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爬虫類展示即売会・ナゴレプ(ナゴヤレプタイルズワールド)がアツい!

2017/10/01

ナゴヤレプタイルズワールド2017の入り口

アクアリスト兼爬虫類大好きなK-ki(K-ki@AquaTurtlium)です。Twitterにはちらっと書いたんですが、先日爬虫類の即売会イベント「ナゴヤレプタイルズワールド(ナゴレプ)」に参加してきました。そこで今回は、K-kiが参加したナゴレプ2017のレポートと、ナゴレプとはどんなイベントなのか、という点の紹介をしていきます。

ちなみにK-kiは今回のナゴレプに2日目(それも午後から)しか参加していませんし、即売会イベントにも慣れていません。ちょっと離れしていない人の感想になるかもしれないので、その点はご了承ください。また、即売会イベントに一緒に行ってくれる方がいたら、ぜひ声をかけてくださいね!

ナゴレプ(ナゴヤレプタイルズワールド)とは

http://nagorep.com/

ナゴレプ(ナゴヤレプタイルズワールド)は、2009年から毎年愛知県名古屋市で開催されている、国内最大級の爬虫類展示即売会イベントです。爬虫類がメインのイベントではありますが、爬虫類以外の生体も広く取り扱う、エキゾチックアニマル関連のお祭りのようなイベントです。

参加者は、最近だと2日間合計でおよそ1万5千人ほどのようです。他に日本国内の大きな爬虫類即売イベントと言えば、東京レプタイルズワールドやジャパンレプタイルズショーなどがありますが、これらと近い規模の大きなイベントです。

開催時期

ナゴレプの開催時期は、例年9月下旬の土日です。通常、8月には愛知県の隣・静岡県でジャパンレプタイルズショーが開催されており、また、10月~11月にかけてはブリーダーズイベントであるぶりくら市・とんぶり市が開催されるため、その間を埋めるような時期に開催されます。

日程・時間

年によって多少前後する可能性はありますが、ナゴレプの日程は基本的に10:00~17:00の時間帯で2日間にわたって開催します。少し短く感じるかもしれませんが、爬虫類の即売イベントはどれもこんな感じです。時間が長いと、生き物にかかるストレスも大きくなってしまいますし、仕方ないですね。また、ぶりくら市・とんぶり市のようなブリーダーズイベントでは、もう少し時間が短くなる傾向にあります。

会場・アクセス

ナゴレプは、例年、名古屋市千種区(ちくさく)にある吹上ホール(名古屋市中小企業振興会館)で開催されます。吹上ホールは、名古屋市営地下鉄の桜通線「名古屋駅」から野並・徳重方面に向かう電車に乗り、「吹上駅」で下車後、5番出口より徒歩5分のところにあります。

駐車場

吹上ホールには駐車場がありますが、ナゴレプの期間中は非常に混雑します。満車の時間が長く続き、駐車場に入るまでが一苦労という状態になってしまうので、上記の地下鉄を利用するか、駐車場は吹上ホールから少し離れたコインパーキングを利用したほうが良いでしょう。

駐車料金も、吹上ホールの駐車場はかなり高く、一日最大2000円の設定になっています。ほんの少し離れるだけで、一日最大500~600円程度の駐車場が近くにたくさんあるので、吹上ホールの駐車場を利用するのは避けましょう。

チケット・入場券

ナゴレプの入場料金
区分 前売券 当日券
おとな
(高校生以上)
1,200円 1,400円
中学生 800円 1,000円
小学生 600円 800円
小学生未満 無料

ナゴレプの入場料金は上の表のとおりです。前売券は、全国のファミリーマート、サークルK、サンクスで独占販売され、会期中でもこれらのコンビニに行けば前売券価格でチケットを購入できます。

ちなみに、名古屋はサークルKの第1号店が出店された場所でもあり、全国でも珍しくコンビニ業界の覇権をサークルKが握っている地域です。そのため、サークルKで取扱のあるナゴレプの前売券は簡単に購入できます。ナゴレプの会場である吹上ホールの最寄り駅、吹上駅のそばにも、サークルKが2つ、ファミリーマートが1つあるため(2017年9月現在)、前売券の心配はしなくて大丈夫です。

