吸着材「ゼオライト」の効果・用途とアクアリウム水槽での使い方

ゼオライト
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このブログではコメント欄やSNS、お問い合わせフォームなどで読者の方と交流させてもらっています。そういった交流を通じて、時々私に質問をしてくださったり、色々なアドバイスや知識を与えていただくこともあります。

ろ過生成物「硝酸塩」を低濃度にする方法-亀飼育・アクアの疑問
亀の飼育に関する質問を頂きました。「硝酸塩濃度を低く保つ方法は?」という内容です。濾過の知識も絡めながら亀飼育やアクアリウムで気になる硝酸塩を低濃度にする方法を説明します。硝酸塩の危険性や解決策のアイディアも紹介します。

例えば以前書いたこの記事は、硝酸塩の濃度を低くするためにどんな方法を取れば良いか、読者の方に僭越ながらアドバイスさせてもらった時に書いたものです。そこでは主に、水槽のサイズアップと水換え量を増やすことをオススメしました。

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この質問をしてくださった方は、その後水槽のサイズアップをすることで見事に硝酸塩濃度を低下させることができたのですが、そこでちょっと面白い実験をされていました。アクアリウムでも濾過の補助や軟水化を目的として利用されるゼオライトについて、その働きを実際に確認してみるような実験です。

この実験内容と結果について少し教えていただいたので、今回はこの結果も交え、ゼオライトという物質と亀飼育やアクアリウムにおける濾過との関わりについてまとめてみます。

ゼオライトとは

ゼオライトは和名は「沸石」といいます。アクアリウムだけでなく工業的にも色々な用途に使用されていて、現在では様々な性質を持つものが人工的に合成されています。ゼオライトは加熱したり減圧したりすると成分に含まれている水が分離して沸騰しているように見えるので、ギリシャ語の「 zeo(沸騰する)」と「lithos(石)」から「ゼオライト」という名前が付けられたそうです。

特徴・性質

天然物のゼオライトは火山岩が凝固してできた鉱物で、結晶構造の中に比較的大きな隙間を持っています。人口的に作られたゼオライトはその構造を模倣するように合成され、材料の配合や反応条件を調整することで天然ゼオライトよりも綺麗な構造・高性能なゼオライトを作ることができます。

ゼオライトはその特殊な構造により、様々な物質を吸着したり、もともと持っている物質と交換したりすることができます。ではその原因となっている構造がどのようなものか、次で簡単に紹介します。

構造

ゼオライトの分子構造は以下の図のようになっています。

ゼオライトの分子構造

私を含めて化学が専門でない人にとっては、こんな図高校の授業で習ったなーという程度くらいしか分からないかもしれませんが、ゼオライトは二酸化ケイ素でできた骨格を基本的な構造として持っているということが表されています。

この構造によってイオン交換能などの特殊な効果が発生するのですが、それについてはイオン交換能の項目で紹介します。

アクアリウムでの用途

ゼオライトはその吸着効果・イオン交換効果から、主に飼育水の軟水化やアンモニアの吸着剤などとして利用されます。

軟水化材

グラミーやディスカスなどの低硬度を好む魚の中でも水質に敏感な種類は、硬度の高い水で飼育すると調子を落としてしまう場合もあるので、硬度の低い水(軟水)を作るためにゼオライトを利用することがあります。魚だけでなく、水草の中にも極端な低硬度を好むものがあるので、そういった水草を育てる場合にも活用できる可能性があります。

ちなみに軟水を用意する方法としては、ゼオライトを使用する以外にも、水槽の水をブラックウォーターにする、という方法もあります。

ブラックウォーターの効果・作り方-熱帯魚水槽の水質調整法
水質を弱酸性の軟水にし、抗菌効果もある「ブラックウォーター」の成分や詳細な効果、作り方等を紹介します。ディスカス・グラミー・ベタ等はブラックウォーターを好むとされています。ブラックウォーター作りに必要な用品も紹介します。

ブラックウォーターは水中の硬度物質を腐植酸と結合させて塩にしてしまうことで、軟水を作り出すことができます。グラミーやディスカスの飼育ではよく用いられる方法なので、こちらも参考にして下さい。

アンモニア吸着効果

アンモニアの吸着剤としては、濾過の補助として利用されますが、イオン交換の仕組みを正しく理解していないと上手く扱えないと思います。これについてもイオン交換能の項目で、仕組みも含めて詳細に解説します。

