ゼブラダニオの飼育・繁殖・混泳-美しい縞模様の活発な熱帯魚

ゼブラダニオ
voom / bob_jenkins

ゼブラ・ダニオは、丈夫で飼いやすく、熱帯魚らしいはっきりした模様のある魚です。飼育難易度的には初心者でも飼いやすいと言えますが、活発すぎるため混泳にやや難がある面もあり、手放しでおすすめできるわけではありません。しかし、水槽内でよく動き回る魚を鑑賞したい場合には、まさにもってこいの存在とも言えます。

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ゼブラ・ダニオは丈夫な上、飼育しやすく、多産で成長が早く増えやすいため、簡単に繁殖を楽しめるのも魅力です。この特徴から観賞魚としてだけでなく、研究用にもよく利用されています。今回はこのような特徴的な魚であるゼブラ・ダニオについて、生態や用意すべき飼育環境、飼い方、繁殖方法などを紹介します。

ゼブラダニオ(ゼブラフィッシュ)とは

和名・流通名 ゼブラダニオ
ゼブラフィッシュ
シマヒメハヤ
学名 Danio rerio
英名 Zebrafish
Zebra Danio
分類 コイ目コイ科ラスボラ亜科ダニオ属
原産地 インド
飼い易さ ★★★★★
値段(1匹) 100円程度~
最大体長 5cm程度
寿命 2~5年程度
遊泳層 上層
生息環境 流れのある河川よりも田んぼや溜め池などの止水域で発見されることが多い。
適合する水質 水温:18~25℃
pH:6.0~8.0
特徴 ゼブラダニオという名前の由来にもなっている成体の体表に表れる紺色の縦じまが一番の特徴。

ゼブラ・ダニオ(ゼブラダニオ)は、インド原産の小型熱帯魚で、コイ目コイ科ラスボラ亜科ダニオ属に分類されます。ゼブラダニオという名前以外にも、ゼブラ・フィッシュという別名で呼ばれる事もあります。

ゼブラダニオという名称は、体がシマウマのような柄をしている事から付けられたとされています。寿命は2年~5年程度と小型魚の中では比較的長生きする種類です。

形態

体長はおよそ4~5cmで、大きく成長した雌は若干大きめに見えます。体表に黄色と青色のシマウマのような模様がある以外にも、雌雄を判別するための大きな特徴があります。それは雌より雄の方が黄色っぽい体色をしており、1つ1つのヒレが長いのが特徴です。成長すると雌が雄より一回り近く大きくなるので、判別しやすくなります。この情報を参考に、何匹かゼブラダニオが居る水槽で雌雄を判別してみましょう。

改良品種も多数!

ゼブラダニオは最も多く流通しているもの以外にも、さまざまな改良品種が出回っています。特にロングフィンタイプという、通常よりひれが長いタイプのゼブラダニオについてはショップで割と多く見かけられるため、見た目が好みなら指定して購入するのも良いでしょう。

他にも、ゼブラダニオの縞模様が途切れてドット状(スポット状)になったレオパード・ダニオなどの品種も存在します。(レオパード・ダニオは別種とする場合もあります。)このように、様々な品種をコレクションするのもゼブラダニオの楽しみ方の一つですね。

生態

ゼブラダニオは水槽の上層部分を、群れを作って活発に泳ぐ魚です。比較的温厚な性格ですが、稀に自分より弱い個体をつついて虐める事があり、その活発さから積極的に動き回ってエサを摂る傾向があります。動きがゆっくりの魚と混泳させると、エサが均等に行き渡らない可能性があるので注意が必要です。

一方で数多い熱帯魚の中でも活発さがかなり有名な種類ですので、動きのある水槽を作りたいときにはきっと役立つはずです。混泳に注意して上手く水槽に馴染ませることにより、ゼブラダニオ本来の魅力を引き出す飼い方をしたいですね。

学術研究用モデル生物としてのゼブラ・ダニオ

ゼブラダニオは、脊椎動物の生命現象を研究するためのモデル生物として多く利用されています。このような研究の成果として、例えば、遺伝子組換えによりクラゲ由来の蛍光DNAを注入された「GloFish」という観賞魚が、アメリカでは1匹5ドル程度で販売されています。

GloFishは、通常光の下でも鮮やかな色をしていますが、蛍光遺伝子の発色がより際立つのは紫外線光で照らしたときです。研究で利用するブラックライトをつけた前後の水槽の動画があるので、そちらを診てもらうと分かりやすいでしょう。

ただし日本では、このGloFishそのものではありませんが、それに類する遺伝子組換え済みのゼブラフィッシュが、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づく承認を得ずに輸入・販売されていて問題になったことがあります。学術的・鑑賞面では有用でも、野外への流出を考えるとかなり問題があるため、遺伝子組換え生物の管理には慎重になる必要があります。

環境省は、観賞用に開発された遺伝子組換えゼブラダニオが「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」に基づく承認を得ずに輸入され、国内で販売されていたことを確認しました。販売等を行った業者に対して、同法に基づく報告徴収と文書による指導を行ったのでお知らせします。

ゼブラダニオの分布・生息地・生息環境

現在では世界中で広く流通しているゼブラダニオですが、原産国はインドとされています。ゼブラダニオの野生分布と原産地での生息環境について説明していきます。

分布・原産地

ゼブラダニオの生息地は、インド北部・ネパールとの国境沿いにあるウッタル・プラデーシュ州に流れる、ガンジス川の支流の中でも3番目の流量を誇るコシ川水系と言われています。かつてはパキスタン、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンマーなど、もっと広範囲に生息していると考えられていましたが、現在では生息範囲はより限定的であると考えられています。これには、以前はゼブラ・ダニオだと考えられていた種類が別種であったことが判明したなどの理由があると言われます。

