強度が変化します。つまり、見栄えの良い水槽ほど強度が低い傾向にあるということですね。そういった面では、思い切ってアクリル水槽を使っておけばかなり安心はできます。まあ実際のところ強度不足が問題になることは少ないので、あまり気にしないというのもひとつの手ではあります。

どうしても強度が気になる方は、枠あり水槽でも普通のものよりはスタイリッシュな「ステンレスフレーム水槽」を購入したり、強度的に優れるシリコンである「ブラックシリコン」が使われた水槽を購入したりするのが良いと思います。これらの水槽なら、好みによっては普通のフレームレス水槽よりもカッコいいと感じる人もいると思います。

信頼性

水槽がどれだけ質の良い作りになっているか、水漏れしたりしないか、というような信頼性は目で見て分かるものではありません。結局、メーカーの評判で判断することになる場合がほとんどだと思います。ある程度名前の通ったメーカー製の水槽には、それなりの信頼が置けるというものでしょう。

ということで、次は水槽のメーカーを紹介していきます。

水槽メーカー

ADA(アクアデザインアマノ)

アクアデザインアマノは水槽や照明・CO2添加器具などの製品をデザイン・開発し、水草が茂り、熱帯魚が泳ぐネイチャーアクアリウムを提唱しています。

ADAは写真家の天野尚氏が経営するアクアリウムメーカーです。ネイチャーアクアリウムを提唱し、この業界を牽引している会社でもあります。ただのメーカーというよりはブランドじみたところもあり、製品にはガラス製でデザインの美しいものが多いですが全体的に高めの値段設定です。

ガラス製品を得意としているため、水槽は他社と比べて高品質です。透明度が高い高品質クリアガラスを使い、シリコンはかなり薄めに盛られたフレームレス水槽「キューブガーデン」シリーズは、多くのアクアリストが愛用しています。

プレコ

オリジナル水槽デザイン・製造|株式会社プレココーポレーション 

プレコは高品質なガラス水槽に特化したアクアリウムメーカーです。他の会社が水槽だけでなくろ過フィルターや照明などいろいろな商品を扱うのに対し、プレコは水槽と水槽台に特化しています。その品質は高く評価されていて、「グラシア」シリーズはADAのキューブガーデンと並ぶ品質と言われています。

ADAは会社の方針として通信販売を行っていませんが、プレコの水槽はネット通販でも入手することができます。住んでいる場所によっては、ADAのキューブガーデンよりもプレコのGLASIAの方が入手しやすいという方は多いと思います。

コトブキ

水槽メーカーではADAとプレコが水槽の品質でも値段でも頭ひとつ抜けていいますが、その他のメーカーにはあまり大きな差がありません。そこそこの品いつの水槽をそこそこの値段で販売している、まさにそんな印象です。

その「そこそこ」な水槽メーカーの中から敢えてオススメの水槽メーカーを選ぶとすれば、私はコトブキを推します。シリコンが厚めに盛られているのは嫌いな方もいるかもしれませんが、その分強度的に優れています。またシリコンでのシーリングが基本的にロボットで行われているため、厚みは均一です。ガラスの質感も個人的には悪く無いと思います。私も亀用の90cm水槽はコトブキ製のものを使用しています。

まあその他のメーカーと大きな差はないと思うんですが、迷ったらコトブキにしてみてもいいんじゃないでしょうか。

その他のメーカー

ここで紹介した以外にも、ニッソー、GEX、テトラ、エーハイムなどはコトブキと同程度の「そこそこ」の水槽メーカーで、信頼に足る製品を作っています。またアクアリウム関連のネット通販大手のcharmも、自前の水槽である「アクロ」シリーズを販売しています。

ここまでに紹介したメーカー製の水槽なら、特に問題なく使用できると思います。あとは予算や好みなどのによってメーカーを選定して下さい。

水槽の価格

ここまで書いてきたことを反復するような内容になりますが、サイズが大きく品質(透明度など)の高い水槽は当然ながら効果になります。また枠あり水槽よりもフレームレス水槽の方が高価なので、水槽のデザインも価格に影響するということができるでしょう。

素材については、120cm水槽くらいまではガラス水槽のほうがアクリル水槽よりも安価ですが、それ以上の大きさになるとアクリル水槽の方がかなり安くなります。またオーバーフロー水槽など加工が施されているものも高くなります。

妥協できる部分・できない部分を考えて、自分の納得の行く水槽をなるべく安く購入してくださいね。

オススメの水槽

では最後に、対象や目的別にオススメの水槽を紹介しておきます。水槽選びに困ったときには参考にしてみてください。

初心者向けの水槽

初心者さんには、スタンダードで管理がしやすく、今後水槽を増やしたとしてもサブで使えるような、水槽が良いと思います。そこで60cm規格水槽と30cmキューブ水槽をお勧めします。

60cm規格水槽

60cm水槽は水量がそこそこあって管理がしやすく、スタンダードなサイズなので用品も充実している水槽です。オールマイティに活躍してくれるので、一本は持っていて損はないでしょう。最初は大きく感じるかもしれませんが、本格的にレイアウトしようとするとこれくらいのサイズがないと見栄えの良いレイアウトを作るのは難しいです。