アクアリウム以外の用途

アクアリウム以外の用途では、メタノールからガソリンを合成するための触媒として利用されたり、ディーゼルエンジンの排気に含まれるNOxを分解・除去するための触媒として利用されたりします。また有機溶媒の脱水や湿度調整、土壌改良剤などとしても利用されます。アクアリウム以外でも幅広く役に立つ、有用な材料なんですね。

一般的な販売価格

例えばこのようなアクアリウム用に販売されているゼオライトだと、60cm水槽に1回使用できる量で大体400円程度です。まあ大した金額ではないですし、安いですね。

ちなみにこのような園芸用のゼオライトだと、1kgで500円位です。アクアリウム用と比較すると明らかにこっちのほうが安いです。

まあ園芸用ということなので何かしら成分が調整されていて水槽に入れると思わぬ悪さをする可能性もありますし、アクアリウム用のものが高品質なゼオライトを使用しているのかもしれません。まあ基本的にはアクアリウム用のゼオライトはかなり高めの値段設定になっているということは、知っておいて損はしないと思います。

別にこれを知っているからといってアクア用のゼオライトを買うなということではありません。そもそも大して高いものじゃないから安心料だと考えることもできますし、飼育規模によってはそんなに大量に必要ないという場合も多いでしょう。あくまで値段の目安を紹介したまでだと思って下さい。

ゼオライトのイオン交換能

構造の項目では、ゼオライトの分子構造を説明しました。ここではさらに複雑になりますが、化学的にゼオライトのイオン交換能の要因を紹介します。わかりやすくするため、もう一度ゼオライトの分子構造の図を張っておきます。

ゼオライトの分子構造

このようなゼオライトの分子構造内のSi4+の一部は、Al3+に置換されるためその部分には負の電荷が生じます。これを埋め合わせるために、Alの近くにはNa+といった陽イオンが存在することになります。この陽イオンは上の図の穴のようになっている部分を比較的自由に移動できるため、液体内では液体がもつ別の陽イオンと入れ替わったりします。これがイオン交換です。

アンモニア吸着効果

ゼオライトのイオン交換・吸着は、以下の陽イオン交換優先順位に従って行われます。

Cs > Rb > K > NH4 > Ba > Sr > Na > Ca > Fe > Al > Mg > Li

左にあるものほどイオン交換が起こってゼオライトの内部に吸着されやすいです。ゼオライトは基本的には陽イオンとしてナトリウム(Na+)を持っているので、このナトリウムイオンがアンモニウムイオン(NH4+)に置き換えられることが、アクアリウムで重視されているゼオライトのアンモニア吸着効果ということになります。

この交換反応は可逆的であり、時間がたつと飽和して平衡状態になります。そのため100%完全に行われるものではありませんが、アンモニアについては吸着可能な状態であれば99%という高い割合で吸着除去することができます。

ちなみにゼオライトと同じようにアクアリウムで吸着剤として利用されるものに活性炭がありますが、活性炭は原理的にアンモニアを吸着しません。アンモニアの吸着を考える場合には、活性炭ではなくゼオライトを使って下さい。

ゼオライトの軟水化(低硬度化)効果

ゼオライトの陽イオン交換優先順位は、陽イオンをひきつけているアルミニウムの周りはマイナス1価になっているため、2価イオンよりも1価イオンの方が吸着効果が高くなります。上に書いた陽イオン交換優先順位を見れば分かりますが、ナトリウムイオン(Na+)の方がカルシウムイオン(Ca2+)やマグネシウムイオン(Mg2+)よりも吸着されやすいということになります。

これはアクアリウムで広く知られているゼオライトの軟水化効果と合致しません。ゼオライトには軟水化効果があるので、ナトリウムイオンを放出してカルシウムイオンやマグネシウムイオンを吸着するようなイオン交換反応が起こらないとおかしいです。

ここらへんまでくると化学専門外の私にはよく分からなくなってしまうのですが、考えられる要因としては以下の様なものがあるでしょうか。

  1. ナトリウムが100%に近い状態から、カルシウム・マグネシウムもある程度吸着した平衡状態に向かう。
  2. そもそも最初からナトリウムイオンが吸着されているわけではない。

1つ目は陽イオン交換優先順位はナトリウムの方が上だが、平衡状態としてある程度カルシウム・マグネシウムも吸着した状態に落ち着く可能性。もう一つは、最初からナトリウム以外にカルシウム・マグネシウムよりも陽イオン交換優先順位が低い物質が吸着されていて、それとカルシウムやマグネシウムが交換されるという可能性です。どちらかはよく分かりませんが、こういった反応があるためゼオライトに軟水化効果があるのではないかと思います。

