大磯砂の活用法:底面フィルター・水草水槽との相性や酸処理法のまとめ

大磯砂とミナミヌマエビ

アクアリウムでよく利用される底砂には、大きく分けて「ソイル系」と「砂礫系」の2種類があります。ソイル系は土を焼き固めたもので、砂礫系は自然の砂利・砂のことです。今回解説する大磯砂は、砂礫系の底砂の中でもっともよく利用されるものの1つです。

スポンサーリンク

大磯砂は、安価で半永久的に利用でき、底面フィルターとの相性が良いなど多くの長所がありますが、水質をアルカリ性に傾けるという短所も持っています。大磯砂の特徴をよく理解し、上手く使いこなせるように、このページを読んで理解を深めましょう。

大磯砂とは

大磯砂とは、元々は神奈川にある大磯海岸という海岸で採取された砂利のことを指していました。現在では大磯海岸での砂利採取は禁止されており、「大磯砂」という名前で販売されている砂利のほとんどは、フィリピンなどの海外から輸入されたものになっています。

つまり、以前は大磯海岸で採取された海砂がアクアリウム・観賞魚飼育水槽用に流通していたため、現在でも見た目の似ている黒系の砂利の多くが「大磯砂」という名前で流通している、ということです。大磯砂として販売される砂利は、全体としては黒~濃い灰色の暗色を基調としながらも、白、青、赤茶色の粒も混ざっています。

大磯砂は古くから水槽の底砂として人気がありますが、アクアリウムではこの他にも、水草の育成に非常に適した「ソイル」や、明るいレイアウトを作るのに有効な「化粧砂」など様々な底砂を利用します。大磯以外の底床材にも興味のある人は、アクアリウムの底砂をまとめたこちらのページも参考にしてください。

アクアリウム水槽の底砂・底床まとめ-ソイルから大磯砂まで網羅!
アクアリウムで使われる底砂・底床は多くの種類があり、それぞれが様々な効果を持っています。ソイルや砂利、セラミック系底床などアクアリウム用底砂の種類ごとに特徴や長所・短所をまとめ、どんな水槽にどんな底砂が適しているかを解説します。

大磯砂の長所

  • 価格が安い。
  • 半永久的に使用できる。
  • 通水性が良い。
  • 角が丸く生体を傷つけにくい。
  • 色が濃いため生体の色揚げ効果がある。

アクアリウム水槽の底砂として大磯砂を利用するメリットは、安価で半永久的に使えることです。また、通水性が良いため底面フィルターと相性がよく、生体の色揚げ効果もあります。これらのメリットから、初心者から上級者まで、多くのアクアリストが使用しています。

大磯砂の短所

  • 水質を高硬度・アルカリ性に傾ける。
  • 水草育成に必要な肥料を含まない。
  • 重量が重い。
  • こぼすと床に傷をつけてしまうことがある。

一方で大磯砂は、水槽の水質を高硬度・アルカリ性に傾けるという特徴のため、弱酸性の水質を好む水草や熱帯魚の飼育には、不向きな部分もあります。しかし、この特徴は時間を掛けたり、後述する酸処理を行うことで解消することも出来ます。

そのため、「こなれた(水質をアルカリ性に変化させなくなった)大磯砂はアクアリストの財産」とも言われます。

貝殻・サンゴなどを含む海砂である点に注意

上にも書いたように、大磯砂は海岸の砂です。そのため、砂利の中に多くの貝殻や珊瑚のかけらが混ざっています。こういった貝殻・珊瑚は、水槽の中で徐々に溶け出して水質を高硬度・弱アルカリ性に傾ける効果を持つことが知られています。

アクアリウムでよく飼育される水草や熱帯魚の原産地は、アマゾン川のように水質が弱酸性・低硬度である地域が主流です。また、弱酸性の水質は、弱アルカリ性の水質に比べて水中に溶け込む二酸化炭素量が多く、光合成がしやすいため水草の育成に向いています。言い換えれば、大磯砂の作り出す弱アルカリ性の水質は、多くの水草にとって生存に厳しい環境なのです。

