カメの水カビ病のすべて!原因・症状とイソジンでの治療法

カメの水カビ病 原因・症状とイソジンでの治療法

ウチで飼育しているニホンイシガメは、幼体時のマズい管理のせいで水カビ病を発症してしまいました。最近その治療の様子を時々記事にしているのですが、同じ病気で悩む人や後々の自分のために、水カビ病とその治療方法についてまとめることにしました。私自身が亀の症状を見てからその病気が水カビ病であるということにたどり着くのにも時間がかかってしまったため、なるべく写真・画像を交えて病気を特定しやすいようにしようと思います。

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1匹でも多くのカメと1人でも多くの飼い主さんのお役にたてることを祈ります。この記事では治療法を紹介してはいますが、これはごく初期の状態にのみ有効な治療法であり、出来るだけ信頼のおける獣医師の診察を受けることをお勧めします。

水カビ病とは?

まずは亀の水カビ病とはどんなものか、その概要をざっくりと紹介します。

水カビ病(みずカビびょう、ミズカビ病)は、ミズカビ科真菌のミズカビ属(Saprolegnia)、ワタカビ属(Achlya)、アファノマイセス属(Aphanomyces)などの感染を原因とする魚類の感染症の総称。原因菌によってミズカビ病、ワタカビ病、アファノマイセス病と呼ばれる。サケ科魚類に発生するものはSaprolegnia、熱帯魚などの淡水魚に発生するものはAchlyaまたはAphanomycesであることが多い。

外傷やほかの寄生虫によって傷ついた場所に菌がついて発症し、外観に綿毛状の菌糸体を形成、炎症を発生させる。

引用元: Wikipedia

Wikipediaでは魚類の感染症として書いてありますが、亀についても大差はないと思われます。要するに体の表面のちょっとした傷からカビに感染してしまう病気です。カビは真菌と呼ばれることもあり、真菌感染症というのも水カビ病と同じ意味だと思われます。

原因

主な原因は水質悪化・日光浴不足・ストレスなどでカメの免疫力が低下しているときに、ちょっとした傷などで菌が繁殖することによります。つまりカメが水カビ病にかかってしまった場合は飼育環境に問題がある可能性が高いといえます。この病気はいわゆる「日和見感染症」で、健康な個体では感染症を引き起こすものではなく、原因となる菌も日常的に亀の飼育環境内に存在するものです。

症状

水カビ病は発症する部位によって少し見た目の症状が異なります。水カビ病にかかったときの症状を部位ごとに紹介します。

皮膚の水カビ病

皮膚に発生する水カビ病では、主に以下のような症状が見られます。

  • 皮膚が白っぽく変色したりモヤモヤした白いカビのようなものが生える
  • 悪化すると皮膚がただれたり炎症を起こしたりすることもある
  • 手足や首の付け根などで特に発症しやすい
  • 皮膚に発生した水カビ病は重度の場合には死に繋がることもある

水カビ病というと皮膚が部分的に白く変化してしまう病気だという印象を持っている人が多いと思います。私もずっとそう思っていたのですが、実は甲羅にも水カビ病は発症します。

甲羅の水カビ病

皮膚だけでなく甲羅に水カビが発症することもあります。甲羅に発症する水カビ病では以下のような症状が見られます。

  • 甲羅が白っぽく変色する
  • 皮膚の場合とは異なり多くは命にかかわるような病気ではない

ウチのイシガメが感染してしまったのはこの甲羅の水カビ病でした。ずっと何の病気かわからず困っていたのですが、結局は水カビ病というメジャーな病気でした

甲羅の水カビ病の参考写真を載せておきます。

甲羅の水カビ病の参考画像甲羅の水カビ病の参考画像

これは結構症状が進行してしまった状態ですが、甲羅が真っ白になっているのがわかりますよね。亀の甲羅は普通はツヤがありますが、水カビ病になると乾燥していてめくれそうな感じになってきます。初期だと甲羅が濡れている状態では分かりにくいので、バスキング中など甲羅が乾いているときの観察が重要になります。

皮膚の水カビ病は私の飼育しているカメは罹ったことがなく参考画像がないので、画像のある他の方のブログを紹介しておきます。

参考カメ吉治療中|カメ~ズと暮らす
参考シエロの皮膚病|カメ~ズと暮らす

水カビ病の治療

水カビ病の治療は飼育環境の改善・患部の除去・消毒の三本柱で行います。これらをしっかり行えば重症でなければ治癒するはずです。

これは飽くまで個人レベルで可能な治療法を紹介するだけであり、病気の完治を保証するものではありません。症状が重い場合や経過が良くないときにはカメに詳しい獣医師のいる動物病院に行ってください。