中身の理論が良く分からなくなったので話がぼやけてしまいましたが、とにかく「ゼオライトはカルシウムイオンやマグネシウムイオンを吸着するので軟水化効果がある」ということが結論です。アンモニアの吸着以外にも、軟水を好む生体・水草の育成には有効です。

ゼオライトの再生

イオン交換によってゼオライトに吸着される物質は、上で紹介した陽イオン交換優先順位に従って決まりますが、特定の物質の濃度が著しく高い場合にはその限りではありません。例えばイオン交換によってアンモニアを吸着したゼオライトを、濃いナトリウム水溶液(塩水)で洗って浸しておくと、アンモニウムイオンとナトリウムイオンが交換されます。

これによってゼオライトはまたナトリウムイオンが吸着した状態に戻るため、洗って十分に塩気を抜いた後で水槽に戻せば、再びアンモニアの吸着剤として使用することができます。これがゼオライトの再生です。再利用できるというのはゼオライトのメリットでもありますが、同時に吸着した物質を放出してしまう可能性もあるためデメリットと捕らえる人もいます。

イオン交換樹脂

ゼオライトと似た働きをするものに、「イオン交換樹脂」というものがあります。このイオン交換樹脂もゼオライトと同じくイオン交換能によって物質を吸着します。陽イオンを交換するものだけでなく陰イオンを交換するものもあり、また陽イオンを交換するものでもゼオライトとは陽イオン交換優先順位がことなります。

1価イオンを吸着しやすいゼオライトと異なり2価イオンを吸着しやすく、軟水化を狙って使用されることが多いです。ADAのソフナイザーもイオン交換樹脂を使用しています。

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多孔質構造由来の吸着効果

ゼオライトにはイオン交換による吸着効果だけでなく、多孔質構造に由来した吸着効果もあります。これは活性炭と同じ吸着効果に相当しますが、ゼオライトの方が穴が小さく吸着力も強いと言われています。ゼオライトはイオン交換による吸着と、この多孔質構造に由来した吸着で、水素・窒素・ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウム・バリウム・アンモニア・アルコール・硫化水素など、非常に多くの物質を吸着することができます。

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ゼオライトのアンモニア吸着と濾過の関わり

イオン交換能の項目でも書いたように、ゼオライトは水槽の汚れの原因の筆頭であるアンモニアを吸収します。しかしだからといって万能なわけではありません。ここでは冒頭で紹介した読者の方の実験も参考に、ゼオライトを濾過に使用する上で気をつけることを挙げていきます。

ゼオライトのアンモニア放出

ゼオライトがアンモニアを放出するという点について、気になるという方も多いと重います。この反応について私の分かる限りのことを説明していきます。

ゼオライトがアンモニアを吸着するのは「イオン交換」による効果です。この反応は可逆的なので、ある程度反応が進むと平衡状態に達します。つまり、アンモニアがゼオライトに吸着される反応と、ゼオライトからアンモニアが分離してくる反応の速度が吊り合って、ある程度の量のアンモニアがゼオライトに吸着さたように見える状態で落ち着くという状態です。

水槽のような環境で十分なゼオライトがあれば、この平衡状態に達することで水中の99%のアンモニアは吸着できます。しかし生物濾過が働いている環境では水中のアンモニアは減少するので、アンモニアがゼオライトに吸着される速度が下がり、最初よりもゼオライトに吸着されているアンモニアの量が少ない新たな平衡状態に達します。つまり、ゼオライトからアンモニアが放出されるような形になるわけです。

生物濾過が効いている環境であれば、ここでアンモニアが放出されても分解されていくので問題はありません。このように生物濾過が働いている環境でのゼオライトの役目とは、一時的に生物濾過よりも素早くアンモニアを吸収しておき、生体への害を抑えるという点にあります。

硝酸塩濃度は下げられない

ようやく冒頭の話までたどり着きましたが、ここまでの内容を踏まえれば、ゼオライトを使っても硝酸塩濃度を下げることはできないということがわかると思います。ゼオライトはアンモニアを吸着しますが、生物濾過が働く環境では飼育水のアンモニア濃度の低下によってアンモニアを徐々に水中に放出します。結局は、発生したほとんどのアンモニアが生物濾過によって硝酸塩へと分解されることになります。従って最終的な硝酸塩の生成量を減少させることにはならず、飼育水の硝酸塩濃度も下がりません。

