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水草水槽との相性抜群!外部フィルターの使い方・選び方とおすすめ製品

水草水槽と相性の良い外部フィルター
New Eheim filter / Christinamari

アクアリウムと言えばやはり美しい水草水槽が人気です。K-ki(K-ki@AquaTurtlium)も緑が鬱蒼と茂る水草水槽には、思わず時間を忘れて見入ってしまうことがよくあります。そして、水草水槽と言えば外部フィルター!と言われるほど水草水槽で定番となっているろ過フィルターが外部フィルターです。今回は、近年のアクアリウム用ろ過フィルターの主役とも言える外部フィルターにスポットライトを当ててみます。

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外部フィルターはその名の通り、水槽の外部に濾過槽を持つフィルターです。濾過槽が密閉されていることからある程度置き場所に融通がきくので水槽周囲の見栄えがよくなり、また水草が育てやすくなるという長所があります。一方で、何でもかんでも外部フィルターを使っておけば良いような風潮もありますが、外部フィルターはそこまで万能なフィルターというわけでもありません。

このページでは、外部フィルターの長所と短所、そしてそれを踏まえた外部フィルターに適した水槽環境について説明します。さらに、外部フィルターの仕組みと使い方についても解説し、自分の目的に適した外部フィルターを選ぶ方法としてまとめていきます。

この記事の目次

外部フィルターとは

外部フィルターは、水槽の外部に密閉された濾過槽を持つタイプのろ過フィルターです。濾過槽を水槽よりも低い場所に置くことで、サイフォンの原理により濾過槽へと水が流れ込み、濾過槽内のろ材に通水して濾過を行った後、モーターで水槽へ水を戻すというのが外部フィルターによるろ過の大まかな流れになります。

外部式フィルターでは、濾過槽の分だけ水量が多くなるため、他のろ過フィルターと比べて水質が安定しやすくなる傾向にあります(水量が多いと水質は変化しにくくなります)。また、濾過槽が密閉されているというのも外部フィルターの大きな特徴です。密閉されたろ過槽では、フィルターの動作音が小さくなり、また水草育成に必要なCO2の添加効率が高まります。

一方で、外部式フィルターは生物ろ過を重視したろ過フィルターであるため、物理濾過能力は弱めでフィルター内にゴミが溜まりやすいという短所もあります。上部フィルターのように物理ろ過で大きな汚れをガンガン濾し取り、水質悪化を未然に防ぐような使い方には適しません。

これらの特徴を総合し、外部フィルターの性能をまとめると以下の様なレーダーチャートで表せます。

外部式フィルターのレーダーチャート

以下でこのようなレーダーチャートになる理由を含め、外部フィルターを使うメリット・デメリットと、水槽環境ごとに外部フィルターとの相性の善し悪しを解説します。

メリット

近年のアクアリウムで主流になっているだけあり、外部フィルターには様々なメリットがあります。その中でも代表的なものについて解説します。

水量が増加する

アクアリウム用のろ過フィルターには、外部フィルター以外にも「底面フィルター」「上部フィルター」「外掛けフィルター」など様々なものがありますが、これらと比べて外部フィルターの優れている点は「水槽システムの絶対的な水量が増加する」という点です。例えば、人気の高い外部フィルター「エーハイム クラシックフィルター 2213」では、濾過槽の容量3リットル分がそのまま、ろ過フィルターも含めた水槽システム全体の水量増加につながります。

一般的に、水量が多いほど水質は安定しやすいです。例えば、同じ数の熱帯魚を10リットルの水槽に入れた場合と100リットルの水槽に入れた場合には、100リットル水槽のほうが水が汚れるのに長い時間がかかることは分かりますよね。水が多ければ水の汚れ具合は高まりにくく、水質が安定しやすいといえるのです。

水質の安定をもたらす水量という観点でろ過フィルターを考えると、底面フィルターでは水量は増加しませんし、外掛けフィルターでは水量の増加量は極わずかです。上部フィルターは一見水量が増加するようにも思えますが、フィルターの電源を切ったときにはフィルター内の水は全て水槽内に流れ込むため、結局のところ水槽の容量以上に水量を増やすことは出来ません。水槽システムの水量を増加させることができるのは、外部フィルターと非常に高価なオーバーフローろ過装置くらいなのです。それなりの値段で水量を増やすことができるのは、外部フィルターの大きなメリットと言えます。

ろ材容量が比較的大きい

水量を増加させることと同様に、外部フィルターにはその構造上「ろ材容量が大きい」という特徴があります。濾過槽内にはろ材を詰め込むため、エーハイム2213なら3リットルほどのろ材容量があることになります。

