20cmキューブ水槽のメインの住人ながら、あんまりブログに登場しないミクロラスボラ・ハナビ。ブログに登場しないということは大して問題がなく元気ということでも有るんですが、今回は久しぶりにこのミクロラスボラ・ハナビの記事を書いてみます。
このハナビたちは2014年5月にcharmで10匹購入したものです(到着したのは11匹)。その後夏場の高水温を甘く見た私の失態で、4匹まで減ってしまいました。
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アクアリウム史上最悪の失敗…真夏の高水温の恐怖
私が起こしてしまったアクアリウム史上最悪の失敗を戒めも込めて紹介します。夏場にミクロラスボラ・ハナビの高水温耐性を過信し適切に水槽を冷却しなかった結果、3匹のハナビを死なせてしまいました。経緯と今後の対処方針をまとめます。
そこからは反省して冷却ファンを取り付けたのでなんとか夏を越すことができ、現在に至っています。そしてそろそろ冬の到来ということになりました。今回はそんなハナビの冬はどのように対処するか、という話です。
ミクロラスボラ・ハナビの冬
ハナビの原産地の気候
ミクロラスボラ・ハナビの原産地は、ミャンマーのインレー湖東部にあるサルウィン川水系のうち、ごく限られた地域とされています。レッドフィンレッドノーズやダニオ・エリスロミクロンといった魚たちも、ここインレー湖周辺が原産とされています。
インレー湖の水面はおよそ標高880mとやや高所にあり、平均気温は最も暑い4月頃で32~33℃、最も寒い1月でも22~24℃程度はあります。水温は低い時には20℃を下回ることも有るようですが、基本的には寒い時でも23~24℃位はあるようです。
参考Climate – Inle Lake, Myanmar | Audley Travel
参考ANALYSIS OF WATER POLLUTION IN FRESHWATER INLE LAKE BASED ON EUTROPHICATION
従って、原産地の気候を参考にして環境を設定するのであれば、20℃よりもちょっと高めの水温を維持しておけば良いと思います。ちなみにこのインレー湖周囲のの水質は弱アルカリ性で、pHはおおよそ7~8くらいの間です。また、季節・場所によって、pH 6.5~9くらいの範囲での変動があるようです。ハナビは特にpHにうるさいとは言われていませんが、現地の環境の再現にこだわるなら弱アルカリ性の水質を再現するのも良いですね。
飼育下ではもっと低水温に耐える
生息地の環境から推測するに水温が20℃くらいまでなら問題がなさそうだと思われるミクロラスボラ・ハナビですが、飼育下ではもっと低水温でも大丈夫だという報告もあります。
冬の水温については2ちゃんねるの無加温飼育スレを時々参考にするのですが、そこではハナビはだいたい水温が10℃くらいまでなら耐えられるとされています。過去スレを見ていると氷が張っても越冬したなんて報告すらあります。
もちろん原産地の環境から考えて氷が張っても絶対大丈夫というほど低温に強いわけはないと思いますし、実際に7~8℃くらいからポツポツ死に始めるなんて報告もあります。なので余裕をもたせて、15℃くらいの水温があれば多分大丈夫と思っておいても良いのではないでしょうか。出どころの確かな情報というわけではありませんが、複数人の報告があるのである程度信頼できると思います。
とりあえず無加温でいくことに
ウチでハナビが暮らしている水槽は20cmキューブとかなり小さく、正直に言ってヒーターを取り付けるスペース的な余裕はあまりありません。ただ、バッチリ加温している90cm水槽があるせいか、はたまた鉄筋コンクリート造のせいか、私の部屋は12月でも暖房をつけなくても問題ないほどに部屋が温かいです。最近も外は最高気温が2℃とか3℃とかですが、部屋の中は暖房もつけていないのに常に20℃弱はあります。
これまでの経験から真冬でも部屋の気温は暖房なしでも15℃くらいには保てますし、そもそも寒くなれば暖房をつけます。すると多分水温は特にヒーターをつけなくても15℃くらいは維持できるんですよね。
というわけで当面は20cmキューブ水槽はヒーター無しの無加温でいきます。きっと大丈夫なはずです。
まとめ
ミクロラスボラ・ハナビの冬場の水温について、原産地の環境などを紹介しながら考えてみました。インレー湖の気温や水温を調べていて、やはり原産地の環境を勉強するのは飼育に役立つなあと感じました。みなさんも自分の飼育している生き物の原産地を調べ、その環境を調べてみてください。思わぬ発見が待っているかもしれませんよ。