水槽用冷却ファン&逆サーモのおすすめの選び方・使い方

水槽用冷却ファンと逆サーモサーモスタット

アクアリウムに一番つらい季節といえば、夏を挙げられる方も多いのではないでしょうか。いくら熱帯魚とはいえ生息地の水温が30℃を超えることはほとんどありませんが、日本では夏場の水槽の水温は30℃を軽く超えてしまいます。私も以前、暑さのせいでミクロラスボラ・ハナビを何匹も死なせてしまったことがあります。

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そんな問題も受けて今回は、市販の冷却ファンと逆サーモスタット(ファン用サーモスタット)を購入することにしました。ついでに夏の暑さに対応するための水槽用冷却ファンと逆サーモスタット(ファン用サーモスタット)購入時のポイントや使い方を紹介しようと思います。小型水槽ほど水温が上がりやすいので要注意です!

水槽冷却に市販のファンと逆サーモを購入する?

以前にも私は水槽の冷却についての記事を書いています。そのときは水槽用の冷却ファンを自作する方法を紹介しました。

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なぜ今回は自作ではなく市販品を購入することにしたのか、まずはその理由から説明していきます。

市販の冷却ファンのメリット

冷却方法として水槽ファンを選び、なおかつ自作ではなく市販品を購入すると、以下のようなメリットがあります。

作業量が少なく手軽

何よりもまずこの理由がありますね。冷却ファンを自作するとなるとパーツを揃えたりはんだ付けをしたりと色々面倒です。それに比べて市販品を購入すれば、パソコンで何回かクリックしたら次の日には手元に届いてしまうわけです。忙しかったり、工作に自身が無かったり、今回のように早急に水槽を冷やさなければいけない場合には購入してしまうのが楽です。

また、冷却ファンは水槽用クーラーのように配管を変更したりする必要がなく、水槽の縁に固定するだけなので設置がとても簡単です。夏になればちょっと引っ張りだしてすぐ設置でき、秋ごろにはサッと片付けるというように手軽な取り扱いが出るのも強みです。

それなりに低コスト

自作の冷却ファンにはかないませんが、水槽用クーラーと比べると初期投資・ランニングコスト共に圧倒的に低いです。そう考えると冷却ファンを自作したとしてもコスト的には数百円の差しかないので、わざわざ面倒な思いをするほどのことではないという考え方もできるでしょう。

安全性が高い

市販品ですので安全性に対するチェックは(少なくとも自作品よりは)行き届いています。まあ水槽用の冷却ファンから発火して火事になるなんてことはないと思いますが、安心を取るなら市販品です。

排熱がない

水槽用クーラーは水槽に冷蔵庫を取り付けるようなものなので、水槽を冷やすとクーラーは熱を出します。水槽は涼しくなっても部屋が暑くなるというようなことになるわけです。部屋が暑くなると結局水温の上昇につながるので、水槽用クーラーを使う場合には排熱への対策も必要となります。

その点冷却ファンには排熱がほとんど無いので、そんな心配をしなくて良いのは楽ですね。

市販の冷却ファンのデメリット

一方で水槽用の冷却ファンの購入には、以下のようなデメリットもあります。

騒音が大きい

PCファンを使って自作した冷却ファンと比べると圧倒的にうるさいです。静音と書かれている商品でも、PC用の静音ファンとは比べものにならないうるささです。

ファンを逆サーモで管理するとなると、水温次第で夜中に自動でファンが起動します。寝室などに水槽をおいていて、物音で目が冷めてしまうような方にはおすすめしません。

冷却能力は低い

冷却ファン自体の冷却性能は当然クーラーやエアコンよりは低いです。そして市販の冷却ファンは自作の冷却ファンよりも性能が低い傾向にあります(大きな差はありませんが)。市販の冷却ファンで60cm水槽を冷やそうと思うと、60cm用として販売されているファンが2つは必要だと思います。ただしファンの数が多ければ多いほど冷却能力が上がるわけでもないので、渓流魚のような水温が低い場所に生息する魚は何個ファンを使っても飼えません。

