つい先日嵐山周辺の観光をしてきました。紅葉シーズンまっただ中でしたが、平日を選んだので混雑も比較的マシな方でした。今回はその時に訪れたスポットの中から、「鈴虫寺」というお寺を紹介します。
鈴虫寺は京都のお寺の中でもある意味テーマパーク的な?訪れた人を楽しませることを重視しているお寺です。普通のお寺とはちょっと違った楽しみがありますし、一つだけ願いを叶えてくれるというお地蔵さんも人気があります。普段お寺に行ったりしない人、色々なお寺に行ってちょっと飽きてきたという人にもオススメです。
鈴虫寺(妙徳山 華厳寺)
拝観時間 | 9:00~17:00(最終受付 16:30) |
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拝観料 | 大人 500円(茶菓子付) |
所在地 |
〒615-8294 京都府京都市西京区松室地家31 |
TEL | 075-381-3830 |
公式サイト | http://www.suzutera.or.jp/ |
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華厳寺(けごんじ)は、京都府京都市西京区にある臨済宗の寺院である。山号は「妙徳山」(みょうとくさん)。本尊は大日如来。正式名称は「華厳寺」であるが、スズムシを四季を通して飼育しているため、通称「鈴虫寺」(すずむしでら)と呼ばれている。
様々な種類の竹を集めた庭園や、わらじをはき、願い事を一つだけ叶えるという「幸福地蔵」、僧侶による参拝者への茶菓のもてなしと鈴虫説法等も有名で、京都市内の寺院の中でも特に積極的な拝観者招致策を展開し、成功した例としても知られる。
- 引用元: Wikipedia
鈴虫寺は正式名称を華厳寺といい、一年中鈴虫の鳴く様子を見られることから「鈴虫寺」と呼ばれています。元々は華厳宗という宗派の寺院でしたが、現在では臨済宗のお寺となっています。
日本で唯一わらじを履いていて、願い事を一つ叶えてくれるという「幸福地蔵」や、鈴虫の鳴き声を聞きながらの茶菓子付きの説法など、他のお寺とは一味違う楽しいお寺です。近年では恋愛に効くパワースポットと呼ばれ特に女性に人気が高いようです。
鈴虫説法
鈴虫寺の魅力は何と言っても、鈴虫の音色を楽しみながら和尚さんのお話を聞ける「鈴虫説法」にあると私は思います。普段お寺にいっても和尚さんのお話を聞くことは中々できませんが、鈴虫寺では拝観料500円で説法とお茶・お菓子まで出して頂けます。
和尚さんのお話といっても全く堅苦しいものではなく、和尚さんというよりむしろ咄家さんのような面白いお話を聞かせてもらえます。それでいて仏教ならではの心に響く要素もあり、出しているお茶菓子には鈴虫の死骸を混ぜてあるという定番の冗談もあり、とても充実した時間を過ごせます。
私ははっきり言って神も仏も信じていませんが、鈴虫説法できかせていただいた話は宗教臭いものではなく、物事の考え方や人としての在り方を諭してくれるようなものでとても面白かったです。新書なんか読むよりもよっぽど為になるかも。
鈴虫
鈴虫寺のマスコット的存在の鈴虫ですが、鈴虫寺で年中鈴虫の鳴き声が聞けるようになるまでには30年に渡る研究があったとのこと。この話に関連付けて、説法では成せばなるという言葉の意味を教えてくれました。成功を伴った実例があるだけに説得力があります。
私が訪れた時には11月末にも関わらず鈴虫は7000匹もいるとのことでした…すごい。
親身になってくれるお寺
鈴虫説法からも伺えるように、鈴虫寺は禅宗の教えの一つである「茶礼」に基づき訪れる人々をもてなしてくれるという特徴がありますが、実は実際に鈴虫寺に訪れていない人にも親身になってくれています。
http://www.suzutera.or.jp/inquiry2/form.php
鈴虫寺のホームページでは、現代社会に生きる人々の悩みを聞いてくれる窓口があります。悩み事があってそれを人に相談できずにいる人は、このサービスを利用してみると少し心が落ち着くかもしれません。
願い事を一つ叶えてくれる「幸福地蔵」
鈴虫寺でもう一つ有名なのは、願い事を一つ叶えてくれるという「幸福地蔵」です。このお地蔵さんは日本で唯一わらじを履いていて、願い事をすると家まで来て願いを叶えてくれるのです。
