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黒髭コケが治まってきた原因を考察!エビの活躍?ソイルの養分減少?

2014/08/05

黒髭コケが治まってきた20cmキューブ水槽

5月18日にリセットして以来そろそろ3ヶ月を迎えようとしているウチの20cmキューブ水槽。20cmキューブ水槽リセットから6週間に渡り、水草と生体の変化を観察した以前の記事では、ショートヘアーグラスに少しずつ黒髭コケがついてきたということをお伝えしましたが、その後もしばらく黒髭の勢いは止まらず困っていました。


しかし最近黒髭コケがあまり目につかないなと思って水槽をよく見てみると…どうやら減少してきているようです。あの厄介な黒髭がどうして?と思ったので、少し考察してみます。

黒髭コケの発生原因

黒髭コケが発生する原因は、水流だとか、硝酸塩の蓄積、またはリンの蓄積だとか言われていますが、あまりはっきりしたことは分かっていません。水流の強いところに発生しやすいのは黒髭コケの胞子が付着しやすいため、とも言われています。

黒髭コケの厄介なところは、他のコケなら発生しないような少しの水の汚れでも発生すること、そして水草などにくっつく力が強いので簡単には除去できないことです。

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現在の黒髭コケの状態

20cmキューブ水槽の黒髭コケは現在こんな状態です。

ショートヘアーグラスについた黒髭コケが減少

過去記事の写真と見比べてもらうとさらに分かりやすいと思いますが、この写真に写っている部分には黒髭コケはほとんどついていません。

黒髭コケのついたショートヘアーグラス

フィルターの吸水口の近くにはまだ黒髭がありますが、これも勢力が弱まっているようです。なぜ今回は厄介な黒髭コケの勢いが弱まってきたのか、その原因を次で考えます。

黒髭コケ衰退の原因を考察

黒髭コケ衰退の原因は何なのでしょうか。3つのポイントに注目して考えてみました。

ソイル初期の養分溶出が終わった

この20cmキューブ水槽では底床としてソイルを利用しています。ソイルにはあらかじめ養分が含まれており、それが水草の成長を促すのですが、セット初期にはどうしても養分が過剰に水中に溶け出してしまう傾向があります。するとこの溶け出した養分が水の汚れとなってコケなどの発生原因となってしまうのです。

このような事態を避けるため、ソイルを使用する際はセット直後に集中的に換水を行い、過剰な養分を排出する必要があります。もちろん私もこの水槽のリセット直後は1周間は毎日半換水、2週目も2日に1回3割程の換水を行いました。

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しかし時間の経過とともに黒髭が治まったということは、その初期換水が不十分で、最近になってようやく養分のバランスがとれてきたという可能性があります。そうだとすれば、今後の初期換水の方法については考えなおさないといけませんね。思った以上に大量の潅水が必要なのかもしれません。

水温上昇で黒髭コケもダメージを受けた?

少し前になりますが、この水槽の水温が上がりすぎてミクロラスボラ・ハナビが数匹死んでしまったことを報告しました。もしかすると魚と同じようにコケも高水温でダメージを受けたのかもしれません。

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ただコレはほとんど根拠の無い憶測です。水温が上がり水が汚れやすくなるとコケはどちらかと言うと増えるのでは?という気もします。

エビの活躍?

これも憶測になりますが、エビの活動が活発化したことにより黒髭コケが減少した可能性もあります。

というのも、ここ最近20cmキューブ水槽のCO2添加を停止していたからです。水温が上昇してただでさえ水中の溶存酸素量が減っているところに、夏場で気温が高いせいで反応速度が上がって大量に発生する発酵式のCO2を添加するのは少し危ないかなと思ってのことです。

エビはソイルを使って育てるビーシュリンプなどのイメージで弱酸性の水質を好むと思われがちですが、体がカルシウムで出来ているのであまりにも低pHな環境は実は適しません。pHが低いということは水中のカルシウムやマグネシウムなどが少ないということであり、するとエビは脱皮不全を起こしやすくなります。また、私の経験上あまりに低いpHの水質ではエビは繁殖しにくくなります。これもカルシウムなどの不足に起因するのかもしれません。

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つまり、CO2の添加停止によりpHが少し上がったことによってエビの調子が良くなり黒髭コケをも駆逐してくれたのではないかという考えです。CO2の添加中はpHが5.5よりは低かったはずなので、それが添加停止で6.5くらいにまで上がったというのは十分あり得ることです。黒髭コケは調子が悪かったり枯れかけている水草につきやすいので、エビが黒髭を直接食べなくても元気のない水草を食べたのであれば、間接的に黒髭の勢いを弱めることに貢献するのではないかと思います。


K-ki

今回は黒髭コケが衰退した原因を考察してみました。自分で書いておいてアレですが、水温上昇で黒髭がダメージを受けたというのは聞いたことがないのでやはり違うのかなと思いますしかしその他の2つの要素については悪くない線はいっているんじゃないかと思っています。一度生え出すと厄介極まりない黒髭ですが、もしかしたらこんな感じで対処することができるかもしれませんね。ご意見などありましたら、気軽にコメントしていって下さいね!

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K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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