アクアリウム水槽の底砂・底床まとめ-ソイルから大磯砂まで網羅!

アクアリウム用の底砂
Photo credit: Joe Shlabotnik via Visual Hunt / CC BY-NC-SA

アクアリウムにおいて、底砂・底床はとても重要な役割を果たしています。水質維持に効果があるもの、水草の育成に有効なもの、生体の魅力をより一層引き出してくれるものなど、その効果は様々です。

このように底砂は、アクアリウムにおいて重要かつ幅広い役割を持っていますが、一方でその効果が多岐に渡るため、初心者にとってはよく分からない部分が数多くあるという問題もあります。この記事の著者であるK-ki(K-ki@AquaTurtlium)も、アクアリウムを始めたばかりの頃は、自分の水槽にどんな底砂を使えばよいか分からず色々と悩みました。

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そこで今回は、アクアリウムで重要な役割を持つものの、種類や違いがわかりにくい底砂・底床について、その全貌が分かるように解説します。主に「底砂の役割や効果は何か」「底砂にはどのような種類があるのか」「状況に応じてどのような底砂を選ぶべきか」という点を中心にまとめていくので、特に底砂についてわからないことがたくさんあるという初心者の人は、ぜひとも一度は全体を読んでみて下さいね。

この記事の目次

底砂とは

まずは第一歩目として、底砂とは何か、という点についてごく簡単に説明しておきます。

底砂というのは文字通り、アクアリウムで利用する水槽などの飼育容器の底に敷く砂などのことを指します。底砂という呼び方以外にも、底床や底床材などという名前で呼ばれることもあります。

底砂という名前ではあるものの、実際には砂だけに限らず、小石や砂利、土を焼結したものやセラミックスで出来たものなど、素材だけでも多様な底砂が存在します。

底砂(底床)の効果と役割

底砂・底床の果たす効果や、アクアリウムにおける役割を大別すると、主に以下の6つに分類することが出来ます。

  • 水草の育成
  • 水質維持・安定化
  • ろ過バクテリアの繁殖
  • 生体の色揚げ
  • 自然下の生態を再現
  • 美観・インテリア性の向上

以下でそれぞれの項目について具体的に説明します。

水草の育成

アクアリウムで底砂を使う理由の大部分は、水草の育成に必要だからというものでしょう。流木や石などに根を絡みつけて着生することのできる「活着性水草」や、根を張らずに水面を漂う「浮草」以外の水草を育成するためには、基本的に底砂が必要です。

底砂は水草が根を張るための土台となり、また水草が生きていくために必要なエネルギー(養分・肥料分)を供給します。従って、水草育成にはどんな底砂でも良いというわけではなく、根張りの良さや含まれる肥料分によって、水草の種類に応じて育成に適した底砂が存在します。ただし、ほとんどの水草を育てることのできるような便利な底砂もあります。

水質維持・安定化

底砂の中の一部、主にソイルと呼ばれる土を焼結した底砂には、水中の陽イオンを吸着するという特徴があります。これにより、水の汚れ・生体への有害物質であるアンモニア(水中ではアンモニウムイオン:NH4+)がソイルに吸着されるため、水質を安定化させる効果があります。

さらに、底砂自体がもともと持っている物質が水中に溶け出ることにより、水質を変化させる場合もあります。例えばソイルなら、腐植酸と呼ばれる物質が溶け出し、アマゾン川流域原産の水草の育成に適した低pHの水質を作り出します。

このような、底砂に含まれる物質が溶け出してくる影響も、上手く扱えば水質の安定化につなげることができます。

ろ過バクテリアの繁殖

アクアリウムでは、ろ過バクテリアに有害物質であるアンモニアや亜硝酸を分解してもらい、熱帯魚やエビなどの生体が生きていける水質を維持しています。これを生物濾過と呼びます。

生物濾過を行うためには、ろ過バクテリアが住み着く場所が必要です。このろ過バクテリアの住処は「ろ材」と呼ばれ、ろ過フィルターの中に設置されることが多いですが、底砂・底床はこの「ろ材」としての役割も果たすことが出来ます。底砂の表面にろ過バクテリアが住み着き、有害物質の分解を行ってくれるわけです。

この特徴を積極的に利用したろ過フィルターとして、底面フィルターが存在します。

生体の色揚げ

アクアリウムの代表的な目的の一つは、美しい生き物や水草を観賞することです。従って、水槽内の生体をいかに綺麗に見せるかは、アクアリウムにおける一つの重大なテーマです。そしてその方法の一つとして、底砂の色を利用するというものがあります。

観賞魚には、濃い色の底砂では濃い体色に、淡い色の底砂では淡い体色に、というように、底砂の色によって自分自身の体色を変化させるものが多くいます。特に底生魚ではその傾向が強いです。

この特徴を利用し、濃い色の底砂を敷くことで魚の美しい体色を、一層引き出すというテクニックがよく活用されます。

自然下の生態を再現

生体の魅力は、もちろん見た目だけではありません。砂に潜って隠れたり、砂の中からエサを漉すようにして食べたり、という面白い生態を観察することも、アクアリウムの楽しさの一つと言えます。

