最近、ボトルアクアリウムが人気を集めています。卓上の小さな容器で熱帯魚やエビを飼育するのはインテリアとしても綺麗ですし、生活にちょっとした華やぎが加わるようで楽しいですよね。しかしボトルアクアリウムは、お手軽・簡単に熱帯魚やエビを飼育するための方法ではありません。
ろ過フィルターなど一般的なアクアリウムで使用する飼育用品を使用しないボトルアクアリウムは、手軽というよりもむしろ、難しく上級者向けの方法に近いです。従って、ボトルアクアリウムで初心者が生体を上手く飼育するためには、ボトルアクアリウムでの飼育に向いた丈夫な生体を選ぶ必要があります。
今回はそんなボトルアクアリウムの生体選びで失敗しないように、初心者でも飼える、丈夫でボトルアクアリウム向きの熱帯魚・エビ・貝類を紹介します。
ボトルアクアリウムを始める上での注意点
まずは簡単に、ボトルアクアリウムの何が難しいのかを説明しておきます。これを踏まえた上で、熱帯魚やエビを上手く育てることを重視するなら、ボトルアクアリウムよりも水槽を利用した一般的なアクアリウムを始めることをおすすめします。
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水槽の立ち上げ方・濾過の始め方-パイロットフィッシュは必要?
アクアリウムを始めるための水槽の立ち上げ方や濾過を働かせる方法を解説します。パイロットフィッシュ法とフィッシュレスサイクリング法を用いた水槽立ち上げの具体的な手順や、パイロットフィッシュにおすすめの熱帯魚等を紹介します。
アクアリウムの全体的な知識は、こちらのページにある程度まとめてあります。普通のアクアリウムに挑戦する人もボトルアクアリウムにチャレンジする人も、熱帯魚・エビ・水草の飼育、栽培を始める際にはまず目を通しておくのがおすすめです。
ろ過フィルターを設置しないため水質管理が難しい
ボトルアクアリウムの難しさの1つが、ろ過フィルターを使用しないことにあります。そもそも、ろ過フィルターを使用しても、必ずしも熱帯魚を飼育できる綺麗な水を維持できるわけではないので、ろ過フィルターを使用しなければ水質管理が難しいのは当然です。
水槽全体のろ過能力が低い環境になるため、給餌量を調節して水が汚れないようにすることや、適切な頻度・量の水換えを行うことが非常に重要になります。
水量が少ないため水質・水温管理が難しい
ボトルアクアリウムの飼育容器(ガラスボトルなど)は、一般的なアクアリウムで使用される水槽に比べると、非常に小さいです。ボトルには少量の水しか入らず、大量の水が入る水槽よりも外気温の変化によって水温が変化しやすかったり、少量のエサの食べ残しでも水質を悪化させやすくなったりと、水質・水温が不安定になる傾向にあります。
不安定な環境では生体に掛かるストレスが大きくなるため、飼育している熱帯魚やエビが死んでしまう可能性が高くなります。
飼育用品が多くないため維持が難しい
そもそもボトルアクアリウムは歴史が浅く、まだボトルアクアリウム向けの飼育用品もあまり揃っていません。そのため、「これを使えば安心!」といえる道具もなく、試行錯誤的な部分があります。歴史が長く飼育用品も豊富な普通のアクアリウムと比べると、手法が確立されきっていないボトルアクアリウムには、どうしても難しさがあります。
ボトルアクアリウムで飼育可能なのは選ばれた生体だけ
ボトルアクアリウムが、一般的なアクアリウムよりも難しいということは分かってもらえたでしょうか。ではそれを踏まえて、どのような生体がボトルアクアリウムでの飼育に向いているのかを考えてみます。
小型であること
ボトルアクアリウムに使用される飼育容器(ガラスボトルなど)は、せいぜい水量が5リットル程度の小型容器です。ろ過フィルターの設置されている一般的なアクアリウムの環境であっても、3~4cmの小型熱帯魚1匹を飼育するためには1リットルの水量を用意するのが基本ですから、ろ過フィルターのないボトルアクアリウムでは、1匹あたりにもう少し多めの水量が必要になる=飼育できる生体の数が少なくなります。
これを考慮すると、3~4cm以上のサイズの熱帯魚は、ボトルアクアリウムで使用されるような小型飼育容器では、そもそも必要な水量を用意できないため飼育できないという方向性の話になります。すなわち、ボトルアクアリウムで飼育する生体は小型であることが絶対条件です。
穏やかな性格であること
