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水槽の加温方法のすべて!ヒーターとサーモスタットの選び方

2012/12/09

カメを冬眠させずに加温飼育する

日々寒さが増していきますね。我が家のイシガメは今年1歳になりました。まだまだ仔亀ですので今年の冬は加温飼育を行っています。まあ譲って頂いた方は去年冬眠させたとのことなので気にしすぎかもしれませんが、半年近くカメの姿が見れないのは寂しいですしねー。

今日はそんな冬季の加温飼育について書いてみます。もちろん亀だけでなくアクアリウムの加温方法も同じです。加温のためのいろいろな知識をまとめたのでよければ活用してください。

加温飼育でまず気にかけなくてはいけないのは水温ですよね。私は26℃に設定しています。ちょっと低いですかね…? 電気代の兼ね合いもあるのでこの設定です(笑)。私が設定に際して調べた限りでは、25~30℃程度に設定するのが一般的なようです。

加温に際して必要なのがヒーターサーモスタットです。

水温を上げるのがヒーター、温度管理をするのがサーモスタットですね。なので単純にヒーターを水槽に突っ込むだけではダメなんです。際限なく水が加熱され、しまいには沸騰してしまいます(もちろんヒーターのサイズによってはそこまで加温されない場合もありますが、どっちにしろ亀にとって致命的です)。

そんなわけで加温飼育に欠かせないヒーターとサーモスタットについてまとめてみます。

ヒーター・サーモスタットの種類

ヒーター・サーモスタットには主に次の3種類があります。

オートヒーター

ヒーター内部にサーモスタットが内蔵されているタイプのヒーターです。サーモスタットが独立して存在しない分スペースをとりません。また値段も安めのものが多いですね。温度を自分で変更できないことがデメリットです。

一体型ヒータ

ヒーターとサーモスタットが一体になったものです。次の分離型はサーモスタットに温度センサーが付いていてそこで温度を感知しますが、こちらではヒーター内部にセンサーが内蔵されているので水槽内のスペースをとりません。付属のサーモスタットで温度を調節することもできます。

ただヒーターというものは消耗品で、いつまでもずっと使えるわけではありません。この一体型ヒーターはヒーターの交換の際にサーモスタットごと交換することになってしまうので、コストが高くなるというデメリットがあります。

分離型ヒーター+サーモスタット

ヒーターとサーモスタットがそれぞれ独立しているタイプです。最も汎用性が高いタイプになります。ヒーターとサーモスタットそれぞれを独立に交換することができるので長期的には最もコストを抑えられます。

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ヒーターの選び方

ヒーターの能力はW数で表され、水量に対して電気代や水温変動も考慮して最適サイズというものが設定されています。一般には、下記のサイズが適切とされています。

  • 10~20L  →50W
  • 20~40L  →100W
  • 50~60L  →150W
  • 150L程度   →300W

ヒーター利用に際するリスク

ヒーターを利用するにあたって考慮すべきリスクを紹介します。

火災

ヒーターが空気中に露出している状態で通電すると、空焚き状態になって異常加熱をおこし、周囲の可燃物が発火する可能性があります。水換え中や地震で水槽が割れた時などに起こる危険性があります。現在販売されているヒーターのほとんどは空焚き防止機能が付いていますが、購入の際には確認するべきでしょう。

また、コンセントに水がかかるとショートして発火する場合もあります。ヒーターだけでなく水槽周りの配線には注意が必要です。

故障による冷却

ヒーターは消耗品です。またサーモスタットも電化製品である以上いつかは壊れる時が来ます。故障に気付くのが遅れれば水温が異常に下がり、生体にダメージを与える場合があります。温帯域の爬虫類なら生死にまで関わることはあまりないと思いますが、体調を崩す可能性もあります。日々の温度チェックと換えのヒーターのストックが対策になると思います。

煮魚事故

故障または過失により水温が異常に上昇する事故です。原因としては次のようなものがあります。

温度センサーを空気中に露出させていたことを忘れて通電

温度センサーが水中になければ水温を感知できません。水換えの際などにセンサーを水槽から出していたことを忘れたりしないように。一体型やオートヒーターではこの心配はありません。

サーモスタットの故障

サーモスタットの温度センサーが故障し際限なく加温されていく場合です。サーモスタットが故障してもほとんどの場合は通電しなくなるだけですが、まれにこのような事故が起こる場合があるようです。これは一体型やオートヒーターにも起こり得ます。

私としては火災はもちろんですが、やはり煮魚事故が怖いですね。水槽内が全滅してしまうのでかなりの惨劇が引き起こされるようです。これに対する対策としては、以下の様な方法が考えられます。

サーモスタットの2重化

片方のサーモスタットが壊れてももう一方で水温の異常上昇を防ごうという考え方ですね。オートヒーター対応のサーモスタット(コトブキにオートヒーター対応のものがある模様)にオートヒーターをつないで2重化する方法もあるようです。ほとんどのサーモスタットはオートヒータに対応していませんし、サーモスタットの2重使用もメーカーの想定外でしょうから少し不安が残ります。

煮魚防止機能付きのヒーター+サーモスタットを使う

エヴァリス社のパーフェクトセーフヒーターとEVサーモの組み合わせだと、サーモの異常時に水温を33度以下に保つ水温過昇防止機能が働くようです。どうやらヒーターにも温度センサーのようなものが内蔵されているようです。ほかに同様の機能をもった商品は見つからなかったので私はこの組み合わせを利用しています。

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HG300-Rという名前でセット販売されています。

2020年現在では、パーフェクトセーフヒーターが廃盤となっており、そのためHG300-Rも廃盤になっています。EVサーモの後継機種のみ販売が続いています。

パーフェクトセーフヒーターは300Wしかないのがネックでしょうか。

今回の記事は画像もなしにだいぶ長く書いてしまいました。なにはともあれ、カメが快適に冬を越せるように十分な知識をもって飼育に臨みたいですね。

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寒い冬もこんなのんきな顔で乗り切ってほしいものです!

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K-ki

K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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