このように、生き物が本来持っている生態を水槽内で再現するための道具として、底砂を活用することもできます。

美観・インテリア性の向上

アクアリウムはあくまでインテリアだという立場にたてば、底砂を敷いていない水槽(ベアタンク)は、自然感に欠けどうしても無骨な印象を与えてしまいます。水槽のインテリア性・レイアウトとしての美しさを向上させるという観点からも、底砂を敷くことにメリットがあると考えられます。

また、使う底砂を上手く選ぶことにより、砂系の底砂で涼しさを感じる水景を演出したり、ソイルを敷いて鬱蒼とした森のような印象を与えたりと、水槽のレイアウトの幅を広げることも出来ます。

底砂を敷くデメリット

ここまでは、底砂を敷くことで得られるメリットを中心に説明してきました。しかしもちろん、底砂にもデメリットは存在します。次は底砂を利用することで起こり得る問題点について解説します。

汚れが溜まりやすくなる

底砂を敷いていると、どうしても底床材なしの水槽(ベアタンク)に比べて汚れが溜まりやすくなります。砂利などの隙間に汚れが溜まってしまうと、水換えをしても汚れを吸い出しにくくなるためです。

餌の食べ残しなど水槽内に汚れの原因が多いと、底砂の隙間で腐ってしまう可能性もあるため、ベアタンクの場合よりも給餌量などは注意しておいたほうが良いでしょう。

掃除が大変

底砂を敷くと汚れが溜まりやすくなるため、ベアタンクの場合よりも水槽掃除に手間を掛ける必要が生まれます。底砂の隙間に溜まったゴミを掃除するために、「プロホース」のような専用の掃除道具を使うべきでしょう。

プロホースの使い方-水換え時に水槽を掃除できる排水ホース
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底砂の隙間にある程度汚れがたまることは仕方ないですし、その汚れが分解された物質(デトリタス)は魚の餌やろ過バクテリアの住処にもなるため、必ずしも悪影響だけがあるわけではありません。しかしものには限度がありますから、汚れが溜まり過ぎないよう、上のページを参考に底床掃除にチャレンジしてみてください。

酸処理などの下準備が必要になる場合がある

底砂の効果の中の、水質維持・安定化の項目では、底砂から溶け出す物質が水質を調整し向上させることがあると書きました。しかしこの影響は、実は良い面ばかりではありません。

例えば砂利系の底砂として非常にメジャーな大磯砂は、そのまま底砂として利用するとpHを上昇させる傾向にあることが知られています。これは、本来海岸の砂である大磯砂には貝殻が多く含まれ、水槽内で貝殻からカルシウムイオンが溶け出してしまうためです。

もしも水草の育成を目的としている場合、多くの水草にとってpHの高い水というのは好ましくありません。そのためこのような場合には、カルシウムイオンをあらかじめ溶かしきってしまうための「酸処理」と呼ばれる作業が行われます。

石組水槽で水草繁茂のカギになる!?風山石の酸処理の方法
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酸処理は必ずやらなければならないわけではありませんが、水草を育てるのならやるに越したことはありません。また、酸処理以外にも、水槽にものを入れる際には、しばらく水につけ込んでおく「あく抜き」という作業をすることが推奨されています。

このように、水槽に底砂を敷く場合には多少の下準備が必要になってしまいます。

底砂の種類と特徴

底砂の役割と効果、そして底砂を使用するメリット・デメリットが明確になったところで、次はアクアリウム用の底砂にどのような種類があるのか紹介しておきます。詳細は各底砂の種類別項目を読んでください。

アクアリウム用の底砂・底床材として使用されるものには、主に以下の7種類があります。この中でも、礫・砂利・砂はまとめて「砂礫系底床」という名前で呼ばれることもあります。

なお、これらの底砂の中でも、淡水のアクアリウムにおける主流は砂利・砂・ソイルの3つです。また、サンゴ砂は海水水槽(マリンアクアリウム)ではかなり広く使われる底砂ですが、淡水ではほとんど使われません(理由はサンゴ砂の項目で説明します)。

基本的には、ネイチャーアクアリウムのような水草水槽ではソイルが使われ、濾過能力を重視した底面フィルター環境では砂利が利用される傾向にあります。

礫(れき)(砂礫系底床)

礫
DSC_2992 / Cha già José

アクアリウム用の底砂で礫(れき)と言うと、砂利よりは粒が大きめの小石を指します。ただし礫の中にも粒の大きさによるサイズ分けがあり、粒径が小さなものはほとんど砂利と変わりません。

学術的には、粒の直径が2mm以上であれば全て礫なので、アクアリウム用の砂利も礫に分類されることになるのですが、このページでは便宜上、砂利よりも粒の大きな砂礫系の底砂のことを礫と呼ぶことにします。

礫は単体で使用することはあまり多くなく、砂利や砂に混ぜることで自然感を演出するなど、水槽レイアウトのアクセントとして使うことが多いです。市販の砂礫系底床(砂や小石からなる底床材)は粒の大きさで分けられており、単体で使うと粒径が揃いすぎて不自然な印象を与えてしまうのですが、「砂利+礫」といった感じで混ぜて使うと不自然さを減らすことが出来ます。

また、砂礫系底床全般に対して言えることですが、市販されている製品はそれぞれ、粒の大きさ、色味、粒の角張り具合などが様々です。よく見比べて気に入ったものを使うとよいでしょう。