ゼオライトが最大限にアンモニアを吸着したタイミングで水槽から取り出し、塩水で再生すればアンモニアの除去はできますが、水槽での利用でそのタイミングを掴むのは難しいです。ゼオライトにはアンモニアを一時的に貯蔵する、濾過の補助的な役割を期待するのが良いでしょう。

海水・汽水水槽では使えない

またゼオライトは、海水水槽や汽水水槽では基本的に使用しないほうが良いです。その理由を簡単に説明していきます。

アンモニアをあまり吸着しない

海水には多くのナトリウムイオンが存在します。するとゼオライトの再生の項目にもあったようにゼオライトにはナトリウムイオンが吸着されます。

これはつまるところ上にも書いた平衡状態の話で、ナトリウムイオンが多い環境ではゼオライトに吸着される物質についても、ナトリウムイオンが多くなる平衡状態に達します。つまり淡水中に比べてアンモニアの吸着率が悪くなるんです。

その手の論文にもちらっと目を通してみましたが、海水中では淡水中と同じ量のアンモニアを吸着するのに5倍のゼオライトが必要になると書いてある文献もありました。効率という面から考えると、海水とゼオライトの相性は悪いと言えます。

カルシウム吸着

マリンアクアリウムではサンゴを育てるという場合も多いです。サンゴの育成には多くのカルシウムが必要になりますが、ゼオライトはカルシウムが多くなるとカルシウムを吸着することになります。するとサンゴの成長に必要なカルシウムが行き渡らず、サンゴの成長を妨げることになってしまいます。

このような理由で、サンゴの育成を目指している場合にはゼオライトは使用してはいけません。

塩分濃度変化

水槽という限られた環境では、海水の塩分濃度もちょっとしたことで変化してしまう場合があります。もともとこのような塩分濃度の変化はなるべく避けるべきものだとは思うのですが、ゼオライトを利用しているとさらに危険なものになりえます。

これまでにも書いてきたように、水中のイオン濃度はゼオライトが吸着する陽イオンの平衡状態に関係してきます。もしもゼオライトがある程度アンモニアを吸着している状態で、飼育水の蒸発などによって塩分濃度が上がっていくと、ゼオライトがナトリウムイオンを吸着してアンモニウムイオンを吐き出す恐れがあります。それが濾過の許容範囲を超えると生体に危険となるので、塩分濃度変化なども加味すると海水でのゼオライト使用はリスクが高いと言えます。

まとめ:ゼオライトの使いどころ

かなり詳しくゼオライトの吸着効果やその減率について説明してきましたが、ここでこれまでの内容を踏まえて、どのような環境でゼオライトが効果的なのかまとめてみます。

水槽・濾過の立ち上げ

ゼオライトを利用するとアンモニアを一時的に吸着しておくことができるので、アンモニアの発生にタイムラグを生まれさせるような効果が得られます。それにより生物濾過を補助するような働きをしてくれます。

水槽の立ち上げ直後などまだ生物濾過が完全でない時には、アンモニア臭分解される速度も遅いですが、ゼオライトによって一時的にアンモニア濃度を下げるサポートをすることで生体に掛かる負担を小さくすることができます。

水槽の立ち上げ方・濾過の始め方-パイロットフィッシュは必要?
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水槽・濾過の立ち上げについては、こちらの記事で詳しく解説しています。今回の記事と併せて読んでみて下さいね。

過密水槽・大型魚水槽・亀水槽

生体が過密な水槽や、大型魚、亀、水棲爬虫類などの水を汚しやすい生体を小さめの水槽で飼育している場合には、生物濾過が追いつかない場合もあります。このような環境でも、イオン交換によるゼオライトのアンモニアの吸着効果により、水槽立ち上げ時と同じように生物濾過の補助をすることができます。

生物濾過と硝化バクテリアの働きまとめ!アクアリウムや亀水槽の基礎
アクアリウムや水生生物の飼育で非常に重要な「生物ろ過」について解説します。生物濾過とは、バクテリア(細菌)の働きにより、水中の有機物が腐って生じる有毒物質(アンモニア)を毒性の低い物質(硝酸塩)に分解することを指します。これより水換え頻度を減らすことが可能です。

このようにゼオライトを濾過に使用するためには、ある程度生物濾過が働いている環境で補助的に使用するという場合が主になります。ゼオライトでアンモニアを吸着して除去するという方法は、アクアリウムレベルでは中々難しいと思います。