このデメリットを解消するためには、酸処理という方法で、水槽の底砂として使う前に大磯砂に含まれる貝殻や珊瑚を溶かしてしまう必要があります。大磯砂で水草を育てようと思っている場合には、酸処理をしないと非常に難易度が高くなってしまう点に注意しましょう。

市販されている大磯砂の種類

大磯砂や類似するアクアリウム水槽用の砂利には様々な種類がありますが、基本的には以下の項目に従って分類されます。

粗目(大粒)

粒径が3分(約10mm)程度の大磯砂は「粗目」と呼ばれます。

大磯砂のうち、粒が大きなものを「粗目」と呼びます。大磯砂の粒の大きさは、「寸(1/33 メートル)」の下の単位である「分(1/10 寸)」によって表され、基本的に3分以上の大きさのものを粗目と呼びます。

粒が大きいため通水性が良いですが、エサの食べ残しや金魚・熱帯魚などの排泄物が砂利の隙間に溜まってしまいやすいサイズでもあります。

また、目が粗いことから、水草を植えた場合に根が上手く張れないとういう問題もあります。水槽のレイアウトを考慮して、見栄えを良くするために部分的に使うことが多いです。

中目(中粒)

粒径が1.5分程度(5~8mm)の大磯砂は「中目」と呼ばれます。

粒径が5~8mmくらいと中程度の大きさの大磯砂は、「中目」と呼ばれます。大磯砂の中ではおそらく流通量が最も多く、ホームセンターや近所のペットショップでも手軽に入手することが可能です。通水性・粒の隙間への汚れの溜まりにくさと、水草の根張り・ろ材としての表面積等のバランスがよく、とても使い勝手の良い底砂と言えます。

細目(小粒)

粒径が0.8分程度(3~5mm)の大磯砂は「細目」と呼ばれます。

3~5mm程度のと小さな粒径をしている大磯砂は、「細目」と呼ばれます。目が細かいため水草の根が張りやすく、通水性が低めなので底床肥料の持続性も高い、比較的水草の育成に向いた大磯砂です。

一方で、通水性が低いことから底砂内に嫌気域ができやすく、底面フィルターとの相性は良くありません。また、大型の魚を飼育している水槽では、飼育している熱帯魚・観賞魚が泳ぐと巻き上げられてしまうため、あまり好まない人もいます。

極細(超小粒)

粒径が1mm以下の大磯砂は「極細」と呼ばれます。

細目よりもさらに粒径が小さく、1mm程度の大きさのものを「極細」と呼びます。流通量が少ないため、極細の大磯砂を愛用している人は見つけたときに結構買いだめしているようです。

底砂としては細目の特徴がさらに強調されたもので、水草の育成に向きますが、底面フィルターを使用してもフィルターの隙間から内部に砂が入り込んでしまい、あまりろ過効果は得られないでしょう。ここまでの小粒になると、色合い以外は砂利というよりも砂に近いので、底床の厚さに気をつけて嫌気域が出来ないように注意する必要があります。

酸処理済み

上にも書いたように、通常の大磯砂には水質をアルカリ性よりに傾けるという特徴があり、その特徴を消すためには酸処理を行う必要があります。酸処理のやり方は後述しますが、それなりに手がかかるため面倒な作業ではあります。

面倒くさがりの人や、忙しくて時間のない人は、酸処理済みの大磯砂を買うのも一つの方法です。通常の大磯砂に比べるとやや高価ですが、手間と時間を省くことができるのは大きなメリットです。

大磯砂の比重と水槽サイズ別使用量の目安

大磯砂を利用するときによく困るのが、「何kgの大磯砂を買えばいいんだろう」という点です。大磯砂は5kg、10kgといった重さで販売されていることが多いので、体積が分からず水槽の底に敷きつめたときにどの程度の厚みになるのかがよくわからないことも多いと思います。