礫の長所

  • 石なので頑丈であり長期的に利用できる
  • 水景のアクセントとして自然な雰囲気を演出できる
  • 川砂であり貝殻などの混入が少ないため酸処理の必要性が低い

礫の短所

  • 養分を含まないため水草育成に不向き
  • 粒径が大きすぎるため底面フィルターに不向き
  • 角ばったものは生体を傷つける可能性がある

礫と相性の良い水槽

ここまでにも書いたように、礫は水質向上や水草育成に役立つというよりも、水景づくりに役立つ底砂です。ネイチャーアクアリウムのような水草水槽から、日淡中心の和を感じさせる水槽まで、礫が活躍する水槽はたくさんあります。

その中でも、以下の様なレイアウトでは、礫を有効活用することにより、水景をより一層美しくすることが出来るでしょう。

  • 前景草が主役の全体的に背の低い水草を使う水景
  • 砂地を見せる涼感のある水景

もちろんこれ以外にも、礫が映える水景はたくさんあるはずです。色々なレイアウトにチャレンジし、礫の可能性を広げてみてください。

砂利(砂礫系底床)

砂利
Close up of black volcanic sand from Perissa, in Santorini, Greece / Zureks

砂利は砂礫系底床の中で、礫よりも小粒で砂よりも大粒であるものを指します。粒径(砂粒のサイズ)が何mm以下なら砂、何mm以上なら礫という明確な区分はないので、分類としても感覚的な部分が大きいです。私の個人的な感覚では、2mm~8mmくらいの間が砂利というイメージです。

礫と同じく岩石なので、水草の育成に必要な栄養分はほとんど含んでいません。しかし礫よりも小粒になったことで、表面積が増え、長期的にも形が崩れず、底床内の通水性も良いことから、ろ過バクテリアの住処として非常に適しています。

ソイルが普及する前は底砂といえばほぼ砂利一択でしたし、ソイルが普及した現在でも、長期的に安定して使用できる砂利を好んで使うアクアリストは非常に多いです。底砂の筆頭とも言える存在です。

砂利の長所

  • 石なので頑丈であり長期的に利用できる
  • 適度なサイズと頑丈さで表面積と通水性を確保し、ろ過バクテリアの住処(ろ材)に最適
  • ろ材として優秀であるため底面フィルターとの相性が良い
  • 粒が丸みを帯びる傾向にあり、生体にとって危険が少ない

砂利の短所

  • 養分を含まないため水草育成に不向き
  • 粒径が小さくも大きくもなく、隙間にゴミがたまりやすい

砂利のおすすめ製品

アクアリウム用の砂利には多くの種類がありますが、その中でも大磯砂は安価で広く入手でき、濃い黒色がどんな水槽にも合わせやすい、おすすめの砂利です。

大磯砂はもともとは神奈川県の大磯海岸で採取された砂でしたが、現在では海外から似たような砂を輸入したものが主流になっています。それに伴い、「フィリピン砂」「南国砂」などの名前で呼ばれることもあります。

海岸の砂なので粒は丸みを帯びていますが、貝殻の混入率が高いため、酸処理が必要になる場合があります。また、メーカーによって色合いや粒径に違いがあるため、こだわりのある人は複数の製品をよく比較してから購入すると良いでしょう。

砂利と相性の良い水槽

底砂としての砂利の特徴は、細かすぎず粗すぎずの粒径です。この粒の大きさを活かせる水槽が、砂利と相性の良い水槽だといえるでしょう。

底面フィルターを使用する水槽

上にも書いたように、砂利は底面フィルターとの相性がとても良いです。底面フィルターを使う場合、粒径が大きすぎるとろ過バクテリアが住み着く表面積がちいさくなってしまいます。また粒径が小さすぎると、底床内部の通水性が悪くなり、好気性細菌であるろ過バクテリアに、酸素を含んだ水が行き渡らなくなってしまいます。

従って、細かすぎず粗すぎずの砂利は底面フィルターに最適です。砂利は半永久的に使える底砂なので、適切にメンテナンスしていればアクアリウムを長期間維持することもできるでしょう。

底物(底生魚)水槽

砂利は要するに礫よりも細かく砕けた小石なので、粒自体が丸みを帯びる傾向にあります。この特徴により生体が怪我をする可能性が低く、特に底物(底生魚)と相性が良い底砂といえます。

また、ドジョウやコリドラスのようなデトリタス食の魚は、砂ごと食べたエサをエラで漉しとりますが、その際に角ばった砂粒だとエラを傷つけてしまうことがあるようです。その点砂利であれば砂粒が丸みを帯びていますし、そもそも粒径が砂より大きいため口の中に入らないことも多いです。

これらの観点から、底物を安全に飼育することができる底砂だといえます。

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砂(砂礫系底床)

砂は砂礫系底床の中で最も小粒なものを指します。基本的な特徴は礫や砂利と同じで、水草の育成に必要な肥料分はほとんど含みません。ただし、粒系の小ささから根張りは良く、あまり肥料分を要求しない砂地を好む水草などの育成には有効となる場合もあります。

ただしこの目の細かさには、底砂内の通水性が悪くなるというデメリットもあります。このため、あまり厚く敷くと底床内に嫌気域ができてしまい、硫化水素などの有害物質発生の原因となってしまう恐れがあります。砂を利用する場合には、あくまで薄く敷く使い方が基本です。