また、冷却ファンは水面に風を当てて水を蒸発させることによる気化熱で冷却するので、湿度が高いと冷却効果が低下します。結局、真夏にはエアコンと併用しないと十分な冷却効果が得られない場合もあります。

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渓流魚や海水魚、サンゴやビーシュリンプのように、高水温に弱い生体を飼育する場合には、多少お金がかかったとしても、高い冷却能力を求めて水槽用クーラーやエアコンを使うのも一つの方法です。どうしても初期費用は高くなりますが、冷却能力は冷却ファンとは比べ物にならず、飼育に対しても安心感がうまれます。水槽クーラーやエアコンの選び方、おすすめ製品についてはこちらのページで詳しく解説しています。

飼育水の蒸発が早い

自作・市販に関わらず、ファンを使って水槽を冷やすと飼育水の蒸発は早くなります。水を蒸発させた気化熱で冷やしているので当然ですよね。頻繁に足し水が必要になるので、手がかかって少し面倒です。

注意点

逆サーモスタットの自作はかなり難しい

逆サーモスタットの自作は高度な電子工作となるためかなり難しいです。もし作れたとしても安全性の問題がつきまといますし、コスト的にも安く抑えられるかは微妙なところです。

今回私が冷やしたい小型水槽のように、ファンの冷却能力でも冷えすぎてしまう可能性がある場合には逆サーモスタット(ファン用サーモスタット)の取り付けはほぼ必須です。つまり、どうせ逆サーモスタットを買うんだったらついでにファンも買ってもいいんじゃない? ということです。

水槽用冷却ファンの選び方

水槽用冷却ファン テトラ CF-60 NEW

市販の冷却ファンの長所と短所をまとめたところで、次は具体的な商品の選び方を紹介します。冷却ファンの購入を検討している方は参考にしてください。

60cm水槽用の製品を選ぶ

冷却ファンには30cm水槽用とか60cm水槽用といったサイズ分けがあると思います。購入の際にはこのサイズ分けは無視して、60cm水槽用のファンを購入することをおすすめします。

ファンの冷却能力は不足することはあっても過剰になることはほとんど無いです。むしろ60cm水槽には60cm用のファンを複数使用するのが普通です。30cm用も60cm用も値段的には大した差はないですし、少しでも冷却能力が高いものを買っておいたほうが後々にも役立ちます。

テトラ製品が無難

私は冷却ファンはテトラ製品が無難だと考えています。理由は構造が簡単ということにつきます。

テトラ製品は基本的にファン部分にクリップがついただけの構造なのでかさばらないですし、風の流れも単純になるので音もまだマシな方です。デザイン的にも他社製品よりはすっきりしていて良いと思います。

サーモ内蔵タイプは避ける

注意すべきは、テトラのCFT-30やCFT-60といった製品はサーモスタットを内蔵していることです。しかも温度設定は25℃固定です。

夏場は基本的に25℃まで水温が下がることはなかなか無いので、これでは四六時中ファンが回りっぱなしになってしまうこともあります。生体の種類にもよりますが、多くの生体は水温を25℃まで下げなくても死んだりはしないので、完全に余計なお世話になっています。

以上をまとめると、冷却ファンのおすすめはテトラのCF-60 NEWになります。この製品を選んでおけば大きな失敗はしないでしょう。

また、設置する水槽が60cm水槽以上のサイズであるなら、ファン部分が2つになったダブルクールファン CF-60W NEWがおすすめです。この製品ではファンは2つになりますがACアダプタ部分は1つなので、省スペースかつ安価になってお得ですよ。

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逆サーモスタットの選び方

逆サーモスタット(ファン用サーモスタット)GEX FE-101

次は冷却ファンとあわせて使用する事になる「逆サーモスタット」の選び方を紹介します。冷却ファンを使用する際にあると非常に便利なので、ぜひ1つは持っておくことをお勧めします。

