アクアリウム 製品情報

アクアリウム用品開発します!-AquaTurtliumが生み出す価値とは

2015/07/31

アクアリウム用品を開発

1年と少し前になりますが、当ブログ「AquaTurtlium」に、アクアリウム用品の開発協力のお話を持ちかけてくださった会社がありました。その時の様子はこちらのページに書いてあります。


それから暫くの間、「製品情報」というカテゴリで、このブログの運営者である私「K-ki」がプロデュースするアクアリウム用品についての記事を書いていましたが、昨年の8月以降は製品開発に関する記事を書いていませんでした。もう1年近くに渡り、K-kiが開発協力を行うアクアリウム用品については新情報が無かったんですが、先日少し話しが進んだので今回はそのお話をしようと思います。

アクアリウム用品開発のお誘い

K-kiにアクアリウム用品を開発しようというお誘いをして下さったのは、株式会社CORESという会社を経営しておられる、渡邉さんという社長さんです。私とこのブログを、アクアリウムというジャンルで存在感を放っているリーダー的な存在と評価して下さり、製品開発のお声掛けをしてくれました。

参考CORES Inc. | CORES,コアーズ,化粧品,トイレタリー,雑貨,商品企画,商品開発,CORES Inc.

当然ながら私などはそんな大層なもんじゃないので恐縮ですが、せっかくの機会ということで、協力させてもらうことにしました。一人のアクアリストとして、「こんなものがあったらいいのに!」を形にしたアクアリウム用品を作って行けたらと思っています!

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株式会社CORESのCEO 渡邉さんとお話してきました

そんなこんなで1年ほど前から株式会社CORESと一緒に製品開発にとりかかっていたのですが、色々と条件が揃わず開発は思うように進捗していませんでした。

カテゴリー製品情報

製品情報カテゴリの記事を読んでもらっても分かりますが、最初は水質検査薬を作ろうとしていて、そのサンプルを一度もらってレビューしていたくらいで開発が止まっていました。

そこで先日渡邉さんとも相談した結果、一度お会いしてお話をすることになりました。そこでは色々なお話をして、製品を完成させ発売までこぎつけるためには、いくつかの課題があることが分かりました。

製品開発へ向けた課題

直接お会いして話したことで、私にとってはこれまではぼんやりしていた問題点が明確になりました。簡潔にまとめると以下の2つのポイントが、アクアリウム用品の開発と販売に向けた障害になっています。

アクセス数が少ない

閑散としたチンアナゴ

ざっくばらんに書いてしまうと、どんなに良い商品を作っても売れなくては商売になりません。私が協力して製品開発をしている会社も、もちろんビジネスとしてアクアリウム用品を開発しようとしていますので、どうしてもどれくらい売れるのかという点が重要になります。

そのためにもまずはできるだけ多くの人に、このブログを通じて商品の存在を知ってもらいたいところですが、アクアリウムというニッチな趣味であるのでこのブログはそこまでアクセス数が多くありません。それでも最初に製品開発のお話が持ち上がった時と比べるとアクセス数は20倍近くまで成長し、一応アクアリウムブログ界隈ではアクセス数の多い方だとは思います。

ですが現時点でもまだ十分ではなく、もうちょっとアクセス数を増やしたいところです。最近は中々時間が取れず、ブログも疎かになりがちなのですが、できるだけ頑張って更新しないといけませんね。

AquaTurtliumのオリジナリティ

最大の問題点はコレで、AquaTurtliumとして製品を開発するにあたって、オリジナリティはどこにあるのかという問題です。現時点で既に存在するようなアクアリウム用品を作っても、あまり価値がないので商品を買ってくれる方にも喜んでもらえないですよね。

しかし、これまでにない全く新しいアクアリウム用品を考案するというのも難しい作業です。そこで一度、製品の開発に限らず、AquaTurtliumは何を目指しているのかと言う点をはっきりさせてみることにしました。

AquaTurtliumの目指すところ

K-kiがこの「AquaTurtlium」というウェブサイトを通じて実現したいのは、一体どんなアクアリウムであり水棲生物の飼育スタイルであるのかということを、もう一度原点に立ち返って考えなおしてみました。そこで思い浮かんだのは以下の3つです。

自然をそのまま切り取ったような景観・生態系の再現

自然をそのまま切り取ったような水景・生態系

私は子供の頃、近所の草むらや山、森を駆けまわる虫取り少年でした。虫だけでなく、魚や亀、カエルなど色々な生き物を捕まえてきては飼うということが大好きでした。今もその気持は変わっていません。

大好きな生き物たちの、あるがままの自然な姿をずっと眺め続けたい。私が生き物を飼うのが好きな気持ちの原点は、きっとここにあるのだと思います。生き物たちの自然な姿を見るためには、飼育環境にもまるで本物の自然の一部であるかのようなリアルさが欠かせないと考えています。そういった意味で、水槽という限られた空間の中に、自然の一部を切り取ったような景観・生態系を再現したいと思っています。この気持ちに共感してくれる人は多いんじゃないでしょうか。

