爬虫類飼育 病気・疾患

カメの病気を治したい!カメに飲み薬を飲ませてあげる方法

2013/09/09

カメに飲み薬を飲ませてあげる方法

少し前に甲羅の状態がおかしいことに気づき、飼育しているイシガメを動物病院に連れて行きました。そこで下された診察結果は「呼吸器感染症」でした。これからイシガメを元の健康な状態に戻すべく、治療を続けていかねばなりません。

このような経緯で呼吸器の感染症を患っていることが発覚したウチのイシガメ「マル」。動物病院で薬をもらったので毎日それを飲ませないといけないのですが、亀ってなかなか薬を飲んでくれません。今回はそんな亀に薬を飲んでもらうためのちょっとした工夫をまとめてみます。

カメへの投薬方法の種類

そもそも亀に投薬するにはどんな方法があるのでしょうか? 少し気になったので調べてみました。

えさに混ぜて食べさせる

亀の負担が少なく飼い主も楽な方法は、亀のエサに混ぜて食べさせるという方法です。液体タイプの薬なら配合飼料に染み込ませたり、粉末なら餌にまぶすといった感じで投薬します。ただ、カメも案外味覚が発達しているのでしょうか。薬を混ぜた餌は一度食べた後は嫌がって食べなくなるような個体も結構いるようです。私の飼育しているイシガメも、大好物のひかり クレスト キャットに混ぜて薬を飲ませようとしたところ、そのエサ自体をかなり警戒してあまり食べなくなってしまいました。余程まずかったんでしょうね…。

強制的に薬を飲ませる

薬を飲んでくれない亀には、可哀そうですが無理やり口の中に薬をねじ込まなければいけません。この場合の薬の飲ませ方について、次の項目で詳しく書きます。

注射する

薬入りの餌を食べてくれないし、強制的に薬を飲ませることもできない…。そんな時には動物病院で注射によって投薬してもらうしかありません。亀は薬を飲ませるのが難しいことも多く、注射によって投薬してもらう場合も多いようです。注射によって投薬すれば、薬を飲ませるよりもより確実に体内に届かせることができるという長所があります。ただし当然ながら何回も動物病院に行かなければならないのでお金と時間がかかると思います。

他にも点鼻タイプの薬やフィーディングニードルという道具を使った投薬方法などもあるようです。

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飲み薬の飲ませ方

今回使う薬はこちらです。

亀に飲ませる粉薬

粉末タイプの薬ですね。今回は水に溶かして飲ませる方法でいきます。亀に飲ませる薬はシロップのようなものから錠剤,粉薬と色々あります。液体の薬の場合はそのままで良いですが、錠剤の場合は細かく砕くなどして水に溶かし込めるようにしてみて下さい。

ただし、あくまでも獣医さんの説明を第一に優先して下さい。獣医の先生に、砕いて水に混ぜて飲ませても問題ないか聞いてみて下さい。

投薬用ポンプ(注射器?)

こちらが薬を飲ませるのに使うポンプです。最小目盛りが0.05mlになっているものを動物病院でもらいました。

水に溶かした粉薬をポンプで吸い上げる

ポンプに水を0.2~0.3ml入れ、粉薬の包装紙に流し込みます。粉薬と水が混ざったら、粉薬ごと水をポンプで吸い上げます。これで亀に飲ませる飲み薬ができました。

ポンプを使って亀に飲み薬を飲ませる

飲み薬ができたら亀に飲ませます。基本的には下にタッパーなどを置いたうえで片手で亀を掴み、もう片方の手で亀が口を開けた隙にポンプの先端を口の中に入れて薬を飲ませるようにします。下にタッパーなどを置くのは、亀がおしっこや糞をしてしまうことがあるからです。

そうは言ってもなかなかカメは口をあけてくれません。コツとしては、亀の鼻先をつついて威嚇させると口を開けてくれることがあるので、亀が口を開けてくれるまで根気よくトライすることです。亀にケガをさせるといけないので,強い力を掛けたり無理に口を開けたりはしない方が良いと思います。亀が少しだけ口を開いた時は、口の側面からポンプを少しねじ込むようにして薬を亀の口の中に流し込むと良いと思います。

亀がどうしても口を開けてくれない時は、くちばしの隙間に1滴ずつ薬を流し込めば、全く何もしないよりはマシだと思います。また薬を飲ませても口から吐き出してしまうこともありますが、そういう場合は可能であれば指定された量より少し多めに薬を与えることでカバーするといいです。

私の感覚では、薬を飲ませる前に日向ぼっこなどをさせて少し肌や甲羅を乾燥させておいた方が薬を飲んでくれやすいような気がします。喉が渇くのかもしれませんね。

吐き戻し防止のため薬を飲ませたらしばらくたて向き姿勢をキープ

薬を飲んだら、吐き戻さないように少しの間カメを縦向きに持っておきます。こうすることで薬が体の中に流れ込みやすくなるようです。しばらくしたら元の飼育容器に戻してあげて、投薬の完了です。

まとめ

亀に薬を飲ませる方法についてまとめてみました。少しは参考になったでしょうか。くれぐれも無茶な力を加えてケガをさせないようにしてあげてくださいね。また、亀がどうしても薬を飲んでくれない時は動物病院に連れて行って注射での投薬に切り替えてあげた方が良いと思います。

今回は亀の病気とその治療に関する内容でしたが、こういうときに亀の病気やその治療法について書かれている専門書があると心強いです。上の本などは亀の病気についてかなり詳しく書かれた専門書ですが、いざという時にこういう本を1冊持っているとやはり役立つだろうなと、今回の経験を通じて感じました。高価な本なので気軽には買えませんが、検討の価値はあると思います。

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K-ki

K8ki・けーきはK-kiのシノニム。 AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。 生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。 好きなことはとことん追求するタイプ。

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