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色彩変異の飼育は難しい…アルビノのニホントカゲ、死ぬ

2014/10/17

人間も含めた生物の中には、突然変異などで通常とは異なる色合いを持って生まれてくるものが稀にいます。その珍しさからペットとしての人気が高く、高値で取引される例もあります。観賞魚やヤモリ、カエルなどの魚・両棲類爬虫類の分野でもこのような色彩変異の個体は一定の数が出回っています。

色彩変異には様々なバリエーションがあり、その中でも代表的なのが「アルビノ」です。アルビノの個体は先天的なメラニンの欠乏により、体毛や皮膚が白く瞳孔は毛細血管が透けて赤いという特徴があります。

そんな非常に珍しいアルビノのニホントカゲが見つかったというニュースを以前お知らせしました。

色彩変異の一種・アルビノ
とてつもなく珍しい!アルビノのニホントカゲが発見される!

先天的に黒色の色素(メラニン)が欠乏し、白い体色で生まれてくるアルビノという色彩変異が存在します。希少価値が高くペット向けに形質が固定されたりもしています。そんなアルビノのニホントカゲが発見されたというニュースが届きました。

最初の1匹を見つければ、交配方法を工夫することによってアルビノの特徴を子孫にも遺伝させることができるので、一般的にアルビノが出回っていないニホントカゲのファンの方の中にはかなり興奮した方もおられると思います。しかしながらこのアルビノニホントカゲは、子孫を残すことなく死んでしまいました…

発見されたアルビノニホントカゲ

上のリンク先の記事でも紹介しましたが、ここでも発見されたニホントカゲのアルビノの写真を紹介しておきます。発見者の落地智暈さん(@E_guttata_wt)のツイートからの引用になります。

白というよりも透明感のあるピンクという感じの色ですね。記事冒頭の画像が通常のニホントカゲですから、全く違う色合いになっています。

この後しばらくの間、落地智暈さんのツイートで時々このニホントカゲの写真を見ることができました。「つつじ」という名前を付けて大切に育てておられたようです。

しかし発見された7月28日からおよそ1ヶ月半後、悲しい知らせが舞い込みます。

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悲しい報告が…

発見からおよそ1ヵ月半後の9月14日にこんなツイートが投稿されました。

アルビノのニホントカゲは死んでしまったそうです。非常に残念な結果となってしまいました…。

色彩変異個体の飼育は難しい

今回発見されたニホントカゲのアルビノについては残念な結果となってしまいましたが、これは仕方のない部分が多分にあります。アルビノのような色彩変異は、要するにメラニンが欠乏するという遺伝子疾患の結果なので、通常の個体と比べると虚弱な傾向にあります。また、ニホントカゲの幼体も飼育するのが難しいらしく、今回のアルビノニホントカゲの飼育はかなり難しいチャレンジだったと思われます。

発見して飼育しておられた落地智暈さんは、他にも多くの爬虫類を飼育されており、キノボリトカゲやサキシマカナヘビの繁殖にも成功されています。そんな方でもアルビノ個体を育て上げるのは難しいということは、色彩変異の難しさを感じさせます。

色彩変異に興味のある人は

今回のニホントカゲはアルビノ個体がコンスタントに供給されているわけではなく、非常に珍しい存在でしたが、生き物の種類によってはコンスタントに繁殖・ペットとしての供給がされているものもあります。アカミミガメやヒョウモントカゲモドキなんかはその良い例ですね。

これらについて詳しいサイトを発見したので紹介しておきます。

http://albino.cocolog-nifty.com/
http://leopa.kai-kata.com/

アカミミガメは特定外来生物への指定が検討されていますから、色彩変異個体でも購入の際は良く検討した方がよさそうです。観賞魚ならペットショップに行けば色々な種類のアルビノがいるはずなので、気をつけてみてみると面白いかもしれませんよ!

K-ki

アルビノのニホントカゲは残念な結果となってしまいました。アルビノが固定化されたらいつか飼ってみたいと思ったんですが、なかなか上手くいきませんね。けれどアルビノでなくてもニホントカゲはとてもキレイなトカゲなので、やっぱりいつか飼ってみたいんですよねー。飼える日はくるのか…!?

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K-ki

K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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