水槽のレイアウトという観点では、明るい色の砂を使って涼感のある水景を演出したり、水草の間に小径を作るように砂を配置して奥行きを演出したりする、という使われ方をすることが多いです。特に目が細かくて色合いの明るいレイアウトのポイントになるような砂は、化粧砂と呼ばれることもあります。上手く使えばワンランク上の水景を創りだすことができるでしょう。

砂の長所

  • 石なので頑丈であり長期的に利用できる
  • 目が細かいため水草の根張りがよい
  • 開放感・清涼感のある水景を創りだすのに有効

砂の短所

  • 目が細かすぎて通水性が悪く、厚く敷くと嫌気域を作ってしまう恐れがある
  • 目が細かすぎて目詰りを起こすため底面フィルターには不向き
  • 養分を含まないため、一部の種類を除き水草育成には不向き

砂のおすすめ製品

アクアリウムで使われる砂の中では、この田砂がおすすめです。私も利用していましたが、角が取れて丸みを帯びた砂なので生体にも安全ですし、濃い色合いで生体が色飛びしてしまうことも少ないです。

非常に人気の高い底砂で、Amazonやチャームでも品切れになっていることが多いので、欲しいと思って在庫があった時にはサクッと買ってしまったほうが良いかもしれません。

砂と相性の良い水槽

砂利と同じく、底砂としての砂と相性が良いのは、細かい粒径を活かせる水槽です。例えば以下の様な水槽とは相性が良いといえるでしょう。

陰性水草水槽

砂は粒径が小さく圧迫感がないため、水景に開放感を与えることが出来ます。この特徴は、陰性水草を流木や石に活着させるレイアウトと相性が良いです。陰性水草レイアウトでは、密と疎、つまり水草がぎっしりと生えている部分と、そうではなく開けた空間になっている部分の対比が重要になってくるためです。

砂は肥料分を含まないという点も、陰性水草とは相性が良いです。生長の遅い陰性水草に肥料たっぷりのソイルを使ったりすれば、栄養分の吸収が追いつかず水槽はコケだらけになってしまうからです。

底物(底生魚)水槽

砂利の項目では、その安全性から底生魚と相性が良いとしました。ここで砂が底生魚と相性が良いとしているのは少し違った理由で、「自然下での生態を観察できるから」です。

上にも書いたように、ドジョウやコリドラスのようなデトリタス食の魚は、砂ごと食べたエサをエラで漉しとるという面白い習性を持っています。せっかく飼っているのなら、やはりこの様子をぜひとも観察したいですよね。底砂として目が細かい砂を使っていれば、この習性をじっくりと観察することができるはずです。

大型魚水槽

大型魚は排泄量が多いため、砂利ではすぐに汚れが溜まってしまいます。しかし、底砂を敷かないベアタンクでは見栄え的に物足りない感じがするのも事実です。このような場合には、砂系の底砂を薄く敷いておくのが定石です。

砂を薄く敷いてもろ過バクテリアの定着や水質改善効果は見込めませんが、嫌気域も出来にくく、汚れが底砂の隙間に埋もれて除去不能になることも砂利よりは少ないです。あくまで見栄えを良くするためだけの利用法ですが、インテリア性の向上には一役買ってくれます。

ソイル系底床

ADAのソイル
ada aqua soil test / Chris Penny

ソイルは、植物の育成に欠かせない「土」を、水槽内のアクアリウムで利用するために作られた、いわゆる「水草用の土」です。栄養分を含んだ土を焼成加工したものとなっています。土を焼き固めることによって、水槽内での使用により有利となる効果が得られています。

その一つは、焼結することで土が適度な大きさの粒となり、ろ過バクテリアの定着を促進し、嫌気域の発達を避ける事ができる点です。また、底砂が泥のようになって水槽内が汚くなってしまうことも防止しています。

ソイルはここまでに紹介した砂礫系底床とは異なり、「土」であるため植物の育成に必要な肥料分を豊富に含んでいます。そのため、水草の育成に非常に適した底砂と言えるでしょう。また、水草の成長に適した弱酸性の水質を作り出す効果もあります。

ソイルがここまでに紹介した砂礫系底床ともう一つ異なるのは、1~2年程度という短期間しか利用できないという点です。これ以上の長期間に渡る利用では、水草育成のための肥料分は失われ、焼結によってつくられた粒(団粒構造)も崩れてしまい、水草は育たず水質も安定しないというトラブルを引き起こしてしまいます。ソイルを利用する場合には、定期的にリセットする必要があることを覚えておいてください。

ソイルの特徴

ソイルには2つの特徴的な効果があります。この2つを理解しておけば、ソイルの基本は抑えていると言っても過言ではありません。

陽イオン吸着

ソイルには水中の陽イオンを吸着する効果があります。ゼオライトなどと同様の効果ですね。

吸着材「ゼオライト」の効果・用途とアクアリウム水槽での使い方
アクアリウムでアンモニア吸着材や軟水化剤として利用されるゼオライトについて解説します。ゼオライトはその構造からイオン交換能を持ち、多孔質由来の吸着効果もあります。ゼオライトの吸着効果の原理と用途、使い方などをまとめます。