そこで参考までに、以下の表に水槽サイズと底砂の何kgの大磯砂が必要になるかをまとめておきました。

水槽サイズ・底床厚さと大磯砂の必要重量の関係表
水槽サイズ 厚さ 3cmの必要量 厚さ 5cmの必要量
30cmキューブ水槽 4kg 7kg
60cm水槽 9kg 15kg
90cm水槽 20kg 33kg
120cm水槽 26kg 43kg

ここでは、大磯砂の比重はおおよそ1.7g/cm3と仮定して計算しています。もちろん自然物なのでバラツキはありますが、私の経験からもここから大きく外れることは無いと思っています。

また、水槽のガラス厚は30cm、60cm水槽で5mm、90cm水槽で8mm、120cm水槽で10mmと仮定しています。

Ads by LiveBurst

大磯砂を使う前に酸処理をしよう

大磯砂を利用した際にpHや硬度が上昇してしまうという問題を解決するためには、大磯砂からpH・硬度上昇の原因である貝殻やサンゴを取り除く必要があります。

貝殻やサンゴを取り除く方法には、手でつまみ取ったり、流水にかけながら研ぎ洗いしたり、という方法もありますが、大量の大磯砂を処理するには少々手間がかかります。そこでよく利用されるのが、「酸処理」と呼ばれる、大磯砂を塩酸や酢酸に漬け込んで、貝殻やサンゴの主成分である炭酸カルシウムを化学反応で溶かす、という方法です。

大磯砂の酸処理のやり方:道具・手順・必要な時間のまとめ!
アクアリウム水槽の底砂・大磯砂は、底面ろ過(底面フィルター)にも水草育成にも使える便利な底床材ですが、貝殻やサンゴ片が混ざっており水質をアルカリ性に傾けます。水草の育成等で不利になるこの問題を解決するための「酸処理」について必要な道具や手順を解説します。

この項目では酸処理の方法を紹介しますが、より具体的な方法は上のリンク先ページで紹介しています。実際に酸処理をするときは、こちらも参考にしてください。

大磯砂の酸処理に必要なもの

  • 塩酸、酢酸、クエン酸などの酸
  • 大磯砂が入るプラスチック容器
  • かき混ぜるためのスコップなど
  • (必要に応じて)中和用の重曹など

大磯砂を酸処理する際には、上記リストの上から3つは必須です。また、塩酸や濃度の高い酢酸などを利用した場合、廃液を捨てる前に中和する必要があるため、この場合には中和用の重曹を使います。

酸処理に使う酸にはいろいろな種類がありますが、ここでは入手性がよく処理も簡単な「酢酸」を使うこととします。特に、食酢(約5%酢酸)よりも濃度の高い、写真現像用の富士酢酸(50%酢酸)を利用すると、より効果的に酸処理を行うことが出来ます。

大磯砂をよく洗う

まず大磯砂をよく洗います。これは、砂利についている泥、塩分、その他のゴミなどを取り除くことが目的です。目立つ大きさの貝殻やサンゴの欠片が混ざっていたら、このタイミングで取り除いておきましょう。

天日干しで大磯砂をよく乾燥させる

洗った大磯砂は一度完全に乾燥させます。この次の行程で、塩酸や酢酸といった酸性の水溶液に大磯砂を漬け込むのですが、その際に大磯砂が濡れていると水溶液が薄まって酸処理の効果が低下してしまうためです。

酢酸に大磯砂を浸してかき混ぜ待つ

乾燥した大磯砂を、衣装ケースなどの酸で溶けないプラスチック製容器に入れて水を張り、その後酢酸を入れます。酢酸をすべて入れた状態で、約10%酢酸となるように分量を調整してください。例えば、大磯砂が15kgだとすると5リットル程度の液体が必要なので、水4ットル、富士酢酸(50%酢酸)1リットル程度の割合で混ぜると良いでしょう。