長期間持続可能な水槽レイアウト

持続可能性

アクアリウム、特に水草水槽の世界では、一つのレイアウトを作り、見た目に綺麗な状態になれば写真をとってレイアウトを崩し、また新たなレイアウトを作るという楽しみ方をしている人が多いです。これはアクアリウムの楽しみ方の王道とも言える方法ですが、もっと他の楽しみ方が合っても良いんじゃないでしょうか。

自然を再現することを主眼に置くのであれば、むしろ長期間に渡って水槽内の水草や生体が少しずつ変化していく様子を楽しむ方が王道といえるのではないかと思います。そのような考え方に基づき、出来る限りメンテナンス性を高めて水槽が崩壊するリスクの少ないアクアリウムのスタイルを実現できないかと考えます。

気軽にディープな世界に踏み込めるように

小さな子供からちょっと強面のおじさんまで、アクアリウムは幅広い人に楽しまれている趣味です。しかしその一方で、ライトなアクアリストとディープなアクアリストの間には、ちょっと乖離があるんじゃないかという気もしています。

つまり、いざアクアリウムを始めたとしても、アクアリウムの楽しさを十分に知ることができていない人って意外に多いんじゃないかなと思うのです。ただ魚を飼うだけなら何とかなっても、そこから濾過の仕組みを学んだり、レイアウトを追求していく人ってどのくらいいるんでしょう。実は(個人的な感覚ですが)せいぜい1割くらいしかいないんじゃないかと思っています。

そこで私は、ライトなアクアリストにもっとアクアリウムの楽しさを手軽に感じてもらえることができるような仕組みを作りたいと考えています。アクアリウムのにハマりだすキッカケといえば、個人的には以下の3つが代表的な例ではないかと考えています。

  • 水槽レイアウトに凝る
  • 水槽のシステムに凝る
  • アクアリウム用品の自作に凝る

私が開発に協力する製品でこういった楽しさを気軽に感じられれば、多くの初心者アクアリストがよりアクアリウム好きになり、継続的な趣味にしてくれるでしょう。そうすればいつかはアクアリウム人口の拡大にも繋がって、アクアリウムを通じてもっと色々な楽しさを得ることができるようになるかもしれません。そこまで実現できれば本当に嬉しい事ですね。

現在のアクアリウムで足りないと思うところ

頬を膨らませてバツをする女性を撮影

まだまだおぼろげな構想ではありますが、AquaTurtliumの目指すところが少しだけ明確になったところで、次はその理想と現在のアクアリウムのギャップを考えてみます。一体現在のアクアリウムには何が足りないんでしょうか。

水槽レイアウトって難しい

水槽のレイアウトって難しいです。初心者にとっては何をどうすれば綺麗なレイアウトになるかが分らない。体系化された方法論として明確なものがないから、とてもとっつきにくいです。まあ一種のアートみたいなものなので統一的な方法論なんて存在しないし必要ないんでしょうが、それでも初心者向けに何かしらの取っ掛かりくらいはあってもいいかなーと思います。

一方でレイアウトに慣れてくると、意外にかゆいところに手が届かない思いをすることがあります。複雑なレイアウトを作ろうと思うとメンテナンスが難しくなったり、石組みや流木が倒れてしまってレイアウトとして保持できなかったりという問題に遭遇することがあります。またレイアウト素材も石と流木くらいしかないので、例えば一枚岩の切り立った岩肌を表現したりするのは難しいです。

きれいなレイアウトほどメンテナンス性が低い

個人的には、美しく手の込んだレイアウトほどメンテナンスが難しくなる傾向にあると思います。流木や石を複雑に組み合わせるとどうしても崩れやすくなってしまうので、奥深くまで手を入れられなくなりますもんね。これもどうにかしたい問題です。

水槽システムの構築や用品の自作難易度が高い

水槽のろ過システムや、どんなアクアリウム用品を使うかを考えるのは個人的には結構好きな作業ですが、知識がない人にとってなかなか難しいと思います。アクアリウム用品を自作するのもやってみると楽しいんですが、初めての人にはハードルが高く感じられるでしょう。このあたりのハードルを取り払う工夫も考えたいですね。

求める道具の例

ここまでに、K-kiが実現したいアクアリウムと現状のアクアリウムの問題点について考えてきました。では最後にそれを踏まえ、どんな製品があればアクアリウムがもっと楽しくなるか考えてみます。

ここに書いていることはまだK-kiの頭の中だけにある案で、渡邉さんとも相談していないので製品化するかは全くの未定です。良ければこのブログの読者の皆様にも「この商品いいね!」とか「こんなもん必要ないわ」みたいな感じで、意見を頂けると嬉しいです!