これにより水の汚れの代表格であるアンモニア(水中ではアンモニウムイオン:NH4+)を吸着することができるため、水質の向上に重要な役割をはたすことが出来ます。

イオン交換

ソイルは陽イオンを吸着するだけでなく、放出する場合もあります。様々な種類の陽イオンの間で、吸着しやすさの順序があり、現在吸着している陽イオンよりも吸着しやすい陽イオンがあると、吸着するイオンを交換してしまうのです。

例えば、アンモニウムイオンを吸着しているソイルのそばに、カルシウムイオンが現れると、ソイルはアンモニウムイオンを放出してカルシウムイオンを吸着します。これはアンモニウムイオンよりもカルシウムイオンのほうが吸着されやすい物質だからです。

ここまで説明すれば、これら2つの効果が本質的には同じであることも分かりますよね。ソイルには、より吸着されやすい陽イオンを選択的に吸着する効果があるということです。

Ex.陽イオンの吸着とpHの関係

ここまでに解説した、ソイルの持つ「陽イオンを選択的に吸着する効果」は、ソイルが水質を弱酸性にすることができる点にも密接に関係しています。詳しく説明するとそれだけで一つの記事になってしまうのでここでは簡単な説明にとどめますが、その原理に触れておきます。

陽イオンにはソイルに吸着されやすいもの、されにくい物があると書きましたが、吸着されやすい陽イオンの代表として、カルシウムやマグネシウムが挙げられます。水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンがソイルに吸着されると、炭酸塩硬度(KH、アクアリウムではよくアルカリ度と混同されます)の低下が引き起こされます。

炭酸塩硬度が低下すると、水のpHが変化しやすくなるという性質があります。つまり、ソイルを使用すると陽イオン吸着効果によりpHが変化しやすくなるのです。

それに加え、ソイルに含まれる腐植酸などの酸性物質が水中に溶け出したり、水草の育成に必要な二酸化炭素を添加したりすることにより、ソイルを利用した水槽の水は弱酸性を示すことになります。これがソイルを使用すると弱酸性の水質になるメカニズムです。

ソイルの種類

ソイルの持つ効果まで説明したところで、次はそれを踏まえてソイルの種類について説明します。

栄養系ソイル

初期状態では、カリウムやマグネシウムなど、水草にとって栄養となる陽イオンを吸着しているソイルです。このソイルが水槽内に入れられても、吸着している物質を積極的にイオン交換することはあまりありません。肥料分が多く含まれているため、水草の育成にはとても有利です。

ただしイオン交換の特性上、ソイル内に様々な陽イオンが一定のバランスで存在している平衡状態になろうとするため、水槽立ち上げ直後のタイミングではもともと吸着していた栄養分やアンモニウムイオンが水中に溶け出してくることがあります。このため、立ち上げ直後はコケが出やすかったり、アンモニアが大量に検出されたりします。

このようなトラブルを避けるため、ソイルでの立ち上げ直後は集中的に換水することが推奨されています。

吸着系ソイル

初期状態では、水槽内の物質よりも吸着されにくい物質(具体的に何かまでは分かりません…)が吸着されているソイルです。このソイルが水槽内に入れられると、イオン交換により水槽内の水に溶けているアンモニウムイオンなどの陽イオンをどんどん吸収していきます。

この効果により水質を安定させることができ、ビーシュリンプのように水質に敏感な生体の育成に重宝します。また、栄養系ソイルほどではないですが肥料分も含んでいるため、水草の育成も可能です。

吸着系ソイルは栄養系ソイルよりもイオン交換を積極的に行うことになるため、当然ながらカルシウムイオンやマグネシウムイオンもたくさん吸着します。そのため、吸着系ソイルは栄養系ソイルよりもpH低下効果が大きいものが多いと言われています。

ノーマルタイプ

こちらはイオン交換とは関係なく、ソイルの粒の大きさによる分類です。商品にもよりますが、粒径はおおよそ5mm~6mm程度といったところです。通水性がよく、次に紹介するパウダータイプよりは安価な場合が多いです。

パウダータイプ

ノーマルタイプよりも粒径が小さなソイルで、商品にもよりますが、粒径はおおよそ1mm~3mm程度です。粒径が小さいと底床内の隙間が少なくなるため、通水性は悪くなりますが水草の根張りがよくなり、抜けにくくなります。しかしノーマルタイプに比べると割高になる傾向があります。

ノーマルタイプとパウダータイプの特徴を踏まえ、底床の表面2cm~3cmだけはパウダータイプのソイルを使い、それより深い部分はノーマルタイプのソイルを使う、というテクニックが用いられることも多いです。こうすることでコストを抑えられますし、底床内の深い部分の通水性が良くなり嫌気領域が発生することも防げます。

ソイルの長所

  • 植物に必要な肥料分を含むため水草育成に最適
  • 陽イオン吸着効果により、水中の有害物質が吸着される
  • 陽イオン吸着効果により、水草育成に適した弱酸性の水質を作れる
  • 団粒構造により通水性が確保されるため、ろ過バクテリアの住処にもなる

ソイルの短所

  • 徐々に団粒構造が崩れ通水性が悪くなる
  • 団粒構造が崩れるため、プロホースなどによる掃除ができない
  • 長期間の使用では陽イオン吸着効果が徐々に弱くなる(平衡状態に達するため)
  • 長期間使用すると性能が劣化するため、定期的にリセットする必要がある

