• 最終更新日:2017/03/10 約4分

ニホンイシガメの保護活動!「和亀保護大作戦」の続報

画像はクサガメです
※画像はクサガメです

半月ほど前に、兵庫県加古川市で「輪亀保護大作戦」という活動が行われました。外来種であるアカミミガメ(ミドリガメ)を駆除し、在来種であるニホンイシガメの保護につなげていこうという活動です。当ブログでもこの活動を紹介する記事を書いています。

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今回お届けするニュースは、半月ほど前のこの記事の続報です。ニュースメディアには取り上げられていませんでしたが、イベントの企画元で活動報告がなされていたので紹介します。前回のニュースではどれくらいの成果が挙げられたのかには触れられていなかったので、結果が気になるところですね。

和亀保護大作戦とは

和亀保護大作戦とは、8月16~17日にかけて兵庫県加古川市の寺田池で行われた、激減するニホンイシガメを保護するために外来種を捕獲するという活動です。神戸新聞でも取り上げられていました。

神戸新聞NEXT|東播|日本固有のカメを守れ 外来種捕獲に児童ら奮闘 加古川神戸新聞NEXT|東播|日本固有のカメを守れ 外来種捕獲に児童ら奮闘 加古川(元記事削除済)

本格的な保護活動というよりは子供向けのワークショップ的な側面が強そうなイベントではありましたが、ニホンイシガメの愛好家として保護活動がどのような内容なのかは気になるところです。当ブログの前回の記事では、参加者が外来亀を捕獲するための「エサわな」を池の浅瀬約20カ所に仕掛けたというところまでの紹介で、罠を引き上げた結果がどうなったかについては不明でした。今回、罠の回収結果の情報が入ってきたのでお知らせします。

罠の回収結果

和亀保護大作戦を主催する寺田池協議会に活動報告が掲載されていたのでそちらを参考にこの記事を書いています。

参考寺田池協議会 活動1044

寺田池協議会によると、ミシシッピアカミミガメ・クサガメが合わせて12頭が捕獲され、最も大きいクサガメは21.3cm、最も大きなアカミミガメは20.1cmだったということです。クサガメについては測定後池に戻したということなので、やや邪推ですがおそらくアカミミガメは処分したのだと思われます。アカミミガメが意外に小さくてクサガメが大きいのが意外ですが、捕獲した母数が多くないので一概にはいえなさそうですね。

寺田池協議会のページにもありましたが、主に小学生を対象にした環境学習ということなのでイシガメの保護よりも小学生への啓発みたいなところが重視されているようです。仕掛けた罠も捕獲したアカミミガメも少ないのでこれでイシガメが増えるとかそういった話ではないでしょうが、今の小学生が日本の亀のおかれている状況を知ってくれることには将来的に大きな意義があるでしょう。

ニホンイシガメは今後長い時間をかけて守っていかなければならないと思います。このワークショップに参加した小学生の中から、少しでもイシガメ好きが生まれてくれると嬉しいですね。

ミドリガメ問題の今後

ミドリガメが引き起こす問題はこれまでも多くの人に認識されていましたが、実際に飼育禁止などの規制には繋がってきませんでした。これはミドリガメを飼育している人がかなり多いため、飼育禁止になった際に捨てられるなどの負の影響が大きくなりすぎることが懸念されたからです。

しかし2015年7月末に、ついにミドリガメを特定外来生物に指定して輸入・販売・飼育などを禁止することが決定されました。これからミドリガメ問題がどのような展開を見せるのか、現在ミドリガメを買っている人はどうすれば良いのかなどを解説する記事を書いたので、興味のある方はこちらにも目を通してみて下さい。

今回は兵庫県加古川市の「和亀保護大作戦」の活動結果をまとめました。余談ですがウチのイシガメ2匹も加古川イシガメ愛好家の方から譲ってもらった亀なんですよね。加古川ではイシガメって結構見られて身近なものなんでしょうか? 日本に少しでも多くそんな場所が残っていてくれると嬉しいです。