飼育水の軟水化

ゼオライトはイオン交換によって、アンモニアだけでなくカルシウムやマグネシウムなどの硬度の原因となる成分も吸着します。そのため一部のディスカス、グラミーなどの軟水を好む生体、ホシクサなどの軟水を好む水草の飼育に利用できます。

ただし軟水効果についてはゼオライトよりもイオン交換樹脂の方が高いので、イオン交換樹脂の使用も検討してみてください。

ゼオライトの使い方

ゼオライトの使用方法は基本的には活性炭と同じで良いでしょう。ただし購入直後は粉まみれになっていることが多いので、洗ってから使用するようにします。

ゼオライトを洗ったら目が細かい小さめの洗濯ネットなどに入れて、濾過フィルターの中に濾材と一緒に入れておけばよいです。下の活性炭の記事で活性炭のツカイカタを詳解していますが、ゼオライトについてもほとんど同じです。

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良ければ読んでみてください。

再生方法

ゼオライトの大きな特徴は、活性炭とは異なり再生できることにあります。ゼオライトを、水100gあたり塩6gを溶かした食塩水(6%食塩水)に漬け込むことで、吸着されていたアンモニウムイオンやカルシウムイオンなどはナトリウムイオンに置き換えられます。塩6gというのは最低限の量なので、多くても問題ありません。分量を計るのが面倒なら、溶けなくなるまで塩を溶かした飽和食塩水を使うというスタイルでも大丈夫です。

ADAのソフナイザーのイオン交換樹脂の再生法を紹介した動画が、ゼオライトの再生についても参考になります。基本的には同じ方法で再生できるはずです。再生時に臭いが発生する場合もあるので、換気には気をつけて下さい。

参考サイト

この記事を書くにあたっては多くのサイトを参考にさせてもらいました。ありがとうございます。

参考沸石 – Wikipedia
参考ゼオライト学会
参考ゼオライトとは
参考ゼオライト
参考イオン交換ってなによ?
参考入門水処理技術 – 和田洋六 – Google ブックス
参考イオン交換樹脂の再生方法|純水などの水処理なら【栗田工業株式会社】

そして記事を書くきっかけとなったメールを下さった読者の方も、どうもありがとうございました。

このページでは、ゼオライトの吸着効果がアクアリウムの濾過に与える影響を中心に説明しましたが、アクアリウム水槽をろ過する方法は当然ながらゼオライトだけではありません。ゼオライトは補助的なものであり、やはり濾過の主役は硝化バクテリアによる生物濾過であることはここまでに書いた通りです。

濾過の原理と利用法
アクアリウムや水棲亀の飼育のために欠かせない、濾過の理論に関連する記事のまとめです。濾過を上手く活用すれば飼育は楽になり生体の状態も良くなります。濾過の基本となる原理から濾過フィルターの選び方まで、ろ過に関するあらゆる知識をまとめています。

こちらのページでは、生物濾過などアクアリウムの濾過においてメインとなる方法を中心に、濾過に関係する記事を網羅的にまとめています。ろ過について知りたい人は、ぜひ目を通して下さいね。

ゼオライトの効果や用途、そしてアクアリウム水槽での使用法を紹介しました。私は化学は専門外なので間違ってるところもあるかもしれません。詳しい方がいたら是非指摘して下さいね。

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吸着材「ゼオライト」の効果・用途とアクアリウム水槽での使い方
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コメント

  1. avamar より:

    上手く書き込めなかったみたいなのでもう一度・・・
    被ってたら削除してください。。。

    K-kiさん

    今回の記事もとても興味深い内容でした。
    ゼオライトについては以前より勉強していましたが、
    まだまだ知らないことが多いので助かります。

    陽イオン交換の選択性については、ゼオライトの構造によってある程度変化します。
    陽イオンとゼオライト細孔のサイズが選択性に関係するためです。
    天然・人口ゼオライト合わせると非常に多くの構造があるようです。

    アクアで主に使われる(よく聞く)のはクリノプチロライト系(HEU)とモルデナイト系(MOR)と思います。
    クリノプチロライト系はモルデナイト系よりも細孔が小さいため、吸着分子の選択性が若干異なります。
    実際にクリノプチロライトで吸着できない分子も、モルデナイトでは吸着できたりします。
    構造によってさまざまなをもつゼオライトですが、すべてのゼオライトにおいてNH4+ > Na+ > Li+ の選択性があるようです。