ソイルのおすすめ製品

栄養系ソイルならADAのアクアソイル アマゾニア、吸着系ソイルならJUNのプラチナソイルが人気です。

アクアソイル アマゾニア
アクアソイル-アマゾニア / ADA

アマゾニアは水草水槽では定番のソイルです。実はアマゾニアは何度か代替わりしていて、肥料の含有率などが異なるそうです。一番評価が高かったのは初代のアマゾニアなのですが、現在販売されているものもそれに次ぐ完成度と言われているので、失敗したくない人はまずアマゾニアからチャレンジするのが良いと思います。

プラチナソイルは吸着系の中で人気ソイルの1つで、長期間にわたり安定した人気を誇っています。吸着系ソイルで迷ったら、とりあえずプラチナソイルにしておけば大失敗はしないでしょう。

ソイルと相性の良い水槽

ここまでに書いたように、ソイルは砂礫系の底砂とはかなり異なる特徴をもった底砂です。特に、陽イオン吸着・イオン交換効果により、水質をコントロールしやすい点、そして水草に必要な肥料分を含む点が大きな長所と言えます。

ソイルと相性が良いのは、これらの特徴を活かせる以下の様な水槽です。

水草水槽

肥料分を豊富に含むソイルは、水草水槽の底砂として最適です。また、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを吸着して硬度を下げる点、水質を弱酸性に保ってくれる点なども、水草をより育てやすくしてくれます。

ただし、水草の量に対して肥料分が多すぎるとコケ発生の原因ともなるため、水草を高密度に植える水槽では栄養系ソイル、水草の密度が低い水槽では吸着系ソイル、というような使い分けをすると良いでしょう。

ビーシュリンプ水槽

水質に敏感なビーシュリンプを飼育する場合には、吸着系のソイルを使った水槽が最適です。ビーシュリンプ飼育の世界では、底面フィルターと吸着系ソイルを併用することで、とても安定した水質を作るというテクニックが多用されています。

この場合、ソイルの使用期間が長くなって性能が劣化することが最大の問題点になるので、定期的なリセットで問題が発生する前に回避するのが良いでしょう。

セラミック系底床

セラミック系底床は、その名の通りセラミックスでできた底砂のことです。この底砂の特徴は、セラミックスが持つ多孔質構造です。これは、セラミックスの表面に微細な穴がたくさんあいているという意味で、このために表面積が非常に大きくなります。砂利の項目でも述べたように、表面積が大きいとろ過バクテリアの定着に有利になります。

また、セラミックスは無機物を焼結したものなので、水草に必要な肥料分(有機物)は含んでいません。従って、水草水槽にはあまり適した底砂ではないといえます。ただし底砂の中に肥料を埋め込んだ場合は、多孔質構造によって肥料が底床内で保持されやすくなるため、砂礫系の底砂よりは水草を育成しやすいと思います。

他にもセラミックス系底床には、その種類によって水質を弱酸性に傾けたり、弱アルカリ性に傾けたりする特徴があります。また、砂礫系の底床ほど硬くはなく、長期間の使用で少しずつ削れてしまうという性質も持っています。

ある程度の硬さと多孔質構造を持つ、砂礫系底床とソイルの中間的な立ち位置の底砂です。良く言えばマルチプレイヤーですが、裏を返せばどっちつかずな印象を受けてしまう面もあります。

セラミック系底床の種類

セラミック系低所には主に以下の2種類があります。ここではその特徴を簡単に説明しておきます。

ハイロサイト(カオリナイト)系

粘土を焼結して作ったセラミック系底床で、pHを低下させ、水質を弱酸性に傾ける特徴があります。

珪酸カルシウム系

pHを上昇させ、水質を弱アルカリ性に傾ける特徴をもったセラミック系底床です。

セラミック系底床の長所

  • 多孔質構造によりろ過バクテリアの定着に有利
  • 水質をコントロールできる
  • ソイルよりは硬く長持ちする

セラミック系底床の短所

  • 比較的値段が高い
  • 養分を含まないため、基本的には水草育成に不向き
  • 砂礫系底床よりも脆く、掃除で徐々に削れてしまうので半永久的な使用は難しい

セラミック系底床のおすすめ製品

セラミック系底床はあまり製品の数が多くないため、選択肢も限られてしまいます。以前はGEXの濾過一番サンドが定番だったのですが、現在は廃盤となり入手困難な状態です。

メダカの焼玉土は、現在入手可能なセラミック系底床の中で、色合いや価格面を考慮すると、使い勝手のよい底砂と言えます。

セラミック系底床と相性の良い水槽

上にも書いたとおり、セラミック系底床は砂礫系底床とソイルの中間的な立ち位置の底砂です。その特徴を活かし、水草の育成も生体の飼育も楽しみたい、という水槽では活躍の余地があるでしょう。

ただし、水草を育成するためには底砂内に肥料を埋め込む必要がありますし(施肥)、その場合には底面フィルターは使えなくなる(肥料をすぐに溶かしてしまうため)ので、濾過能力の完璧には発揮されなくなります。また、セラミック系底床はもともと砂礫系底床よりは効果ですし、底床内に埋め込む肥料の分まで考慮すると、ソイルよりも効果になることが予想されます。