ボトルのような狭い環境内で複数匹の生体を飼育する際には、ケンカをしない穏やかな性格である必要があります。もしも気性の荒い生体を飼育すると、狭い水槽内で特定の個体がいじめられつづけ、短い期間で死んでしまうからです。
また、活動量の多い魚は狭いボトルから飛び出し、干からびて死んでしまう可能性も高いので、あまりにも活発に泳ぎ回るような魚も避けます。
適応可能な水温範囲が広いこと
前述しましたが、ボトルアクアリウムでは水量が少ないため水温変化が激しくなりやすいです。このため、広い範囲の水温で生きていける生体のほうが向いています。
できるだけ酸欠に強いこと
ボトルアクアリウムではろ過フィルターやエアーポンプを使用しないため、水が動かず空気との接触面積が小さくなり、水中の酸素が欠乏しやすい傾向にあります。そのため、酸欠に強い生体のほうがボトルアクアリウムでの飼育に向いています。
魚類の一部には、空気呼吸ができる種類が存在し、これらの種類はボトルアクアリウム向きの魚として知られています。例えば、ラビリンス器官という特殊な呼吸器を持つキノボリウオの仲間(ベタやグラミーを含む)は、ボトルアクアリウムに比較的向いていると言えます。
なおこの問題点は、ボトルアクアリウムの中に水草を十分な量植えると、水草が光合成によって酸素を生成してくれるため多少改善されます。以下のページを参考に、ボトルアクアリウムで生体と一緒に水草の育成も行うことを検討してみると良いでしょう。
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ボトルアクアリウムにおすすめの水草10種類:適応水温が鍵!
ボトルアクアリウムは、水量が少ないため水質が不安定で維持・管理が難しいです。こんな環境に適した水草は「適応温度が広い」「二酸化炭素要求量が少ない」「窒素肥料の吸収量が多い」種類です。これらの条件を満たし、ボトルアクアにおすすめできる水草を10種+α紹介します。
アカヒレ
では、ここからはボトルアクアリウムに向いている具体的な生体を紹介していきます。まずは、「ザ・ボトルアクアリウム」と言っても過言ではない、アカヒレを紹介します。
和名・流通名 | アカヒレ コッピー |
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分類 | コイ目コイ科タニクチス属 |
体長 | 3~4cm程度 |
価格 | 10匹:800円程度 |
特徴 | コッピーという名前は、コップでも飼えるという触れ込みから。グッピーとは特に近縁の種ではない。 |
アカヒレはコッピーなどの愛称で親しまれる、中国原産のコイの仲間です。ネオンテトラやカージナルテトラほどの派手さはないですが、名前の由来とのなっている赤いヒレと、体側面の青いラインは、日本の淡水魚にはない美しさです。
厳密には熱帯魚ではなく温帯魚であり低温にも強いこと、それでいて高温にも強いため、生存可能な水温は5~30℃くらい(またはそれ以上)と非常に幅広いです。その他、水質悪化や酸欠に対する耐性も高いため、初心者向けの観賞魚として真っ先に名前が挙がります。
こういった特徴はもちろんボトルアクアリウムでも有利であり、「コップでも飼える」という触れ込みから「コッピー」という名前で呼ばれることもあります。ただし、本当にコップで飼育すればアカヒレへの負担はとても大きいため、上述の通り1匹あたり1リットルの水量は用意するよう心がけてください。
メダカ
和名・流通名 | メダカ (アオメダカ、シロメダカなど品種多数) |
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分類 | ダツ目メダカ科メダカ属 |
体長 | 3~4cm程度 |
価格 | 10匹:800円程度 |
特徴 | 日本原産の淡水魚であり、日本の環境に慣れている点が強み。近年は新品種の作出も盛んで、小型ながら華のある魚になりつつある。 |
日本産淡水魚の中でも特に親しみ深い魚の1種がメダカでしょう(メダカは2012年に「ミナミメダカ」「キタノメダカ」の2種に分割されましたが、本項では特に区別しません)。絶滅危惧種に指定されるなど生命力が弱そうなイメージがあるかもしれませんが、メダカは高温から低温まで幅広い温度域に対応し、水質悪化にも比較的耐性がある丈夫な魚です。