逆サーモスタットについてあまりご存知ない方もいるかもしれないので簡単に説明します。サーモスタットとは一般に、水や空気が設定された温度まで温められると自動でヒーターの電源を切り、温め過ぎを防ぐ機器を指します。逆サーモスタットはその逆で、設定された温度まで冷やされると電源を切り、冷やし過ぎを防ぐものです。ファン用サーモスタットやクーラー用サーモスタットと呼ばれたりもします。

温度を指定できるタイプを選ぶ

逆サーモを購入するときは温度を自分で設定できるものを選びます。例えばエヴァリスのEVサーモ70-Cは、設定温度が26℃固定なので環境によってはファンがずっと回りっぱなしになる場合もあります。そのような事態を避け、ある程度自分の使用環境に合わせるためにも、温度設定ができるものが良いです。

GEXのファン専用サーモスタット FE-101は、温度の設定可能な範囲が15℃~35℃と広く価格も安いです。GEX製品には拒否反応がある人もいるかもしれませんが、ざっと調べたところ悪いレビューもないですし特に問題ないと思いますよ。私も1シーズンは使いましたが、大きな問題はありませんでした。

冷却ファン&逆サーモスタットの使い方

おすすめのファンと逆サーモを紹介したところで、これらを実際に使う様子もまとめてみます。ファン・逆サーモの設置と設定について説明します。

設置

ではまず設置する方法を説明します。といっても説明書の通りに設定していけばすぐ終わるはずです。

ざっくりと流れを書いておくと

  • 逆サーモを電源に接続する
  • 逆サーモからのコンセントに冷却ファンを接続する
  • 逆サーモの水温センサを水槽に設置する
  • 冷却ファンの電源をオンにする

これだけで使用可能です!

逆サーモの水温センサを水槽に沈めるのを忘れると、いくらファンが水槽を冷やしてもサーモスタットが感知できないのでファンが止まりません。そうすると水温が下がりすぎてしまう恐れがあるので気をつけましょう。

水槽用冷却ファンと逆サーモスタットを設置 外掛け式フィルターの縁に固定

私は今回は上の写真のように外掛け式フィルターのフタをあけ、その縁に挟んで使用することにしました。照明が邪魔で水槽の縁には取り付けられなかったせいです。

水面に直接風を当てなくても濾過槽に風を当てておくだけで十分な冷却効果がありますし、上の写真の場合では20cmキューブ水槽に60cm水槽用のファンを使っているので風は十分に水面まで届きます。

設定

逆サーモは自分で温度設定が可能なものを選びました。その設定温度は何度くらいが良いのでしょうか?

私は大体の生体は28℃以下にしておけば大丈夫だと思っています。少し繊細なヤツだと余裕を持って26℃とかがいいかもしれませんが、ファンの冷却能力の限界と相談して設定してください。どうしてもファンでは冷えない場合はエアコンと併用するとかなり温度が下がりやすくなります。エアコンの設定温度が30℃でも除湿効果があるので、水温は26℃くらいまでは下がると思います。

今回は夏場の暑さ対策法の一つである水槽用の冷却ファンと逆サーモスタットの選び方・使い方をまとめました。基本的には自作派の私ですが、やっぱり市販品を買うと楽ですね。ファンの自作は面倒な割にコストはあまり変わらないですし、面倒臭がりな人は購入しても良いと思います。ただし多少の騒音は覚悟しておいたほうがいいかもしれません。

コメント

  1. […] 部屋が暑くなると結局水温の上昇につながるので、水槽用クーラーを使う場合には排熱への対策も必要となります。 [引用元] 水槽用冷却ファン&逆サーモのおすすめの選び方・使い方 […]

  2. […] 部屋が暑くなると結局水温の上昇につながるので、水槽用クーラーを使う場合には排熱への対策も必要となります。 [紹介元] 水槽用冷却ファン&逆サーモのおすすめの選び方・使い方 […]