以前からお伝えしているAquaTurtliumのプロデュース製品の開発が着々と進行しています! 目下のところ、水質検査薬をひとつの製品として完成させることを目指しています。先週には遂に製品のサンプルが完成したという報告もしましたが、そのサンプルが私の手元にも届きました!
今回は届いたサンプルを使用してみた上で、協力してもらっている企業の方に改善点のフィードバックを行ったので、その内容を記事としてまとめておきます。いよいよ私の責任も重大になってきました…!
アクアリウム用品の共同開発企業
AquaTurtliumのプロデュース製品は、株式会社CORES・株式会社共立理化学研究所との共同開発になります。共立理化学研究所は水質の簡易分析製品を手がけておられる会社で、その製品は官公庁でも使用されておりまさに水質検査のプロフェッショナルです。そんな共立理化学研究所と協力し、アクアリウム用に最適化された水質検査薬を作り出すのが目標です!
製品サンプル
今回届いたサンプルはこちらです。簡単に水質を測定することのできる「パックテスト」という名前の水質検査薬です。
今回サンプルとして届いたのはアンモニアと硝酸塩の濃度を測定できるものです。まずは硝酸用のパックテストが梱包されているジップロックの中身を確認してみます。
中には説明書・比色紙・パックテスト本体が含まれています。この製品を使うことで、アクアリウム・水棲生物飼育における水質検査項目の中ではかなり重要な物質である、アンモニアと硝酸塩の濃度を比色によって測定できます。
上の画像のラミネート包装の中にパックテストが入っています。
こんな感じですね。
この写真のようにチューブの中に薬品が入っていて、チューブに水を吸い込ませると反応して色が変化し、比色紙と見比べることで対象の物質の濃度がわかるというものです。
アクアリウム用に販売されている水質検査薬は試験紙タイプか液体試薬タイプのものがほとんどで、このようなパックテストタイプのものはないのではないかと思います。扱いは試験紙タイプのように簡単で測定したらゴミ箱に捨てるだけですし、測定は試薬を用いているので液体タイプのような正確さがあると思います。上手く使えばとても便利なものになりそうです。
サンプルを使ってみる
では届いたサンプルを実際に使ってみます。これがそのまま製品になるわけではありませんが、参考までに使い方や比色の様子を紹介してみます。
使い方
使い方はとても簡単です。
まずはチューブの先端にある黄色い紐を引き抜きます。
チューブを指で押しつぶします。
ビーカーなどにあらかじめ取り出しておいた飼育水に浸け、半分くらいまで水を吸い込ませます。その後薬品がよく混ざるように数回振り混ぜます。
そして規定時間待った後、比色紙と見比べると濃度が分かります!
硝酸
サンプルでの測定結果はこんなかんじになりました。比色紙の範囲が45mg/Lまでですが、アクアリウムではもうちょっと広い範囲にしたほうが良さそうですね。20mg/Lと45mg/Lの間においていますが、実際には45mg/Lよりも濃い色を示しているようにも見えます。これはメーカーさんにもうちょっと範囲を広げてもらえるようお願いしてみます。
硝酸の濃度だけでなく硝酸態窒素の濃度も測れるようです。このへんは私もあんまり違いがよくわからないのですが高機能ということかな?
アンモニア
アンモニアの測定結果はこんな感じでした。テストしたのは90cm水槽の飼育水なので、アンモニアは検出されないことが予想されましたが、やはり検出されないという結果でした。少なくとも一番低濃度の色よりも薄い色をしています。
こちらもアンモニウムだけでなくアンモニア態窒素も測定できます。
改善ポイント
私が気づいた範囲で改善した方がいいなというポイントを考えてみます。
- 硝酸の測定範囲
- スポイトとかビーカーもついてたら嬉しい
- 説明書を分かりやすく
- etc.
他にも色々とアイディアはあるんですが、とりあえず幾つか改善点を挙げてみました。製品にするまでには何の検査薬を何個セットにするのかとか、色々と考えないといけないことがあると思いますが、これからちょっとずつ考えていきます!
まとめ
製品として開発中の水質検査薬「パックテスト」のサンプルを使用してみました。まだ問題はあると思いますが、使い心地はなかなか良いです。扱いが手軽で面倒がないのがいい感じですね!
製品の開発に際してはこのブログの読者の方にも是非意見を貰いたいと思っているので、なんでも気軽にお願いします! 水質検査薬についてちょっと気になったことがあるとか、こんな製品にして欲しいとか、水質検査薬とは関係ない製品のリクエストなんかでもOKです。Twitterとかでリプライを送ってもらっても大丈夫です。よろしくお願いします!