生息環境

ゼブラ・ダニオは流れのある河川よりも田んぼや溜め池などで発見されることが多く、比較的水流の穏やかな、止水域よりの環境に生息していると考えられます。メダカと同じような環境に生息する魚だと言えばイメージが伝わりやすいですね。メダカ同様、非常に丈夫な魚として知られています。

日本への定着

原産地は北インドですが、実は日本でも沖縄の一部の河川やため池に外来種として定着してしまっています。これは観賞魚として飼育されていたゼブラ・ダニオの一部が、放逐されたことが原因とされています。ゼブラ・ダニオのような外来種は、日本の生態系に大きな影響を与えてしまう場合があるため、飼育する場合には決して捨ててはいけないということを肝に銘じておいてください。

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ゼブラダニオの飼育方法

ゼブラダニオは他の小型魚に比べて環境適応能力が高く、初心者でも飼いやすい魚と言われています。動きが速い故に、餌を食べられず飢え死にする事もありません。一言でいえば、活発で丈夫な魚だと言えるでしょう。

ゼブラダニオに対して特別に注意すべきというわけではなく、熱帯魚の飼育全般に言えることですが、水槽内に突起物を設置したりするのは避けるのが無難です。突起物はヒレを傷つけるのなど怪我の原因になります。特にロングフィンタイプのゼブラダニオを飼育する場合には、通常よりもヒレが傷つきやすいので注意が必要です。

基本的な飼い方

ゼブラダニオに対して、「気性が荒い」「暴れ者」という表現をする人もいますが、これは必ずしも他の魚に危害を加えるという事を表しているのではありません。動きがとても速いため、水槽内で動き回りすぎて落ち着きがないと感じられたり、動きがゆっくりの魚を追いかけてしまったりする事があるという方がイメージとしては正しいでしょう。従って、他の魚と混泳させる場合には、他の魚の場合よりも飼育者が相性に十分注意を払う必要があります。

全般的には丈夫な魚なので、気を使うのは導入時の水合わせくらいのはずです。導入予定の水槽に既に飼育している熱帯魚がいる場合は、病気を持ち込まないようにトリートメントも行っておくのが良いでしょう。

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水質

水温は20℃から24℃近辺が最も適切ですが、前述の通り丈夫な魚なので18℃から27℃くらいまでは体調を崩す事なく飼育出来ます。水質についてもあまりこだわりは強くありませんが、pH7から弱アルカリ性あたりを好み、硬度については通常、中程度の硬水(100ppm前後)から硬水(350ppm前後)あたりで飼育します。

エサ

「ゼブラダニオはどんな餌でもよく食べます」という記述をよく見かけますが、具体的にどのような餌を指すのかを説明します。まずショップに売っている人工飼料ですが、粒状のもの・フレークタイプなど全て好き嫌いなく食べます。赤虫のような幼虫・ほうれん草のような乾燥飼料・魚が自然界で食べていた活餌なども食べるので、すなわち熱帯魚の餌と言われるものならば大丈夫だと考えて良いでしょう。

混泳

前述のように、ゼブラダニオと他の魚を混泳させる際には十分注意するようにしてください。特にコリドラスのような下部をゆっくり動く魚にとっては餌が行き渡らなかったり、尻尾をかじられてしまったりする事が考えられます。ゼブラダニオの品種違いのものを一緒に飼育するか、もしくはラスボラのような同様な鯉の仲間、ネオンテトラのような中間層辺りを泳ぐ魚との混泳ならば相性が良いでしょう。

アクアリウム水槽での役割

ゼブラ・ダニオは丈夫が故に水槽立ち上げ時のパイロットフィッシュとして利用される事が多いです。ただ、他の魚との相性も考えられますので、水槽立ち上げ後にどのような魚を飼う予定なのかを考えた上で飼育する事をおすすめします。

ゼブラダニオの繁殖方法

ゼブラダニオの繁殖の難易度は低いですが、一度に100個から300個もの卵を産む事がある事を知っておきましょう。成長したゼブラ・ダニオを10匹程度入れて置けば自然にペアが出来て、産卵を観察する事が出来るようになります。

ゼブラ・ダニオは直径1mmくらいの透明な卵を産み落としますが、産んだばかりの卵を親が食べてしまう事もしばしばです。卵を保護するためには、水槽の底にネットなどを張って保護するという方法があります。これは、産まれた卵はネットを通り抜ける事が出来ても親は通り抜ける事が出来ない特徴を利用しており、産卵箱と同様の原理ですす。

ゼブラダニオの魅力・おすすめポイント

ゼブラダニオは飼育する際に注意しなければならない点もありますが、それをしっかり飼育者が認識していれば、丈夫で初心者でも簡単に飼えるおすすめの魚だと言えます。熱帯魚の一個体をじっくりと観察することは意外と少ないかと思いますが、改めてよく観察してみると、光の当たり方によって体色の見え方が変わり、とても綺麗な魚であることがわかるでしょう。

活発に動き回り私たちを楽しませてくれる魚なので、これからゼブラダニオの飼育を考えている方・初めて水槽を立ち上げようとしている方は、是非挑戦してみませんか?

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