擬岩・バックパネル作成キット

アクアリウムのレイアウト素材って、基本的に流木や石などの自然素材だけです。それはそれでオシャレではあるんですが、水槽という人工的な世界で何もレイアウト素材まで自然素材にこだわることってないんじゃないかと思います。

例えば爬虫類飼育では、モルタルを使って擬岩やバックパネルを作り、飼育ケージのレイアウトに利用している人もいます。

http://blog.thunderbird-hills.com/?eid=1616
http://blog.thunderbird-hills.com/?eid=1756

また両生類飼育スタイルの一つであるビバリウムでも、発泡ウレタンフォームを使って自然な雰囲気を出すという手法が良く行われます。

http://1pixel.sakura.ne.jp/vivarium/vivarium02_naisou01.htm

こういった「擬岩やバックパネルで人工的に自然感を作り出す」という考えがアクアリウムにもあって良いと思います。ここで紹介した方法は、耐水性や比重の関係から水中での使用は難しい面があり、また完全な自作なので手間もかなり掛かります。これを簡略化し、耐水性を持たせてアクアリウムで応用できるようにした製品があれば面白いと思いませんか?

レイアウトの自由度はかなり高くなると思いますし、作るときに工夫すればメンテナンス性も高くできそうです。また、バックパネルの裏にポンプやフィルターの配管を仕込むなど、水槽のシステム的にも面白いことができそうです。

アクアリウムから少し範囲を広げて、アクアテラリウムにも応用できそうですよね。現状のアクアテラリウムなんて流木に水を滴らせて苔を活着させたものばかりで、本当に表現の幅が狭いと思います。ここで考えているような擬岩やバックパネルの自作キットがあれば、もっとちゃんとした陸地があるアクアテラリウムを簡単に作れるようになるかもしれません。

レイアウト素材の固定材・接着剤

流木や石などの自然素材で水槽レイアウトを行う場合、これらの固定に苦労させられたことはありませんか? 上手く組み合せて綺麗なレイアウトが出来たと思っても、ちょっと手があたって崩れてしまい涙を流したこと、ありませんか?

その対策として、レイアウト素材を固定するための接着剤のようなものがあれば便利だと考えています。耐水性が高くレイアウトをしっかり保持してくれるけど、剥がしたくなったら簡単に剥がせる便利な接着剤があると嬉しくありませんか?

活着水草ネット

活着性水草を流木とかに活着させるとき、いちいち糸で巻きつけるのって面倒ですよね。伸縮性のあるネットみたいなもので水草をレイアウト素材に留め付ける事ができれば、細かな部分にも簡単に水草を活着させることができ、レイアウトの幅が広がるのではないでしょうか。

組み上げ済み流木などレイアウト素材のセット

どうすれば綺麗なレイアウトができるかわからない初心者の方向けに、あらかじめ組み合わせ方が指定された流木をセットで用意してみるのも面白そうです。または、例えばアマゾンの流木・石・底砂など同じ産地レイアウト素材をまとめて用意するというのもレイアウトのヒントになるかもしれません。

ガラス水槽加工キット

ここまでの製品案では水槽の中、主にレイアウトの部分を良くすることでアクアリウムの新たな可能性を広げる方法を考えてみましたが、いっそのこと水槽自体を加工するのもありですよね。現状でもダイヤモンドコアドリルなどを使って水槽を加工することは可能ですが、どうにも価格が高いです。

もっと安く手軽に、水槽に穴を開けたり配管を組んだりすることができるようになれば、アクアリウムの可能性はグッと広がってくると思います。ただしこの案にはこのブログのオリジナリティがほとんど反映されていませんし、既存の商品を安く得ることが可能なのかもわからないので、ちょっと実現可能性は低そうです…。

読者の方の意見も募集中!

今回は結構長々と、私が目指すアクアリウムやその実現のためにこんな製品を開発できたらいいな、という妄想を書いてみましたが、もちろん私一人が嬉しい製品を作っても仕方がありません。多くの人に役立つ製品を作り、たくさんの人を巻き込んで一緒にアクアリウムを楽しむことでこそ、アクアリウムの新たな可能性が広がり、より面白い世界が見えてくると思っています。

そんな理想を実現するためにも、ぜひこのブログを読んだ方にはコメントを残していって欲しいです。ちょっとした事で構わないので、こんなアクアリウム用品があれば嬉しいなとか、こういう考えで商品を考案してみるといいんじゃないかなといったアドバイスを残していって下さい。みんなでより良いアクアリウムを目指して見ませんか!?

K-ki

という訳で今回は、K-kiが開発協力するアクアリウム用品の進捗状況やビジョン、構想などをまとめてみました。このプロジェクトはまだまだ先が長いと思いますが、少しでも良い製品ができるよう頑張っていきます。商品のアイディアがあるという方は、ぜひぜひ気軽にコメントを書いていって下さいね!

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K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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