水棲亀を飼育するときには水場と陸場を用意する必要があります。多くの人は水槽などの飼育ケースに直接水を張って水場とし、陸場として市販の亀の浮島などを使用しているのではないでしょうか。そんな亀の陸場・陸地について考えてみます。
市販の亀用の陸地としても優れたものはいくつかありますが、意外と値段が高いです。構造は簡単に見えますし、できれば安く済ませたいところ。そこで今回は、多少見栄えは悪くなるものの市販品と比べるとかなり安価で用意できる、亀用の陸地の作り方を紹介します。
市販の亀用の陸地
市販の亀用の陸地・浮島は、基本的には大きさと値段が比例します。大きい物ほど高いわけです。商品としては色々な物がありますが、爬虫類用品メーカーとして海外でも評価の高いZOOMEDのタートルドックなどがおすすめです。
ただこのタートルドック、Mサイズ(18cm×39cm)で3000円、Lサイズ(23cm×46cm)なら4000円程度します。アカミミガメのアダルトを飼育しようと思うとこれくらいのサイズは必要ですが、ちょっと高いですよね。徐々に水槽のサイズを大きくしていこうとしている場合には、水槽サイズを変える度に陸地も買い直すことになってしまい無駄も多いです。
そういった不都合を避けるために、圧倒的に安く陸地を用意できる自作方法を紹介します。市販品を購入するのではなく、自分で工夫して亀の陸場を作ってしまうことで、コストを抑えることが可能です。
亀の陸場の自作に用意するもの
用意するものは以下の通りです。
工具も含めてこれだけで作れてしまいます。ニッパーがなければ頑張ればハサミでも大丈夫だと思います。多分全部100円均一ショップで買えると思うので、予算は400円(税別)です。私はニッパーは家にあったものを使いましたが、それ以外はザ・ダイソーで購入しました。とても安上がりです!
亀用の陸地の作り方
では陸場を作る手順を紹介していきます。
薬品の除去
まずは人工芝と土台となる棚を、お風呂場で熱いお湯(50~60℃)でしっかり洗っておきます。
水槽に何かものを入れる時には、できるだけ薬品やその他の水質に影響を与える可能性のあるものを取り除いておきたいので、しっかりと洗っておきます。お湯を使うのは水よりも薬品などを洗い流せそうだからです。気休めかもしれませんが私は一応洗いました。
人工芝をカット
棚を土台にしてその上に人工芝を敷くので、人工芝を棚のサイズに合わせてカットします。
こんな感じでサイズを確認したら、
ニッパーでガンガンカットしていきます。ハサミでも切れないことはないですが、結構力がいるのでニッパーの方が楽ですよ。
カット後はこんな感じになります。
スロープ部分の延長
上の写真の状態だとちょっとスロープ部分が短いように感じたので、カットした人工芝の余りを接続してスロープ部分を延長します。
多くの人工芝がこのように人工芝同士を接続するためのはめ込み穴と突起が付いていると思います。ただ、カットするときに考えておかないと延長したい方向に接続できない可能性があるので注意して下さい。
こんな感じで余りの人工芝をスロープ部分にはめ込みます。
延長した後の様子が上の画像です。スロープが長くなって亀が陸場に登りやすくなりました。
人工芝と棚の固定・スロープの角度調整
最後に結束バンドを使って人工芝と土台の棚を固定します。
また、スロープ部分の傾斜角度も結束バンドを使って調整します。強く締め付ければ傾斜角が急になります。
どちらの場合も使用した結束バンドの余り部分は、亀が怪我をするといけないのでニッパーで切り落としておきます。
水棲亀用の陸地完成
これで亀用のシェルター(隠れ家)兼陸場は完成です。亀が歩く部分は人工芝になっているため足がかりが良く、亀の活動を妨げません。陸場の下の部分に空間があり潜り込めるようになっているので、亀の隠れ家としての役割も果たすことができます。また、水槽内で陸場がスペースを取ってしまわず、亀の活動範囲を広く取れるという点でも使いやすいものになっていると思います。
水槽の中に入れるとこんな感じになります。この陸場を使った亀水槽のセッティング例や、亀の飼い方全般については、以下の記事でかなり詳しくまとめています。良ければ読んでみてくださいね。
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またこのブログでは、今回紹介した自作陸場とは異なるタイプの陸場の自作方法も紹介しています。こちらの自作陸場は、水面に浮かべる浮島タイプになっています。それぞれの自作陸場にメリット・デメリットがあるので、こちらの記事も読んでもらった上で好みの方を作ってみてくださいね。
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