• 最終更新日:2017/01/31 約7分

ラスボラ・エスペイ-水草水槽を鮮やかに彩る群泳性の小型熱帯魚

ラスボラ・エスペイ(Trigonostigma espei)
Trigonostigma espei / I, Lerdsuwa

ラスボラ・エスペイは、数ある熱帯魚の中でも比較的丈夫で飼いやすい、初心者にもおすすめできる熱帯魚です。一方でオレンジ色の鮮やかな体色と黒い模様のコントラストが美しく、水草水槽によく映える人気の熱帯魚でもあります。

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もともと群れで暮らす種類のため、水槽内でも群泳させやすい点も好まれるポイントです。今回は水槽の人気者であるラスボラ・エスペイについて、生態や用意すべき飼育環境、飼い方、繁殖方法などを紹介します。

ラスボラ・エスペイとは

和名・流通名 ラスボラ・エスペイ
学名 Trigonostigma espei
英名 Rasbora espei
Lambchop rasbora
分類 コイ目コイ科トリゴノスティグマ属
原産地 タイ、カンボジア
飼い易さ ★★★★★
値段(1匹) 200円程度
最大体長 4cm程度
寿命 3~5年
遊泳層 上層~中層
生息環境 流れが緩やかで水草の生い茂った森林河川
適合する水質 水温:22~28℃
pH:5.5~7.5
特徴 オレンジ~赤色の鮮やかな体色に黒いバチ模様が入る。

ラスボラ・エスペイはタイやカンボジアなどの東南アジアを原産とする温帯魚で、コイ目コイ科トリゴノスティグマ属に分類されます。以前はラスボラ属に分類されていましたが、1999年にトリゴノスティグマ属が新設された際に分類が変更となりました。ラスボラ・ヘテロモルファやラスボラ・ヘンゲリーと近縁の種類です。

形態

体長は最大4cmほど、オレンジ~赤色の鮮やかな体色に黒いバチ模様が入ります。バチ(撥)とは、三味線などを弾くときに使うピックのことです。

見た目の似ている種にラスボラ・ヘテルモルファがいますが、ラスボラ・エスペイの方が細身でシャープな印象を受けます。

生態

ラスボラ・エスペイは、群れる習性を持つ淡水魚で、自然下でも飼育下でも群れる傾向にあります。少なくとも8~10匹程度の群れを作って生活しています。性質としては活発で温和な種です。

オス・メスの見分け方

一般にメスのほうがやや大きく、お腹の周りがふっくらとしています。また、オスはメスよりも体色が鮮やかで、体の側面にあるバチ模様がくっきりしている傾向にあります。

ラスボラ・エスペイの分布・生息地・生息環境

生き物を飼うときの基本は、自然下でどんな暮らしをしているかをよく調べることです。そのためには、生息地や生息環境を調べるのが有効です。ラスボラ・エスペイの分布・生息環境は以下のとおりです。

分布・生息地

ラスボラ・エスペイはタイやカンボジアに流れるメコン川流域など、東南アジアが原産地です。

生息環境

原産地では、弱酸性・軟水の水域に生息しています。また、流れが緩やかで水草の生い茂った森林河川で見つかることが多いです。

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ラスボラ・エスペイの飼育方法

ラスボラ・エスペイはアクアリウムで飼育される熱帯魚の中では丈夫な部類で、飼育も簡単です。

飼い方

水温設定が適切で、ろ過フィルターが上手く機能していれば問題なく飼育することができるでしょう。飼育の難易度は低いので、問題が起こるのは主に導入時です。ショップで購入する際には、痩せている・ケガをしている個体は避けましょう。

また、きちんと水合わせをすることも導入時のトラブルを減らす方法です。こちらのページを参考に、丁寧に水合わせをしてあげてください。

やや臆病な面があるので、水草を高密度で植えるなど、身を隠す場所を作るとストレスが減り良い状態を保ちやすくなります。

水質

水温は22~28度、pHは5.5〜7.5程度の、熱帯魚飼育では一般的な弱酸性の水質で飼育できます。特に、弱酸性・軟水の水質で飼い込んでいくと、オレンジの体色がよく発色し非常にきれいなため、できればこのあたりの水質を狙います。

エサ

人工飼料、活き餌など何でもよく食べます。上層魚~中層魚なので沈下性の餌よりも浮遊性のエサを与えるようにしてください。また、小型魚なのでエサのサイズが大きすぎないよう注意しましょう。

混泳

中層を群れて泳ぐ魚なので低層魚との相性が良いです。温和な性格のため、ラスボラ・エスペイを食べてしまうような生き物でなければどんな生体とも上手く混泳出来ます。代表的な混泳魚としては、コリドラス、オトシンクルス、テトラ・カラシン類やドワーフシクリッドなどが挙げられます。

一方で、安全な環境だとわかると、成長するに従って群れなくなってしまう傾向もあります。群泳するラスボラ・エスペイを楽しみたい場合、ラスボラ・エスペイよりも少し大型の生体を入れておくと、水槽内に緊張感が生まれ群れやすくなります。

アクアリウム水槽での役割

安価で群泳しやすいため、ある程度の数を用意して水草レイアウト水槽のメインフィッシュにすることが可能です。また、温和な性格なので他の小型熱帯魚と混泳させることもよくあります。

丈夫な魚なので、水槽・ろ過立ち上げ時のパイロットフィッシュとして利用されることもあります。

水槽立ち上げの詳細はこちらのページを参考にしてください。

ラスボラ・エスペイの繁殖方法

ラスボラ・エスペイは飼育が簡単な割に繁殖はやや難しいです。原産地の環境の影響と思われますが、繁殖のスイッチを入れるためには飼育水のpHや硬度を下げる必要があります。目安としては、pH 6~6.5くらいまでは下げる必要があるようですが、普段の飼育水のpHにも影響を受けると考えられるため、pHを0.5~1程度下げると考えれば良いでしょう。

産卵時は、ミクロソリウムやアマゾンソードなどの葉の広い水草に粘着性の卵を産み付けます。小型魚のため産卵後の卵や孵化直後の稚魚がすぐに食べられてしまうので、繁殖を狙うときは単種少数飼育、そして産卵が確認できたらすぐに親を隔離できるような環境を用意しましょう。水草の密度を高くすることも有効です。

ラスボラ・エスペイはワイルド個体の流通が中心のため、今後野生下の個体数が減少すると入手しづらくなる可能性もあります。アクアリウムを持続的な趣味にするためにも、なるべくワイルド個体の購入は避け、飼育下での繁殖を狙ってほしいと思います。

ラスボラ・エスペイの魅力・おすすめポイント

ラスボラ・エスペイは、鮮やかな体色とはっきりとした模様、群泳し、活発でありながら温和と、アクアリウムで飼育したい熱帯魚としての理想的な性質を備えています。そのため人気も高く、多くの水槽で飼育されている定番の熱帯魚と言えるでしょう。

また、適切な水質で飼い込むと体色がさらに美しくなったり、飼育自体は簡単なのに繁殖にはテクニックが必要だったりと、長く飼い込んでいくことで得られる楽しみも多い種類です。このような特徴から、初心者から上級者まで広く親しまれています。

飼育する熱帯魚選びに迷ったら、まずはラスボラ・エスペイにしてみては?とおすすめできる、非常にペット向きの熱帯魚ですね。アクアリストなら一度は飼育しておきたい種類です。

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著者:K-ki
K8ki・けーきはK-kiのシノニム。
AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。

生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。
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