混雑

開場直後は非常に混雑し、入場できるまで時間がかかる場合があります。少し時間が経てば混雑は落ち着きますが、当日券を買おうとするとチケット売り場に行列ができていることが多いです。

前述の前売券を、ファミリーマート、サークルK、サンクスのいずれかのコンビニで購入してから会場に向かえば、スムーズに入場できます。

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ナゴレプで販売されているもの

ナゴレプは爬虫類展示即売会と言いながらも、実質的にはエキゾチックアニマルならなんでも取り扱っているような状態です。もちろん爬虫類の取扱数が一番多いですが、両生類、観賞魚、昆虫、哺乳類など、生体だけでも種類は多数ですし、さらにエキゾチックアニマルに関連した雑貨やグッズ、そしてワニの腕の唐揚げのような食品まで扱っています。

また、レイアウト済みの水槽の販売や、レイアウト水槽の作り方講座、ボトルアクアリウムや苔テラリウムのワークショップの開催、魚などに触れるタッチプールの設置なども行われています。

爬虫類

ナゴレプで販売されていたヘビ

販売されている生体の圧倒的大多数を占めるのは、やはり爬虫類です。トカゲ、ヘビ、カメ、レオパ、ヤモリ、カメレオン、オオトカゲ(モニター)など、ホームセンターでも販売されている種類から普通のペットショップではまずお目にかかれない種類まで、非常に多彩な種類が揃っています。

ナゴレプで販売されていたカメ

品揃えで言えば、特にトカゲやヘビが多く、その次にレオパ、それからカメという印象です。カメレオンもそれなりに数がいましたし、オオトカゲ仲間もかなり多く、個人的にはオオトカゲを飼える人なんてこんなにいるのか、と思ったほどです。

アルビノアカミミガメ

種類が豊富なだけでなく、アルビノやハイポなどの色彩変異個体も多く並んでいました。特にアカミミガメの色彩変異個体が多かった印象です。

また、爬虫類をレイアウト水槽に入れて展示しているブースもたくさんありました。個人的に一番すごいと思ったのは、GEXの爬虫類ブランド「エキゾテラ」のブースです。

エキゾテラ(GEX)のリクガメ レイアウト

マタマタ、ニシキマゲクビガメ、カメレオン、リクガメ、フトアゴヒゲトカゲなど、多様な爬虫類をレイアウト水槽で飼育していました。私も日頃から爬虫類をレイアウト水槽で上手く飼育したいと考えているので、非常に良い刺激をもらいました。

エキゾテラ(GEX)のカメレオン レイアウト
カメレオンのレイアウト水槽。底面はほとんど水が張ってあり、アクアテラリウムのような構造になっていました。

亀の仲間のレイアウト水槽は、どれも子亀の展示だったのでちょっと物足りませんでしたが、トカゲのレイアウトではかなり大型の個体が展示されていました。今回のレイアウトはあくまでもイベントでの展示用だと思いますが、もっと知識、技術を身に付けて普段からレイアウト水槽で飼育できるようになりたいところです。

エキゾテラ(GEX)のフトアゴヒゲトカゲ レイアウト

両生類

爬虫類の次に数が多いのが、両生類でした。イエアメガエルが特に多かった気がします。名古屋のペットショップ「リミックス ペポニ」は、かなりナガレヒキガエルを推しているようで、販売している生体を触らせてくれたりしていました。

ナゴレプに出店していた名古屋のペットショップ リミックス ペポニが展示していたナガレヒキガエル

観賞魚

ナゴレプ会場にいた錦鯉

メダカや錦鯉といった観賞魚も販売されています。ただ、私が想像していたよりもかなり小規模でした。本当におまけ程度に販売されています。

昆虫・奇蟲

カブトムシなどの昆虫や、ヤスデなどのいわゆる奇蟲も販売されています。売約済みのネッタイチスイビルが参考展示されているのを見ると、世の中色んな人がいるんだということを実感します。

ナゴレプは家族連れが多く、会場内には子供もたくさんいるので、カブトムシは人気殺到かと思いきや、そうでもなかったです。やはりナゴレプに来るような子は爬虫類好きのようでした。