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Comment

  1. BOA.NOTE より:

     こんな活動があるんですね~。元記事も読みましたが、池の大きさが分からないので、合計12匹と言う数が多いのか、少ないのかは分かりませんが、継続していってほしい活動ですね。

  2. けーき より:

    >BOA.NOTEさん

    コメントありがとうございます
    確かに池の大きさがわからないと多い少ないはわからないですね
    こういった活動が継続されて,日本の亀の現状にちょっとでも興味を持ってくれる人が増えてくれると嬉しいですね

  3. ぼりさん より:

    こんにちは。寺田池での活動を話題にして下さってありがとうございます。寺田池では和亀保護の会が2006年から月1回のペースで1年を通してアカミミガメの駆除を行い、既に周辺の水路なども含めてトータルの捕獲数は1500頭を超えます(近所の学校や地元の水利組合でも駆除しているので、正確にはもっと多くなります)。そのため14haの大きなため池ですが、かなり低密度となってきました。もちろんまだまだ見かけますし、供給もありますが、最近では罠をかけても捕獲数は非常に少なくなっています。今回アカミミガメよりクサガメの方が大きかったのも、駆除が進んでいる証拠です。この地域では今回のような子供向けイベントだけでなく、アカミミガメを食べる試み(有効利用と命の教育)や、カメをはじめ水質浄化や希少植物の研究発表会、地域づくりを絡めたシンポジウムなどなど、地域の自然回復や外来種問題に継続的に取り組んでいます。カメの捕獲調査と外来種の駆除活動をはじめた2006年当時はまだクサガメ外来種説が発表されていない時期で、ニホンイシガメ・クサガメ・ニホンスッポンを和亀として保護の対象としていました。クサガメの現時点での扱いは難しく、ここで書くのは長くなるのでやめますが、イシガメとクサガメとの雑種化防止のため、寺田池のイシガメは域外保全しており、遺伝子の同じ周辺の河川のイシガメとの繁殖を試みています。アカミミガメの駆除が進んでからはスッポンも目撃されることが多く、今年はスッポンの孵化にも成功しました。

  4. ぼりさん より:

    書き忘れましたが、もちろんアカミミガメは殺処分しています。私も一飼育者なので命を奪うことに躊躇がないわけではありません。しかしアカミミガメを放置しておくことは在来種のカメを間接的に殺すことだと認識しています。フィールドワーカーとして水辺に立った時「お前はイシガメ(+在来の動植物)を殺すのかアカミミガメを殺すのか」と問われていると考えています。ウチの会は独自に殺処分用の冷凍庫を所有しており、それによって処分しています。「食べる」のはイベントでは上手くいきますが、甲羅を外したり皮をむくのがが難しく普及するとは思えません。なかなか有効利用は難しいですが、現在は肥料化実験を行なっています。

  5. K-ki より:

    >ぼりさんさん

    コメントありがとうございます
    寺田池の和亀保護活動の関係者の方でしょうか?
    勝手に記事を書いてしまい、気分を害されていたら申し訳ありません。

    この種の問題に対して、私が勝手に想像していたよりもずっと真摯に、そして継続的に向き合っておられることが分かり頭が下がる思いです。
    クサガメとアカミミガメのサイズ差にもそんな事情があったんですね。
    アカミミガメを食べる試みのニュースも、以前どこかで拝見したことがあります。
    非常に多角的な活動をなされていて素晴らしいと思います。

    アカミミガメについては私も殺処分すべきと考えています。
    また、クサガメとイシガメの交雑防止の対処まで考えられているのはすごいですね。

    ぼりさんのような方の熱意がニホンイシガメの減少にきっと歯止めをかけてくれると信じています。
    今後の活動も期待して見守らせていただきます。

  6. ぼりさん より:

    同じカメ好きでも、飼育者・販売者・フィールドワーカー・研究者など、立場が違うと交流も少なくなるので、このようにブログで紹介していただけるのは歓迎です。神戸新聞と寺田池協議会のHPの情報だけなのでわからないこともあったでしょうが、好意的に書いていただいたと感じています。(ですのでレスしました。個人のブログに積極的にコメントしたのは私も初めてです。)

    野外の現状については、カメ好きでも意外と認識されておらず、特にアカミミガメは「駆除よりも捨てない教育をするのが先」と考えている人が多いようです。もちろん教育はとても大事ですが、捨てさせない教育だけで解決できる段階はとっくに過ぎており、私たちが目にするアカミミガメのほとんどは野外繁殖だと考えていいくらいです。駆除に関わっている人々も、決して喜んで駆除しているのではなく、非常に複雑な思いでカメを冷凍庫に入れています。・・・是非そういう事実を多くの飼育者に発信していただけたらと思います。

    ところで、神戸新聞で紹介されたアカミミガメを食べるイベントは「NPO法人ぴーす」さんが主催されたもので、「和亀保護の会」ではありません。いろんな市民団体が地道に活動しており、このようにマスコミに載るのはごく一部でしかありません。
    けーきさんはよく理解しておられるように感じましたが、外来種問題はイベント的なものだけでは解決できません。ある意味新聞に載った今回の活動は、それだけで終わればほとんど意味はありません。地元の住民がどれだけ地味に、地道に活動を続けていくかにかかっています。
    また、外来種の駆除はそれが目的ではなく、もちろん在来種の回復のためです。イシガメが激減したのは外来種以外にも多くの要因があり、例えば乱獲もその一つです。今私が自宅で飼っているイシガメの中には、ショップから買い取ったものがいます。そのカメには甲羅にナンバリング穴があり、どこのカメかわかっています。メスは3年ほど飼って元の場所に放流する予定です(捕獲されてから交尾した可能性があるので)。このカメが捕られた地域は昔からイシガメが多かったのですが、今はかなり少なくなって個体群が維持できるか厳しくなっています。
    ・・・飼育者個人個人は大事にカメを飼っていらっしゃると思うのですが、ワイルド個体を捕る・買う行為によってイシガメは減少します。是非、飼育・販売者の立場からもブリードしたものしか扱わない・買わないなどルール作ることを呼びかけ、イシガメを守ってもらいたいと期待しています。また飼育で培った技術をいかして、域外保全などにも関わっていただけたらと思います。
    和亀保護の会 代表 西堀智子 

  7. K-ki より:

    >西堀様

    まさか代表の方直々にコメントを頂けているとは思っていませんでした。
    ありがとうございます。

    確かに立場の違いによって交流は少なくなりますね
    同じカメの愛好者としてもっと広く関われるのが良いのでしょうがなかなか難しいですね

    野外の現状は亀好きでもあまり認識されていないんですか…
    私にとってはむしろその方が意外です
    このブログは内容的に亀好きの方の目に留まりやすいはずなので,今後も在来亀の現状についての情報も積極的に発信していくつもりです
    和亀保護の会様の活動もまた取り上げさせて頂くかもしれませんが,その際はよろしくお願いいたします

    アカミミガメを食べるイベントはまた別の組織の企画なんですね
    兵庫では亀の保護団体が複数活動されているようで素晴らしいです

    イシガメの乱獲も近年よく話題になりますね
    ネット通販なんかで大量に売り捌いているところも見たことがあります
    飼育者サイドにも徐々にブリード個体購入の意識が広まりつつあると思うのですが,まだ先は長いのかもしれません
    微力ながら当ブログでも機会を見てブリード個体の購入を推奨していきます
    保全活動にも興味があるので,将来的には私も参加してみたいですね

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著者:K-ki
K8ki・けーきはK-kiのシノニム。
AquaTurtlium(アクアタートリウム)を運営しています。

生き物とガジェットが好きなデジタル式自然派人間。でも専門は航空宇宙工学だったりします。
好きなことはとことん追求するタイプ。

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