近年はメダカの人気が急上昇しており、様々な色、模様の品種が続々と作出されています。非常に色鮮やかで華のある品種も存在するため、小さなボトルでも、品種を選べば存在感のあるボトルアクアリウムにすることができるはずです。
ラスボラ・エスペイ
和名・流通名 | ラスボラ・エスペイ |
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分類 | コイ目コイ科トリゴノスティグマ属 |
体長 | 4cm程度 |
価格 | 1匹:200円程度 |
特徴 | 飼い込むと鮮やかになるオレンジ系の体色と、黒いバチ模様のコントラストが美しい。 |
ラスボラ・エスペイは、タイやカンボジアなど東南アジア原産のコイの仲間です。コイの仲間らしく丈夫な魚で、高水温・低水温どちらにもある程度の耐性を持ちます。オレンジ~赤色の鮮やかな体色と、くっきりとした黒い撥(バチ)状の模様のコントラストが美しく、ボトルアクアリウムに限らず広く人気のある熱帯魚です。
群泳しやすい魚なので、ボトルアクアリウムといえども、同種数匹を群れさせて飼育するのがおすすめです。
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ラスボラ・エスペイ-水草水槽を鮮やかに彩る群泳性の小型熱帯魚
オレンジ~赤色の鮮やかな体色と黒いバチ模様が水草水槽に映える熱帯魚「ラスボラ・エスペイ」を紹介します。ラスボラ・エスペイは弱酸性・軟水の水域に生息し、群泳する性質があります。活発で温和な性格で混泳も幅広く可能なためアクアリウムでは人気が高い魚です。
詳細はこちらのページで紹介しています。
ゴールデンハニードワーフグラミー
和名・流通名 | メダカ (アオメダカ、シロメダカなど品種多数) |
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分類 | スズキ目キノボリウオ亜目オスフロネムス科コリサ属 |
体長 | 4cm程度 |
価格 | 5匹:2000円程度 |
特徴 | キノボリウオ(アナバス)の仲間であり、ラビリンス器官による空気呼吸が可能なため、酸素濃度が低い環境にも強い。 |
ゴールデンハニードワーフグラミー(GHDグラミー)は、キノボリウオ(英名:アナバス)の仲間です。キノボリウオ亜目に属する魚の大きな特徴は、「ラビリンス器官」と呼ばれる補助的な呼吸器官を持っており、空気呼吸が可能な点です。これにより、ボトルアクアリウムのような止水で酸素濃度が低くなりやすい環境にも適応することが出来ます。
サイズは4cm程度と小型で、黄色い体色も美しく、適応できる水温もそこそこ広いです。ボトルアクアリウムにはかなり適した魚と言えます。
ちなみに、GHDグラミーは泡巣を作ってオスが子育てするという非常に面白い繁殖方法も持っているのですが、流石にボトルアクアリウムでこれを観察するのは難しいでしょう。繁殖まで狙うのなら30cmキューブ以上の水槽を用意しましょう。
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丈夫で鮮やかな熱帯魚!ゴールデンハニードワーフグラミーの飼育と繁殖
小型魚ながら迫力のあるゴールデンハニードワーフグラミー(GHDグラミー)を紹介します。GHDグラミーはアナバス類(キノボリウオ亜目)に属しアクアリウムで人気のベタとも近縁の熱帯魚です。酸欠に強く、黄色い体色が鮮やかなため、ボトルアクアリウムや水草水槽に適します。
さらなる詳細についてはこちらのページを参考にしてください。
ベタ
和名・流通名 | ベタ(品種多数) |
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分類 | スズキ目キノボリウオ亜目オスフロネムス科ベタ属 |
体長 | 7cm程度 |
価格 | 1匹:800円程度~ |
特徴 | GHDグラミーと同じキノボリウオ(アナバス)の仲間で、ラビリンス器官による空気呼吸が可能。非常に美しい闘魚として知られ、観賞用や闘争用に様々な品種が作出されている。 |
ベタは前述のゴールデンハニードワーフグラミー(GHDグラミー)と同じく、キノボリウオの仲間に分類される熱帯魚です。GHDグラミーと同様にラビリンス器官を持つため、低酸素環境への適応力も高いです。また、原産地では水たまりのような止水域にも生息するため、高水温への耐性もあります。