猛禽類・鳥類

ナゴレプ会場にいた猛禽類

ナゴレプ会場には、多数の猛禽類がいました。私の守備範囲外なのであまりちゃんと見ていませんが、どうやら販売しているようです。また、猛禽フライトショーというイベントも開催されていて、会場内を飛び回る様子も見れました。猛禽類だけでなく、インコなどの鳥も販売されていました。

哺乳類

サル、ウサギなどの哺乳類も展示されていました。こちらも守備範囲外なのでちゃんと見ていませんが、多分売り物です。

飼育用品

ナゴレプでは生体だけでなく、爬虫類、両生類の飼育用品も数多く販売されています。これらもイベント価格になっているので、定期的に必要になるものは買いだめしておくのもいいですね。

ナゴレプで販売されていたレイアウト済みのテラリウム水槽

飼育用品とは少し違うかもしれませんが、レイアウト済みのテラリウム水槽、アクアテラリウム水槽、コケリウムなども販売されていました。個人的には、作るところこそが楽しいのになんで既製品を買うのかなーという気もしますが、忙しい人には嬉しいのかもしれません。

エキゾチックアニマルグッズ

両生類、爬虫類をテーマにしたフィギュアや彫刻、透明標本なども販売されていました。生体を迎えることが出来ない人でも、こういったグッズ目当てで楽しむことができそうです。

ワークショップ

ナゴレプで開催されていた、リミックス ペポニによるコケリウム、グラスアクアリウムを作るワークショップ

食品

ナゴレプでは会場内に数店の屋台が設置されており、エキゾチックアニマルを使った料理も提供されていました。ワニの腕一本揚げ、ワニたこ焼き、ワニの竜田揚げ、ワラスボの干物など、こんなところでなければ食べれないような食べ物がたくさんありました。

今回は、私はワニの竜田揚げを食べることにしました。本当はワニの腕一本揚げを食べてやろうかと思ったのですが、既に売り切れでした…。

ワニの竜田揚げ

ワニ肉を食べるのは初めてでしたが、ちょっと筋張った味の薄い鶏肉、というような印象でした。めちゃくちゃ美味しいわけでも、めちゃくちゃまずいわけでもない味です…。ただ、私の食べた部位の問題かもしれませんが、鶏肉よりはちょっと脂身が多く、竜田揚げだとしつこくて少し胃もたれしました。やっぱり素揚げのほうが美味しそうな気がします。

お腹が減っていたので他にも何か食べようかと思いましたが、慣れないメニューばかりだったのでいまいち食指がうごかず、結局ワニの竜田揚げしか食べませんでした。

ナゴレプのいいところ!

ここまで紹介したように、ナゴレプでは爬虫両生類を中心に、様々なエキゾチックアニマルに関連する商品やサービスが提供されています。その中でも、ナゴレプの特にいいところを挙げると、以下のような点がポイントになります。

生体・飼育用品ともに安い

即売会イベントだけあって、販売されているものの価格が相場よりも安いです。ナゴレプで販売されているものの種類が多すぎてどれくらい安いかを一概に説明するのは難しいのですが、例えばフトアゴヒゲトカゲのベビーなら、最安6000円くらいから販売されています。

一般的なペットショップだと、大体1万円~の価格設定になっていることを加味すると、やはり安めの価格設定になっていることがわかりますね。

未発売品・非売品の展示がある

ナゴレプのような展示即売会イベントでは、一般には販売されていない飼育用品の展示・販売が行われていることもあります。2017年は、私がちらっと見ただけでも、国内未発売のエーハイム製テラリウム専用水槽(LEDライトが一体化になっているもの)や、9月末発売予定の、無線でデータを飛ばすことのできる温度計などが展示されていました。

ナゴレプで展示されていたエーハイム テラスタイル。日本での発売は未定。
エーハイムのテラリウム用水槽「テラスタイル」は日本での発売未定の商品。個人的にはかなり欲しいので、カミハタさんよろしくお願いします。

普通に手に入る飼育用品では物足りなくなってしまった人にも、こういったイベントは良い刺激になると思います。

ステージイベント・プレゼントがある

ナゴレプの会場にはイベント用のステージが用意されており、ほぼ常に何かしらのステージイベントが催されています。2017年は、マンガ「秘密のレプタイルズ」の作者・鯨川リョウ先生他、爬虫類関係の有識者のトークショーや、猛禽のフライトショー、飼育用品の開発秘話やプロモーションが行われていました。