ろ材の量が多ければ、そこに住み着くろ過バクテリアも多くなり、生物ろ過能力は高まります。これも外部フィルターのメリットです。

CO2添加効率が高く水草水槽と相性が良い

水草は植物であるため、生きるため、成長するためには光合成を行ってエネルギーを得る必要があります。光合成は、「水」「光」「CO2(二酸化炭素)」が必要ということは知っていますよね。外部フィルターには、この中のCO2を、水中に長く保持できるという特徴があります。

外部フィルターでは濾過槽が密閉されているため、空気と水が触れ合いにくい構造になっています。このため、水中に溶け込んだ気体が空気と交換されにくいという特徴があります。水草水槽では水草に光合成を効果的に行わせるため、水中に二酸化炭素を強制添加しますが、外部式フィルターでは水中に溶かし込んだCO2が空気中に逃げにくいため、水草水槽と相性が良いと言えます。

水草の育成に効果的なCO2強制添加については、こちらのページにまとめているので参考にしてください。

ろ過槽が密閉されていて静音性が高い

濾過槽が密閉されていることによって得られるもう一つの恩恵が、静音性が高くなることです。これは騒音を発生させる駆動部分が密閉された濾過槽内にあることにより、外部に音が届きづらくなるためです。

実はアクアリウムと騒音問題は切っても切り離せない関係にあります。子供の頃に金魚を飼ったことがある人は、エアーポンプの動作音とブクブクと泡が弾ける音がうるさくて寝られなかった経験があるのではないでしょうか。最近はエアーポンプも静かになってきて音が気になることは減ってきましたが、それでもまだ気になる人は少なからずいます。外部フィルターは、静音性に関しては数あるろ過フィルターの中でも最も高性能なので、音に敏感な人には非常におすすめできます。

水槽周辺・配管がすっきりする

観賞用として利用されることの多いアクアリウムにとって、見栄えも重要な要素の一つです。いくらろ過能力が高いフィルターでも、あまりにも無骨なデザインではリビングに設置するのちょっと嫌ですよね。

見栄えという意味では、外部フィルターは非常に評価が高いろ過フィルターです。水槽には、濾過槽へ水を流し込むためのパイプと、濾過槽から水槽へ水を送り込むパイプの2つが取り付けられるだけです。水槽周りの配管がごちゃごちゃせず、濾過槽部分も水槽台の中など見えないところに設置できるため、すっきりしていて洗練されている印象をあたえることが出来ます。

また、水槽周りがすっきりしていると観賞性が高いだけではなく、メンテナンスがしやすく、照明など他の器具を設置できるいうメリットがあることもポイントです。

デメリット

メリットの多い外部フィルターですが、もちろんデメリットもあります。外部フィルターのデメリットまでよく理解した上で、使用するかどうかを決めるようにしましょう。

他のろ過フィルターよりも高価

一番分かりやすいデメリットは価格です。外部フィルターは他のろ過フィルターと比べて高価なのは否定できません。

下の表は、一般的な60cm水槽に各種ろ過フィルターを設置するとして、どれくらいのコストがかかるかをまとめたものです。オーバーフローろ過装置がずば抜けて高いですが、外部フィルターはこれに次ぐ値段となっています。性能が高いため仕方ないと言えばそれまでですが、やはりもう少し安ければいいのに、と思うこともありますね。

フィルター おおよその価格
外部フィルター 6000円~
上部フィルター 3000~4000円
底面フィルター 2000~3000円
外掛けフィルター 2000~3000円
オーバーフローろ過装置 数万円

なお、底面フィルターの値段にはエアーポンプの値段も含んでいます。オーバーフローろ過装置を使用するためには、水槽・濾過槽・モーター・水槽台など多くの関連用品が必要で、他のろ過フィルターと同じ土俵での比較が難しいためあえてざっくりした値段をかいていますが、他のろ過フィルターとよりも高価なことは確かです。

物理ろ過能力が弱い

後述しますが、外部フィルターは大容量のろ材による生物ろ過に重点を置いたろ過フィルターです。その反面、物理ろ過能力には欠ける仕組みになっています。

物理ろ過能力が弱いので、水が汚れる前に汚れの原因を取り除くことが出来ず、ろ過の方法としてはやや効率が悪くなってしまいます。

生物ろ過の効率は高くない

「外部フィルターは大容量のろ材による生物ろ過に重点を置いたろ過フィルター」とは言いましたが、生物ろ過に関しても決して効率が良いわけではありません。生物ろ過は、酸素を使って水質汚染の原因となる物質を分解する「好気性バクテリア」の働きによるものですが、外部フィルターの濾過槽は密閉されているため、酸素が不足して好気性バクテリアの働きが最大化されないことがあるためです。