結局のところ、熱帯魚と水草の両方を楽しむ場合でも、底砂は砂礫系またはソイル系のどちらかを使用すればよい場合が多く、積極的にセラミック系底床を選択する場面というのはあまり多くありません。

セラミック系底床を使用する場合には、本当にセラミック系底床でなければならないのか、よく検討することをおすすめします。

溶岩砂

溶岩砂はその名の通り、溶岩を砕いて出来た砂を底床材として使用するものです。肥料分は含まず、多孔質構造になっていることから、セラミック系底床と近い位置づけになります。

溶岩砂は他の底砂と比べて独特の色合いをしたものが多く、他の人とはひと味違ったレイアウトを作りたい時に役立ちます。また、砂という名前にはなっているものの、水の流れによって摩耗して出来たものではないので、角の尖った粒になっている点には注意が必要です。

溶岩砂の長所

  • 多孔質構造によりろ過バクテリアの定着に有利
  • ソイルよりは硬く長持ちする
  • 独特の色合いがレイアウトのアクセントになる

溶岩砂の短所

  • 養分を含まないため、基本的には水草育成に不向き
  • 砂礫系底床よりも脆く、掃除で徐々に削れてしまうので半永久的な使用は難しい
  • 粒が角ばっているため、ドジョウやコリドラスなど底物の飼育には不向き

溶岩砂のおすすめ製品

溶岩砂もセラミック系底床と同じくあまり商品の種類は豊富ではありませんが、しっかりとした定番商品はあります。それがマスターサンドです。

真っ黒な色合いが特徴的で、なれるまでは少し違和感があるかもしれませんが、溶岩砂の中では非常に人気があり良く使われているため、実績は十分です。

セラミック系底床にも言えることですが、この手の底砂は導入時に洗うのが大変です。あまりゴシゴシと洗うと底砂自体が削れてしまい一向に洗い終わらないため、ある程度洗ったら最後にさっと水で流して終わるくらいで良いと思います。

溶岩砂と相性の良い水槽

溶岩砂はセラミック系底床と似た底砂であるため、生体の飼育も水草の育成も楽しみたい、という場合に採用の余地があります。

また、明るい赤色や、真っ黒な色など、独特の色合いをしているものも多いため、レイアウト水槽のアクセントとして上手く使用すると、存在感を発揮し他の水槽と差をつけることができると思います。

サンゴ砂

サンゴ砂は、サンゴの死骸が細かく砕けて砂のようになったものです。カルシウムを多く含むため、硬度、pHを上昇させるという特徴を持っています。また、多孔質構造になっている点も特徴です。水草の育成に必要な肥料分は含んでいません。

淡水のアクアリウムでは、水草の育成を考慮して弱酸性の水質を目指す場合が多く、サンゴ砂は基本的には利用されません。一部例外的に使用されるのは、アフリカンシクリッドなどの弱アルカリ性の水を好む生体を飼育する場合や、大型魚水槽で硝酸塩蓄積により低pHになってしまいやすい環境での暫定的な対策程度です。

これらの場合にも底床一面をサンゴ砂にするわけではなく、あくまで少量で水質をコントロールするという使い方をします。

サンゴ砂の長所

  • 多孔質構造によりろ過バクテリアの定着に有利

サンゴ砂の短所

  • 水質を高硬度、弱アルカリ性にしてしまう
  • 養分を含まないため水草育成に不向き
  • 砂礫系底床よりも脆く、徐々に削れてしまうので半永久的な使用は難しい
  • 色味が淡水の環境と合わない

サンゴ砂と相性の良い水槽

淡水のアクアリウムでは上述の例外を除き基本的に使用しません。

底砂の使い方とおすすめ・選び方

ここまでで、アクアリウムでよく利用される7種類の底砂について、その特徴を詳細に解説しました。その再確認として、以下では環境別にどの底砂を使えばよいかをまとめておきます。

水草水槽・ネイチャーアクアリウム

水草の育成を重視するネイチャーアクアリウムなどの水草水槽では、やはりソイルを利用するのがベストです。特に水草を大量に繁茂させる鬱蒼としたレイアウトを目指すのであれば、栄養系ソイルを使うとさらに良いでしょう。

こちらの水草一番サンドは、栄養系ソイルの中でも非常にコストパフォーマンスに優れたソイルです。

水草一番サンドは水草の育成に必要な栄養素は十分に含んでいますが、他の栄養系ソイルと比べるとやや肥料になる陽イオンを抑えているようで、吸着力もそこそこあるソイルです。そのため、水草一番サンドを栄養系ソイルではなく吸着系ソイルに分類する人もいます。

水草が最初から大量にあるような水槽では、栄養分を大量に含んだ栄養系ソイルのほうが良いですが、初心者の人など最初から大量の水草は用意できない場合には、栄養量が抑えてあるほうが使いやすいでしょう。安価で入手もしやすいため、初心者におすすめの栄養系ソイルと言えます。

生体メイン水槽

生体の育成をメインとする水槽では、安価でろ過バクテリアの定着性も良い砂利を底砂として利用するのがおすすめです。特に大磯砂は、砂利の中でも定番中の定番なので、一度は使ってみる価値があるでしょう。

大磯砂は酸処理が必要など、導入時はやや面倒な部分もありますが、濃い黒の色合いはどんな水槽にも合いますし、カルシウムが溶けきってしまえばほぼ永久に使える底砂です。こなれた(カルシウムイオンが溶出しなくなった)大磯砂はアクアリストの財産ともいわれることからも、大磯砂がとても役に立つ物だということが分かりますね。