飼育環境の改善

まずは水温を28~30℃程度まで上げてください(亀の種類によって高温に弱いものもいるのでそのあたりはケースバイケースで)。水カビ病の原因となる菌は高温に弱く28℃以上では水カビ病は発生しないといわれています。水温を上げるのには、熱帯魚用のヒーターとサーモスタットを使うのが一般的です。

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また、換水の頻度を上げるなどして飼育水がキレイな状態に保たれるよう心掛けて下さい。

日光浴不足も水カビ病の原因となるので、紫外線を浴びられバスキングもできる飼育環境になっているかの見直しも行ってください。紫外線ライトは十分な紫外線量を出せる商品で古くなってはいないか、バスキングスポットの温度は適切か、などを確認します。

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上の記事でバスキングについて詳しく書いているので、バスキングについてよくわからないことがある人はこちらの記事も読んでみて下さい。

多頭飼育をしていていじめられているような様子が見られるのであれば、ストレスになっている可能性が高いので単独飼育に切り替えます。他にも可能な限りストレスを取り除いてあげることが重要です。

患部の除去(甲羅の場合)

水カビにおかされた甲羅はもう治りません。そのままにしておいても病原菌の温床になるだけで良いことはないので切る限り取り除きます。

きれいに洗った使い古しの柔らかくなった歯ブラシで患部をこすってやると、患部の大部分が剥がれてしまうと思います。この時くれぐれも無理にこすらないでください。健康な部分の甲羅も剥がれてしまい亀にダメージを与えてしまいます。いきなりすべての患部が取り除けるわけではなく、これと下で説明する消毒を繰り返して水カビ病を治療していきます。

消毒

水カビ病の治療法として最も効果があるとされているのはイソジンを使った消毒です。ここではその方法を紹介します。

カメを乾燥させる

まずはカメの甲羅や皮膚を乾燥させます。水カビには日光浴が有効でなので、ただ乾燥させるだけでなく紫外線を浴びられるような環境にしてやるのがよいです。私はこのようにベランダに衣装ケースを出して新聞紙を敷いたもので強制日光浴をさせています。このときカメが熱中症にならないように、必ず日陰を作るようにします。

日光浴でカメを乾燥させる

乾かし中…。

イソジンのきず薬タイプを水で10倍程度に薄める

天気にもよりますが15~30分もすれば乾燥すると思います(バスキングをさせる目的もあるので時間を長めにとっています)。そうしたら次にイソジンのきず薬タイプを水で10倍程度に薄めます。

うがい薬タイプとか軟膏ではなく、きず薬が良いとされています。

イソジンをスポンジにつける

スポンジの切れ端か何かにつけて…。

イソジンをカメの水カビ病患部に塗る

患部に塗ります。画像では甲羅になっていますが、皮膚の場合も同様です。毒になるようなものではないので周辺も含めて広めの範囲に塗っています。ただし口や目には入らないように注意して下さい。

日光浴で亀を乾かす

さらにもう一度乾かします。この時は1~2時間程度乾かすと良いといわれていますが、あまりやりすぎると熱中症の危険もあるので様子を見ながら行ってください。

このような流れの消毒を基本的には毎日1回以上行います。1日に複数回やってもいいですが、カメの負担にならないよう様子を見ながらにしてください。状態にもよりますが、私はあまり焦らずじっくり治してやるのが良いと思っています。

ここで紹介したようなイソジンを直接塗る方法のほかに、イソジンのうすめ液に薬浴させる方法もあるようですが、薬浴法だとイソジンが薄くなりすぎたり、濃度を維持するために大量のイソジンが必要になったりするので直接塗る方が良いでしょう。

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まとめ

亀の病気でもかなりメジャーな部類に入る水カビ病についてまとめてみました。少しでも役に立てたでしょうか?

イソジン治療で水カビ病が治る

上の写真で紹介したような症状からも、丁寧に歯ブラシでこすって消毒を繰り返せば、数週間でこれくらいまでは回復します。しかしここでやめてしまわず完治するまで粘り強く世話をしてやることが重要です。手を抜けばまた元の状態に戻ってしまいます。

私も含め、飼い主はカメの水カビ病が完治するまで継続的な治療を大切にしていきましょう。

このブログには、今回紹介した水カビ病以外にも、亀の病気に関する記事がいくつかあります。

亀の病気
亀の病気に関連する記事のまとめです。病気の判別法・治療法・亀の闘病記録など、飼育している亀が病気になった時や、病気になったかも?という時に役立つ記事をまとめています。亀の調子が悪い時は動物病院に連れていくことも考えましょう。

私の飼育が上手くなかったせいで発病させてしまったものも多く、決して見せびらかしたいような内容ではないのですが、一人でも多くの病気に悩む亀の飼い主さんの役に立てればと思って記事を公開しています。亀の病気で何か気がかりなことがあれば、こちらものぞいてみて下さい。