つまり、外部フィルターによるろ過は、効率の悪さを濾過槽の大きさ、水量の多さ、ろ材の量などでカバーする方法だといえます。もちろん最終的なろ過能力としては十分なものが得られるのですが、あまり効率が良くないためろ過能力の割にスペースを取るフィルターと言えます。

外部フィルターと相性の良い水槽環境

外部フィルターは見栄えの良さや水草育成への適正を活かすことができ、ろ過の効率そこまで求められない水槽との相性が良いです。以下で具体的なアクアリウム水槽の例を紹介します。

アクアリウムには他にも様々な種類があるので、興味のある方はこちらのページも読んでみて下さいね。

水草水槽

ここまでに何度も書いているように、外部フィルターはCO2を逃しにくく、水草の育成に適しています。そのため、水草水槽とは抜群の相性を誇ります。

また、CO2を逃しにくいだけでなく、配管がすっきりするという点でも外部フィルターは水草水槽向きと言えます。水草水槽では、水草の光合成に必要な光を供給するため、大型の照明を水槽上部に設置することが多いです。配管が少なく丈夫を開放しやすい外部フィルターは、大型のライトを設置しやすいという面でも水草水槽向けと言えます。

レイアウト水槽

水槽周りがすっきりして見栄えの良い外部フィルターは、インテリア性が重視されるレイアウト水槽とも相性が良いです。いくら水槽のレイアウトが美しくても、設備がごちゃごちゃしていると見栄えが悪くせっかくの水槽の良さが損なわれてしまいます。外部フィルターはデザイン面でも洗練された製品が多くあるため、レイアウト水槽との相性は抜群です。

外部フィルターと相性の悪い水槽環境

外部フィルターはろ過能力自体はどちらかと言えばと高いのですが、ろ過の効率はあまり高くありません。従って、徹底的にろ過能力が求められるよな環境には不向きのフィルターといえます。以下のような水槽環境では、外部フィルターの良さをあまり活かせないでしょう。

大型魚水槽・生体メイン水槽

大型魚水槽や、生体の密度が高い水槽、そして亀などの魚以外の大型水生生物を飼育している水槽は、外部フィルターとの相性が悪いです。このような水槽ではエサの食べ残しや排泄物が大量に出るため、物理ろ過能力が低い外部フィルターではすぐに汚れが溜まってしまいます。

汚れの蓄積は水質の悪化に直結するため、生体がメインの水槽では外部フィルターの使用は避けましょう。

小型水槽

実は外部フィルターは小型水槽ともあまり相性が良くありません。外部フィルターではサイフォンの原理で水を濾過槽に流し込むため、濾過槽が水槽よりも数十センチ~1メートル程度低いところにあります。ここから水を水槽に戻す必要があるため、外部フィルターのポンプはある程度強力なものを使用しています。

このため、小型水槽で外部フィルターを使用すると、ポンプの水流が強すぎてしまうことがよくあります。それもあり、外部フィルターの多くは30cmキューブ以上のサイズの水槽用とされていて、20cm以下などの小型水槽に適応する外部フィルターは少ないです。

小型水槽では無理に外部フィルターを使用せず、外掛けフィルターや底面フィルターなど他の濾過フィルターを使用する方が賢明です。

外部フィルター以外の濾過フィルター

このページではアクアリウム用のろ過フィルターである「外部フィルター」について解説しますが、アクアリウム用ろ過フィルターには他にも様々なものが存在します。ろ過能力重視の場合は上部フィルターが有効だったり、コストパフォーマンス面では底面フィルターが有利だったりと、目的によってどのフィルターが適するかも変わってきます。

こちらのページでは、アクアリウムで使用されるろ過フィルターの種類ごとに、長所・短所やどんな水槽に向いているかなどを紹介しています。このページを参考に、自分の水槽環境に適した濾過器は何か、よく一度考えてみるのも良いでしょう。

外部フィルターによるろ過の仕組み

外部フィルターを利用する前に、外部フィルターがどのような仕組みでろ過を行っているのか知っておくことも重要です。仕組みを知らなければ、何かトラブルが合ったときに適切な対処をすることが出来ないからです。

この項目では、外部フィルターで行われる「物理ろ過」「生物ろ過」「化学ろ過(吸着ろ過)」の3つについて、その仕組みと外部フィルターとの関わりを説明します。

なお、これらのろ過方法の詳細については、こちらのページで解説しています。アクアリウムで非常に重要な濾過に関して、知識面で不安がある人はこれらのページにも目を通しておいてください。

物理ろ過

物理濾過は、水の汚れの原因を物理的に取り去るものです。水の汚れとは有機物が分解されて発生する「アンモニア」なのですが、そのアンモニアが発生する前に原因物質(エサの食べ残しや排泄物など)を取り除くという考え方にです。

