以前の記事やTwitterでも軽く触れましたが、就職活動のせいで水槽管理がおろそかになっていたおよそ半年ほどの間に、ウチの2つの水槽はどちらも結構汚くなってしまっていました。90cm水槽では、伸び放題だったモスや流木・石組みなどに黒髭苔が大量発生しましたが、それぞれのレイアウト素材を取り出してモスをカットしたり酢を塗ったりで黒髭を大分駆逐し、一応見れる状態にまで戻すことができました。しかし20cmキューブの方は、黒髭に加えて一部で藍藻も発生してしまっていました
そこで、藍藻の除去と再発を繰り返しながら水槽を復旧するよりは、いっそリセットしてしまった方が楽だろうという判断を下し、20キューブ水槽をリセットすることにしました。今日はその様子をまとめていきます!
アクアリウムで避けては通れない水槽のリセットについて、90cm水槽を例にリセットの理由・目的や構想の立て方、レイアウト解体や再構成の手順などを紹介します。流木と石組で美しい亀飼育のレイアウト水槽ができたと自負しています。 水槽の状態が悪くなった時の最終手段「水槽リセット」について、私の20cmキューブ水槽での作業を例に、リセットする理由や用意するもの、方法・手順などを紹介します。リセット後の新レイアウトは陰性水草レイアウトにしました。
90cm水槽を例に水槽リセットの方法を解説!コケや病気対策に有効
熱帯魚水槽のリセット方法-陰性水草レイアウトができるまで
ちなみにこの記事の他にも、これらの過去記事で水槽のリセット方法についてまとめているので、良ければこれらの記事もご覧ください。
トップ画像は完成後の新レイアウトですが、最初に見せてしまうと面白みに欠けるのでモザイクを掛けてあります(そんな大したもんじゃないですが)。どんなレイアウトが出来上がるのか、乞うご期待!
リセット前の水槽と構想
リセット前の水槽は、ロタラ系の有茎草は伸び放題、黒髭が繁茂し、ショートヘアーグラスには藍藻が付着しているというそれは恐ろしいモノでした…。水槽崩壊という奴ですね。それはそれはもう恐ろしくて…。
はい。
恐ろしさの余りリセット前の水槽の様子を撮影するのを忘れてしまいました。申し訳ないです(^^;) とりあえずなんか汚かったんだなと思っておいてください。
リセット後の新レイアウトについては以下の点を重視することにしました。
- トリミングの頻度が少なくて済む
- シンプルで見栄えがいい
- レイアウト素材をあまり買い足す必要がない
- 今までより少し華やかな感じ
こんな方針から導き出されるレイアウトは…!?
ショートヘアーグラスの単植石組草原風レイアウトに決めました。さらに今までは日淡しか飼っていませんでしたが、今回熱帯魚を導入することとし、華やかさのアップも狙います。こんな感じで目指す水槽の実現に向けて進んでいきます!
水槽解体
新レイアウトにあたって必要なレイアウト素材や器具を飼い揃えたら、いよいよ水槽を解体していきます。解体途中の様子がこちら。
うーん…汚い。ロタラ類は全部抜き、ショートヘアーグラスも引っぺがしていきます。底床の表面には泥上の堆積物が大量です…。
この廃ソイルは色々と役に立つので私は捨てずに取っておきます。何に使うかというと…水草の水上栽培をする予定です!
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余った水草を水上化!水上葉でお手軽ストック&簡単増殖!?
調子良く水草水槽を維持していると、トリミングで余った水草をどうするか悩まされます。余った水草を捨てずに有効活用する方法として、水上葉へと水上化させて水上栽培でキープする方法を紹介します。急に水草が欲しくなった時にも役立ちます。
詳しくは上のリンク先の記事にて解説しているので、良ければご覧ください。ショートヘアーグラスは次のレイアウトにも使うのでバケツでストックしておきます。
ロタラ類は黒髭も酷かったのでほとんど捨てました。そんなこんなで水槽の中身を全て取り除いたら、水槽をキレイに洗います。
この時病気などでリセットしている場合や慎重にリセットしたい時などは、万全を期すためキッチンハイターなどで水槽・フィルターを消毒します。そうすることで病原体などを完全に死滅させることができます。
ちなみに私は今回はキッチンハイターなどでの消毒は行いませんでした。はい、面倒だったからです。さらに面倒だったのでフィルターはリセットせず、濾材をすすいで容器をキレイに洗った程度で使い回しています。
今回のリセット理由は水槽崩壊ではありますが、コケが大量発生した程度なのでそこまで慎重にならなくても大丈夫だろうとの判断からです。フィルターまでリセットしてしまうと、濾過が再び立ち上がるまで時間がかかり結構大変ですしね…。
レイアウト再構築
水槽とフィルターがキレイになったら、レイアウトを作りなおしていきます。まずは底床を入れる前にレイアウト素材を使ってイメージを掴み、素材の配置を決めます。
イメージが固まったら底床を入れ、イメージしたレイアウトをその上にもう一度再現します。底床が薄い時は仮組したレイアウトの上にそのまま入れていっても大丈夫です。モスや陰性水草を活着させる場合は、この時に素材に巻きつけておいてしまうのが良いと思います。
こんな感じになりました!
