ウェット式?ドライ式?水槽維持のための濾過方式とその特徴

水槽維持のための濾過方式
nano zoetwater aquarium met Poecilia wingei (Endler guppy) / Roland Wampers

少し放置気味だったカメ飼育と濾過シリーズですが、久しぶりに続きを書きます!まだまだ書きたいことはあるので、全部書けるのはいつになることやら。(汗)

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今回はろ過方式について解説します。外部フィルターだとか外掛けフィルターだとかいう話ではなく、ウェット式濾過ドライ式濾過といった類の話になります。フィルターの話は次回する予定ですので、少々お待ち下さい。

濾過方式の種類

濾過法式は主に3種類に分けることができます。ウェット式ドライ式、そしてウェット&ドライ式の3つです。ちなみにここで濾過方式と言っているのは、生物濾過のタイプのことを指しています。名前から大体どんなものか想像がつくかもしれませんが、一応それぞれ説明していきます。

ウェット式

ウェット式の名の通り、濾材が常に水没している濾過法式です。市販されている濾過フィルターでは、この方式を採用しているものが圧倒的に多いで。理由はよく分かりませんが、扱いやすさ・濾過の立ち上がりの早さ・簡単な構造で実現可能などの要因によると考えられます。

前回の記事:生物濾過とバクテリア で、濾過は主には好気性バクテリアによるアンモニアの分解(硝化)であることは説明しましたが、水中では好気性バクテリアの活動に必要な酸素は当然空気中より少なくなります。その分好気性バクテリアの働きは弱く、濾過能力も小さくなってしまうといわれています。

以下に紹介するような有名どころの市販フィルターは、どちらもウェット式です。

ドライ式

ウェット式に対してドライ式ということでお分かりだと思いますが、こちらは濾材が常に空気中に露出している濾過法式です。空気中に露出している濾材でどうやって濾過するの?と思われるかもしれませんが、簡単に言えば濾材に飼育水を掛け流すイメージですね。濾材自体は水没しないので常に空気と触れあうことになり、濾過能力はウェット式の5倍とも言われています。(空気中の酸素濃度水中の5倍だからだそうです…実際はそこまで単純ではないとも思いますが。)

そしてこの濾過方式だと、濾材が水没していないおかげで濾材の間に汚泥がたまりにくいという利点もあります。メンテナンスの手間が省けるというわけですね。さらに、飼育水が空気と良く触れあうためアンモニアを硝化する前に気化させて除去できるという話があります。情報が少ないので断定できませんが、一種のプロテインスキマー的な役割を果たしてくれるわけですね。これが本当ならかなり大きなメリットと言えるでしょう。

逆にデメリットとしては、濾過の立ち上がりが遅いといわれています。また、ドライ式を用いた市販のフィルターはあまりないので導入しにくいですし、ドライタワーと呼ばれるタイプのフィルターは設備が大掛かりになり比較的広いスペースが必要になります。

ウェット&ドライ式

この濾過方式はウェット式とドライ式を組み合わせたもの、つまり濾材が水没したり空気中に露出したりする濾過方式です。実際にはどんなシステムになるかというと、単純にウェット式とドライ式を併用するタイプと、濾材が入れてある容器の水位が上下し、ある時は水没、ある時は露出となるタイプがあります。後者は、間欠式とも呼ばれたりします。

この濾過方式はウェット式の扱いやすさとドライ式の濾過能力を兼ね備えるため、一部では人気があるようです。実際ネットで調べても結構な数の例がヒットすると思います。下の動画は間欠式の一例です。

長所は上に書いたように、ウェット式の扱いやすさとドライ式の濾過能力を兼ね備えるところ。ドライ式が立ち上げに時間が掛かっても、その間ウェット式で濾過することができます。なんだかんだウェット式は扱いやすいので重宝しますね。

また、間欠式は市販のウェット式のフィルターを改造して結構簡単に作れたりもするようです。さらに海水では、間欠式は水流を生み出してくれるので、より好まれる傾向にあります。一方で短所は、併用するタイプ(間欠式以外)では、ウェット式ドライ式それぞれの短所を併せ持つことになります。また間欠式では、プラスアルファとして排水時にうるさいとう点も挙げられます。

一応ウェット&ドライ式のフィルターも市販されているようです。

ドライ式は必須なのか!?

いままでの部分でドライ式は濾過能力が高い!ということを説明してきました。ならばウェット式じゃなくドライ式を採用した方がいいんじゃないかと思われるでしょう。しかし実際のところはそうでもないんですね。

濾過能力が高いということは、つまり、アンモニアの硝化能力が高いということです。簡単に言えば、大量にアンモニアが出てもすぐに害の少ない硝酸塩に分解することができるというだけです。つまり、生成される硝酸塩の量が少なくなるわけではないですから、水換えの頻度を少なくできるわけでもありません。

生体が水槽内に多数いても、アンモニアによってダメージを受けにくいということです。従って、過密な水槽には向いているといえますが、その場合は結局水換えの頻度を上げなければなりません。つまるところ、過密飼育自体があんまりお勧めできないということですね。またドライ式は、一般家庭にあるような水槽では、その小規模さから効果を十分に発揮できないという情報もあります。

さらに言えば、現状濾過が安定していてアンモニアも亜硝酸も検出されないような水槽に対しては、ドライ濾過を適用する意味なんてありません。…というよりも、アンモニアや亜硝酸が検出されない水槽の濾過能力を強化すること自体が無意味なんです。(生体を追加したいから濾過能力を強化する、という場合は別です。)

濾過能力を強化しても水槽内の生体収容数のキャパシティが大きくなるだけで、安定している水槽の換水頻度が下がったり水質が向上したりはしません。

まあ、これが分かっていても新しいシステムを作ってみたくなってしまうときもありますが…笑。それが趣味ってものですね。

以上をまとめると、以下のことが言えます。

  • 基本的には扱いやすく市販品も多いウェット式で十分
  • 過密水槽の場合はドライ式やウェット&ドライ式も検討の余地あり
  • アンモニアを気化させる効果や、間欠式の水流を期待してシステムに組み込むのはおもしろそう!誰かやってみて結果を教えて!

ややドライ式に対して批判的な内容となってしまいましたが、私は時間的金銭的余裕があれば、アンモニアの気化を狙ってドライ式を取り入れてみるのも面白そうだなと思っています。いつかチャレンジしてみたいですね。

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まとめ

今回は図もなしで長文となってしまいましたが、いかがだったでしょうか。なんだかんだ説明した割に結論は、「普通にしとけば大丈夫」みたいな感じになってしまいましたが…。でも、知っておくと何かで役に立つかもしれませんしね!

さて、カメ飼育と濾過シリーズ、次回はいよいよ濾過フィルターについてです!

濾過器の全てがわかる!水槽用フィルターの種類・選び方
アクアリウムや熱帯魚、亀等の飼育で必要になる水槽用の濾過装置を解説します。外部フィルター、底面フィルターなどのろ過フィルター別の長所・短所・適合水槽に加え、濾過の原理や濾過フィルターの種類、濾材についてもまとめています。

やっと実用的な話になってきています。では、また次の記事も読んでくださいね!

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