外部フィルターでは、「ストレーナ」と呼ばれる濾過槽へ水を流し込むパイプの先端についた目の粗いネットやスポンジがこの役目を果たします。また、濾過槽内部の「粗目パッド」にも物理濾過の役割があります。

ストレーナや粗目パッドは大きなゴミをこし取ってくれますが、こまめに掃除しないと汚れの原因物質は結局水中にあるためにアンモニアへと分解されていきます。このため、外部フィルターの物理ろ過能力はあまり高くありません。

生物ろ過

生物ろ過は外部フィルターのメインとなる濾過方法です。微生物(ろ過バクテリア)の働きにより、毒性の高いアンモニアを、毒性の低い硝酸塩へと分解することを指します。生物ろ過については以下のページが詳しいです。

外部フィルターの濾過槽内部には、ろ過バクテリアの住処となるろ材がたくさん入っています。このろ材に住み着いたろ過バクテリアが、エサの食べ残しや排泄物などから発生するアンモニアを分解することにより、外部フィルターが水を濾過して水槽内が綺麗な水で満たされるわけです。

従って、水槽の立ち上げからろ材にバクテリアが住み着くまでの間は、外部フィルターは十分なろ過能力を発揮することが出来ません。この問題への対処法は、外部フィルターの使い方の項目で紹介します。

化学ろ過(吸着ろ過)

外部フィルターでは、濾過槽の内部に通常のろ材だけでなく、活性炭などの吸着剤を入れる場合があります。化学ろ過(吸着ろ過)とは、このような吸着剤の内部にアンモニアを閉じ込めてしまうことにより、分解することなく水を綺麗にする方法です。

アクアリウム用の吸着剤としては、ゼオライトなどが利用されます。ただし、どんな吸着剤でも吸着できる汚れの量には限界があるため、吸着した汚れを取り除いたり、吸着剤を交換する必要がある点に注意してください。

外部フィルターの構成品

ここまでで外部フィルターの長所・短所や、ろ過の仕組みについて説明しました。その際に出てきた言葉でわからないものがあると困ると思うので、この項目で外部フィルターの構成品について説明しておきます。

外部フィルターの中には製品全体だけでなく、部品ごとにバラ売りされているものもあります。ちょっとした故障などはパーツ交換で直ることも多いので、構成品について知っておいて損はありません。

外部フィルターの構成品
Aquarium mit Aussenfilteranlage / Fred the Oyster

以下の説明内容と上の図を照らし合わせながら、外部フィルターの構成品について理解を深めていきましょう。

濾過槽(ケース)

外部フィルターの本体とも言うべき、ろ材などが入っている箱状の容器のことを指します。

ろ材

濾過槽の内部に入れる、ろ過バクテリアの住処になるものです。セラミックで出来たものやスポンジ製のもの、リング状のものやキューブ状のもの、ボールのような形をしているものまで様々です。

モーター(モーターヘッド)

モーターヘッドは、濾過槽のフタに相当する部分です。この中に水を水槽まで汲み上げるためのモーターが設置されています。

吸水パイプ(給水パイプ)

水槽から外部フィルターへと水を流すためのパイプです。プラスチック製が多いですが、中にはガラスでできたきれいなパイプもあります。

排水パイプ

外部フィルターから水槽へ水を戻すためのパイプです。吸水パイプとおなじくプラスチックやガラスでできています。モーターヘッドと吸水・排水パイプの間は、基本的にビニールホースで繋がれます。

ダブルタップ

吸水パイプ・排水パイプと外部フィルターを接続するビニールホースの途中に、「ダブルタップ」と呼ばれる装置を経由させることがあります。ダブルタップ部分で給排水パイプと外部フィルターを切り離すことができるようになるため、外部フィルターを掃除する際に水槽に固定したパイプ類を取り外す必要がなくなって非常に便利です。

また、外部フィルターは始動時に「呼び水」というセッティングを行う必要があります。これがちょっと面倒くさい作業なのですが、ダブルタップを使えば一度セッティングしてしまえばメンテナンス後でも呼び水不要となります。これもダブルタップの嬉しいメリットです。

ストレーナ

ストレーナは、吸水パイプの先端に取り付けられる「漉し器」のことです。水中の固形物が濾過装置内部に入り込むことを割ける役割があります。稚エビなどの小さな生体がフィルター内に吸い込まれることを防ぐため、ストレーナスポンジというスポンジを付け、より小さなものまで濾せるようにすることもあります。