    構造による選択制の違いを利用して、ナトリウム・カルシウムよりもアンモニアをより優先してイオン交換するようなゼオライトを使用することで海水・汽水での利用も可能です。
    一般的に、シリカアルミナ比(SAR)が高い方が2価の陽イオン(Ca++やMg++など)を吸着しにくいようです。
    K-kiさんの疑問ももしかしたらここらへんに答えがあるのではないでしょうか。
    私の見た限り、工業利用や学術論文はA型、X型、Y型のゼオライトがメジャーなので、そちらの選択性を参考にされたのかもしれません。

    物理吸着と化学吸着が有名なゼオライトですが、ゼオライトのメソ孔(0.3~1.2nm)に対してマクロ孔(50nm~)を1μm程度に設計することで
    生物ろ過材として活躍させることもできるようです。
    しかも条件次第では局所的嫌気濾過=窒素還元もできるとか・・・ここまで来たら出来すぎですね。

    もう少し詳しく知りたいとおもっているので、
    K-kiさんが載せてくれたサイトで私も勉強してみます。

    余談ですが、私の飼っているスッポンは塩分に弱いため、塩水によるゼオライト再生は行っていません。
    子スッポンの場合、塩分濃度は0.5%程度に抑える必要があるそうです。

    さらに余談ですが、活性炭は疎水性の物質の吸着に適しているので、
    NH3であれば吸着するかもしれませんね。
    ただし、水の中ではほとんどNH4+の状態なので、目に見える効果は薄いのかもしれません。

    • K-ki K-ki より:

      avamarさん、コメントありがとうございます。

      記事がお役に立ったのなら幸いです。本文中では長くなるので省きましたが、陽イオン交換の優先順位はゼオライトの種類によって異なってきますよね。
      クリノプチロライト系とモルデナイト系という種別は知らなかったので、私の方も勉強になります。A型、X型、Y型というのもあまり分かっていないので、もっと勉強が必要ですね。

      この記事で紹介したゼオライトの選択性でも、ナトリウム・カルシウムよりもアンモニアをより優先してイオン交換するとなっていますが、マリンアクアリウムをやっている人の中にゼオライト使用で飼育が上手くいかなかったという人が一定数いるのが私には気がかりです。
      濾過が働いていると結局はアンモニアはあまりゼオライト内部に吸着されていない状態になるわけで、そのときにカルシウムを吸着して問題になっているのではないでしょうか。

      濾過バクテリアは効率の大小はあれ、割と何にでもくっついてくれるのでゼオライトも相応の量を入れれば生物濾材ともなり得るのは納得です。窒素還元はまあ理屈の上ではできるのでしょうが、アクアリウムで実用するのは中々難しい問題になるんだと思います。

      活性炭は消臭剤としても使われますし、NH3はそこそこ吸着します。ただavamarさんも描いておられるように、水中ではNH4+なのであんまり効果はないようです。

  2. すみれ より:

    そうなんですね。
    私は、鉢底穴の無い容器で植物を育てるのに用いようと思ってましたが違うようですね、残念です。

    • K-ki K-ki より:

      すみれさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

      こちらはゼオライトの用途がアクアリウムに限られるという内容ではなくて、アクアリウムでゼオライトを使うならこんな効果があるよ、という趣旨のページになっています。

      ゼオライトの効果はアクアリウムだけで活用されるものではなくて、色々な場面で使われています。私はあまり詳しくないのですが、植物を育てる際にも根腐れ防止剤として利用されているみたいです。ご参考まで。

      • すみれ より:

        返信有り難うございました。
        あれから色々調べてみたら、やはり色々と用途が有り、
        植物の根腐れ防止剤にも使われてると知りゼオライトで
        ハイドロカルチャーと言う育て方を試しています。

  3. 凡人 より:

    記事を読ませて頂きました。
    文中にある

    >ゼオライト100gあたり塩6gを使用した食塩水に漬け込むことで、吸着されていたアンモニウムイオンやカルシウムイオンなどはナトリウムイオンに置き換えられます。

    の部分は100gあたり6gよりも1Lに60gの塩を添加した水に漬けるという表記の方が良いのではないのでしょうか。100gに6gでも1Lに6gの塩を溶かした水では塩分濃度が0.6%で再生は難しいと思います。

    間違っていたら申し訳ないです。

    • K-ki K-ki より:

      凡人さん、コメントありがとうございます。

      確かに分かりにくい文章になってしまっていますね。「ゼオライトを、100gあたり塩6gを使用した食塩水に漬け込む」という文章のつもりでした。修正しておきます。

      ご指摘ありがとうございました!

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