コトブキのレグラスフラットは値段もあまり高くなく、価格に見合った品質なのでおすすめの水槽です。

30cmキューブ水槽

60cm水槽は大きすぎて嫌だ、という方には30cmキューブ水槽をお勧めします。仮にアクアリウムにハマってもっと大きな水槽が欲しくなっても、30cmキューブ水槽は水草のストックやトリートメントなど何かしら使い道があるので、今後の拡張性まで考慮したうえでお勧めできます。

30cmキューブ水槽も同じくコトブキから、クリスタルキューブ 300をオススメします。ネット通販大手のcharmでは、大体2000円以下とこのサイズの水槽ではかなり安めの価格で販売されています。安いということも大きな魅力ですね。

透明度が高い水槽

アクアリウムを趣味にしているとだんだん水槽の透明度が気にかかってくる人も多いです。ここでは透明度が高いと評判の水槽をお勧めします。ただし透明度を追い求め続けるとキリがなくお金がかかるので、ある程度で妥協しましょうね…(笑)。

キューブガーデン

ADAは水槽や照明・CO2添加器具などの製品をデザイン・開発し、水草が茂り、熱帯魚が泳ぐネイチャーアクアリウムを提唱しています。

水槽の透明度といえばやっぱりADAですね。ADAのキューブガーデンはやや高めの価格設定ですが、それだけの価値がある満足感の高い水槽です。透明な水槽にうっすらと見えるADAのロゴに興奮する人もいるとかいないとか…。ADAは基本的に通販を行っていないので、購入の際は近くのADA販売特約店で購入してください。販売特約店は以下のリンクで探すことができます。

参考ADA – SHOP – 販売特約店をさがす

透明度を純粋に追い求めるなら、同じくADA製の「キューブガーデンスぺリア」の方が高透明度ですが、あまりにも金額が高いのでここではオススメからは除外しました。

アクリル水槽

透明度を重視するのであれば、ガラス水槽ではなくアクリル水槽を使用するのも一つの方法です。

Amazon経由で水槽専門店の水槽屋.comが販売しているこちらの水槽は、60cmで2万円程度とガラス水槽に比べてかなり高いですが、アクリル水槽の中では安い方です。150cm以上の大型水槽ではガラス水槽よりもアクリル水槽の方が安くなりますが、60cm水槽だとこれくらいの差があります。購入予定の水槽サイズとも照らし合わせて、差額分の価値があると思う場合にはアクリル水槽を購入するのも一つの方法です。

大型魚や亀などの生体飼育重視の水槽

大型魚や亀などは良く食べて良く糞をするため、水をかなり汚しやすいです。かといって大型魚を飼育できるだけの大きな水槽の水換えを頻繁に行うのは簡単ではありません。そこで高い濾過能力を実現できる水槽システムを使用することが必要になります。このような場合にオススメできるのは、オーバーフロー水槽です。

オーバーフロー水槽

オーバーフロー水槽は、水槽に穴をあけてパイプを接続し、水槽の下に設置する独立したろ過槽と水を循環させる、濾過フィルターまで含めた水槽システムのため、購入時には水槽だけでなく濾過槽、ポンプ、配管用の塩ビ管、ウールボックスなど様々なものが必要になります。

必要な飼育用品一式がセットになっているものを購入すると、10万円くらいかかることも珍しくありません。また購入後も組み立てなどの作業が必要です。かなり情熱を持ってアクアリウムに取り組んでいる人でないと、なかなか手が出せないかもしれませんね…。ちなみに飼育セットを購入する場合は、東日本と西日本の電機の周波数の違い(50Hz・60Hz)に注意してください。

自作オーバーフロー濾過システム!60cm水槽改造濾過槽の自作
オーバーフロー濾過システムで必要になる濾過槽を自作する方法を紹介します。60cm規格水槽を塩ビ板で仕切った3層式濾過槽の作り方を濾過槽の仕組みや詳細な寸法、自作に必要な道具、画像・動画による手順の説明を交えて解説します。
自作オーバーフロー濾過システム!引き出し式ウールボックス
前回の濾過槽の自作に引き続き、ウールボックスの自作方法を解説します。ウールボックスは物理濾過によって水が汚れるのを防ぐオーバーフロー濾過システムでも重要なものです。メンテナンス性向上のため引き出しタイプを自作しました。

オーバーフロー水槽は高すぎてさすがに買えない!という人は、自作してしまうというのも一つの方法ではあります。手間はかかりますが、自分の要求にピッタリの性能の水槽をかなり安く手に入れることができるため、一考の余地はありますよ。このブログでもオーバーフロー水槽の自作についての記事がいくつかあるので、そちらも参考にして下さいね。

長文記事になってしまいましたが、水槽を選ぶ際のポイントや選び方、オススメの水槽などを紹介しました。一口に水槽といっても詳しく書くとこれだけのボリュームになるんですね。たくさんの水槽から満足できるものを選ぶのは大変かもしれませんが、楽しい作業でもあります。じっくり吟味して、納得のいく水槽を選んでください。

コメント

  1. […] 決まっています。 この大きさの水槽は横幅を先頭に付けて、「60cm規格水槽」というように呼ばれます。 [引用元] アクアリウム水槽のオススメ・選び方-熱帯魚・金魚・亀・水草に! […]

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