一方で、低水温には弱く最低でも20℃程度の水温は保っておきたいことから、ヒーターが必要になります。また、ベタは「闘魚」とも呼ばれる闘争心の旺盛な魚であり、食性も肉食のため、混泳には向きません。サイズ的にも7cm程度とボトルアクアリウムで飼育するにはかなり大きく、ボトルアクアリウムで飼うなら単独飼育が大前提です。
パラダイスフィッシュ(タイワンキンギョ)
和名・流通名 | パラダイスフィッシュ タイワンキンギョ |
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分類 | スズキ目キノボリウオ亜目オスフロネムス科ゴクラクギョ属 |
体長 | 7~8cm程度 |
価格 | 1匹:400円程度~ |
特徴 | ベタなどと同じくラビリンス器官による空気呼吸が可能。オレンジの身体に入るブルーの縦縞模様は非常に鮮やか。 |
パラダイスフィッシュもベタ、GHDグラミーと同じキノボリウオ(アナバス)の仲間です。空気呼吸が可能な魚はアナバス類以外にも存在しますが、ナマズなどボトルアクアリウムには向かない種類が多いため、ボトルアクアリウム向きの魚を探すとどうしてもアナバス類が多くなります。
パラダイスフィッシュの原産は台湾、中国南部、東南アジアなどで、タイワンキンギョとも呼ばれますが当然金魚とは近縁ではありません。パラダイスフィッシュの特徴はその体色と模様で、オレンジの身体に入るブルーの縦縞模様は非常に鮮やかです。
飼育に関しては基本的にベタと一緒で、単独飼育が前提です。ただし、ベタよりも低水温に耐性があるため、よりボトルアクアリウムで飼育しやすいでしょう。
ヤマトヌマエビ
ここまではボトルアクアリウムで飼育できる魚を紹介しました。次は、ボトルアクアリウムで飼育できる魚以外の生体を紹介していきます。
和名・流通名 | ヤマトヌマエビ |
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分類 | エビ目ヌマエビ科ヒメヌマエビ属 |
体長 | 3~6cm程度 |
価格 | 10匹:1000円程度 |
特徴 | 強力なコケ取り能力を持った水槽の掃除屋さん。大食漢のため導入数には注意が必要。 |
ヤマトヌマエビはコケ取り能力に優れたエビで、アクアリウムで非常に重宝されています。エビなので魚よりは水質変化や高水温に弱いですが、極端な高水温に注意すれば、ヤマトヌマエビは比較的丈夫です。
比較的大型で大食漢なため、ボトルアクアリウムにたくさんの数を導入するのはやめておきましょう。おそらく、1~2匹で十分なコケ取り能力を発揮してくれるはずです。また、繁殖には汽水が必要なためボトルアクアリウムで増えることはありません。
ミナミヌマエビ
和名・流通名 | ミナミヌマエビ |
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分類 | エビ目ヌマエビ科カワリヌマエビ属 |
体長 | 2~3cm程度 |
価格 | 10匹:1000円程度 |
特徴 | コケ取り生体として利用される淡水性のエビ。水槽内でも繁殖が可能で、容易に増やせる。 |
アクアリウムのコケ取り生体として、ヤマトヌマエビと並び有名なのが、こちらのミナミヌマエビです。ヤマトヌマエビが大型で強力なコケ取り能力を誇るのに対し、ミナミヌマエビは小型でコケ取り能力も弱いですが、数の力によって水槽内のコケを取り除きます(それでもヤマトヌマエビの方がコケ取り能力は高いです)。
コケ取り能力があまり高くない割に人気のある生体ですが、これには水槽内で繁殖しやすく愛着が湧く点も関係していると思われます。ボトルアクアリウムでも繁殖しますが、水量が少なく環境も過酷なため、大繁殖はしないでしょう。
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ミナミヌマエビの特徴と飼い方-繁殖が容易なアクアリウムの人気者
アクアリウムで飼育されるミナミヌマエビの分類・特徴・分布・飼育・繁殖・保全状況等を解説します。ミナミヌマエビは日本固有亜種ですが中国南部原産のシナヌマエビとよく混同されます。一生を淡水で過ごす陸封型のため繁殖が容易です。
詳細はこちらのページで紹介しています。
レッドチェリーシュリンプ
和名・流通名 | レッドチェリーシュリンプ |