高校の化学で習ったと思いますが、高濃度の酸に少量の水を加えると、化学反応による熱で酸が飛び散る場合があり非常に危険です。プラスチック容器には必ず先に水を入れてください。

酢酸を加えて少し経つと、貝殻や珊瑚が溶け始め水面にボコボコと泡がのぼってきます。さらに貝殻・サンゴが良く溶けるよう、プラスチック製スコップなどでよくかき混ぜてください。

この大磯砂を1~2週間、1日に2~3回かき混ぜます。蒸発して液体が減ってきたら、大磯砂が十分に浸る程度まで水を足してください。

使用する酸によっては有毒ガスが発生する場合もあるため、酸処理は必ず屋外で行ってください。

酸性液をよく洗い流す

1~2週間経過して貝殻を溶かし終えたら、酸処理に使った液体を別のバケツなどに移してから、大磯砂を水で入念に洗浄します。大磯砂に付着した酸や、化学反応によって生じた不要な塩(クエン酸カルシウムなど)を除去することが目的なので、流水でよく洗い流すのが良いでしょう。

廃酸を中和する

上の行程で取り分けた、酸処理に使った酸性水溶液(酢酸など)は、濃度によっては捨てる前に中和する必要があります。中和に使える物質にも様々なものがありますが、取り扱いが簡単な重曹を使うのがおすすめです。

取り分けた酸の入った容器に少しずつ重曹を入れていき、泡が立たなくなったら中和完了です。場合によっては多少pHの偏りが残っていることもあるため、さらに水で薄めて流せば安心です。

グッピーや金魚の飼育では酸処理は必要ない

水草は酸性よりもpHを好むものがほとんどですが、熱帯魚・観賞魚の中には、グッピーや金魚のように弱アルカリ性の水質を好む種類もいます。また、大磯砂は自然の砂利であり、購入したロットによっては貝殻やサンゴをほぼ含まず、酸処理が必要ないものもあります。

大磯砂の利用法

大磯砂の種類や利用前の処理方法について説明したところで、次は大磯砂の主な利用方法・用途を紹介します。

底面フィルター

大磯砂の利用法でおそらく最も多いのは、底面フィルターと組み合わせる方法です。安価で通水性がよく、半永久的に使用できる大磯砂を使った底面フィルターは、導入コストが安いこともあり、初心者を中心に人気が高いろ過方法です。また底砂として利用している大磯砂がそのままろ材になるため、ろ材の量が格段に多く、ろ過能力も高いのが特徴です。

ただし、底面フィルターの特性上底砂に汚れが溜まりやすく、2~3年に1度は底砂を全て取り出して洗う「水槽リセット」が必要になる点には注意しましょう。また、日常的な管理としても、水換えとあわせて底砂の掃除が必要です。

大磯砂を使って底面フィルターを利用する際の、より具体的な手順や注意点は、底面フィルターと大磯砂を組み合わせるの項目で紹介しています。

水草育成

近年はソイル(アクアソイル)のような水草の育成に非常に向いている底床材が登場したため、大磯砂を使って水草を育てる人はあまり多くありません。しかし、一昔前までは水草も大磯砂で育てるのが主流でしたし、適切な管理をすれば多種の水草を育てることが出来ます。

基本的には、目の細かい大磯砂に底床用の肥料を埋め込み、水草に必要な栄養分が行き渡るように工夫して育てることになります。施肥をせず底床に含まれている栄養分を消費して水草を育成するソイルを使った方法と異なり、肥料はアクアリウムの管理者が加えるのが基本となるため、水草の状態を見極め適切な施肥を行えるだけの経験とテクニックが必要です。その一方で、底床に含まれる肥料に依存しないため、長期的な水草水槽の維持が可能な点は魅力の一つですね。

