エサを食べない亀への対処法!強制給餌のやり方

シリンジで吸い上げた液体状のエサ

少し前まで私が飼育しているニホンイシガメのうちの一匹がかなり深刻な拒食状態になり、一ヶ月以上ほとんどエサを食べてくれませんでした。その後は食が細いながらも拒食はしないようになりましたが、長期に渡る拒食には本当に不安にさせられます。

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今回は、そんな拒食状態のカメに対する最後の手段「強制給餌」の方法を紹介します。強制給餌にはリスクもあるので、どうしてエサを食べないというような場合の最後の手段くらいに思っておきましょう。やはりカメが自然に餌を食べてくれるのが望ましく、そんな状態に持って行くまでの「繋ぎ」の技術だということは認識しておいて下さい。

強制給餌とは

強制給餌とは読んで字の如く、無理やりエサを食べさせることです。亀だけではなく色んなペットにおいて強制給餌は行われます。

どんな生き物でもエサを食べないといつかは弱り死んでしまいます。人間なら多少無理をしても何か食べますが、亀をはじめ動物では頑なにエサを食べずにそのまま死んでしまうということすらあります。それを防ぐために飼い主が無理矢理にでも餌を食べさせるんですね。

しかし餌を食べさせるとは言っても無理矢理にすることですから、色々と生き物側には負担がかかってしまいます。できるだけカメには普通に餌を食べてもらい、どうしても餌を食べなくてこのままでは深刻な問題になってしまうという場合にのみ強制給餌をするとよいでしょう。強制給餌の前にテトラ レプトミン スーパーのような嗜好性の高い餌を試してみるのも良いと思います。

ちょっとリッチな亀のエサ!レプトミン スーパーを分析!
水棲亀のエサの中でもかなり高価な部類に入る、テトラ レプトミン スーパーを紹介します。亀の好物のエビや魚など動物質原料を多く配合して嗜好性が高いため、状態が良くない、食欲減退中、まだ餌付いていない亀などに適したエサです。

用意するもの

強制給餌を行うにあたって用意するものは以下の通りです。

  • 乳鉢
  • 乳棒
  • シリンジ
  • (ゾンデ(胃ゾンデ))

乳鉢・乳棒で市販の配合飼料を細かく砕き、シリンジでカメに強制的食べさせます。ゾンデとは尿道・食道・胃・十二指腸・直腸などに挿入して診断や治療に使う細い管のことで、今回は当然ながら胃に挿入することになります。獣医さんが強制給餌をするときにはこのゾンデを使って行うこともあるようですが、一般の飼育者ではなかなか使う人はいないのではないでしょうか。

ゾンデを使うと胃まで確実にエサを届けられる一方、内蔵(胃)にまで挿入するのでカメを傷つけてしまう恐れがあります。ゾンデはネットで購入する事もできるらしいですが、亀用にはどのようなものを使えばいいのかよく分かりません。もし使うのであれば獣医師の支持を仰いだほうが良いと思います。

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強制給餌の手順

強制給餌を行う際の手順を紹介します。

乳鉢で配合飼料を細かくすりつぶす

乳鉢で配合飼料を細かくすりつぶす

まずは与える配合飼料を細かくすり潰します。与える配合飼料は基本的にはなんでも良いですが、テトラ レプトミンあたりがスタンダードな配合飼料としてオススメです。今回はテトラレプトミンにレプトミンスーパーを少し混ぜてみました。

すりつぶしたエサに水を混ぜてシリンジへ

すり潰したエサに少し水を混ぜてドロドロの液体状にする

細かくすり潰したエサに少し水を混ぜ、ドロドロの液体状にします。

液体状のエサをシリンジで吸い上げる

その液体をシリンジで吸い上げます。水の量はシリンジで吸い上げられる範囲でできるだけ少なくすると良いと思います。私は大きめのスティックタイプのエサ1粒で2~3ml程度の水を使いました。

シリンジを使い亀の口の中にエサを流し込む

シリンジで吸い上げた液体状のエサ

亀の口を開かせてシリンジを挿入し、液体状になったエサを素早く流し込みます。亀はなかなか口を開けてくれませんが、鼻先をつついて威嚇させたり、くちばしの隙間からシリンジの先端をねじ込んだりしてシリンジを亀の口の中に持っていきます。力任せに行うと亀が怪我をしてしまう可能性があるのでなるべく丁寧・気長に行います。

カメの病気を治したい!カメに飲み薬を飲ませてあげる方法
亀の感染症などの病気を治療する際は投薬が必要です。投薬は主に飲み薬と注射による方法がありますが、ここでは飼い主が行うことの多い飲み薬を飲ませる方法について解説します。無理に飲ませる場合は怪我をさせないよう注意が必要です。

亀に薬を飲ませる方法を紹介した上の記事でもシリンジの使い方を紹介しているので、良ければそちらも参考にしてください。また、以下のリンクではシリンジを使って亀に強制給餌を行っている様子の動画が紹介されています。非常に参考になると思うのでよければ見てみてください。

長野県小諸市の動物病院です。人と動物のための動物病院を目指し日々診療を行っています。パピーパーティも好評です。飼い主も、動物も、スタッフもみんなハッピーになろう!

強制給餌のリスク

ここまでで強制給餌のやり方な度を説明しましたが、強制給餌は万能な方法ではなくむしろリスクが大きい方法です。リスクをしっかり認識した上で行うかどうかを決めてください。

口・顎・内蔵などを傷つけるおそれがある

エサを無理矢理に流しこむ際に、力が強すぎたり場所が悪かったりすると亀を傷つけてしまう恐れもあります。口を怪我させてしまうとますますエサを食べなくなってしまいますし、内蔵に怪我をさせてしまうのはかなり怖いです。強制給餌はくれぐれも慎重に行わなければいけませんが、長時間に渡ると亀のストレスも大きいのでスピードも必要でありなかなか難しいです。

エサが肺に入ってしまうおそれがある

この記事で紹介したゾンテを使わずにシリンジのみで行う強制給餌では、エサが胃ではなく肺の方に流れていってしまう危険性があります。ゾンテを使えば確実に胃に届きますが、素人では亀を傷つける恐れがあります。断言はできませんが、シリンジのみで強制給餌を行うときにはあまり口の中奥深くにエサを流し込まず、舌の上に乗せる程度にしておく方が良いかもしれません。

最終的には自力摂餌を目指す

強制給餌を行えば少しはエサを摂取させられますが、亀が本来食べる量を食べさせるのはかなり大変です。いつまでも強制給餌を続けるわけにもいかず、いつかは自力で餌を食べるようになってもらわなければいけないんですが、強制給餌を続けていればそのうち必ず餌を食べるようになってくれるとも限りません。拒食の原因解明・対策が別途必要です。

今回は亀に強制給餌を行う方法を解説しました。どうしてもという時には無理矢理にでも餌を食べさせ、亀に体力を付けさせることも必要です。また、信頼の置ける獣医師に診てもらうともっと良いですね。