粗目パッド

ストレーナを通り抜けて濾過槽内部に入ってしまった固形物が、ろ材の間で詰まって水の流れを妨げないように、ろ材の一番上に設置するのが粗目パッドです。役割はストレーナスポンジと同じで、細かな固形物がろ材への通水性を下げるのを防ぎます。また、粗目パッドにもろ過バクテリアは住み着くので、ろ材としての役割も持つことになります。

ろ材の種類と選び方

外部フィルターの要が生物ろ過であることは既に説明したとおりです。そして、生物ろ過を有効に働かせるためには、濾過バクテリアの住処となるろ材が重要になります。

ろ材の種類や選び方の詳細はこちらのページで説明しているので参考にしてください。以下ではこのページの内容に基づいてろ材について簡単に説明しておきます。

ろ材選びのポイント

ろ材に必要な要素は、表面積が大きくて通水性に優れていることです。表面積は単純にろ材に住み着くことのできるろ過バクテリアの数に影響します。

また、ろ過バクテリアは好気性細菌なのでアンモニアの分解に酸素を必要とします。ろ過バクテリアに十分酸素が行き渡るためには、常に酸素を含んだ水がろ過バクテリアのところへと流れ込んでこなければなりません。このためには、通水性が高くて水の流れが良いろ材が必要なのです。

セラミックろ材

セラミックろ材は、材料としてセラミック(セラミックス)を利用したろ材です。セラミック濾材の長所は、ある程度自由な成型ができることと、そして多孔質構造を作れるという点があります。多孔質構造を持つ素材は表面積が大きくなるため、多くのろ過バクテリアが住みついてろ過効率が高くなります。

形状としては、リングタイプ、ボールタイプなどが主流です。製造に手間がかかっている分値段は高くなりますが、安価な業務用ろ材もあるので、安く抑えたい場合にはそちらを使うと良いでしょう。

スポンジろ材

表面積が大きくて通水性に優れ、さらに安価な素材がスポンジです。スポンジろ材は市販もされていますが、自分で簡単に作ることも出来ます。

この方法で市販のスポンジからろ材を作ると、アクアリウム用の市販品を購入するよりもはるかに安く済みます。ポイントは長期間水中に入れていても脆くならない「ポリエーテル」製のスポンジを使用することです。スポンジろ材は、数あるろ材の中でも非常にコストパフォーマンスに優れています。

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外部フィルターの使い方

次は底面フィルターの使い方を紹介します。基本的には水槽と外部フィルターをパイプ・ホースでつなぎ、電源を入れてモーターを指導させればフィルターは機能します。

ただし、初回起動時には「呼び水」という作業が必要だったり、十分なろ過能力が発揮されるまでには時間がかかったりと、いくつか注意すべきポイントもあるため、その点についても説明しておきます。

設置方法

まずは外部フィルターの基本的な設置方法から説明していきます。

設置場所の確認

外部フィルターを設置する際には、まず本体を傾いていない水平な場所に、寝かせず垂直になる用に設置します。このときモーターヘッド部分が水面より数十センチ程度下になるようにします。この高さには外部フィルターの製品ごとに多少差があるので、説明書を確認してください。水槽を水槽台の上に設置し、外部フィルターを床に置くと適切な高さになるように指定されているはずです。

ろ材のセッティング

外部フィルター設置場所が決まったら、モーターヘッドを外してケース内にろ材をセッティングします。ケースの中にろ材を入れる前には、ゴミやろ材が削れたカスを取り除くため、流水ですすいでおくと良いでしょう。

給排水パイプの設置

次に吸水パイプ・排水パイプを水槽に取り付けます。キスゴムが外れないようにしっかりと固定してください。物によっては外れやすいキスゴムも存在するため、キスゴムだけを別途購入したほうが良い場合もあります。

水草水槽の場合には、排水パイプから出た水流が水面を波打つことで二酸化炭素が空気中に逃げてしまわないように、排水が水中に流れ込むように設置します。逆に生体が過密な水槽で熱帯魚が水面で口をパクパクさせているなど、酸欠症状が見られる場合には、排水口を水上に出して水中に酸素が溶け込むように設置します。

ホース・ダブルタップの接続

外部フィルター本体側、水槽側ともに準備ができたら、給排水パイプと外部フィルターをホース・ダブルタップを使って接続します。ホースが抜けて水が溢れてしまわないように、しっかりと固定するようにしてください。

呼び水

外部フィルターを始動する際には「呼び水」が必要です。外部フィルターは「サイフォンの原理」によって、水面よりも高い水槽の壁を乗り越えて濾過槽へ水を流し込んでいます。これは、水の吸込口よりも吐出口での気圧が低いことにより、水が押し出されるために起こる現象です。

サイフォンの原理が有効になるためには、吸込口と吐出口は液体で満たされた管によって繋がれている必要があります。そのため外部フィルターでは、最初にサイフォンの原理を有効化するために、吸水パイプに繋いだホースの先端を口で吸い込み、ホース内を水で満たす必要があります。これが呼び水です。