ただし、水草の種類によっては大磯砂での育成がどうしても難しいものもあるため、育成する水草選びも重要です。大磯砂で水草を栽培するための具体的な方法は、大磯砂で水草を育成する方法の項目で詳しく解説します。

観賞魚・熱帯魚の色揚げ

黒系の濃い色合いをした大磯砂には、飼育している熱帯魚・観賞魚の色揚げ効果も多少期待できます。一般的に、観賞魚は周囲の色が薄いと体色が薄く、周囲の色が濃いと体色も濃くなる傾向にあるため、大磯砂はまさにうってつけといえます。

色の濃い底砂を選ぶだけでなく、色揚げ効果のある餌を与える、などの方法でも、飼育している熱帯魚を色揚げすることは可能です。大磯砂の活用とあわせて、色揚げ用飼料の利用なども試してみると、より美しい魚になってくれるでしょう。

大磯砂と底面フィルターで底面ろ過を行う方法

底面フィルターは、水槽の底面に敷いて使う「すのこ」のようなろ過フィルターです。底面フィルターの上に底砂を敷き、エアーポンプや水中ポンプで底面フィルターの上の底砂に水を通すことで、底砂にろ過バクテリアを住み着かせて濾過を行います。底砂をろ材のように使っているわけですね。このようなろ過方法を「底面ろ過」と呼んでいます。

底面フィルターの使い方とおすすめ製品!ソイルや砂利との相性まとめ
底面フィルターと底面濾過について、仕組みや種類から使い方、ソイルや大磯砂など底床別の相性、掃除・メンテナンスの方法やおすすめ商品等を紹介します。安価で性能が高く、初心者から上級者まで幅広く愛好家がいるろ過フィルターです。

底面フィルター・底面ろ過については、こちらのページも参考にしてください。

大磯砂と底面フィルターの相性

大磯砂(正確には中目の大磯砂)は、この底面ろ過と相性が良いことが知られています。適度な通水性と目の細かさで、濾過バクテリアが効率良く住み着く、という点が強調されることが多いですが、この特徴は同程度の粒径の砂利全般に言えることです。

大磯砂は、これに加えてさらに「安い」という長所もあり、個人的にはこれが決め手になっているようにも思えます。60cm水槽で底面フィルターを使う場合、中目の大磯砂で10kg程度必要になりますが、これくらいの量の大磯砂なら約1000円程度と安価に入手できます。

底面の約半分に底面フィルターを敷き詰める

底面フィルターを利用する場合、フィルターは底面の半分程度に敷き詰めるだけでも大丈夫です。水槽底面の全体に敷き詰めなくても、ろ過バクテリアが生息できる程度の水流を作ることはできるためです。

個人的には、市販の底面フィルターの中ではコトブキ工芸の「ボトムボックス」をおすすめします。

詰まり防止のため網戸用ネットで底面フィルターをくるむ

底面フィルターを設置する際は、網戸用のネットでフィルター全体をくるんでおくと、砂利がフィルター内部に入り込むことによる詰まりが防止できます。網戸用のネットは水に溶けることもないのでおすすめです。

ただし、何重にも巻いてしまうと、今度は通水性が悪くなってしまうため、軽く覆うくらいで十分です。

大磯砂を3~5cm程度の厚みに敷き詰める

水槽の底に設置した底面フィルターに大磯砂を載せるときには、3~5cm程度の厚みになるようにしましょう。大磯砂を厚く敷くと、通水性が悪くなって嫌気域を発生させてしまいますし、薄くするとろ材が減るためろ過能力が低下します。3~5cm程度を目安に、飼育する魚の量・種類や大きさに応じて多少調節してください。