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分類 | エビ目ヌマエビ科カワリヌマエビ属 |
体長 | 2~3cm程度 |
価格 | 10匹:1000円程度 |
特徴 | 赤い色をしたミナミヌマエビの近縁種。ボトルアクアリウムに鮮やかな色のエビがほしい時に。 |
ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビともに、コケ取り能力はあるものの比較的地味なエビです。「ボトルアクアリウムでエビを育てたいけど、もう少し派手な見た目の種類が良い!」という場合には、こちらのレッドチェリーシュリンプをおすすめします。
ミナミヌマエビと非常に近縁な種類であり、飼育・繁殖方法はミナミヌマエビに準じます。ただし、ミナミヌマエビと一緒に飼育すると交雑してしまうため、隔離して飼育してください。
ラムズホーン(インドヒラマキガイ)
和名・流通名 | ラムズホーン インドヒラマキガイ |
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分類 | 有肺目ヒラマキガイ科インドヒラマキガイ属 |
殻径 | 2cm程度 |
価格 | 5匹:800円程度 |
特徴 | 水槽壁面のコケ取りに重宝されるインド原産の巻貝。簡単に増えるため注意が必要。 |
ラムズホーンは、アクアリウムで水槽壁面のコケ取り目的で飼育される淡水性の巻貝です。レッドラムズホーン、ピンクラムズホーン、ブルーラムズホーンなどというカラーバリエーションがありますが、もとはインドヒラマキガイという貝の色彩変異個体を固定したものです。
水槽内で繁殖する貝類(スネール)は、美観を損ねるとして嫌われる傾向にありますが、ラムズホーンはその多彩なカラーバリエーションとコケ取り能力、残餌処理能力によって人気がある稀有な生体です。高水温・低水温にも耐性がありボトルアクアリウムでも飼育は容易です。
ただ、見た目は美しく改良されてももともとの繁殖力は健在で、水槽内で簡単に大量繁殖します。グラミーなどの肉食性のある魚と一緒に飼育すれば、孵化した稚貝を食べてしまうためある程度繁殖を抑制することは可能です。
初心者にすすめたいボトルアクアリウム向きの生体は?
ここまでにボトルアクアリウムにおすすめの生体として10種類の生き物を紹介しました。中には、「数が多すぎてどれを選べばよいか決められない!」という方もいるでしょう。そこで最後に、本当の初心者向けにK-kiがおすすめの飼育生体と組み合わせを厳選して紹介します。
なお、ここではボトルアクアリウムの飼育容器として4~5リットル程度の水量が確保できるものを想定しています。
アカヒレ
ボトルアクアリウムの生体で迷ったら、アカヒレを選んでおけばまず失敗しません。それくらい丈夫な魚です。
もしもアカヒレをボトルアクアリウムで満足に育てることが出来ないなら、一旦ボトルアクアリウムは諦めて普通のアクアリウムで基礎を学ぶことをおすすめします。
メダカ
アカヒレにいまいち愛着がわかない人には、メダカがおすすめです。日本人には馴染みの深い魚ですし、最近は品種も豊富でお気に入りを選ぶ楽しみもあります(きれいな品種は高価なのでボトルアクアリウムで飼おうとは思わなくなるかもしれませんが…)。
ヤマトヌマエビ
ボトルアクアリウムで魚を飼うのはもちろん面白いですが、少し趣向を変えてエビを飼育するのもいいですよ。魚にはない独特の仕草で観察しているとかなり和みます。
アカヒレ or メダカ 3匹 + ヤマトヌマエビ 1匹 がベスト!
上記を踏まえると、初めてのボトルアクアリウムには「アカヒレ or メダカ 3匹 + ヤマトヌマエビ 1匹」の組み合わせがベストだと思います(4~5リットルの環境前提)。
アカヒレ・メダカともに丈夫な魚で入手もしやすく飼育のハードルは低いですし、3匹くらいいればボトル内に動きも出て観察が楽しくなるでしょう。加えてヤマトヌマエビが1匹いれば、コケ取りも期待できるし独特の雰囲気で飽きにくくもなります。
飼育する生体選びは、ボトルアクアリウムのいちばん重要なポイントと言っても過言ではありません。自分の実力を考慮した上で、生体を慎重に吟味して、楽しいボトルアクアリウムライフを始めてくださいね!
ボトルアクアリウムを楽しむために重要な、生体選びのポイントを紹介しました。思っているよりもボトルアクアリウムは難しいので、まずは丈夫な魚から始めて失敗を回避しましょう!