なのでこのお地蔵さんに願い事をするときは、説法の後に購入できる上の画像の「幸福お守り」を両手にはさんでお祈りし、自分の名前と住所を(心の中で)言ってから願い事をします。そうしないとお地蔵さんが家に来られないそうです。ちょっと面白いですね。
説法では願い事のアドバイスも
上で紹介した鈴虫説法では、幸福地蔵に願い事をする際のアドバイスもしてくれます。例えば恋人が欲しいなら、「嵐の櫻井くんと付き合いたい!」とかじゃなくて「自分にふさわしい人とお付き合いしたい」というように願いなさいと言う感じです。
お地蔵さんへの願い事で自分に都合のいいことが起こるのを期待するのではなく、自分に必要なものを見つめ直してこれからの行動を変えていくための材料としてお願をしなさいという感じのことをおっしゃっていました。こういうアドバイスが、鈴虫寺でした願い事は叶うという評判に繋がっているんでしょうね。
願い事が叶ったらお礼参りを
和尚さんは願い事が叶ったらお礼参りをするのを勧めておられました。お守りを返却してお地蔵さんに感謝を伝えるんですね。お守りの返却は郵送でもでき、そうすればさらに新しくお守りも購入できるそうです。以下のリンクが詳しかったので、興味のある方はどうぞ。
http://wadai123.com/archives/901
庭園も小規模ながら綺麗
鈴虫寺には小規模ながら綺麗な庭園もあります。ちょっと写真を撮影してきたので紹介します。
鈴虫寺と書いてある看板。
11月末というだけありもみじも真っ赤に紅葉して綺麗です。
もみじの足元には…
カエルの置物がありました。
タヌキの置物も。頭の上に赤いもみじの落ち葉がのっていてかわいらしい。
風情のある東屋もあり、
山の上にあるので下の景色も見降ろせます。
拝観料・お守りの値段など
拝観料(志納料)は大人500円。中学生下小学生かは忘れてしまいましたが、子供は300円だったはずです。幸福地蔵にお願い事をするための幸福お守りは300円、お札は2000円でした。
お守りというのは個人を守ってくれるもので、家内安全とかを願う時にはお札を使うそうです。説法でお札の使い方の説明があったのですが、お札の中にはお地蔵さんが入っているので押しピンで留めたりしては行けないそうです(知らなかった)。日の昇る方向(東か南)に向けて、両面テープで貼ったり台座に載せたりして使うようにとのことでした。
アクセス・混雑情報
アクセス
色々なルートがありますが、公共交通機関を利用する場合には阪急嵐山線 松尾大社駅から徒歩で向かうのがおススメです。
最寄りの松尾大社駅の隣は嵐山駅なので、鈴虫寺に訪れる時は嵐山もセットで観光するのがおススメです。まさに京都に来た!という感じの観光スポットを巡れます。
駐車場があるので車で訪れることもできますが、その際は上のルートだとたどり着けません。29号線の松尾交差点を西へ曲がって向かうようにすれば大丈夫です。
混雑情報
鈴虫寺は非常に人気のあるお寺で、とくに休日はかなり混むそうです。ゴールデンウィークには過去最高で3時間待ちの行列ができていたこともあるとのこと。もはやテーマパークのアトラクションレベルの待ち時間です。
平日の午前中が一番すいているそうなので、可能であればその時間帯に行くことをお勧めします。私は平日の午前11時くらいに行きましたが、紅葉の見頃で混みそうなシーズンでも10分くらいの待ち時間で済みました。
周辺の観光スポット
鈴虫寺は阪急電車にひと駅乗れば嵐山に行けるので周辺の観光スポットはたくさんありますが、電車に乗るまでもないほどの近所にも有名なスポットがあります。世界遺産にも指定されていて、苔寺とも呼ばれる西芳寺や、鈴虫寺と同じく臨済宗の地蔵院などがあります。
http://www.pref.kyoto.jp/isan/saihouji.html
http://kanko.city.kyoto.lg.jp/detail.php?InforKindCode=1&ManageCode=1000091
苔寺(西芳寺)に行くためには事前に往復はがきでの申し込みが必要なので気をつけて下さい。
まとめ
鈴虫寺の愛称で親しまれる華厳寺に行ってきました。年中鈴虫がいたりとユニークなお寺ですね。苔寺にも行きたかったんですが事前申し込みが必要なことを知らず行けませんでした。また今度行ってみたいなあ…。