エアーポンプを繋いでろ水を循環させる

底面フィルターの多くは「エアリフト」と呼ばれる方法で水を循環させます。エアリフトでは、底面フィルターから伸びているパイプ部分に空気を送り込み、パイプ内を空気が上へ登っていく際に水も巻き込んで一緒にパイプ上部から排出します。このときに排出される分の水が底面プレートから吸い込まれ、フィルター内に水が循環する仕組みです。

水が上手く循環するためには、適切な出力(吐出量)を持ったエアーポンプが必要になるため、エアーポンプの「○○cm水槽用」という表記に従って適切なものを選びましょう。

掃除にはプロホースがおすすめ

底面フィルターでは底砂を厚めに敷いてろ過能力を確保する関係から、他のろ過フィルターを利用する場合よりも底砂にゴミが溜まりやすいです。ゴミが詰まって底砂の通水性が低下すると、ろ過能力の低下に直結するため、底砂はこまめに掃除しなければなりません。

プロホースの使い方-水換え時に水槽を掃除できる排水ホース
水換え・水槽掃除の定番プロホースを紹介します。水換えや掃除は水槽のメンテナンスの中でも最も高い頻度で行う作業なので、ここで使う道具はとても重要です。プロホースの使い方や特徴・構成・種類ごとの違い・レビュー等を紹介します。

こちらのページで紹介しているプロホースなどの排水ホースを使って、水換えと同時に底砂の掃除もしておきましょう。

大磯砂で水草を育成する方法

大磯砂は砂利なので、全く肥料分を含まない底床材です。これは長所であり短所でもあります。

ソイルのように肥料を含んでいないため、施肥を行わなければ水草が育ちません。逆に言えば、肥料の細かなコントロールが可能なので、上手く管理するとソイルよりも長期にわたる水草水槽の維持が可能です。

確実な酸処理を行う

水草の多くは、素の大磯砂が作る弱アルカリ性の水質を嫌うため、しっかりと酸処理をして貝殻やサンゴを溶かしておきましょう。

底床肥料・液体肥料を活用した施肥をする

肥料を全く含まない大磯砂を使って水草を育てる場合には、底砂の中に「テトラ イニシャルスティック」などの底床肥料(固形肥料)を埋め込むのが基本です。これがないと、肥料不足で水草を育てるのがかなり難しくなります。

また、底床肥料を埋め込んだ場合に底面フィルターを利用してしまうと、底砂から肥料分が急速に溶け出し、コケの発生や生体への悪影響につながります。底床肥料を使う場合は、大磯砂だからといって底面フィルターを使用してしまわないように注意しましょう。

さらに、水草の種類や調子を加味して、液体肥料(液肥)を添加するのも良いでしょう。ただし、底床肥料よりも即効性がある分、水槽内に大きな影響(コケの大発生など)を与えやすいため、使用の際は分量に注意してやや少なめの量から添加を始めましょう。

水草の種類を選ぶことも重要

どれだけ工夫しても、大磯砂とは相性が悪く、育てるのが難しい水草の種類も存在します。硬度を要求するパールグラスがソイルではいまいち調子が出ないのと同じことですね。

例えば、トニナ・ホシクサなどの極端な軟水を好む水草は、大磯砂で育てるのは難しいです。大磯砂は砂利なので、どうしても硬度を上げる傾向にあるためです。

水草の特徴を理解し、大磯砂と相性の良い種類を洗濯することも、綺麗な水草水槽を作るためには必要な工夫といえます。

今回は、アクアリウム水槽の底砂としてよく利用されている「大磯砂」を紹介しました。水草水槽ではソイルのほうが主流ですが、底面フィルターを利用した生体メインの水槽では、大磯砂は非常に便利な底砂です。水質をアルカリ性に傾けやすいという特徴をよく理解し、酸処理をしたり用途を工夫したりして、上手くつかいこなしましょう。

スポンサーリンク
大磯砂の活用法:底面フィルター・水草水槽との相性や酸処理法のまとめ
この記事をお届けした
AquaTurtliumの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!
Yes No