呼び水の際には、吸い込むホース部分が水槽の水面よりも高くなるようにします。そうしないと、水がどんどん流れ出してしまって水槽の水を飲むことになってしまうからです。また、口で吸わなくても「スタータ」という装置を使用すれば呼び水を行うことが出来ます。

比較的新しい外部フィルターの中には、呼び水を自動で行ってくれるものもあるため、呼び水をするのが嫌ならばそういった外部フィルターを選ぶと良いでしょう。

ろ過の立ち上げ方

既に説明したとおり、外部フィルターのろ過は生物ろ過がメインです。生物ろ過はろ過バクテリアの働きによるものであり、外部フィルターを使用開始すればすぐにろ過が始まるわけではなく、十分な数のバクテリアがろ材に住み着いて活動を始めた後にやっと有効になるものです。

従って、生物ろ過が機能する(=ろ過が立ち上がる)までには時間がかかります。また、ろ過バクテリアのエサとなる水の汚れも多少必要です。一般的には、熱帯魚を飼育できる程度の生物ろ過が機能するまでには1ヶ月程度かかると言われています。

水槽立ち上げの1ヶ月間は、「パイロットフィッシュ法」または「フィッシュレスサイクリング法」によってろ過バクテリアをろ材に定着させます。数匹の水質変化に強い丈夫な魚(パイロットフィッシュ)を使い、パイロットフィッシュの排泄物やエサの残りなどから発生するアンモニアを元に濾過バクテリアを定着させるのがパイロットフィッシュ法、水槽に魚のエサやアンモニア水を加えることで魚を使わずにろ過バクテリアを定着させるのがフィッシュレスサイクリング法です。

どちらの方法でも、テトラ テスト 6 in 1などの水質検査薬を使い、アンモニアが亜硝酸を経て硝酸塩へと分解される「硝化サイクル」が出来上がったのを確認してから本格的に熱帯魚やエビなどを導入します。

水質検査薬「テトラ テスト 6 in 1」についてはこちらのページが詳しいので参考にしてください。

直添式による酸素・二酸化炭素の添加

外部フィルターの長所が水草育成に対する適正の高さであることは既に説明しました。外部フィルターでは、「CO2ミキサー」という飼育用品を使うことで、水草の育成効率をさらに向上させることが可能です。

CO2ミキサーは、CO2をより効率的に溶解させるため、外部フィルター手前のホースでCO2を添加するため道具です。上の写真のようなT字のパーツを外部フィルターの給水側ホースに挟み込み、細くなっているパイプ部分からCO2を添加します。添加されたCO2は外部フィルター内の水流で、より効率的に水に溶解します。

掃除・メンテナンスの方法

外部フィルターも他のろ過フィルターと同じく、定期的な掃除・メンテナンスが必要です。この項目では外部フィルターの掃除やメンテナンスの方法について簡単にまとめておきます。

掃除のタイミング・目安

外部フィルターの掃除・メンテナンスの頻度は、3ヶ月~半年に1回が目安です。ただし、以下のような不具合が確認できたときは、前回のメンテナンスから3ヶ月経っていなくてもすぐに掃除することをおすすめします。

  • 外部フィルターからの排水に汚れが混ざっていることがある
  • 外部フィルターから異音がする
  • 排水の勢いが弱くなった・流量が減った
  • ホース・パイプが汚れている

これらの現象が確認できるときは、外部フィルターの内部に汚れが溜まっていたり、故障している可能性があります。状況が悪化する前にメンテナンスを行いましょう。

メンテナンス・掃除の方法

外部フィルターのメンテナンスは、他のろ過フィルターのメンテナンスと同じく、ろ材の隙間にたまった汚れを取り除くのが基本です。他にも、ホース部分が汚れると非常に見栄えが悪くなってしまうため、ホースの掃除も必要になります。

具体的には、以下の手順に従って掃除を行ってください。

  1. 外部フィルターの電源を切る
  2. ダブルタップを止水側にし、つなぎ目部分でホースを分断する
  3. モーターヘッドを外しろ材コンテナを取り出す。
  4. 濾過槽内のろ材を飼育水で洗う。
  5. ウールマット・細目フィルター・粗目フィルターを飼育水で洗う。
  6. ウールマット・細目フィルター・粗目フィルターが古くなり汚れが落ちないときは新品に交換する。
  7. ろ材コンテナ・濾過槽・モーターヘッドなどを洗浄する。
  8. ホース・パイプ類をホースブラシでこすり洗いする。
  9. 洗ったろ材を濾過槽にセットし直す。
  10. ゼオライト・活性炭などの吸着ろ材を交換する。
  11. ホース・配管などを組み直して水槽に外部フィルターを再設置する。
  12. 外部フィルターの電源を入れ再始動させる。
  13. 異音がするときはエア噛みをしているので20~30分に一度外部フィルターを傾けてエアーを抜く。