生体メイン水槽の底砂として大磯砂を使う場合は、底面フィルターと併用すると、その能力を存分に発揮してくれるでしょう。

大型魚・水棲爬虫類水槽

大型魚や水棲爬虫類のように、エサを大量に食べて排泄物も多い生体を飼育する場合には、砂系の底砂を薄く敷くのが良いでしょう。ただしこの場合の底砂は、水質面などでのメリットはほぼ無く、あくまでもレイアウトのためのものです。管理を簡単にすることだけを考えるなら、底砂を敷かずにベアタンクで飼育することも検討すべきでしょう。

大型魚水槽に底砂を敷く場合には、鮮やかな色合いのガーネットサンドが良く利用されます。

殺風景になりがちな大型生体の水槽を明るくしてくれますし、生体との色の対比で水槽がより美しく見えます。

ビーシュリンプ水槽

水質に敏感なビーシュリンプを飼育する場合には、生体にとって有害なアンモニウムイオンをなどをよく吸着する吸着系ソイルを利用すると飼育が上手くいきやすいです。吸着系ソイルの中では、プラチナソイルが人気が高いおすすめのソイルです。

プラチナソイルは、粒径が「ラージ(約5mm)」「ノーマル(約3mm)」「パウダー(約2mm)」「スーパーパウダー(約1mm)」と4種類もあり、自分にあったものを選びやすいのが長所です。また、典型定期な吸着系ソイルで肥料分をあまり多く含まないため、水槽の立ち上げ時にトラブルが起きにくいのも良いところです。

底物水槽

ドジョウやコリドラスといった底物(底生魚)を飼育する場合の底砂には、大磯砂などの丸みを帯びた砂利か、またはエサを漉して食べる習性を観察できる砂が良いでしょう。砂を使う場合には、こちらの田砂がおすすめです。

この田砂という底砂は、色が濃いめなので生体の発色も良くなりますし、角が取れて丸みを帯びた砂なので底物にも安心して使用できます。コリドラスの飼育でもよく使われる底砂であり、実績も申し分ありません。

水槽の底砂「田砂」-コリドラスなどの底物にオススメ!
涼しげな雰囲気を醸し出すアクアリウム用の底砂「田砂」を紹介します。ドジョウやコリドラス等の底物との相性が良く、陰性水草水槽等では頻繁に利用されます。田砂の掃除方法やレイアウトのコツ、底面フィルターとの相性等も紹介します。

田砂については詳細をこちらのページでも紹介しています。利用を検討している方はぜひ読んでみてくださいね。

底面フィルター

底面フィルターと底砂は切っても切れない関係です。底面フィルターでは、他のフィルターのろ材に相当するのが底砂になるわけですから当然ですね。

底面フィルターの使い方や選び方などの詳細は、こちらのページで解説しているので、底砂選びに迷った場合は参考にしてください。

水槽用ろ過装置「底面フィルター」の使い方と底面濾過の仕組み
底面フィルターと底面濾過について、仕組みや種類から使い方、ソイルや大磯砂など底床別の相性、掃除・メンテナンスの方法やおすすめ商品等を紹介します。安価で性能が高く、初心者から上級者まで幅広く愛好家がいるろ過フィルターです。

ここでは底面フィルターを使用する際の底砂の選び方について、ごく簡単にまとめておきます。

生体の飼育をメインとし、底面フィルターの濾過能力に期待している場合には、底砂は大磯砂に代表される砂利か、またはセラミック系底床を選ぶと良いでしょう。ろ過バクテリアの定着を助け、高い濾過能力を発揮してくれるはずです。

ビーシュリンプの飼育で底面フィルターを使用する場合には、吸着系のソイルを利用するのがおすすめです。ビーシュリンプの飼育で底面フィルターを利用するのは、そもそも吸着系ソイルの吸着力を最大限に高めるためなので、吸着系ソイルと組み合わせなければ意味がありません。吸着系ソイルでは、ビーシュリンプ水槽の項目でも紹介した、プラチナソイルがおすすめです。

不要になった底砂の捨て方

ここまでに書いてきたように、底砂はアクアリウムでとてもいろいろな役割を果たします。しかしソイルが古くなった場合など、不要になり処分したくなることもありますよね。

基本的には燃えないゴミとして捨てれば良いようですが、地域によって捨て方にもルールがあるので、市役所などに問い合わせをするのが無難です。家に庭がある場合は、花壇などに捨てるのも良いと思います。魚のフンなど肥料分を含んだ土なので、植物の育成にもいくらか役立つはずです。

注意して欲しいのは、間違っても公園などの公共スペースに無断で捨てないようにしましょう、と言う点です。アクアリストが人に迷惑をかけると、アクアリウムという趣味自体に反感をもたれる可能性があります。これからも多くの人がアクアリウムを楽しめるよう、迷惑行為は避けてくださいね。

今回はアクアリウムで使用する底砂について、広い範囲を網羅する記事を書いてみました。扱う範囲を広げた分、どうしても細部でまだ書ききれていないことがありますが、また今度底砂の種類別の記事としてまとめたいと思います。意見・質問などあれば気楽にコメントしていってくださいね!

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