手前から左後方に向かってソイルに傾斜をつけています。傾斜をつけると奥行感を強調し易いのでお勧めです。右側に傾斜をつけていないのは、20キューブだと水槽が小さすぎてフィルターの取水口がソイルにくっついてしまうからです。
今回使用したソイルは、水草一番サンドと水草一番サンド パウダータイプです。
こんな感じで、まず水草一番サンドを敷いた上に目の細かいパウダータイプを使用しています。こうすることで水草を植えた時に抜けにくくなります。見栄えも粒の粗いノーマルタイプよりは、粒の細かいパウダータイプの方が良いと思います。
ちなみに水草一番サンド パウダータイプはメーカー廃盤になってしまいました…。非常に良い商品で人気もあったはずなんですがなんででしょうかね…。おそらく現時点ではもう手に入らないので、ノーマルタイプを使用するか、他のソイルを使用するか、「水草一番サンド ノーマルタイプ+他のソイルのパウダータイプ」というような使い方をするしかありません。残念です。
また、余っていて捨てるのが忍びないミクロソリウムと、90cm水槽に導入したもののイマイチ増えないサムライモスの切れ端を石に巻きつけておきました。貧乏性ですね…。必要のないモノはばっさり取り除く方がレイアウトとしての完成度は上がるのですが、まあこの水槽はストック水槽という面も持ち合わせているので気にしません。
ではいよいよ水草を植えていきます。いきなり植え始めるよりも、霧吹きでソイルを十分に濡らしてから植えた方が植え易いです。
こんな感じですね。
この後はもうひたすら根性で水草を植えていきます。特に前景草なんかは絨毯状にするためには細かく分けて植えなくてはいけないのでなかなか大変です。
ではさっきバケツにストックしておいたショートヘアーグラスを植えていきます。ちなみにさっきの状態から丁寧に洗った後、タッパーで使える部分と使えない部分(コケがひどいところ)に分け、さらに5~10株ずつぐらいに分けた上で植えています。途中経過はこんな感じです。
大変そうなのが分かって頂けるでしょうか?これでもまだ半分くらいですね。
手間の多さに今日中の完成を諦めた私…。
!?
疲れてしまったので今日は寝て、翌日に頑張ることにしました。夜の間に水草が干からびてしまわないように、濡らしたキッチンペーパーを水草の上にかぶせておきます。これで多分半日くらいは乾燥は防げるんじゃないでしょうか(大体の勘です 正確かは分かりません)。植栽作業を少し中断して休憩したい時などにはこんな感じで乾燥を防ぐのが良いと思います。
気を取り直して翌朝。
レイアウトを完成させるため植栽ラストスパートです。努力の結果…
できました!大量のショートヘアーグラスを植えきることができました!
あとはこんな風にサランラップか何かを敷きつめて…。
その上から水を注げば完成です!サランラップなどの上から注水することでソイルの粉などが舞って水が濁ることを防げます。
レイアウト完成とその後の管理
完成したレイアウトはこんな感じになりました。リセットしたときに結構な量のショートヘアーグラスを回収できたので最初から多めに植えることができました。これだけ量があればレイアウトが形になってくるのもそう遠くないと思います。
水槽リセットはこれでほぼ終了です。あとはフィルターや二酸化炭素を供給するものをセットして水質がある程度安定するのを見計らってから生体を入れます。
ここで注意すべきなのは、今回はソイルを利用したレイアウトなので初期集中換水が必要ということです。ソイルをは水槽の立ち上げ直後に様々な物質(栄養分や生体にとって害になるような物質など)を大量に排出するので、最初の1週間ほどは毎日半分ほどの水換えが必要です。つまりこの間は生体を入れるべきではありません。立ち上げ2週目も2~3日に1回3~5割程度の水換えを推奨します。ここで手間をかけておけば、立ち上げ直後の水槽がコケまみれになるような事態を防ぐことができます。
ショートヘアーグラス草原レイアウト作成のまとめ
今回は20cmキューブ小型水草水槽のリセットの様子をお伝えしました。読んで下さった方が水槽をリセットするときの参考になれば幸いです。また、以前20cmキューブ水槽を立ち上げた時の記事も役立つかもしれないのでぜひご覧ください!
参考小型水槽におすすめ!外掛け式フィルター改造で濾過能力向上
参考発酵式CO2添加装置の作り方-水草水槽のCO2ボンベ代用法
参考クリップライトで吊り下げ照明を自作!水槽周りをお洒落に!
今回の水槽のレイアウトがどのように変化していくのか?どんな生体が導入されるのか?などについては、以下の記事
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20cmキューブ水槽にミクロラスボラ sp. “HANABI”を導入
小型美魚・ミクロラスボラ・ハナビ(ミクロラスボラ sp. “HANABI”)を購入し20cmキューブ水槽に導入しました。青いボディに星のような金のドットが輝く様は、英名の「ギャラクシー(銀河)」を彷彿とさせる美しさです。
にて紹介していますので、こっちも是非読んでみて下さいね!