このくらいのメンテナンス作業なら、だいたい30分~1時間程度で完了できるはずです。面倒くさいと思うこともあるでしょうが、アクアリウムを成功させるコツはこまめなメンテナンスです。サボらずに頑張りましょう。

外部フィルター選びのポイント

外部フィルターに関して、その構造やろ過の仕組み、使い方などを解説しました。ここではこれらを踏まえ、具体的に外部フィルターを購入する際に確認すべきポイントを抑えておきましょう。

水槽サイズと流量の関係

アクアリウムにおけるろ過フィルターの流量は、基本的に水槽全体の水が1時間に何回ろ過装置を通るか、つまり「濾過の回転数=流量 [L/h]÷水槽全体の水量 [L]」がどの程度になるか、という観点から決められます。一般的には、5~10回転程度、特に7回転あたりが目安とされています。

これを踏まえて、代表的な水槽サイズとそれに適合する外部フィルターの流量をまとめると以下の表のようになります。

水槽サイズ 流量の目安 適合する外部フィルターの例
30cmキューブ水槽 150~300 L/h エーハイム クラシック 2211
60cm規格水槽 300~600 L/h エーハイム クラシック 2213
90cm規格水槽 900~1800 L/h エーハイム クラシック 2217
120cm規格水槽 1200~2400 L/h エーハイム プロフェッショナル3 2080
180cm規格水槽 3250~6500 L/h エーハイム プロフェッショナル3 2080×2~3

メーカー

外部フィルターは色々なアクアリウムメーカーが販売していますが、他のろ過フィルターに比べて構造がやや複雑なため、メーカーによる差や特徴が見えやすいです。このため、外部フィルターの購入時には「メーカー買い」がある程度有効といえます。

メーカー買いをするなら、特に以下の2つのメーカーがおすすめです。

エーハイム

アクアリウム業界では、「外部フィルターといえばエーハイム」とも言えるほどエーハイム製品の人気が高いです。長きに渡って多くの人たちに愛されてきた実績と、ドイツ製品ならではの頑丈さ・信頼性の高さが人気のポイントです。

特にエーハイム クラシックフィルター2213は、後でも詳しく紹介しますが、古いモデルながら信頼性の高さで圧倒的な人気を誇るエーハイムらしい外部フィルターです。

テトラ

外部フィルターといえばエーハイムなのですが、テトラ製の外部フィルターも近年人気が高まっています。エーハイムが頑丈・信頼性を武器にしてやや高めの価格帯で販売しているのに対し、テトラ製の外部フィルターは十分な性能をもたせながら価格を抑えたコストパフォーマンスの高さが長所になっています。

エーハイム製品は高いと感じる場合には、テトラ製の外部フィルターが有力候補になるでしょう。

ろ材の入手方法

外部フィルターを使用する際には、フィルターケースの中に入れて使うろ材も用意する必要があります。ろ材には様々な種類があることは紹介しましたが、表面積が大きくて通水性が高いものであれば、そこまで濾過能力に差は出ないと思います。

あえておすすめを挙げるとすれば、パワーハウスサブストラットプロあたりが良いでしょう。パワーハウスは特殊な素材・特殊な多孔質構造により表面積がかなり大きく、水槽水のpHを一定の範囲に保つ効果まであります(ソフトタイプは弱酸性・ハードタイプは弱アルカリ性)。サブストラットプロは外部フィルターの有名所エーハイムが販売するろ材で、実績があり値段も比較的安いのが長所です。

部品の入手しやすさ

外部フィルターが壊れることは多くありませんが、安いものではないですし壊れたときには修理して使い続けたいものです。交換用のパーツが入手しやすい製品であれば、交換パーツだけ購入して自分で修理することも簡単です。

交換用パーツが入手しやすい外部フィルターとは、結局のところ人気の高い外部フィルターのことになります。利用者の多いフィルターであればパーツを飼ってくれる人も多くなるから当然ですよね。

次のおすすめ外部フィルターの項目では、人気の高い外部フィルターを中心に紹介しているので、下で紹介している製品から選んで購入すれば部品の入手性で悩むことはほぼないはずです。

おすすめの外部フィルター

ここまでで、外部フィルターに関して様々知識を得られたと思います。ここではそれを踏まえた上で、K-kiが選ぶおすすめの外部フィルターを紹介します。外部フィルターにもいろいろな種類があって迷ってしまう人もいると思うので、どうしても決められない人はこの中から選べば後悔はしないはずです。