また、ステージでは、ナゴレプの本当に最後のタイミングである日曜日の夕方に、毎回恒例の豪華景品を賭けたじゃんけん大会が開催されます。たくさんの協賛メーカーから、水槽や餌など数多くの飼育用品、グッズが提供され、じゃんけんを勝ち抜くことで景品をゲットできてしまうんです。

こういったイベントが豊富な点もナゴレプのいいところですね。

ナゴレプの注意点

ただし、ナゴレプに参加するにあたって知っていおいてほしいこと、注意すべきこともいくつかあります。以下の点は踏まえた上で、上手くナゴレプを楽しみましょう。

ブリーダーズイベントではない

ナゴレプはブリーダーズイベントではないので、CB個体(飼育下繁殖個体)だけでなくWC個体(野生採取個体)も普通に売っています。個人的には、爬虫類や両生類などを飼育するという趣味を持続的に楽しむためには、野生下にある生き物はしっかりと保全する体制が整っている必要があると考えています。

野生採取個体が大量に流通するということは、その生き物が絶滅してしまう可能性を引き上げていることにほかなりません。数が少なくなった生き物は、生物多様性を保つために保護対象になることが予想されますし、そもそも生き物が絶滅するということは人間にとっての損失です。野生生物が今後も繁栄していくためには、少なくともペット用に流通する生き物は、飼育下で繁殖したもので賄うことを目指すべきです。

ナゴレプは、こういった野生生物保全の方針に反した、野生採取個体の流通も許可しています。このことはしっかりと認識しておくべきでしょう。

ナゴレプに限らず即売会の生体管理状態には不安がある

ナゴレプ会場で見つけた明らかに狭いケージに詰め込まれている亀

展示即売会で販売される生き物は、短期間のイベントで大量に売るために、非常に狭い容器の中に詰め込まれ、会期中はずっと人間の目に晒され続けます。専門の業者が扱っている以上、近所のホームセンターなんかで購入する生体よりは状態が良いかもしれませんが、専門店の店舗で販売されている生体と比べれば明らかに大きなストレスに晒されています。

専門店を一軒一軒訪ねて回るのが難しいため、専門店が集まるこういった即売会イベントが開催されているのですが、会期の後半になるほど展示されている生体に疲労が蓄積していきます。少しでも元気な両生類・爬虫類を購入するために、できるだけ早くイベント会場に行って生体を購入するほうが良いと思います。

食事をとるところがない

ナゴレプは爬虫類好きにとってはとても楽しいイベントなので、時間を忘れて見入ってしまうこともあるでしょう。しかし、ご飯を食べられるところがほとんどありません。

会場内には、エキゾチックアニマルを使った料理を含む、いくつかの屋台が出店してはいますが、昼ごはんを屋台で済ませられるほどの種類はありません。また、ナゴレプは一度会場外に出ても再入場が可能なため、近所のレストランなどに行けばいいと思うかもしれませんが、ナゴレプ会場の近くにはろくな飲食店がありません…。

そこでK-ki(K-ki@AquaTurtlium)がおすすめしたいのは、最寄りの吹上駅まで戻り、名古屋発祥の喫茶店「コメダ珈琲」に行くことです。もはや全国チェーン店なので皆さん知っているかもしれませんが、コメダ珈琲は喫茶店なので軽食かと思いきや、メニューはどれもボリュームがあるため、お腹いっぱいになれるはず。

吹上駅すぐそばのコメダ珈琲でカツサンドをいただく
コメダ珈琲ではボリュームたっぷりのカツサンドがおすすめ。みそカツサンドもあります。

ちょっと遠出してナゴレプまで来たという人にも、名古屋らしさを味わえるコメダ珈琲はおすすめです。

K-ki

今回はナゴレプ(ナゴヤレプタイルズワールド)の紹介・レポートをお届けしました。K-kiはしばらく生体を増やす予定がないので何も購入しませんでしたが、展示されていたレイアウト水槽などは見ごたえがあり、入場料分くらいは楽しめました。夏の終わりから初冬くらいまでは爬虫類の即売会イベントが続きます。ナゴレプに限らず、一度はイベントに足を運んでみてはいかがでしょうか。

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K-ki

K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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