エーハイム クラシックフィルター

外部フィルターの定番中の定番、それが「エーハイム クラシックフィルター」です。ドイツの老舗アクアリウムメーカー「エーハイム」が販売している外部フィルターで、とにかくシンプルそして頑丈な作りになっており、その信頼性の高さから長きに渡って多くの人から愛されています。特に45cm~75cmの水槽に対応した「エーハイム クラシックフィルター 2213」は、クラシックフィルターの中でも1番の人気で、おそらく外部フィルター全体の中でも圧倒的な人気を誇ります。

長期に渡って流通しており、パーツ類のバラ売りをしているショップが多いこともメリットです。故障することは少ないですが、もしも故障してもパーツ交換で直せてしまうことがほとんどです。

ただし、外部フィルターとしては古い部類になるので、自動呼び水などの便利機能は搭載されていません。あくまで実績重視・信頼性重視の外部フィルターです。

エーハイム プロフェッショナルフィルター

外部フィルターで圧倒的な支持を集めるエーハイムの最高級ラインが「エーハイム プロフェッショナルフィルター」です。日本では「プロフェッショナルフィルター 3」および「プロフェッショナルフィルター 3e」が現在販売されています。海外ではさらに上位版の「エーハイム プロフェッショナルフィルター 4+」や「エーハイム プロフェッショナルフィルター 4e+」も販売されています。

プロフェッショナルフィルターでは、クラシックフィルターにはなかった様々な機能が搭載されています。面倒な呼び水を自動化してくれたり、物理ろ過を強化するプレフィルターが付いたりと、ユーザーのことをよく考えた改善がされているのがわかります。

さらにプロフェッショナルフィルター 3eには、世界で初めてマイクロプロセッサが搭載されています。これにより、流量を指定できたり、ろ材が汚れて目詰りしてきても流量を一定に保てたり、時間に応じて流量や水流を自動で調整できたりと、まさに至れり尽くせりの高機能具合です。とにかく良いフィルターを使いたいという人は、迷わずプロフェッショナルフィルターを選びましょう。

テトラ バリューエックスパワーフィルター

エーハイム以外の外部フィルターを選ぶのなら、テトラのバリューエックスパワーフィルターをおすすめします。エーハイムを避ける理由が私にはよく分かりませんが…緑だからですかね?

冗談はさておき、バリューエックスパワーフィルターの長所は「コストパフォーマンス」です。エーハイムの外部フィルターは、ろ材が入っていない2213でも7000~8000円はします。しかしバリューエックスパワーフィルターなら、同程度の能力のVX-75で6000円弱、しかもろ材付きです。このコストパフォーマンスが高評価で、エーハイムの2213に勝るとも劣らない人気を誇ります。

もちろん性能面でも評価は高く、2213にはない自動呼び水機能なども備えており、人気にも納得できる外部フィルターです。

外部フィルターに関連するページ

本文中でも、サイト内で外部フィルターに関連する情報を紹介しているページへリンクを張っていますが、数が多かったと思うので最後にまとめておきます。

ろ過フィルターの種類・特徴

こちらのページでは、外部フィルターに限らずアクアリウムで利用される代表的なろ過フィルターについて、その特徴や選び方を紹介しています。外部フィルターにするかどうかを迷っている場合には参考になるはずです。

ろ材の種類・特徴

外部フィルターを使用する場合、中に入れるろ材も選ばなくてはいけません。このページではろ材について詳細な情報をまとめています。

ろ過に関する全般的な知識

アクアリウムではろ過を行うことで水を綺麗にし、熱帯魚やエビなどの生体が生きていけるようにしています。それは知っていても、ろ過がどのような原理で行われ、どんな種類があり、上手く働くためには何が必要か、という点まで理解できているでしょうか。

アクアリウムを趣味にする上でろ過は避けて通れません。ろ過に関連する情報はこちらのページにまとめてあるので、わからないことがある人は参考にしてください。

水槽・ろ過の立ち上げ方

ろ過は、軌道に乗ってしまえば問題が起こることは少ないですが、軌道に乗せるまでにはいくつかのポイントがあります。このページでは、初めて水槽・ろ過を立ち上げる場合の方法や注意すべき点などを紹介しています。

今回はろ過フィルターの中でも人気の高い、外部フィルターを紹介しました。ここまで読めば、外部フィルターについて分からないことはほとんどない、と自信を持って良いと思います。あとは実際に入手してアクアリウムを楽しむのみですね。皆さんに良いアクアライフを!

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著者:K-ki
K8ki・けーきはK-kiのシノニム。
AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。

生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。
好きなことはとことん追求するタイプ。

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